【手のひらちゃんぽん】APEX Legends Mobileやってみた!~ゲーム総評~ | Raven's Articles

【手のひらちゃんぽん】APEX Legends Mobileやってみた!~ゲーム総評~

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この記事の概要を簡単まとめ!

  • EA×Respawnのドル箱バトルロイヤルFPS, APEX Legends
  • 2021年4月から始まったモバイル版のβテスト
  • 2022年5月18日、全世界対象に正式リリースされる
  • 委託先はLightspeed Studios, PUBG Mobileを制作した中国の企業
  • 本家APEX Legendsとは大幅に違い、同じ名前の別物である
  • シーズン4のワールズエッジ、シーズン1までのレジェンド、シーズン8までの武器
  • UIは本家に準ずるが、操作は慣れが必要である
  • 基本は本家の要素を踏襲しつつ、モバイルのみの要素もある
  • モバイルでも目指すはチャンピオン

最近、不思議だと思うことがある。それは自分自身がVTuberでないが、clea氏をはじめとするVTuberと関わりを持つことが多くなったということだ。その理由は具体的に判明しており、配信ツールの解説を行っているからだ。だからと言って「大手」と関わるわけでなく、個人が中心だ。もっとも私個人の感想として、大手はガソリンなので放置しておいても勝手に「爆発」するわけで、ともすれば全く興味が湧かないのである。このあたり、マイナーなミュージシャンが好きなのと似ている。

あるゲームが人気を博したとき、それが特定のハードないしプラットフォームでしか提供されていない場合に行われるのが移植作業である。特定コンシューマないしPC版限定のものが他のハードに移植されることが一般的で、それに際して移植元にはない要素を移植先のバージョンに加えたり、あるいは存在した要素を削除して移植されるということがある。同じゲームでも別物であると言われるのは、時々これが行われるからだ。

最近は”モバイル”と称した、スマートフォンやタブレットを対象に移植するということもある。しかしこれは実現してもコンシューマ版とは別物で、サーバーも隔離されることが殆どだ。よってクロスプレイの期待はできないものだが、「全くの別物」として扱えば、独立した1つのゲームと考えることができる。そこに今回取り上げるのが、EAとRespawnのドル箱バトルロイヤルFPSであるAPEX Legends, そのモバイル版である。正式リリース1年前からβテストが日本でもアメリカでもない場所で行われ、2022年5月18日に世界リリースとなったこれ。いったい何が違うのか、見ていくこととする。

ブンブンハローモバイル版APEX、どうもKIBEKINです。

伝説的FPS, APEX Legends

前提:APEX Legendsとは何か

世界は広いようで狭く、狭いようで広いのが常である。いくら世界的であっても知らないという人は多く、或いは名前しか知らないということも多い。よって、一旦ここでAPEX Legendsについて解説を行っておく。

APEX Legendsは、アメリカのゲーム”販売”会社のElectoric Artがパブリッシャーとなり、その傘下にあるゲーム”開発”企業のRespawn Entertainmentが制作した、PUBG, Fortnite, Valorant, Overwatchに並ぶバトルロイヤル形式のFPSである。FPSについては以前からBFシリーズを作っており、Respawnが手掛けるものとしてTitanfallシリーズもあったが、それは従来型FPSであり、死んでも何度もリスポーンして戦うものである。しかし2019年あたりから、原則死んだらそこで終わりのバトルロイヤル形式のFPSが人気となり、そこでEAはTitanfallを捨ててまでも自社提供のバトルロイヤルFPSを創り出そうと考え、Respawnに任せて出来上がったのがAPEXだったというわけだ。全体のストーリー自体はTitanfallの続編にあたる。



APEXは用意されているキャラクター、ゲーム内では「レジェンド」と呼ばれるそれを、ランダムにマッチする2人(または1人)とそれぞれ使用したいレジェンドを選択し合い(被りは許容されない)、3人(2人)1組として合計60人が、時間と共に交戦エリア=リングが縮小していくなかで、途中で死ぬか最後の1組「チャンピオン」となるまで殺し合うゲームである。基本的に全てのアイテムが現地調達となり、時々降ってくるケアパッケージ・レプリケーター、マップ毎のギミック、倒した相手から略奪するといったことを活用して装備を強化、事を有利に進めていく。

同時に各レジェンドは固有のアビリティを持ち、それぞれは移動・戦闘・回復といった様々な場面で効果を発揮するものがある。特にアルティメットアビリティ(所謂Ult)は戦局を大きく覆すほどの効果をもたらすものが多く、最適なタイミングで発動できれば、そのレジェンドについては使いこなせていると判断できるほどである。このことから所謂ヒーローシューター系に分類されるが、Titanfallから継承された設定や武器群、最初は文句を言われつつも結局落ち着くバランス調整、各レジェンドの過去に焦点を当てたYouTubeで公開されているサブストーリー”Stories from the Outlands”、時々開かれる大会といった点で、数あるFPSの中でも人気を得ているものの1つである。

ちなみに、過去のAPEX関連の記事は8本、うち特定レジェンド解説が7本となっている。それら情報も既に古いものとなっているが、参考資料としてある程度の使いようはあるはずだ。タグ”APEX“から、その記事のリンクを辿ることができる。

2021年4月から始まったモバイル版のβテスト

そんなAPEXだが、ある計画が始まった。それが、APEX Legendsをモバイル版として作るということである。つまり、コンシューマないしPCからスマートフォン版への移植ということになる。このパターンで考えられることは、大幅なデータ削減である。いくらオンラインサーバーに接続してプレイするゲームであったとしても、PCや現行主要ゲーム機で使用しているリソースをそのまま移植することは不可能だ。一般にスマートフォンのスペックはPCやゲーム機に対して明らかに劣る。ゲーミングスマホは例外にしても、一般的なハイエンドのスマートフォンで、標準品質でプレイすることが可能なレベルまでスケールダウンを行わなければ誰もプレイすることができなくなる。よってデータ削減は必須事項であるが、同時にクオリティの低下が避けられないものとなる。

これまでコンシューマで人気を博したゲームがいくつかスマートフォンに移植されたが、私が見たのは「動きの激しくないゲーム」である。その代表例となるのがRPGで、PlayStation時代のドラクエや外伝系のモンスターズがまるまるスマートフォンに移植されていたのを見ている。それらは元々の容量は然程大きくなく、操作も忙しくないわけで、後はタッチ&ドラッグに対応するようコーディングしてやれば、内容には何も手を加えることなしに移植できるわけだ。クオリティの低下はないものと見ている。だがAPEXは最先端を征くFPSであり、それゆえに現行の既存の要素を潰すことはしたくないはずである。

それを考えてであろう、あらかじめ水面下で開発が進められていたモバイル版は、2021年4月にクローズドβテストを開始した。対象地域はインドとフィリピンで、初期の配信対象OSはAndroidのみで、後にiOSにも対応した。何故東南アジアをクローズドの対象に選んだかは不明だが、東南アジアもゲーム文化の発展が凄まじいために選ばれたものと考えられる。次に7月にはマレーシアを追加しクローズドβテストが続行された。テスト内容は語られることはなく、一体何のテストを行っていたかも定かではないが、かなり長い時間をかけてテストが行われていたことが伺える。

2022年5月18日、全世界対象に正式リリース

その後は何の音沙汰もなかったため、何の問題もなく進んでいたか、或いは途中で開発進行が詰まるようなことがあったか。どちらか不明だが、続報については何もないまま時間だけが過ぎていった。その頃の私はAPEX自体は引退こそしていたが、clea氏のAPEX参戦決定につき、ミラージュだけは操作できるように戻した程度である。積極的な復帰とは言えない。

そのためAPEXの情報にもあまり触れていない状況であったが、2022年3月にTwitterにAPEX Legends Mobile Japanのアカウントが生えて、正式リリースまで最終段階に入っていることが判明した。既に3月8日時点で特定地域1)対象はオーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドネシア・メキシコ・ペルー・アルゼンチン・コロンビアである。に対しソフトローンチを開始しており、日本をはじめとしたアジア圏及びアメリカはもう少し待たされることとなったのである。その間、APEXモバイルJPではカウントダウンと共に事前登録案内とプレゼント企画を行うなど、正式リリースまで盛り上げるようなことを積極的に行っていたようである。



そして2022年5月18日、この日をもってAPEX Legends MobileはiOSとAndroidの両プラットフォームで全世界対象に正式リリースが開始された。この日までの事前登録数は2500万人を突破していたようで、パスファインダーの限定スキン「サンファイアイニシエイト」が事前登録者全員配布となっていたことからそれが分かる。これに応じた公式による記念配信やさらなるプレゼント企画も打ち出されるといったことも行われ、非常に活発である。

元々本家APEXの経験がある私、しかし最近はどうもやる気がなく、最新の動向が分からなくなりつつあった。そんな中で見たAPEXモバイルの情報。折角事前登録したのでやってみることにしたわけだが、これが本家とは違った楽しさを持っていることを発見した。単純にクオリティを低下させて移植をさせただけと侮っていたが、決してそうではなかったのである。先に答えを言ってしまえば、「完全な別物」である。ただ、中身が一体どうなっているかが分からないために身構えている人が多いようで、ここでAPEXモバイルの内容を解説しておけば本家プレイヤーも参戦するとみて、その総評を書いていくこととする。

完全新作、APEX Legends Mobile

解説するにあたり、省略のため従来のAPEX Legendsを「本家APEX」、APEX Legends Mobileを「APEXモバイル」と呼ぶこととする。

制作した企業はどこか

まずはAPEXモバイルを制作した企業について、先に知っておく必要がある。本家APEXはEAがパブリッシャーであり、開発はRespawnが行っている。なのでAPEXモバイルも同じかと思えばそうではなく、別の企業に依頼して制作したことが判明した。その企業が中国企業であるテンセント(腾讯)のゲーム部門であるテンセントゲームス(腾讯游戏)傘下にある、Lightspeed and Quantum Studiosが制作を行った。クレジット上はLightspeed Studiosとなっているほか、公式サイトもLightspeed Studios名義となっている。

ここは元々、PUBG: BATTLEGROUNDSのモバイル版となる簡易ピネガキ養成アプリPUBG MOBILEの開発を行っていた企業である。日本においては2018年5月26日にiOSとAndroidの両者対応で配信が開始されている。現在公式サイトから確認できる成果はAPEXモバイルを除いて4つのゲームが確認できるが、PUBG MOBILE以外は日本では全く知られていないゲームのようだ。しかし、実力は確かなスタジオである。

APEXモバイルを開発するにあたって、モバイル版のバトルロイヤルFPSを制作した経験のある企業ないしスタジオをEA, Respawnは探していたものと考えられる。その時に注目したのがPUBG MOBILEで、既に大量の技術と経験を有しているLightspeed Studiosなら、品質劣化をすることなく最適化とモバイル版らしい要素を取り入れることができると判断したのであろう。事実、本家にはない要素がいくつか取り入れられており、この詳しい内容はこの後でしっかり解説していく。

APEX Legends Mobileの始め方

あらかじめAPEXモバイルはダウンロードされているものとして、話を進める。APEXモバイルはログインをゲストログインか、いくつかのサービスとの連携が可能となっている。多くの人は本家APEXをプレイした経験があり、その場合はEAアカウントが必須のため持っているはずである。別にゲストログインでも問題ないが、とりあえずはEAアカウントでのログインをした方がある意味、話は早いかもしれない。なお、Googleや一部SNSアカウントも使用可能であるようだ。

本家APEXでも行ったように、まずはトレーニングをこなす必要がある。このトレーニングはAPEXモバイルの基本操作を学ぶためのもので、レジェンドはブラッドハウンド固定で行う。ちなみにメインの解説役はミラージュで、助手にパスファインダーがいる。内容は基本的な操作の説明である。なお、ゲームは1人称視点から始まるが、途中から3人称視点にも変更でき、どちらか好きな方で進行することができる。

トレーニング全景
最初に行うトレーニングの概要。画像のようにミラージュに従って操作を行う。APEXモバイルでもミラージュは公式ネタキャラ要員となっているようだ。

それを完了することで、カジュアルマッチをスタートさせることができる。ランクマはレベル8から解放となっており、その他のモードもレベルが上がることによって解放されるという、本家APEXに則った解放ルールとなっている。とりあえずはバトルロイヤルを進めていくのが基本となる。




本家APEXとどのあたりが違うのか

多くの人が気になっているのは、「本家APEXとどのあたりが違うのか」ということであるはずだ。ここでは私が調べた限りで判明していることについて書いていく。

マップ:シーズン4のワールズエッジ

現在バトルロイヤルモードのマップは、「みんなの地元」ワールズエッジのみである。それも本家APEXの現行のマップではなく、シーズン4以前ものになっている。具体的には面倒な激戦区であるフラグメントイースト・ウエストがキャピトルシティのままで、カウントダウン・中継所がなく、まだ試練が存在せず、燃料庫が健在、列車が運行している状態だ。そのため、本家APEXを初期からやっている人からすれば懐かしく思うことであろう。この関係もあるので、現行で本家APEXをやっている人には同じマップでも中身が全く違うことに注意する必要がある。

なお、基本ギミックについては特に変わりはなく、カーゴボットは普通に存在し、保管庫は指定の場所に3つちゃんと存在しており、間欠泉はちゃんと機能し、列車の先頭で停止と発車が行えるようになっている。ランダム配置となっている調査ビーコンも、本家APEXで置かれる場所に準じて置かれているため、このあたりは迷うことがない。本家APEXにあるキングスキャニオン、オリンパスはまだ確認できていないが、そのうち実装されるものと考えられる。ストームポイントだと?知るかそんなもの。

レジェンド:シーズン1までのレジェンド

最も気になっているのは登場するレジェンドのはずだ。現在確認できるレジェンドは、シーズン1までのレジェンドに、APEXモバイル限定の1人を加えた10人である。初期レジェンドはレジェンド選択時の並び順からミラージュまでで、シーズン1に追加されたのがオクタンである。ただし、初期状態では解放されているレジェンドはブラッドハウンドのみで、レベルが上がることで使用できるレジェンドが解放されていくルールとなっている。レジェンドトークンで解放する方式ではないので、そこは本家APEXよりも優しい。なお、正式リリース直後はキャンペーンにより、2日間連続でログインすることでミラージュが解放されるようになっていた。その後も定期的にキャンペーンによってレジェンド解放や限定スキンの取得チャンスが開催されるようである。

レジェンドの調整も、一部レジェンドは本家APEXで弱体化が行われる前の仕様になっているものがある。顕著なのがライフラインだ。シーズン9でD.O.C.で味方を蘇生する際にシールドを展開する機能が削除されたが、APEXモバイルではそのままである。ただしD.O.C.のクールダウンは60秒、ケアパッケージは360秒(6分)と、逆に上方修正されていないままのものもある。このあたりは射撃訓練場で各アビリティを実際に使用して、本家APEXと違いがあるかどうかについてしっかり確認を行うといい。なお、APEXモバイル限定レジェンドのフェードについては、それ単体で記事を書くつもりだ。

武器:シーズン8までの武器

登場する武器もまた重要である。同時にケアパケ武器がどうなっているか、そして全体的な性能はどう調整されているかも重要だ。結論から言うと、登場するのはシーズン8までに登場した武器である。シーズン8ではヒューズの登場と共に30-30リピーターが追加された。ここまでの武器が出ていながら、レジェンドはシーズン1までのレジェンドしかいないので少しばかり違和感を覚えるものになっている。

さて、全体的な性能であるが、殆どの武器が本家よりも全体的に底上げされた性能になっている。全体で共通するのが初期弾数が増加していることで、一部武器については修正前の威力や発射レートになっていることもある。本家APEXではアップデートによってゴミと強武器を行ったり来たりしていることが多いが、APEXモバイルにおいては基本的にゴミということはあまりなく、どの武器であっても戦うことができる。しかし一部武器については仕様が異なっており、例えばセンチネルはシールドセルで強化した際のモードは増幅ではなくディプラスターのままである。微妙な違いが存在するので注意すること。とはいえ本家で強武器とされるものはAPEXモバイルでも共通しているため、チャンピオンを目指すなら使いこなせるようになるのが重要である。

なお、アタッチメントについては本家では既に消滅し復活することがない、バレルスタビライザーLv4、スカルピアサー、セレクトファイア(プラウラーのみ)、ダブルタップトリガーは現存している。セレクトファイアがあるため、プラウラーはAPEXモバイルでは強武器の扱いになるはずである。




本家と大きく異なる操作感について

APEXモバイルの操作は、他のスマホゲームでも同じタッチ・ホールド・ドラッグである。本家APEXの操作はキーボードとマウスの方がやりやすいと言われており、それくらいには操作が忙しいものである。それをたった3動作だけでこなすというのは相当の難易度である。スマホ向けに一部動作は簡略化され、それを補助するシステムも存在するが、それでも操作が面倒である。ここで、ゲーム中の画面UIが以下である。

ゲーム中の画面UI
ゲーム中の画面UIの参考図。左が一般的なスマホFPSの画面配置、右がAPEX Legendsに準拠した配置。左はPUBG Mobileのようでもある。

スマホでFPSをやったことがある人、或いはLightspeedが手掛けるPUBG Mobileをやったことがある人は、左のタイプのUIに馴染みがあるものと思われる。しかし本家APEXをやっている人からすると、その配置に違和感を覚える人も少なくない。そのためもう1つの基本UIとして、本家APEXに準拠した配置がある。ボタンやアイコンの意味は画像内に記述している。

スマホの操作は基本的に親指2本のみで行う。そのため指の操作が疲れるほか、複数の動作を同時に行うというのが非常に難しいものになっている。それについては、スマホは通常Bluetooth接続ができるものなので、コントローラーを接続してやればその負担は少し軽減することができる。だがどういうわけか、Android版はコントローラーの入力が正しく反映されないようである。これはアプリ側の問題と見ており、後の更新で解消されることが期待される。

基本的な解説はこれで以上となる。これくらいを知っておけば、APEXモバイルでも十分戦うことができるはずだ。

本家にない、APEXモバイルだけの要素

ただ本家APEXを移植しただけなら単なる劣化に過ぎない。だが本家APEXにはないものを追加したなら、パラレルワールドなAPEX Legendsとして楽しむことができることだろう。一体どんな独自要素があるか、それを見ていくこととする。

APEXモバイル限定1:TDM

本家APEXでは、原則としてカジュアルかランクマ以外にゲームモードはない。特例として期間限定モードであったコントロールは9vs9のコンクエスト型ゲームモードであるが、期間限定故に現在はプレイできない。また、他の期間限定モードも原則としてバトルロイヤル形式のため、基本のゲームモードは変わらない。

対してAPEXモバイルでは、一般的なFPSに存在するチームデスマッチ、所謂TDMが存在する。これは6vs6で特定のマップの1エリア内で、ケアパケ武器以外の任意の武器を2つ選択して、先に30人撃破した方の勝ちとなるゲームモードだ。これにはリスポーン地点が固定のものと、味方の近くでリスポーンするものの2タイプある。マップは10分ごとに入れ替わるアリーナ仕様のマップチェンジであり、シーズン1開始時点では固定リスポーンが、オーバーフロー・マーケット・大砲、味方リスポーンが、火力発電所・大砲・スカルタウンである。このことからバトルロイヤルのマップとしてキングスキャニオンは存在しないが、データ自体は既に制作済みであると思われる。

TDMのマップループとモード
TDMのマップループとモードの一覧。シーズン1時点では画像の通りでループする。既にキンキャニのマップデータは存在するようだ。今後の更新でマップが切り替わる可能性があるため、注目である。

内容は、全員が進化シールドLv2、無限に使用できる注射器とシールドセル、各グレネードを1つずつ装備して、敵を撃破していく。死亡時は5秒の待機或いはダブルタップで復帰する。マップが狭い関係でガスおじが有利なことが多く、APEXモバイルで現状唯一の索敵能力を持つブラッドハウンドも重宝される。マップ内にはレア度別のルートティック(APEXパックのやつ)が転がっており、定期的に投下されるケアパケには必ずクレーバーが入っている。このため、余程の開きがない限りは逆転が十分可能なものとなっている。1マッチにかかる時間は約5分前後のため、さくっと戦いたい場合には便利なゲームモードである。

APEXモバイル限定2:パークシステム

従来型FPSにある要素の1つに、パークの概念がある。日本語で言うなら「特殊能力」であり、戦況を有利に進める際に役に立つものである。本家APEXはレジェンドがそれぞれ固有の特殊能力(アビリティ)を持っているため、パークは存在しなかった。しかしAPEXモバイルではパークシステムが存在する。それでの役目は各レジェンドのアビリティを強化、機能の変更をするものになる。その見本は以下である。

ガスおじのパーク一覧
コースティックの場合のパーク一覧。パークの配置は全レジェンドで共通で、各項目ごとに1つだけ装備できる。それ以外にもバッジ、APEXパック、絵文字、アバター、フレームなどの特典もある。

パークは全般・フィニッシャー・アビリティの3タイプで3つずつ存在し、それぞれはその3つの中から1つだけ選択してつけることができる。全般についてはパッシブアビリティに作用するものが多いようだ。パークの解放にはレジェンドトークンが必要で、その取得はレジェンドマスタリーのレベルアップによって入手できる。要するに、戦っていけばパーク解放に必要なトークンは集まるということだ。レジェンドトークンは全てのレジェンドで独立しているため、解放したいパークがあるならひたすらそのレジェンドを使い続けることが最も早い。なお、1マッチで取得できるレジェンドマスタリーポイントは最大800で、それが取得しやすいのはバトルロイヤルである。これは生存時間あるいはマッチ時間に依存するものと思われる。

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なお、パークが有効になるのはバトルロイヤルのみで、それ以外のモードでは無効となる。よってメインプレイがバトルロイヤル以外の場合はあまり意味がないものになる。私はAPEXモバイルではランクマはやっていないが、おそらくランクマでも無効になるものと思われる。実力勝負に余計な特殊能力は使えないということは、どこでもそうであろう。ただ、バトルロイヤル以外でもレジェンドマスタリーポイントは貯まるため、気が向いたら装飾品のアンロックでもしてやれば、そのレジェンドを極めている証明にもなるであろう。

絵文字の例
絵文字の例。パークに3つの絵文字があり、エモートの1つとして使用できる。この機能もAPEXモバイル限定のものである。

APEXモバイル限定3:特殊トレーニング

APEXモバイルでは本家APEXの射撃訓練場に加え、特殊なトレーニングが行えるようになっている。その中でも週替わりで内容が変化する「ウィークリーチャレンジ」が報酬付きのトレーニングとなっている。内容については毎回変化するためその都度確認するとして、大抵は戦闘や攻撃テクニックについて見るものが多い。それ以外は移動テクニックについてを見るものがあるようだ。執筆時点でのウィークリーチャレンジの内容が以下である。

ウィークリーチャレンジの見本
執筆時点でのウィークリーチャレンジの内容。パスファインダーでグラップルの腕前を見るものと、ピースキーパーで走っている敵を素早く倒していくものになっている。基本的にシーズン通貨が貰える。

報酬は集めることで装飾品と交換できるシーズン通貨と、バトルパスの経験値である。このあたりはコレクション要素であるので、別に必須というわけではない。だが、バトルロイヤル・TDM・アリーナをして少し疲れたとき、自分の腕前を確かめたくなった時、シーズン通貨が欲しいときにはこれをやってみるのもいいだろう。ただし要求される内容が高度なものが多いので、コントローラーでのプレイが推奨される。しかしAndroid版はコントローラーの問題で人権がない。

APEXモバイル限定4:レジェンド「フェード」

APEXモバイルを制作するにあたって1つ決定していたことが、APEXモバイルのみのレジェンドを登場させるということだ。これは実際に見るまで全容が分からなかったが、正式リリース後はそれが明らかとなった。そのレジェンドの名はフェード。2人目の虚空使いであった。

レジェンド「フェード」
APEXモバイル限定レジェンドのフェード。本家APEXへの逆移植予定は今のところ存在しないという。

フェードは虚空を使用する点でレイスと似るところがある。だが虚空を利用する能力は、フェード自身が身に付けたスーツの力によるものである。フェードのストーリーによれば、そのスーツを入手したことによってフェードの家族を失うこととなり、その後はスーツの制御を完璧にこなせるようにしたうえで「復讐」のためにApexゲームに参加するという、参戦理由が後ろ向きなレジェンドの1人である。前述の通り、フェードに関する解説は1つの記事として行う予定である。ここでは紹介に預かるものとする。

なお、公式の話によればフェードはAPEXモバイル限定であることを強調しており、現段階では本家APEXへの移植予定はないという。あくまでも予定であるので何か気が狂って実装する可能性もあるが、ここまで見てきて本家APEXとは住み分けがなされている所を見ると、その可能性は限りなく0に近いものと捉えている。

以上で、APEXモバイルの総評を完了する。

モバイルでも目指すはチャンピオンだ

APEX Legendsが受け入れられたのは、それが当時にしては画期的なヒーローシューター型バトルロイヤルFPSだったからであろう。バトルロイヤルFPSといえばPUBG, Fortnite, Valorant, Overwatchなどがあるが、それとは全く違ったタイプのFPSは、多くの人の心を掴んだようである。そうして今は、それぞれのFPSの違いを楽しんでいるというような状況であろう。

APEX Legendsはサービス開始から3周年が経った。長く続けているとマンネリ化しがちなのが基本無料ゲームの怖いところであるが、それを打ち壊すかのような出来事がAPEX Legends Mobileである。単純な劣化移植かと思いきや、出来上がったのは本家APEXをリスペクトしつつ独自要素を加えたものであった。よって同じ名前を持つゲームであるが、全く違うゲームであると言い切れるものになっている。これについては賛否両論であろうが、現時点ではAPEXモバイルは成功しているものと考えていいだろう。

ところで、本家APEXに飽きを感じていたり、もっと手軽にAPEXを楽しみたいと考えている人はいるであろう。コンシューマ版と全く同じものであるとは言えないし、クロスプレイ対応でもないAPEXモバイルであるが、手軽に楽しめるAPEX Legendsとしてやってみる価値がある。もちろん、APEXモバイルでも狙うはチャンピオンだ。

 

以上、APEX Legends Mobileやってみた!~ゲーム総評~であった。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!

 

KIBEKIN at 00:00 June 8th, 2022


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脚注

脚注
本文へ1 対象はオーストラリア・ニュージーランド・シンガポール・マレーシア・フィリピン・インドネシア・メキシコ・ペルー・アルゼンチン・コロンビアである。
RA管理人
RA管理人。名前は時にない。かつてこのサイトを管理していた前任者はどこかへ消えてしまった。


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