この記事の概要を簡単まとめ!
- リンクス岐部、ADHD(不注意優勢型)の診断を受ける
- 某心療内科へ初めて行き、初診を受ける
- 不注意が多いことが原因で前職を退職した「1つの要因」が判明
- カウンセリングを開始し、薬を使わないで共存する方法を模索する
- 現時点でできる「対処方法」を実践
実は退職する少し前に某心療内科へ初診に行き、検査の結果ADHD、不注意優勢型の診断を受けた。不注意な点については、前職でのミスや、話を聞いても内容を忘れる、メモをしてもメモを忘れるか、メモしているが故に話が入ってこないなど、その傾向はあったのだが、この診断によって、理由なくそうなっているわけではないと分かった。
しかし同時に、発達障害の1つであるADHDによって、私自身は社会不適合者ということにもなった。旧:優生保護法(現:母体保護法)からすれば、私はゴミということになる。だとすればどうしたらいいのだろうか。
そんな事実で落ち込んでいる私だが、それまでの経緯と今後について語っていく。
2020年8月9日追記:3月時点での判定は「疑い」の域を出なかったため、あくまで一時的なものであった。したがって、今現在はADHDではないため、この記事は当時の話として見てほしい。
ひとっ飛びできる目次
リンクス岐部とADHD(不注意優勢型)
初診日10月21日、心療内科へ行く
ADHDの診断を受ける前の話である。10月15日に、内実は人間性ブラック企業の教育役から見捨てられ、実質上の窓際状態になり、行ったところで苦痛の8時間を耐えなければならない。そうと分かっていたので、会社に行くことは既に無理だった。無断欠勤をして、あらかじめ予約していた、マンガで分かることで有名な心療内科の新宿院へ行った。外傷や内臓の損傷ではないことで病院(クリニックだが)に行くのは初めてである。
初診の流れ
はじめに初診問診表を書く
初診では、受付にて初診患者用の問診表を貰い、それを書く。リンク先の心療内科のサイトの「初めての方へ」でも手順が掲載されている。書式は違うが、そこに自分の今の状況や悩みを書いていくのは変わらない。書き終えたら、受付にそれを渡し、空いているソファで待機する。なお、時間帯によっては空いている時もあると思われるが、基本的にいつも混んでいる。ただし、座れないことはない。
そうして時間にして約30分程度待っていると、どこかの部屋に呼ばれる。やはりデリケートなことを扱うこともあって、個室で防音な部屋である。その部屋に、先生と助手の記録係(PC打ち込み)がいて、対面で診察となる。ただし、助手は記録に徹するため、実質1対1である。
診察は問診表をベースに行われる
診察は、先に書いた問診表をベースに進む。そのため、自分の現状の全て、真実を全て書いておくほうがいい。正確な診断結果を得るためにも必要である。たとえ細かいことであっても、それが診断に影響する可能性もある。
殆どの場合、問診表に書かれていることから始めて、そこから深く見ていくという形式である。そのため問診表に書かれたことに近い診断結果になることが多い。とはいえ、あくまできっかけに過ぎないので、自分からしっかり伝えていくことが重要である。
診察後に必要に応じて検査を行う
診察中は基本的に先生が話を聞くことが中心で、その段階で、患者にどんな傾向があるか判断する。その判断に応じて、特定の検査を受けるように推奨したり、必要な場合診断書を書くといった形になる。ただし、初回で診断書は出ないものと考えたほうがいい。
うる憶えで申し訳ないが、問診表の方にも「テストを受けるかどうか」の項目があったような気がする。ほぼ1ヶ月前の記憶を呼び起こしながら書いているので、半分くらいは憶えていない。ただそこには注意書きがあり、別途料金がかかります(保険適用外)となっていた。ADHDテスト(DSM-5)であれば、だいたい3000円くらいである。
そして、診察後は一旦座れる場所に戻り、その後で受付の人からテスト用紙を渡される。私の場合、ADHDのテストであるDSM-5、うつ傾向が見られたためCES-D検査1)抑うつ状態を客観的に把握するための検査。この検査において16点以上で抑うつ状態にあるとされる。ただし、検査結果は指標であり、また二次障害による影響も考慮されるため、これだけで抑うつ状態を確定するものではない。、「木を描く」ことによって深層心理のパターンを見つけ出すバウムテストを行った。また、身体の異常が精神に影響するという考えのもと、血液検査も行われる。初診の場合、結果によらず行われるものであり、身体の異常がないことを確認する目的が強いものである。
一通り、検査とテストが終了したら、テストを受付の人に渡して、初診は終了である。初診の平均価格は、検査を含めなければ5000円前後である。ちなみに今回私が受けたADHD関係の検査料は2200円だった。これらは保険適用外のため、検査内容によっては合計が1万円を越すこともある。あらかじめ2万円くらい持っていくようにすると安全である。支払いを済ませたら、領収書と診察券を貰い、次の診察日を決めたらその日は終了である。
また、このタイミングで希望者には『マンガで分かる心療内科』シリーズの、診断結果に該当する巻を参考資料として貰える。貰いたい場合、渡される紙に貰うか否かのチェック欄があるので、そこにチェックする。これはホームページ上で見れるものと同じだが、無料なので貰っておくといい。私の場合、ADHD(不注意優勢型)だったため、『マンガで分かる心療内科 13巻』を貰ったのである。
不注意で前職(ブラック企業)を退職した「1つの要因」が判明
既にブラック企業を退職しているのだが、その原因は主に不注意である。この不注意、自分で気をつけていても何故か改善することが出来ず、自分でも思い当たる節はなく、どうして改善できないのか悩んでいた。その所為で、本気で死のうかとも考えていたほど、気力を奪われていた。
その状況をどうにかしたいと思っていたところで、その日に初めて行った結果、ADHD(不注意優勢型)の傾向があると診断されたのである。そのタイミングでは確定ではないものの、自分では分からなかった「1つの要因」が判明したため、そういう意味では良かったかもしれない。
もっとも、診断された当初は落ち込んだ。そのため、自分としては受け入れるのに時間がかかった。今は徐々に受け入れつつあるが、最初はどうしても受け入れることができなかった。というのも、ADHDは病名ではないとされるが、診断上発達障害に分類されるため、自分が「障害者」に分類されるということでもある。つまりは、「社会不適合者」になってしまった。そう思って、苦しくもあった。
ただ、診断されたという事実がある以上、目を背けても変わらない。それならば、受け入れるようにしたほうがいいのは、今後の生活を考える上でも重要である。
再診:2回目以降からの流れ
再診日は1週間以上あける
2回目以降は検査結果が返ってくる。ただし、検査結果が出るまでに最低1週間は必要である。そのため、1週間以上あけて再診日を設定しておく。もっとも、2週間に1回行く程度のほうが感覚的にいい。頻繁に行ってもすぐ解決するわけではないからである。後はお金の問題である。
再診時に、結果が出ているものを受け取ることができる。この時点で検査結果から診断名が確定する場合がある。私の場合はADHD(不注意優勢型)であった。後は、渡された結果に目を通して、自分が今どんな状況にあるかを確認しておく。
そして、先生と今後の方針や、治療についての相談などを行う。薬の使用の有無や、カウンセリングを行うか否かを話しあって決める。就業中なら現状について聞かれ、困っていることがあれば対策や今後どうしていくかを話していく。また、追加で話しておきたいことに関しても、このタイミングで話せる。自立支援医療制度を利用することを検討しているなら、相談するといい。
再診以降に利用できるカウンセリング
初診以降から、カウンセリングの予約が可能になる。カウンセリングは完全予約制であり、次の診察日の空いている時間に30分または60分の枠を1つを予約する。なお、自由診療となるため、高額になるので注意。初回は30分枠のみ予約できる。
ただ、いきなりカウンセリングといわれても戸惑うことだと思うので、再診日にカウンセリングの予約をするといいだろう。予約する際は、全て終わって会計する際に受付でカウンセリングの予約をしたいと言う。すると、希望時間を聞かれるので、自分の好きな日の好きな時間を指定する。ここで希望時間が空いていれば、その日のその時間に予約が確定する。
予約決定後は、予約料金を一緒に支払う。30分枠は3630円となっている。ちなみに60分枠は7810円となっている。30分枠×2は7260円なので、実は料金設定が少しガバガバである。料金的には30分のほうが安くなるので、特に問題がなければ30分でいい。また、ADHDと診断された人は、その特性から集中力が続かないことが多いため、30分という長すぎず短すぎない時間のほうが話しやすいだろう。
実際に私が受けた結果
実際に私は利用を開始し、11月9日に初回のカウンセリングを受けたのである。担当のカウンセラーは、過去に診断されていたかどうか不明だが、自身も不注意な部分が多く、忘れやすかったり、不注意でミスをした経験があり、その対策を講じて生きてきた人であった。
そのため、私の生き辛さについて、理解を示し、そして的確なアドバイスを貰うことができた。初回は、「ADHDの自分を認める、受け入れる」ということであった。その上で、自分のパターンを把握し、その中から良いところ、悪いところを見つけ出すことが重要である。
良いところを自分の強みとし、悪いところは周囲に理解を求めて、助けてくれる人を作る。というところから始めていくとうまくいく、というアドバイスを貰った。また、パターン把握にはメモ帳を使って、《いつ・どんなことが起きたか・どうしてそうなったか(原因)・対策》をセットでまとめることを習慣化することで、不注意を意識的に対策することができる、ともアドバイスを貰い、実際に試しているところである。
ここ最近に起きた出来事をまとめているため、まだ自分の気付きは少ない。だが、以前失敗したことに関しては、記録して読み直していることで効果が出ており、同じことで失敗する回数が減っている。
例えば、首掛けのストラップにXperia 1をつけているが、これの接合部が非常にガバガバで、少し引っ張っただけで外れる仕様になっている。それを忘れていたため、何か物に引っ掛けては落としている。今のところ大きな事故は起きていないが、このままではいつか重大な事故を起こす。
そのため、これを記録して対策をした。作業の際、あらかじめ外しておき、ポケットにしまっておく。身体を動かす仕事であれば、そもそもスマホを使うタイミングがないためである。そもそも首に掛ける意味がない、と言ってはそれまでであるが。だが、何もしないよりも対策したほうがいいのは当たり前である。
このように、カウンセリングは高い「買い物」であるが、同時に専門家から的確なアドバイスを貰うことが可能である。特に、ADHDを親しい人に公表したくない場合、相談できる人が確実に1人できるということで、少し気持ちが楽になることと思われる。ここで、相性問題が発生する可能性があるが、その場合は交代申請もできるので、不安にならなくてもいい。折角高い「買い物」をしているのだから、それくらいは遠慮するものではない。自分がやりやすい状況下で、カウンセリングを行っていくことのほうが大事である。
以上、ADHDと診断されたリンクス岐部、その生き抜き方 第一号であった。それでは、次回の記事で会おう。
リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 00:54 Nov. 18th, 2019
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脚注
本文へ1 | 抑うつ状態を客観的に把握するための検査。この検査において16点以上で抑うつ状態にあるとされる。ただし、検査結果は指標であり、また二次障害による影響も考慮されるため、これだけで抑うつ状態を確定するものではない。 |
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