この記事の概要を簡単まとめ!
- 1996年から続くカプコンの伝統『バイオハザード』シリーズ
- 過去最高の評価を得た伝説的存在『バイオハザード4』
- 自社開発ゲームエンジン「RE ENGINE」を用いて『RE:4』としてフルリメイク
- RE:2の設定を引き継ぎながら原作ストーリーをより鮮明にした
- 原作の良い部分をそのまま引き継ぎ、不評な部分は改善を行った
- 現代のゲーム事情に合わせてシステムが改良され、原作未経験でもプレイしやすい
- 本編、DLC、今後の展望、いずれも充実し期待が持てる
- やり込み要素が多く存在し、実績が終わってもフォトモードで一生遊べる
- 原作をリスペクトしたリメイクの見本、バイオハザード4完全版
リメイクとは手軽な「新作」である。だがこれは問題が1つあり、リメイクばかりやると本当の意味での「新作」が作れなくなる。したがってリメイクとは1年に1~2作品が最適で、それ以外は普通にゲーム制作するのが理想である。と言っても新作のネタはほぼ尽きている状況であり、現実とフィクションの区別がつかない、無駄に煩い馬鹿のせいもあって昔よりも敏感にならざるを得ないというのが現状である。
最近のカプコンは過去作のリメイクを頑張っており、その筆頭がバイオハザードシリーズである。バイオハザード7 Resident Evilを起点に自社エンジン「RE ENGINE」が今後の開発エンジンとなり、以降の作品はバイオハザードシリーズはもちろん、それ以外の作品もこれを利用して制作された。そして2023年3月24日、待望のリメイクが登場した。バイオハザード RE:4、過去最も高評価だったバイオハザード4のリメイク。実績をDLC含めて完走した私が、RE:4の魅力を語っていく。
ひとっ飛びできる目次
バイオハザード4完全版、リメイクの正答だ
カプコンの伝統『バイオハザード』
1996年から始まった伝統
1979年、IRM株式会社として設立し、その後サンビ株式会社に商号変更、そして1981年5月にIRM子会社の日本カプセルコンピュータ株式会社が設立される。そして1983年、当時のタイトーの社長ミハエル・コーガンから1億5000万円を借りた辻本憲三氏により、日本カプセルコンピュータから名前を取り、(旧)株式会社カプコンが設立された。しかしカプコン自体は、名作と名高い『ストリートファイターII』が登場するまでは経営は芳しくなかったようである。
カプコンの現在は『ロックマン』『ストリートファイター』『モンスターハンター』『デビルメイクライ』『機動戦士ガンダム vs.シリーズ』『逆転裁判』『魔界村』のシリーズを持つ、日本でも名高いゲーム開発会社である。だがそんな中でも国内外問わず人気を誇る作品となったのが、『バイオハザード』シリーズである。1996年3月22日にプレイステーション専用のゲームとして発売されて以降、セガサターン、Windows版も後に登場し、その後バイオハザード2の開発やり直しに伴って新要素を追加したディレクターズカット版も発売された。
初動は14万本とそれほど注目されるものではなかったのだが、口コミによって次第に広がっていき最終的に119万本を記録した。店側はそれほど売れるものではないと見ていたので、店舗では売り切れ続出で入荷待ちになる店が多かったようである。また、プレイステーション版で「完全に初代のバージョン」にのみに収録されている曲「夢で終わらせない」(渕上史貴)が存在し、これはバイオハザードを知らない人でも知っていることがある。
過去最高の評価を得た『バイオハザード4』
初代バイオからのバイオハザードの路線としては、謎解きを重視したものが多く、戦闘はボスと中盤以降のやや強い敵以外は殆ど回避できるものになっている。そのため、慣れると難易度はそれほど高いものではないのがプレイステーションの頃のバイオの傾向である。PS2からはコード・ベロニカが登場し、後にアウトブレイクが登場した。PS2でシステム・グラフィックの両方が向上しているが、コード・ベロニカもやはり慣れるとやりやすく、アウトブレイクは系統がそれまでと異なるので単純に比較できない。ゲームキューブからは初代バイオハザードをリメイクしたバイオハザード(2002)とバイオハザード0が登場し、様々な面でリメイクが入るのと新しいゲームシステムの導入で、少し難易度が上がったという印象である。前よりは「回避」は難しくなり、適切に倒す必要が出てくるようになった。なお、ガンサバイバーは系統が全く違うため除外する。
ゲームキューブでは2005年1月27日に、これまでのバイオから大きく方向転換して、ゾンビから人間の敵に変更し、アクションを大幅に盛ったのが『バイオハザード4』である。これまで謎解きを主流とするバイオからアクション方向に舵を切ったことで、やはり大きな反響を呼んだ。しかしそれは良い方の反響であり、シニアバイオハザードプレイヤーとして有名な鈴木史朗氏によれば、ゾンビが苦手だったがガナードは人間寄りなので逆に楽しめたということであった。また、スペイン語の流暢さと字幕が存在しないことによって空耳が生まれ、これがミームとして広まったのも有名な話である。
また、過去最高の評価を得たバイオとしても有名である。Wikipediaに置かれていた評価では次のようになっている。
なお注意したいのはあくまでも最初に出たゲームキューブ版とその後に追加要素を加えて出たPS2版については非常に高い評価を得ているということで、それ以外のハードとVR版はそこまで高くはなかったというである。PC版は操作性の悪さ、PCだがグラフィックが粗く見えてしまうことが問題であった。Wii版はGC版よりグラフィックが向上し、直感操作に変わったのだが独自要素があまりないことが評価が高くならない足枷になった。iOS版はライト層をあまり考えていなかったことが問題になったようだ。VR版(Quest2専用)は操作性の問題、QTEがあまり変わらない、体術がどうしても3人称に戻る、やっていることは他の筐体と変わらないので飽きるといったことで評価が上がらなかった。単なる移植やVR化ではどうやらダメだったようだ1)参照:バイオハザード4 – Wikipedia。
だが全体として評価が高いことは変わらないということを、バイオハザード4の名誉のために言っておく。
「RE ENGINE」で『RE:4』としてフルリメイク
カプコンはコンシューマ第7世代とWindows向けのゲームに自社エンジンを開発しそれを採用していた。このエンジンはMT Freamworkと命名され、これの派生形MT Freamwork LiteがPS3およびWii向け、MT Freamwork MobileがPS Vitaと3DS向けである。当然バイオハザードシリーズの開発の要として5, 6, マーセ3D、RVで採用され、デビルメイクライ4もこれで制作されている。だが次第にグラフィックで他社競合との差異を出せず、制作陣の目指す高品質な作品を得るにはこれでは不可能と判断された。そこで7を制作する段階で新規のエンジンを開発した。これが後の開発の要となる、「RE ENGINE」である2)参照1:MT Framework – Wikipedia3)参照2:REエンジン – Wikipedia。REの意味は複数の意味があるとされ、Revolution=革命・大変革やReach for the moon=不可能に挑戦する、というのがある。非公式には海外ネームであるResident Evilの略称がREであるのでそのためのエンジンという見方もある。
このエンジンが開発された後に7が登場し、ここからバイオハザードシリーズのリメイクが始まった。まずはタイトルとしてバイオハザード2をRE:2としてリメイクし、それと並行する形でデビルメイクライ5が同エンジンで制作された。後、バイオハザード3をRE:3として、次に新規ナンバリングのヴィレッジ=84)ヴィレッジはタイトルこそナンバリングではないが、村を意味する英単語の大文字”VILLAGE”のうち、”V I I_ I_”と分解することでVIIIと読むことができる。また該当する部分だけオレンジに塗られていることからも8であることが証明されている。これは前作となる7でも同じ手法が取り入れられており、”BIOHAZARD”のZは”7_”と分解し、7になる部分にオレンジが塗られている。を制作し、盛り上がりを見せている。そして待望の2023年3月24日、バイオハザード4がついに『RE:4』としてフルリメイクされ、世界に放たれた。
実はこれまでのREシリーズのうち、RE:2は大好評だったがRE:3は大したことないおまけを重視しすぎたせいで前作より中身がおっぱいのペラペラソースになってしまい不評を食らってしまった。そんな不安の中で果たして過去最高の評価を持つ原作を越えられるかというプレッシャーがかかっていたのだが、蓋を開けてみればそれは吹き飛んだ。原作を超えたリメイクになったのである。
私は発売後しばらくしてセールが来たタイミングで、その頃アーマード・コアVIに熱狂していたので先にデラックスエディションの購入だけしておき、レイヴンとしてやることが終わった後に始めた。そうして熱中してプレイしていると、途中でエイダ編の追加情報を入手し、それも加えた上で進めていた。そしてめでたく、現状全ての実績を解除することに成功した。そんな私がRE:4がいかにして原作を超えた素晴らしい作品に仕上がったのかを、ここで力強く語っていくこととする。
RE:4~バイオハザード4完全版~
RE:4の概要
まずはRE:4の概要を解説する。RE:4は当然のことながらバイオハザード4(以下原作)を元にして、ストーリーの根本的な部分は変えずに内容を少し変更し、操作性を大きく向上させ、さらに多くの追加要素でフルリメイクしたものである。大統領令嬢アシュリー・グラハムが誘拐され、その救助のためにエージェントとなったレオン・S・ケネディがスペインの片田舎の村へ行き、救助のついでに教団もろとも潰していくものである。REシリーズの系列となるため、レオンのRE:2での設定がRE:4にも引き継がれている5)代表的なものとして、レオンの初期装備のナイフはRE:2でマービンから貰ったものであるという解説文が記載されている。。
ゲームシステム全般
ゲームシステムはREシリーズに準拠したものに変更されている。原作ではナイフは無限でアタッシェケースに加算されず、全ての武器はレーザーサイトかスコープによって照準可能で狙った場所に弾が当たるようになっていた。RE:4は他のREシリーズと同じレティクルに変更6)今作はスナイパー系はスコープを装備せずに運用でき、この場合はFPSのような主観視点でADSする。またMP5はスナイパー系以外で唯一スコープをつけられるもので、この場合はスコープ越しの視点になる。ハンドガンのうちSG-09R, Five-seveN, センチネルナインはレーザーポインターを装備可能で、これを装備すると正確に撃つことができる。また、キラー7は元ネタの影響でレーザーサイトが標準装備である。され、ナイフも初期装備を含めてアタッシェケースを占有するものに変更された。ナイフはRE:2と同様の耐久値を持ち、これが0になれば破損してしまう。破損したナイフは武器商人によって修理してもらうことができ、原作にはなかったナイフの強化も可能である。また、使い捨てのナイフも道中で多数拾うことができ、これを使用することもできる。
原作ではムービーおよび戦闘中の特定の攻撃に対して表示されたボタンを押すことで回避する、所謂QTEがシリーズで初実装されたものであるはずだ。しかしこれに関しては賛否両論であり、操作が複雑でやりにくいという問題もあった。そこでこれに関してはムービー中のQTEは原則全廃し、戦闘および一部のイベントシーンにおいてはボタン1つで回避できるように変更された。この回避ルールに関して、一部の防御不可能な攻撃を除いてナイフを構えるボタンでパリィするものと、しゃがむボタンで回避するものがある。ナイフパリィは体力ゲージ左上のナイフの左側にナイフを構えるボタンが表示されるとパリィできる。ガナードに対してはジャストパリィすると怯ませることができ、格闘で追撃できる。即死攻撃の場合は画面中央に表示される設計のため、回避のしやすさは上がっている。また、気付かれていない状態で背後からナイフによるステルスキルが可能なほか、閃光手榴弾で怯んでいる時もナイフキルすることができるようになり、ナイフの大幅強化がされている。
アイテムシステムの変更
原作ではキーアイテムとトレジャーを除いて、各アイテムは異なる大きさを持ち、それをアタッシェケースに入れて管理する形式である。他のバイオハザードシリーズで見られる1アイテムにつき1アイテム枠のルールとは違うものになっている。最初のアタッシェケースは小さく殆ど何も入らないが、武器商人からアタッシェケースのサイズアップを購入することで大きくすることができる。これは原作から変わらないことであるが、この整理が大変だったのが原作の話である。大きなアイテムを入れるために位置と向きを変えなければならず、これが面倒なものであった。
そんな大変な手間を省いてくれるように、自動整理機能が追加された。このボタンを押すことで一気に整理してくれる。アイテムが入らない状況でも自動整理を実行すると整理した上で最適な場所に配置してくれる。細いスペースしかない場合で2×2以上のアイテムを入れるときに実行すれば、手動整理することもなくすぐに入れることができる。2×6以上のライフルやショットガンを購入する時、ブラックバスを入れるときに便利な機能である。
また、本作のアイテムは銃・強化可能なナイフ・銃のパーツ・救急スプレーに限り、タイプライターから預けることができる。これにより持てなくなった武器を売るということは必要なくなった。これは周回での実績解除に役に立つものとなる。ただし入れ替え時は自動整理による取り出しが効かないのが難点である。また、RE:4ではアタッシェケースに効果を付与することが可能である。アタッシェケース自体の効果と3つまで付けられるチャームの効果で、レオンの能力向上7)原作の有名バグとして、セミオートショットガン(RE:4のストライカー)を構えきる途中でアイテム画面を開き、別の武器を装備することでレオンが高速化する通称「セミショバグ」がある。このことはカプコンも認知しており、これをオマージュした効果を持つセミショチャームが存在する。移動速度が8%上昇するもので、しかしレジェンダリーのため非常に出にくいチャームとなっている。、特定アイテムの効果向上、ドロップ率上昇などを操作することができるようになっている。チャームは原作にもあった射的場でトークンを獲得し、ガチャを回すことで入手できるというものになっている。
RE:2では火薬を組み合わせることで各種弾薬を生成できた。このシステムがRE:4で大幅進化し、通常ドロップや武器商人のトレードで貰えるガンパウダー、使い捨てナイフと素材S・素材Lを組み合わせる形に変更となった。素材S・素材Lでそれぞれ作成できるものが異なり、レシピによって使用するガンパウダーの量も異なる。レシピに関しては武器商人から購入することができ、待望のグレネードも武器商人からレシピを買うことでクラフト可能である。特に閃光手榴弾は対寄生体に効力を発揮するのは変わらず、加えて効果がある敵が増えたので必須レベルになっている。今作では全ての敵がアイテムをドロップするように変更されたが、それでも弾薬が足りなくなることが多いので、必要に応じて弾薬やグレネードを作成するのがサバイバルのコツとなる。
武器商人の仕様変更
原作の魅力の1つでもある武器商人。攻略する上で必須の存在であるこれもRE:4で大幅な変更が加えられた。これまではガナードの一種として爆風が少し掠めただけでも死ぬほど弱かった。RE:4では武器商人に照準を合わせることができなくなり、誤射はまずなくなった。加えて完全無敵になり、爆風を食らっても死ななくなった。ただし卵だけは直接当てられる。
原作ではスピネルは2000ptas.の売却用アイテムだったが、RE:4ではこれを通貨代わりとして特別なアイテムと交換を行う「トレード」が追加され、これに伴いサブミッションは「青の依頼書」として大幅増加した。内容は原作のメダル破壊に加えて、特定アイテムの売却、強敵撃破といったもので、これを達成するとスピネルを貰うことができる。一部の武器はトレードでのみ入手可能で、カスタムパーツもトレードで入手するものが多い。トレードの項目はチャプターを進行することで増えていく。
武器商人のメインであるペセタでの取引はチャプター進行で購入できるものが追加され、武器改造は初期は3段階まで、あるチャプターの特定の地点の武器商人から限定仕様を含めてフル改造できるようになる。またProfessionalのみ最初からフル改造できる。また、特定チャプターでは特定の武器やレシピが割引価格で販売されていたり、特定武器を購入するとパーツを無料でつけてくれるなど、原作よりも巧みな商売をするようになった。
声優と台詞について、英語版はマイケル・アダムスウェイト(モーションキャプチャーも担当)であり、新規台詞は様々なイディオムやジョークを含めた言い回しをする。原作よりゆっくり喋るので、リスニング大好きな人が興奮する仕様になった。日本語版は千葉繁氏によって演じられており、こちらは原作の字幕をベースに喋るようになっている。声質からかなり陽気なキャラになっており、みんなが好きなあの台詞も言ってくれる。武器商人のおかげで楽しみがまた1つ増えたようである。
アシュリーの変更
救出対象のアシュリーについても、システムが変更された。アシュリーは原作と同様、連れ去られると任務失敗である。また、アシュリーの体力は廃止となった代わりに、1回攻撃を受けると行動不能状態になり、この状態で攻撃されると死亡する。これは近付いて話しかける(TIGHT⇔LOOSE切替ボタン)ことで回復する。誤射については、アシュリーに対して銃を向けようとすると自動でエイムが解除され、ナイフは当たらないようになっている。爆風に関しては巻き込まれた場合は行動不能状態になる。
逆に体力がなくなったことで、アシュリーパートでは一撃でも食らうと死亡するようになった。しかもこの時は慎重になりながらも素早く動かなければならないため、そこで精神的に削られることは多い。これは慣れるしかない。移動面ではアシュリーは原作では高低差のある場所ではレオンが下で受け止める必要があったが、特定の段差のない場所以外は梯子で移動してくれるようになった。
アシュリーへの指示は、レオンと離れずついていくTIGHTとレオンから離れて退避するLOOSEの切替式である。そのためアシュリーをその場に置くことができなくなっているので、戦闘に巻き込まない安全な場所に置けなくなっている。ただし隠れる場所は原作同様に存在し、縦型ロッカーになっている。そして原作同様に鎧アシュリーが存在し、これは完全無敵である。高難易度S+攻略では必須であり、これさえあればストレスフリーで戦えるほか、アシュリーパートに存在するある実績の解除にも必要になる。
難易度とクリアランクと実績と特典
難易度は4種類用意されている。初期で解放されているのがAssisted/Standard/Hardcoreであり、これらは原作のAmature/Easy/Normalに相当する。Assistedはエイムアシストが有効、一定値まで自動回復し、クラフトの生成量が多くなる。Standardは普通の難易度。Hardcoreは敵の攻撃と動作が早くなり、武器商人の販売価格が高くなるという違いがある。そして任意の難易度で1周するとProfesionalが解放される。これはオートセーブなし、ナイフパリィはジャストパリィのみになったHardcoreである。無論、Professionalが最も難しい。
クリアランクについては、最大ランクが1周目のみの特別なランクがS+、2周目以降はSまでとなっている。1周目のS+に関しては完全なNEW GAMEでのみ獲得できるもので、難易度は高いが獲得すると特別なアクセサリを交換することができる。周回プレイでも高難易度をAランク以上でクリアすると、これでも特典が解放され交換することができるようになる。これらはやり込み要素の1つになるが、高難易度S+獲得や「実績」というやり込みにおいては特定の条件でクリアすることも入っており、これらの攻略のためには必須になるものも多い。そのため最終的には全部やることになる。
各実績をクリアするとポイントを獲得でき、これはコレクション要素で使用するものになる。ポイントはフィギュア・アートワーク・ゲーム本編で使用できる特別なアクセサリや武器と交換でき、ゲームを十分楽しんだ後の更なるお楽しみとして使えるものとなる。特にフィギュアとアートワークはそれだけでも何時間も見てしまえるほどの価値があるので、是非ともすべての実績を解除して、RE:4を細部まで楽しむといい。
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DLC情報
インターネットの主流化に伴い、DLCも充実している。まず最初に実装されたのが4月7日に”THE MERCENARIES“である。原作ではクリア後に登場するおまけゲームモードであり、5人のプレイアブルで4ステージ構成である。全員のキャラで4ステージを☆5(6万点以上)クリアすることで、本編で使えるハンドキャノン(S&W M500)を貰えるゲームでもあった。RE:4でも大幅進化して登場し、実装時点ではレオン、ルイス、クラウザー、ハンクの4人で、3ステージ存在していた。後述の9月21日のアップデートでエイダ、ウェスカーも実装され、さらに1ステージ追加された。またレオンとエイダのみ別衣装版も存在しているほか、原作と同様M500が入手でき、条件はいずれかのキャラで3ステージSランク以上獲得するだけで良くなった。実績のためには最終的に「本来のM500の獲得実績」をクリアしなければならないが、その前に解放できるためProfessional S+の助けになるはずだ。
そして9月21日に、PS2版以降のROMに存在していたエイダ編が”Separate Ways“として、なんと1000円という破格で登場した。表紙こそエイダであり、Separate WaysはThe Another Orderの海外タイトルだが、エイダ編は何故かAda’s Storyとなっているので今後はウェスカー編も登場するのではという噂もされている。内容はレオンが戦っている裏でのエイダの動きを追ったもので、同時に籠城戦後にルイスがレオンと別れた後何をしていたかという部分も明確化されている。原作は武器商人は存在しても武器の改造はできなかったが、RE:4は改造可能で武器も大幅入荷されている。エイダを象徴するクロスボウも登場し、強化もできるようになっている。
そのほか、多くの追加要素を同時付与したデラックスエディションが現在も販売中で、予約特典として存在していた特別なDLCは単体でも販売されている。特に目を見張るものがDLC武器「センチネルナイン」8)元々はバイオハザード6の設定で登場した、DSOが旧FBCの装備開発計画「センチネル・プロジェクト」を引き継ぎ、その9番目として計画が進められたハンドガン。DSO隊員向けに対バイオテロ特化の仕様になっており、レオンのアドバイスをもとに『汎用性、確実性、安定性』の基軸で制作された。ベースはP226E2である。本来ならばバイオハザード6の設定なので、バイオハザード4およびRE:4の時点では存在しない。だが細かいことはどうでもいい。「スカルシェイカー」9)M1887ソードオフ。ターミネーター2のT-800(シュワルツェネッガー)がバイクで使用していたものと同じである。ショットガンの中でも非常に扱いづらい性能だが、最も省スペースの5マスという小ささが最大の魅力である。ストライカー(2×5)の半分のサイズである。両手で構える癖に何故かスピンコックする。、宝の地図「エクスパンション」、有料版特殊改造チケット(金チケ・合計23枚)だ。前者2つは楽しみが増え、金チケはProfessional S+を簡単にしてくれるものである。特にSeparate Waysエイダ編では金チケなしでは攻略不可なほどの難易度だったので、完全攻略の予定があるならあらかじめ買っておくといい。
RE:4 実際のプレイレビュー
ここからは実際にプレイしてのレビューを掲載する。
全体総評
評価:限定仕様フルコン
RE:4全体を見通しての評価は武器改造で最高の「限定仕様」の、それを全て行った状態であるフルコン状態とする。要するに最大級の最高評価である。既に「バイオハザード4」で殆ど完成されていたものであるが、だが足りないものがあった。原作で好評だったルイスは出番が少ないことについて声が多かったため、籠城戦以外にもほぼ1チャプター分ルイスと共に行動するようにストーリーが変更され、これにより台詞も大幅増量された。加えてマーセナリーズでのプレイアブル参戦は、多くの人が待ち望んだ答えであったはずだ。日本語版CVは遊戯王の海馬社長やACLRのジャック・Oでお馴染み津田健次郎氏であり、これが揃うことで渋くてかっこいい漢のイメージを確立することが出来たと言える。
逆に不評とされたQTEに関しては、前述の通り簡素化した。回避はワンボタン式になり、ナイフパリィの受付も(ジャストパリィのみになるProfessional以外は)かなり余裕がある。一部回避不能攻撃もあるが、それは見極めれば問題にならないはずだ。また、村・城・教団の歴史を示す資料(ファイル)の追加、教団やルイスとアンブレラの関係の追加、各種設定の掘り下げをしたファイルが置かれているといった、細かい部分の追加がなされている。これにより、原作未プレイでも十分楽しめるものに仕上がっている。
武器は原作のものを踏襲しつつ、マインスロアーはボルトスロアーに変更されて戦術の幅が広がり、RE:2からMP5, RE:3からM4A1が追加されることで武器の選択肢も増え、戦い方も多彩になった。原作より全体的に火力は下がってこそいるものの、レティクル収束補正、ストックによる射撃安定向上・レティクル収束高速化、ライフル系の弱点特攻、ボスにもクリティカル発生(与ダメージ2倍)、レーザーサイトによる常時レティクルMAXといった、銃1つ取ってもそれぞれに個性がある。RE:4ではタイプライターに装備を預けられることを考えれば、状況に応じて武器を変えることで戦いやすくなるとも言える。とはいえ改造費用のことを考えれば1周目はよく使う武器を強化した方が効率がよく、武器を選択するのは2周目以降となるであろう。
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アシュリーに関してはルールが変わったため少しばかり戸惑ったが、基本的に誤射はできなくなっているのと、回復アイテム不要になったことで回復は全てレオンのために使用できることで、その点では管理が楽になったと言える。そして鎧アシュリーを入手すれば完全無敵になり、爆風すら無視できるので、Professional攻略時には必須である。鎧アシュリーを消さず、S+クリア条件の対象外にもしなかったカプコンの良心である。
そのほか、充実したDLC、マーセナリーズのルール変更に伴う遊びやすさ、Separate Waysの内容、今後期待される追加内容等を考えても、多少荒い部分が見えるかもしれないが、それを差し引いたとしても完璧である。「リメイクの正答」というべきものになっており、世のリメイクはこれを教科書とすべきレベルで最高評価を出せる。
本編の評価
原作よりガナードが硬くなったため、ハンドガン系ではヘッドショットでも確定怯みになることはなくなった。ナイフで斬っても怯まないので、原作変態プレイであるナイフクリアやチェーンソーに対するカウンターナイフはほぼ不可能で、そのような人たちは不満を覚えるかもしれない。しかしナイフが(使い捨ておよび特別なナイフを含め)5本になったこと、ナイフアクションが多彩になった分でそれはチャラである。またショットガンの場合、ガナードの頭を狙うとクリティカルが発生しやすくなっており、ハンドガン系では(威力が高いレッド9以外)倒しにくくなった分、逆にショットガンの出番が増えたとも言える。今作はクラフトで弾を作りやすいのでメインの武器になり得る。
強雑魚およびボス敵に対しては、大抵はナイフの出番がないものであるが、RE:4では怯ませた時にナイフ追撃できるタイミングがあり、大ダメージのチャンスである。そのためナイフの耐久値と攻撃力は決して無視できないものになっている。今作は殆どの敵が動きが早く狙いがつけにくいということもあり、一気に畳み掛けられるチャンスという部分では重要である。一部のナイフ追撃は実績にも含まれているため、短期決戦を狙うついでに達成してしまうといい。
ロケットランチャーの販売ルールがASSISTED以外では、村・古城・孤島のそれぞれで1つしか買えないようになった。そのため基本は手持ちの武器で倒していくことが基本となる。ただしカプコンのお遊びで、特定の敵にのみ卵(金)が特攻ダメージになる裏要素を入れている。これはProfessional S+で役に立つものである。他にはスルー出来る敵やギミックでショートカット出来る敵もあるため、宝が要らない場合やタイムアタックの場合はそれも十分利用できる。他には特殊効果を付与するアクセサリもあって多彩な道を用意しているので、どんなプレイスタイルでも対応できるのは良いところと言える。
やり込み要素について
最近のバイオハザードシリーズはやり込み要素が多くなった。RE:4では特殊効果のアクセサリ、実績、マーセナリーズ、フィギュア・アートワーク、射撃場、Separate Waysになる。特殊効果のアクセサリは実績と連携しているので、これが欲しい場合は自然と実績をクリアすることになる。マーセナリーズに関してはM500の獲得条件が緩和されているので完全なやり込み要素になっている。射撃場は実績とチャーム回収の2つであり、実績は精密射撃以外は簡単に取れるもので、チャームはDLC2個を除き30個である。ただしすべてのチャームを集めるにはトークンが大量に必要であり、そのためには何周もしなければならない。これを目的とした周回であれば難易度はASSISTEDでもいい。
本編実績に関しては最終的に全て取得する必要がある。これはフィギュア・アートワークを全て解放するために必要である。その中には一通りクリアすることが必要なものがある。ただし殆どは難易度が関係しないものが多いため、それであればASSISTEDでクリアしてもOKである。難易度が関係する場合は条件を確認して、特殊効果のアクセサリをフル活用して戦っていくといい。ハンドガン・ナイフオンリーはネコミミ+VP70では楽しいピクニックである。
マーセナリーズは1回のプレイ時間は5~10分程度、出現数はバイオハザード5以降のルールで150体である。ただしタイムボーナスとバレットタイムチャージはプレイの度にランダム配置(リスタートも含む)になるため、それを探すためにある程度走らなくてはならない。だがすべての敵が弾薬をドロップするようになっているので、弾薬については困ることはないだろう。回復とナイフと手榴弾は樽や木箱から探す必要があるのには注意。最大ランクはS++(100万点以上)だが、タイムボーナスがないと達成できないためクリア必須である。したがって死なないことが重要である。レオンは原作では武器構成的にきつかったが、今作はマーセナリーズ限定で体術が強化されており、バレットタイムによって火力を一気に底上げできるため、レオンでも十分戦えるほどになっている。
Separate Waysは現状エイダ編のみだが、今後はウェスカー編が実装される噂は絶えない。このあたりは追加DLCゆえになくてもいいものだが、破格値の1000円で提供されているので、ほぼ必須レベルのものになっている。チャプターはレオンの半分の7であるが十分に内容が濃く、基本はマップが共用であるが専用マップも用意されているので、まだ買っていない人はセットで買うことを勧められるものになる。ストーリーを楽しむのであればStandardやHardcoreで十分で、Professionalは完全にやり込み要素になる。残念ながらProfessional S+はインチキ金チケを使ってM1921を無限化しないと私でも無理だったので、そこだけが難点である。もっとも、インチキ金チケは1個だけで問題ないため、300円で攻略できるのなら安いものである。威力も強化したい場合は金チケは1枚8万ptas.なので、金に言わせて殴りたい場合は複数買って売却してもいい。
最もやり込み要素になり得る「フォトモード」
そしてすべてが終わっても遊べると考えたのが、フォトモードの存在である。これはポーズ画面からアクセスできるもので、割と設定できる項目が多い。調べたところでは、主観視点となる武器10)ライフル全種、スコープを装備したMP5はフォトモードを起動できないことを確認した。以外は構え中でもフォトモードが有効で、イベントシーンでも撮影することができる。このモードは単にスクリーンショットを撮るだけのものではなく、射撃した瞬間やガナードの部位が弾け飛ぶ瞬間などを撮影することも可能である。カメラはレオンを中心に一定距離までしか離れることができないものの、うまく調整することによってレオン以外の対象を撮ることができる。また、一部人物非表示やエフェクト非表示なども設定できるようになっている。
撮影はゲームを動かしている筐体の方法に従い、保存先もそれぞれで異なる。これは各自確認してもらうとして、撮影時はグラフィックの可能な限りの最大設定で行うことを推奨する。配信する場合は話が別だが、プライベートでプレイしているのなら綺麗な状態で撮影した方が、後で見返したりどこかに掲載する場合に最適だからだ。殆どはFHDでの撮影になるが、2K以上の場合はかなり綺麗に映るはずである。あとで加工する場合にはその方が使いやすいはずだ。RTX2080Ti以上の、上位のGPUを持っているのであれば試してみてもいいはずである。
原作をリスペクトしたリメイクの見本、バイオハザード4完全版
以上でバイオハザード4 RE:4のプレゼンを終了する。2005年にこれまでのシリーズを大きく変えて登場したバイオハザード4は、ある意味で過去作に縛られないものになった。当初は戸惑いもあったが、6年越しに登場したレオン、エロ可愛さに全振りしたアシュリー、非常に濃いキャラで出番が少ないのに人気になったルイス、そしてレオンには欠かせないエイダ。敵側ではガナードが基本となり、村人・邪教徒・戦闘員のそれぞれで特色があり、ボス敵もそれぞれで特徴があり、面白いものに仕上がっていた。そしてどういうわけか真の力を解放するとかで弱体化したがる。
その時点で過去最高の評価を得ていたバイオハザード4は、18年越しにリメイクされることになった。その以前にRE:2とRE:3でリメイクを行ったが、RE:2は良好で、RE:3はおまけを重視しすぎて本編が薄くなってしまい不良だった。それを踏まえてのRE:4であるが、いざ蓋を開けてみればそれが原作となるバイオハザード4を超える名作になった。原作を尊重しつつ改善と追加をした結果、原作経験者はもちろん、原作を知らない人でさえ勧められるものになっていた。ゲームシステムの改善もまた、様々なユーザーが入れるようにした良ポイントである。
バイオハザード4の次は、直系ではバイオハザード5であり、おそらくこれのリメイクであるRE:5も水面下で進行しているものであると思われる。とはいえ現実と創作の区別がつかない、クソ煩いポリコレ共のせいで原作設定を変えざるを得ないものになることは予想される。これで難航するとすれば、RE:4の追加DLCを制作するチームも継続して、予想されるであろうウェスカー編の制作によって飽きさせない工夫をしているのではないかと思われる。ともかく、バイオハザード4完成版、リメイクの正答とバイオハザード史上最高の作品として、存分に楽しむといい。
以上、BIOHAZARD RE:4総評~バイオハザード4完全版~であった。カプコンが見せた本気が、名作を超える名作になった。それを目の前にすると「なけるぜ」と言わずにはいられないはずだ。
KIBEKIN at 00:00 Oct. 29th, 2023
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脚注
本文へ1 | 参照:バイオハザード4 – Wikipedia |
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本文へ2 | 参照1:MT Framework – Wikipedia |
本文へ3 | 参照2:REエンジン – Wikipedia |
本文へ4 | ヴィレッジはタイトルこそナンバリングではないが、村を意味する英単語の大文字”VILLAGE”のうち、”V I I_ I_”と分解することでVIIIと読むことができる。また該当する部分だけオレンジに塗られていることからも8であることが証明されている。これは前作となる7でも同じ手法が取り入れられており、”BIOHAZARD”のZは”7_”と分解し、7になる部分にオレンジが塗られている。 |
本文へ5 | 代表的なものとして、レオンの初期装備のナイフはRE:2でマービンから貰ったものであるという解説文が記載されている。 |
本文へ6 | 今作はスナイパー系はスコープを装備せずに運用でき、この場合はFPSのような主観視点でADSする。またMP5はスナイパー系以外で唯一スコープをつけられるもので、この場合はスコープ越しの視点になる。ハンドガンのうちSG-09R, Five-seveN, センチネルナインはレーザーポインターを装備可能で、これを装備すると正確に撃つことができる。また、キラー7は元ネタの影響でレーザーサイトが標準装備である。 |
本文へ7 | 原作の有名バグとして、セミオートショットガン(RE:4のストライカー)を構えきる途中でアイテム画面を開き、別の武器を装備することでレオンが高速化する通称「セミショバグ」がある。このことはカプコンも認知しており、これをオマージュした効果を持つセミショチャームが存在する。移動速度が8%上昇するもので、しかしレジェンダリーのため非常に出にくいチャームとなっている。 |
本文へ8 | 元々はバイオハザード6の設定で登場した、DSOが旧FBCの装備開発計画「センチネル・プロジェクト」を引き継ぎ、その9番目として計画が進められたハンドガン。DSO隊員向けに対バイオテロ特化の仕様になっており、レオンのアドバイスをもとに『汎用性、確実性、安定性』の基軸で制作された。ベースはP226E2である。本来ならばバイオハザード6の設定なので、バイオハザード4およびRE:4の時点では存在しない。だが細かいことはどうでもいい。 |
本文へ9 | M1887ソードオフ。ターミネーター2のT-800(シュワルツェネッガー)がバイクで使用していたものと同じである。ショットガンの中でも非常に扱いづらい性能だが、最も省スペースの5マスという小ささが最大の魅力である。ストライカー(2×5)の半分のサイズである。両手で構える癖に何故かスピンコックする。 |
本文へ10 | ライフル全種、スコープを装備したMP5はフォトモードを起動できないことを確認した。 |