この記事の概要を簡単まとめ!
- あらゆる家電の中でも電力大食らいな「ゲーミングPC」
- CPU、GPUが高性能なら消費電力は非常に高くなる
- 電力が高い場合、熱は切り離せない問題
- 現代傾向としては性能より省エネが重要になる
- CPUは難しいがGPUならMSI Afterburnerがある
- 殆どがオーバークロック用途で使うがダウンクロックもできる
- 最大消費電力の制限と低電圧化が主な方法である
- 使用中のGPUの情報をもとに細かく設定していく
- 複数パターンでベンチマークを回し、最適解を見つけ出す
- オーバークロックと同様保証対象外につき素人にはお勧めできない
- 省電力化は実質的な節約に繋がる、パワーだけが正義ではない
私が現在使用しているゲーミングデスクトップは、大学生だった頃に作ったものである。それも安く仕上げるため、GPUだけは中古のものを流用した。それがMSIの1060-6GB(OCV1)であるが、これが3年経った今でも新しく入手したものに切り替えるまで、全く壊れる気配なしに動いていた。他のパーツも壊れるような気がしないのだが、とはいえ性能に限界を覚えてきて、更新を考える時期に来ているようだ。
新しいGPUの遍歴は、最初がMaxwell世代の最強GPU、GTX Titan X(2015)である。その次に変えたのが、2017年登場の最強GPUで、現在もまだ最前線で戦える性能を持つ、GTX 1080 Tiである。いずれもTDP250Wであるが、VRAMではTitan X、全般性能では1080 Tiに軍配が上がる。当然エネルギー効率で言えば1080 Tiであるので、もうTitan Xは卒業だ。ただ、共通事項があり、それは両者とも消費電力が高く爆熱になりがちである、ということ。自作PCユーザーにとってこの2つは無視できないものなので、何らかの対策を取っているのが普通である。
MSIが提供しているGPUをソフトウェア的に調整するツール”Afterburner”は、簡単にGPUの性能を変動させることができる。主な用途は性能アップだが、その逆の性能ダウンも対応している。このツールを使い、GPUにつきまとう熱問題と消費電力を解決することにした。性能を下げればパフォーマンスは下がるが、それがどれくらい下がり、そしてどれくらい対策として効果が現れるのか。詳しく見ていくこととする。