この記事の概要を簡単まとめ!
- SoftBankでiPhoneユーザーはEメール(@i.softbank.jp)が使用できる
- S!メール(MMS:@softbank.ne.jp)よりも使いやすく画像も送りやすい
- AndroidにEメールサービスはない
- iPhoneからAndroidへ替える際はサイトサービスのアドレス変更忘れに注意
- SNS・チャット主流の時代にメールは流行らない?
iPhoneにメリットや独特の機能を見出せず、Android(Xperia)に変更した私である。それまでは全く意識していなかったが、実はSoftBankの場合、iPhoneにはiPhoneだけの特典があった。それは、Eメール(@i.softbank.jp)が使用できることである。おそらく、殆どの人は意識したことがないが、これはiPhoneユーザーだけのサービスであったことに後々気付いたのである。
ひとっ飛びできる目次
SoftBankとiPhone
iPhone登場当初から積極的に販売していた
現在のスマートフォン市場は、iPhoneとAndroid、あとはよくわからないOSを積んだ類似品と従来連絡用に機能が少ないほぼガラケーのようなスマートフォンがある。多種多様に存在するスマートフォンだが、その先駆けとなるiPhoneが登場した当初から、SoftBankは積極的に販売している。ただし、初代iPhoneは日本では販売されず、2008年7月の3Gが日本での実質上初代iPhoneとなる。
当時日本では、iPhoneはSoftBankのみの販売だった。auも販売しているものだと思ったが、実は違ったようだ。2011年冬のiPhone4SからiPhoneシリーズを販売開始した1)参照:auの端末一覧 – Wikipediaようだ。そのため、SoftBankはiPhone、auはスマートフォンという感覚で合っているだろう。Docomoは少し遅れてスマートフォンを先に販売することになる。3大キャリアが揃ってiPhoneを販売するのは、もう少し先の話である。
iPhoneのメールサービスを提供するSoftBank
SoftBankはiPhoneの販売当初から、iPhone専用のEメールサービスを展開している。通常、メールアドレスは1回線に1つのキャリアアドレスが付与されるが、SoftBankでiPhoneの場合はもう1つ付与される。このアドレスはドメイン名(@以下)がi.softbank.jpとなる。もう1つのほうはドメイン名がsoftbank.ne.jpである。これはS!メールと呼ばれ、MMS2)マルチメディア・メッセージング・サービス。iPhoneでは「メッセージ」アプリで利用できる。チャット形式でメッセージを送受信できる。ただし、SoftBankでは保存期間は30日と短く、容量の大きな添付ファイルを送受信することができない。となっている。
このメールアドレスは、SMTP/IMAPを利用するタイプである。一応解説しておくと、SMTPが送信プロトコル、IMAPが受信プロトコルである。いずれもサーバーを介するのは変わらない。それぞれ、SMTPサーバー、IMAPサーバーを用意してメールの送受信を行っている。
また、このアドレスのサーバーは、受信メールを最大5000件、容量としては200MBまで、無期限保存できる。しかも添付ファイルとしてExcelやPDF(閲覧のみ)を受信可能である。とはいえ、iPhoneから見ると形が崩れたりするので、必要な機能かと問われれば、正直微妙なところではある。
S!メールよりも使いやすく画像も送りやすい
普通の人は、メールアドレスが2つあると言われても、あまり意識せずにEメールの方を使っていることだと思われる。標準のメールアプリで使用するのがEメールだからである。青いメールのアイコンをしたアプリを、何のためらいもなく使っているはずである。
このメールの形式は、かつてのガラケーやフリーメールとほぼ同じ形式のものであり、画像の添付もこれまでと同じように行える。ただ、ガラケー、MMSとは違い、SoftBankでは3MBまでの添付が可能である。これも容量が少ないように思えるが、画像なら送信時には圧縮されるので問題なく添付できる。EメールからPDFなどを送ったりすることもまずないだろう、特に問題はない。
その結果、「使いやすい」という印象を受けるはずである。これまで慣れ親しんだUIである方が、たとえ初めて触れるものであったとしても、すぐに慣れてしまえるからである。だからこそ画一的なUIになっているのだろう。普段から使うものには、汎用性は大事である。
iPhoneのみのサービスはAndroidで使えない
AndroidにEメールサービスはない
ここまで見て、察しのいい人は気付いていることだろう。ここまでは全てiPhoneについてのことであり、Androidのことは触れていない。つまり、EメールサービスはAndroidにはないということである。
そのため、AndroidではMMSのみが提供される。とはいえ、そこを意識してiPhoneかAndroidかを選択することはまずないだろう。基本的にスペックを見るはずだからである。したがって、初めてスマートフォンを選択する場合において、これは意識することのない問題である。
iPhoneからAndroidに乗り換えるとアドレスは削除される
しかし、元々がiPhoneユーザーであり、これからAndroidに乗り換える人は注意しなくてはならない。先に書いた通り、AndroidにEメールサービスはない。つまり、i.softbank.jpは付与されないのである。
これが意味するのは、iPhoneからAndroidへ乗り換えると、Eメールサービスの利用権を失い、しばらくするとi.softbank.jpが完全に消されてしまうのである。これはアプリから確認でき、アプリではアカウントエラーという扱いである。下はそのスクリーンショットである。

i.softbank.jpが削除されれば、サーバー上のメールは全て削除されたのと同じになる。また、アドレス自体が削除されるため、そのアドレスに送ってもアドレスが見つからない状態になる。エラーコードは550である。下は実際に送信して戻ってきた例である。

ちなみに、送受信したメール及び下書きは、アプリで削除していない限り、アプリ側でテキストのみ保持される。なお、添付ファイルは全てサーバーに保存される仕様上、ダウンロード不可能になるため、大事なものは先に保存しておく必要がある。
ただ、メールとしての機能は失っても、メモ帳として使うことはできるので、そのままメモ帳の代わりにするのも有効である。
サイトサービスのメールアドレスの登録変更忘れに注意
実際のところ、ただEメールサービスが使えなくなることに関しては、さほど問題にならない。インターネットメールにGmailやYahoo!mailがあり、これらはアカウントを登録するとすぐ使えるものである。また、容量も圧倒的に大きいため3)Gmailはドライブなどと共通で15GBまで、Yahoo!はメール容量は他のサービスの容量と分けられており、開始時は最大2GB、利用状況に応じて最大10GBまで自動で拡張される。なお、プレミアム会員は無制限となる。スマートログインを連携していればプレミアム会員を無料で使えるので、SoftBankユーザーは無料で実質無制限である。、仕事でもプライベートでも使用する人は多いだろう。迷惑メールの割り振りもキャリアメールより機能するので、こっちがメインとなることも少なくない。
しかし、これらはフリーメールとも呼ばれ、一部のインターネットサービスの会員登録時のメールアドレスに使用できないことがある。その場合、キャリアメールを使用することになる。企業によっては、フリーメールは信頼性に欠けるという理由で除外する方針のところもあるためである。ただその考え方は、時代遅れな気がするが。
そのため、iPhoneユーザーはEメールを登録アドレスとする人が多いと思われる。そうでなくても、面倒が嫌いな人は登録アドレスを1つに統合していることであろう。これはこれで問題ないのだが、Androidに乗り換える際はあらかじめ登録したアドレスを別のアドレスに変更しておかなくてはならない。
これは、近年不正アクセス対策により、変更前のアドレスに送信される確認URLを踏まないと変更できない仕様となっている場合があり、それにより変更できない状態になるのを防ぐためである。あるポイントサイトがこの仕様だったため、変更できずにサービスが利用できなくなる事態に陥った。カスタマーサポートに連絡すれば解決することだったが、肝心なときに使えなくなる可能性があることも十分考えておかなくてはならない。
もっとも、そんな面倒なことをする前に、ちょっと時間を使えば終わるほうを選択したほうが有益であることには間違いない。
SNS・チャット主流の時代にメールは流行らない?
ところで、メールと対比される存在がSNSとチャットツールである。LINEについては、ビジネス用にLINE WORKSが存在し、チャットと通話機能を持っているSkypeはSkype for BusinessがOffice365に入っている。SNSは、TwitterとFacebookはもはや企業アカウントが存在していることが前提であり、たまにInstagramをやっていたりする。YouTubeはタイプが違うため、今回は触れない。
これも、スマートフォンが普及したことで、人々は常にSNSを見、連絡の殆どをチャットツールで済ませるようになってきた。実はこれが電話やメールよりも効率が良く、時代の先を行く企業は連絡手段の殆どをそれらのツールに変更しているほどである。使わない方がおかしい、と言わんばかりである。
そう考えれば、SNS・チャット主流の時代にメールが流行らないと考えるのも納得がいくのではないだろうか。しかし、日本は残念なほどに保守的で、システムを変えようとしない。無駄な電話対応に煩雑なメールに、正直飽きてきている。そういう私も、電話対応は全く出来ない(する意味がわからない)。
時代の進化を拒絶する企業は、若者から嫌われることであろう。そうなると自然に労働者(社畜)が入らなくなり、いずれ勝手に潰れてくれる。そうなることを願うばかりである。
それはともかくとして、SoftBankでiPhoneはEメールを使用できるが、Androidでは使用できない。もしEメールを使いたいのであれば、iPhone縛りとなることに注意する。そしてiPhoneに飽きてAndroidにするときは、Eメールが使用できなくなるので、もしサービス登録のアドレスとして使用している場合はすぐに有効なアドレスに変更することを必須とする、ということになる。ここに気をつければ、問題なくAndroidに乗り換えられるのである。
以上、iPhoneからAndroidに乗り換える際のEメールについての注意であった。それでは、次回の記事で会おう。
リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 01:20 Oct. 24th, 2019
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脚注
本文へ1 | 参照:auの端末一覧 – Wikipedia |
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本文へ2 | マルチメディア・メッセージング・サービス。iPhoneでは「メッセージ」アプリで利用できる。チャット形式でメッセージを送受信できる。ただし、SoftBankでは保存期間は30日と短く、容量の大きな添付ファイルを送受信することができない。 |
本文へ3 | Gmailはドライブなどと共通で15GBまで、Yahoo!はメール容量は他のサービスの容量と分けられており、開始時は最大2GB、利用状況に応じて最大10GBまで自動で拡張される。なお、プレミアム会員は無制限となる。スマートログインを連携していればプレミアム会員を無料で使えるので、SoftBankユーザーは無料で実質無制限である。 |