【楽々ディスクメンテナンス】”EaseUS Partition Master”使ってみた!~使用方法&レビュー~

この記事の概要を簡単まとめ!

  • 前回に引き続き中国EaseUS Softwareのソフトウェアレビュー記事
  • PCにおけるパーティションは1つのディスク内に区切りを設けること
  • パーティション管理はWindows標準機能では制約が存在し、不十分
  • パーティション管理をより楽に行えるのが”EaseUS Partition Master”
  • 無料アップグレード付き永久版ライセンスは7000円以内、これも良心的価格
  • ディスク内の任意のパーティション増やしたり減らしたりすることが簡単にできる
  • MBRの修復やディスクタイプの変換もこれ1つで簡単に行える
  • パーティション単位で、パーティションの移動も分割も結合も自由に行える
  • ディスクを使えるようにする「フォーマット」もPartition Masterで完結
  • 総合評価:ディスク管理で「したいこと」がこれ1つで広くカバーできる
  • EaseUS Partition Master“1つでディスク管理はより楽になる

タブレットPC、またの名を2in1とも言うそれは、一般的なラップトップに対して性能が落ちるが、携行性と操作の直観性に優れている。本格的なゲームをするでなく、ブラウジングや動画再生、事務作業レベルであればほぼ支障がない。CPUとRAMが十分であるなら負荷の軽いゲームであればプレイできるであろうが、その場合はどうしても高額になりがちである。そもそも2in1に求めるのは前述の2項目であり、外に持ち運びする関係から高額でない方が気軽に使える気がしている。

さて、PCを使うとき、デスクトップは2つ以上のディスクを、ラップトップやタブレットは特殊なもの以外は1つのディスクを接続することができる。その際、容量が小さい場合は1つのディスク=1つのドライブとして、容量が大きい場合は1つのディスクに複数のドライブを設定して運用することであろう。このとき1つのディスクで複数のドライブに仕切ったその1つ1つの領域のことをパーティションと呼ぶ。日本語の意味で「仕切り」のことである。

最近はあえてパーティションを設定している人は少ないようだが、パーティションを設定する理由はシステムドライブとデータドライブの分離であり、他にもメリットが存在するが、デメリットもある。しかしWindowsは仕様であるのか、移動できないファイルの存在等でパーティションを全く管理できないことがある。そんな困ったを解決するソフトウェアがEaseUSから開発・販売している”Partition Master”である。これはパーティション管理を中心にクローンやデータ復元なども行えてしまう、多機能なソフトウェアであった。EaseUS Softwareレビュー第3弾、今回はPartition Masterを余すところなく詳しく見ていく。

ブンブンハローEaseUS製パーティション管理ソフトウェア、どうもKIBEKINです。

EaseUS SoftwareとPC

前提:EaseUS Softwareについて

EaseUS Software(以下EaseUS)という、中国に本社を置くソフトウェアメーカーがある。本ブログでは既に2回、EaseUS製ソフトウェアレビューを行っている。該当記事を読んだことがあるならEaseUSについては知っているほか、実際に何かしらのソフトウェアを使用しているならどんな感じかは知っているはずである。それ以外の初めて知った人については、別記事で解説済みのため、詳細については次の記事の「前提:EaseUS Softwareはどんな企業か」の項を参照してもらいたい。

容量の大きいディスクの管理方法

CPUのクロックは頭打ちになり、GPUも高額なわりに性能が格段に向上するということもない中、RAMやディスクは容量が過剰という言葉が似合うくらいに増えている。新品価格で、HDDは1TBで5,000円台、SSDはNANDタイプがQLCなら現在は15,000円台である。1TBでも十分に多いが、HDDならそれ以上に、究極的には16TBも存在する。SSDについては容量に対する単位価格が未だに高いため、1TB以上はなかなか手を出しにくいのが現状である。とはいえ、ディスク容量についてはもはや困らないところまで来ているのである。



ところで、容量の大きいディスクを果たしてどのように使っているであろうか。殆どの人は意識せずに単一のディスクとして使用している人が多いであろう。だが中には、1つのディスクを分割してあたかも複数のディスクが接続されているようにして運用する人もいる。例えば1TBのディスクなら2つの500GBに分割して、それぞれCドライブ、Dドライブとして運用するようなやり方だ。こうすることで、PC(特にOS)では2つのディスクがそれぞれ独立して接続され動いているように見える。このとき1つ1つの分割された部分(ドライブ)を、PCの用語でパーティションと呼ぶ。パーティションの本来の意味は部屋を仕切るための仕切りや衝立のことである1)参照:パーティション(partition)とは – IT用語辞典 e-Words

もちろん構造的には1つのディスクであるので、それを物理的に分割しているわけではない。あくまでもPCから見たら2つのディスクになるようにちょっと見方を変えさせているだけである。要するに「ハードディスクのシェアハウス」状態だ。接続元は1つしかないわけで、家で言えば1つの玄関から2つの部屋の住民が同時に出ようとする状態に近い。その場合、ディスクアクセスに多少の遅延が発生することが予想される。HDDの場合は目に見えて遅延が発生するかもしれないが、SSDの場合はそこまで遅延しないでろう。と言っても、普通に使っている分には気にならないであろうが。

問題:ディスクパーティション管理はWindows標準機能では不十分

ディスクにパーティションを設定することができるのは、多くのPCやOSがその機能に対応しているからである。多くの人が利用するOSであるWindowsはもちろん、Unix系でもパーティションによる領域の切り分けをサポートしている。特にLinuxディストリビューションは数多く存在し、その機能はそれぞれ異なっている。OS単位で差異が存在するので、それぞれのOSを起動する(使用する)ためにパーティションを設け、1つのディスクで異なるOSがインストールされた複数のディスクを接続しているような状態を再現するためにパーティションが使われることがある。

ところで最初は単一のディスクとして使用していたが、後からやっぱりパーティションを設定したいと思ったとき、Windwos標準機能でもパーティション編集は可能である。編集するには、”コントロールパネル/システムとセキュリティ/管理ツール(ハードディスクパーティションの作成とフォーマット)”を選択することで、「ディスクの管理」というウィンドウが開き、そこからディスクのフォーマットないしパーティションの編集が行えるようになる。

ディスクの管理(Windows標準機能)
Windows標準で存在するディスクの管理の基本画面。ディスクをアクティブにしたりフォーマットしたりがここで行える。

これはWindows標準の機能であり、特別な機能は存在しない。ディスクの管理では新しく入手した、フォーマットが正しくされているかどうか不明なディスクをアクティブにするために使用することが多いであろう。それ以外に1つのディスクから容量を縮小して一旦未割り当て状態にし、「新しいシンプル ボリューム(I)」からボリュームを作成し、それを新たなドライブとして機能させるのである。パーティションを切り、1つの(仮想的に)独立したディスクとして扱うための処理をここで行うということになる。

しかし、Windows標準機能であるこれは、標準故に気の利いたことができない。大容量のファイルがディスクに存在している状態で容量を縮小しようとすると、本来であれば縮小できる領域が何故か縮小できないという事態が発生することがある。発生の理由としては、移動できないファイルが格納されている場所までも含めてボリュームを縮小することができないためであるという。ご丁寧にディスクの管理から任意のパーティション(ボリューム)について縮小しようとすると注意書きとして表示されるようになっている。何とも全く融通が利かないWindowsであるが、結局標準機能は最低限のことしかサポートしないように敢えてそうしている結果で、パーティションの編集はあまりできないようになっているものと考えられる。しかしそれでは、残念ながら不十分と言わざるを得ないものとなる。




パーティション管理をより楽に行えるのが”EaseUS Partition Master”

これではまたしても、どうしてもパーティションを管理したいがどうしたらいいかわからない初心者を置いてけぼりにしてしまう現象が起きてしまっている。だが、わからないからと言ってクリーンインストールから始めて調整するのであれば、それは愚行だ。それをしないために管理ツールが様々に用意されているのだが、その管理ツールが色々と問題があるためにことを難しくさせているのが、私からすればナンセンスである。と言ってもWindows(Microsoft)側の想定としては、パーティションを弄ることは全くない「はず」と考えているのだろう。しかし、そんな時代はとっくの昔のことである。

そんなWindowsに代わって、EaseUSはパーティション管理についても解決策を提示した。それが”EaseUS Partition Master“だ。過去2回にわたってEaseUS製ソフトウェアのレビューを行っており、第1弾PC引っ越し第2弾バックアップ&クローンであるが、第3弾となる今回のソフトウェアはパーティション管理と各種ディスクのフォーマットなどが簡単に行える、ディスクメンテナンスに特化したソフトウェアとなる。今回解説するのはその有料版となるProfessionalで、執筆時点でのバージョンは「16.5」である。もちろん試用版ということで一部機能については無料で利用できるが、しっかりとしたパーティション管理を行うには殆どの機能が使用できる有料版を使った方がいいのは言うまでもないことだ。ということで、次項からはPartition Masterを詳しく見ていき、できることや使い勝手、その良い点と悪い点を公平に見ていくこととする。

Partition Master, セットアップから実際に使用するまで

EaseUS Partition Master“のインストーラを公式サイトからダウンロードし、実際にインストールして使用方法とその結果を書いていく。なお前述の通り、ここでは有料版のProfessionalを前提として解説を行う。

前段階:ライセンス購入とインストール

まずは公式サイトをチェックし、インストーラのダウンロードと有料版のライセンス購入を行う。インストーラは先のリンクのページの[無料ダウンロード]からダウンロードし、ライセンスはそのページの左にある[製品版を購入]から任意のものを購入する形である。ライセンスの期間とその価格は以下である。

  • 一般ライセンス:4,980円(税込5,478円) バージョンのアップグレードの度に新規に支払いが必要
  • 永久無料アップグレードライセンス:5,990円(税込6,589円) 永久ライセンスであり、無料アップグレードも提供。明らかにおすすめ
  • ※価格は2022年1月時点のもの
Partition Master ホームページとライセンス価格
Partition Masterの製品ページとライセンス購入ページ。インストーラをまず無料ダウンロードからダウンロードし、ライセンスは任意のものを購入し、ライセンスキーを受け取ることである。シンプルに2種類のみである。

Partition Masterでは2種類のライセンスのみ提供されているが、通常ライセンスと永久ライセンスの価格差が殆どない。通常ライセンスは使い切りで買い直しが必要になるが、無料アップグレード付きの永久ライセンスは7,000円以内で何度でもアップグレードでき、そしていつでも使えるようになる。どうせ使うなら永久ライセンスを使用する方がいいだろう。

さて、どちらかのライセンスを購入したら、まずはインストーラを起動してインストールを行う。と言っても何も難しいことはない。インストーラの指示する通りに進めていけばOKだ。インストールが完了すれば、次の初期画面になるはずである。

Partition Master インストール手順と完了画面
Partition Masterのインストール手順とインストール完了後の初期画面。インストール後起動して一番右の画面が出れば完了である。

なお、インストール中に自動で最新のインストーラをダウンロードする関係から、インストール時はインターネット環境が必須である。オフラインでのインストールができない点に注意すること。

ここでインストーラとインストールされるソフトウェアについての補足であるが、インストールされるのはPartition Master Suiteとなっているがこれで正しい。この中にPartition Master本体が含まれており、それ以外はSuite経由でEaseUSからダウンロードして使用するものになっている。ただし今回はPartition Masterについての記事であるため、それ以外のソフトウェアは割愛する。また、Partition Master本体も同時にインストールされ、自動でショートカットとスタートの一覧に追加されるようになっている。インストールするソフトウェアを間違えたわけではないので、安心していい。




ライセンスの有効化

SuiteのメニューからPartition Masterを開始するか、Partition MasterのアイコンまたはスタートメニューからPartition Masterを起動する。すると初期画面が現れるので、ライセンスキーを入力する画面を呼び出して製品版の有効化を事前に行う。有効化までの手順も複雑でないので楽である。もちろん今までと同様、インストール後でもライセンスは購入できるが、手順の簡略化のために先に公式ページからライセンス購入を行った方がいい。

Partition Master ライセンス認証
Todo Backupでライセンス認証を行い、製品版の有効化を行う手順。ライセンスキーを入力する場所は簡単にわかる。ただし、入力後に認証された等の表示はない。

認証時に認証成功した旨を知らせるウィンドウは特に表示されないが、成功した場合はオレンジ色の「ライセンス認証」は消えているはずだ。また、右上にあるメニュー(三本のバー)の「本アプリについて」を開くことでもライセンスが有効かどうかを確認することができる。有効の場合、ライセンスコードとその残り日数が表示されるようになっている。この状態であることを確認したら、いよいよPartition Masterが使用できるようになる。

Partition Masterで出来ることについて

先にPartition Masterで出来ることについてまとめておく。今回のバージョンでは以下のことができる。

  • ディスク全体に対して出来ること
    • ディスクレイアウトの調整:1つのパーティションを中心に空き容量を調整する
    • クローン:ディスク単位でクローンを行う。Todo Backupで行えるものと同様の機能
    • すべて削除:全てのパーティションを削除する。初期化と同等の操作
    • データを消去:データを完全に除去する操作を行う。cmdで言うcipher.exeと同じことを行う。除去のための書き込み回数を1~10の範囲で選択できる
    • MBRを再構築:破損したMBRを再構築する。公式サポート終了の2000/XP/Vista/7/8.1にも対応
    • その他の内容
      • GPTへ変換:ディスクをGPT形式へ変換する。選択中のディスクがGPTの場合、”MBRへ変換”になる
      • ベーシックへ変換:ディスクをベーシックへ変換する。これはSATA接続中のディスクのみを対象に選択可能。選択中のディスクがベーシックディスクの場合、”ダイナミックディスクへ変換”となる
      • サーフェーステスト:選択されているディスクの全てのセクタに書き込みテストを行い、不良セクタの検出をする
      • 4Kアライメント:SSD向け機能。ディスク中の物理的なセクタの位置とクラスターが4K(=4096B)になるよう一致させる。R/W改善が期待できる
      • プロパティ:ディスクの情報を表示する
  • パーティション単位に対して出来ること
    • サイズ調整/移動:容量を調整したりデータそのものを移動する
    • 拡張/縮小:ディスク全体の「ディスクレイアウトの調整」と同じ
    • マージ:未割り当て領域または別のパーティションと結合し、1つのパーティションとする
    • パーティション分割:選択中のパーティションから空き容量を切り離し、別のパーティションに結合させるか新たなパーティションを作成する
    • 領域の割り当て:パーティション分割と同じ操作
    • 削除:選択したパーティションを削除する
    • その他の操作
      • クローン:パーティションをクローンする
      • フォーマット:フォーマットを行う
      • データを消去:データを完全に除去する操作。ディスク全体で出来るのと同じ
      • ボリュームラベルを変更:ラベル名を変更する
      • ドライブレターを変更:ドライブレターを(接続されている全てのディスクで使用されていないものへ)変更する
      • 非表示:パーティションを非表示にする
      • クラスターサイズの変更:クラスターサイズを任意の大きさに変更する
      • 論理(プライマリ)に変換:ディスクをプライマリ→論理、または論理→プライマリに変換する
      • アクティブパーティションを設定:アクティブパーティションにする。設定すると他のパーティションは非アクティブとなる
      • FAT(NTFS)に変換:ディスク形式をNTFS→FAT系、FAT系→NTFSへ変換する
      • ファイルシステムをチェック:選択したパーティションのチェックを行う。エラーが見つかったら修正するオプションも選択可能
      • サーフェーステスト:書き込みテストを行う。パーティション単位での実行となる
      • エクスプローラー:選択したパーティションを閲覧する。Windowsのエクスプローラーと同じ形式で閲覧できる
      • プロパティ:パーティション単位で情報を閲覧する。通常では確認できない情報も確認できる
  • 未割り当て領域に対して出来ること
    • 作成:新たなパーティションを作成する
    • データを消去:データを完全に除去する操作
    • サーフェーステスト:書き込みテスト
    • プロパティ:情報を閲覧する
  • その他:OSを移行:Todo Backupにおけるシステムクローンと同等
  • その他:パーティション復元:ディスク全体をスキャンし、削除されたパーティションの復元を行う

確認したところ、Partition Masterは非常に多彩なことができるソフトウェアであることが判明した。ただしこれだけの量を全て行うのは流石に不可能である。よってここではPartition Masterでのみ行える機能、特に上記で文字を赤くした部分について見ていくこととする。このとき、クローンやバックアップ関連はTodo Backupで行っているため除外する。



機能1:ディスク全体に対してできること

機能1-1:ディスクレイアウトの調整

それでは実際に機能を見ていく。まずはディスク単位操作のディスクレイアウトの調整から行う。この操作はディスク全体の操作となり、そのディスクの全てのパーティションを一気に調整することができる。調整方法は任意のパーティションを選択し、それに隣接するパーティションに対して点のドラッグによって調整するか、パーティションサイズを数値入力で指定する形である。ただし未割り当て領域については、全てを使用してしまうとその画面では未割り当て領域を意図的に設けることができなくなるので注意。未割り当て領域を意図的に残したい場合は全部の領域を使用しないで調整する必要がある。なお、キャンセルを選択すると変更前に戻せる。具体的には以下のような感じで行う。

Partition Master ディスクレイアウトの調整 実際の例
Partition Masterでディスクレイアウトの調整を行う。任意のパーティションで自由に容量を変更できる。参考として実施前と実施後のエクスプローラー上の容量も掲載している。

全ての操作は設定してもすぐには実行されず、保留の状態になる。実行するにはホーム画面の左上側にある「[n]つの操作を実行する」をクリックし、表示されるウィンドウの「適用」をクリックすれば実行されるようになっている。機能の紹介は初回のため紹介したが、以降はこの手順はスキップする。ちなみに、SATA接続中のディスクは一旦再起動が必要だが、外付けの場合は再起動は必要ない。

さて、今回は外付けディスクに対してこの操作を実行している。今回は未割り当て領域を拡張にあてているため、実行してすぐに完了した。それが本当に実行されたかどうか、エクスプローラーで実行前後の容量を確認すると、確かにBドライブの容量が増加していることが分かるはずだ。ディスク全体で各パーティションの空き容量を調整したいとなったとき、この方法で一気に調整できてしかもデータの一時退避と削除などをする必要もない、便利な機能であることがよくわかるものだった。

機能1-2:MBRを再構築

時として人は不意に不要な操作をしてしまう。その結果何かがおかしくなる、ということは良くあることだ。Windows OSが入ったディスクにおいては、MBR2)Master Boot Record: PC/AT互換機、特にWindows系で用いられる。セクタの先頭に存在する特殊領域であり、通常は不可視でいずれのパーティションにも属さない。端的に、これがなければWindowsの起動は不可能であると考えていい。参照:MBR(マスターブートレコード)とは – IT用語辞典 e-Wordsという起動に必要な情報を何らかの理由で移動してしまったり破損させたりしてしまうと、それだけで起動不可能になる。それくらいにデリケートなOSであるが、Partition Masterではそれを再構築し、修復することができる。

やり方も簡単で、MBRを修復したいディスクを対象に、「MBRを再構築」をクリックすればいいだけだ。このとき修復したいMBRのOSが選択でき、公式サポートの終了したWindows2000/XP, Vista, 7, 8.1についてもサポートしている。ただし基本は現在使用中のOSに合わせて選択する。したがって殆どの人はWindwos 10になるであろう。選択したら実行して待つだけ。手順が以下である。

Partition Master MBRを再構築
Partition MasterでMBRの再構築を行う。既にサポートが終了しているOSについてもMBRの再構築を実施でき、IDEでも外部ディスクとして接続する手段さえあればMBRの再構築は簡単に行える。

MBRの再構築について、Windows標準の機能に存在するかどうかは不明だ。もっとも存在したとして、再構築を実施する手順を考えればおそらくは面倒で誰も使いたくないものになるはずだ。しかしPartition Masterでは面倒なことは一切存在しない。任意のディスクに搭載されたOSをプルダウンメニューから選択して実行するだけという、初心者でも簡単に使える機能になっている。また、物珍しい人とシステム的に更新が不可能な機器の保守をしている人は、外付けディスクとしてPartition Masterの入ったPCと接続し、そこでMBRの再構築を行うことで、起動不可能になってしまったサポート終了済みのWindows OSの復旧も簡単にできるようになることも意味している。技術系の人にとって嬉しい機能と言える。




機能1-3:ベーシックへ変換

現在主流のディスク形式はベーシックディスクであり、その中でもMBRとGPTが存在する。それらの詳しい解説についてはEaseUSがこのページで行ってくれているためそれに任せるが、殆どの人が意識することなくベーシックディスクを使用していることであろう。それに対してWindows2000以降のWindwos OSのみで使用できるディスク形式として、ダイナミックディスクが存在する。ダイナミックディスクでは領域を「ボリューム」と呼び、それを2000個まで作成できるという仕様である。また、通常のボリュームであるシンプルボリューム以外に、複数のディスクをまとめて1つに扱う「スパンボリューム」、複数のディスクに同時アクセスを行うことで速度を上げた「ストライプボリューム」、RAID 1と実質同じになる「ミラーボリューム」の4種類を作成できる3)参照:ベーシックディスクとダイナミックディスクの違い | PCの鎖

人によって使用中のディスク形式は様々であるが、多くはベーシックディスクのはずだ。というのも、ダイナミックディスクについてはMicrosoftがその形式を作っておきながら使用非推奨を宣言するという、見事にちぐはぐなことをしてくれたからである。したがって今はあえて使う人もいない。問題は実際に使っていた人で、一度決定してしまったディスク形式を後から切り替えるというのは、実は難しい話である。なぜなら、データ削除を伴うフォーマットを行わなければ形式を変更できないためだ。ダイナミックへ変換するのは簡単にできるのに、何故かベーシックに戻すのは難しい。

だがPartition Masterは万能だ。ダイナミックディスクを変換するのに、フォーマットする必要がないからだ。通常、Windows標準の機能から行う場合はフォーマットしなければならないが、それが不要でデータを残したままベーシックに変換できるのである。ただしこれは再起動を挟む手順であるので、数分だけ作業を停止しなくてはならない制約がある。再起動さえ許せば、後はPartition Masterが全てやってくれる。その手順が以下である。

Partition Master ダイナミックをベーシックに変換
Partition Masterでダイナミックディスクをベーシックディスクへ変換を行う。ベーシックに変換する際、他の操作は一切できず、再起動が必要だが、これさえすればダイナミックディスクは一瞬にしてベーシックディスクになるのである。

この機能については、殆どの人が使わないはずだ。というのも接続しているディスクがベーシックディスクのみであると、「ベーシックへ変換」ではなく「ダイナミックへ変換」しか出ないためだ。しかし、それはダイナミックディスクを使っている人がいないことの理由にはならない。だからこそEaseUSはダイナミックディスクを使っている人のために、Partition Masterにこの機能を入れたのだろう。もしダイナミックディスクの対応に困っているのなら、Partition Masterこそ使うべきソフトウェアだ。

機能2:パーティション単位でできること

機能2-1:サイズ調整/移動

次はパーティション単位でできることを見ていく。最初はサイズ調整/移動である。これは任意のパーティションを中心に増減を行える。しかも1つのパーティションだけでなく、ディスク中の全てのパーティションを同時に編集でき、あるパーティションで減らした領域をそのまま別のパーティションの領域として増やすことができ、減らした領域については未割り当て領域のままとすることもできる。また、各パーティションは未割り当て領域を中心に「位置」を移動させることもできる。基本の調整方法は任意のパーティションの両端をドラッグで調整で、パーティションサイズのテキストボックス(上下カーソル付き)から数値指定も可能である。アドバンスを開くと前後領域も数値で増減できるようになる。実際の手順は以下である。

Partition Master サイズ調整・移動
Partition Masterで任意のディスクの任意のパーティションに対し、サイズ調整と移動を行う。調整を行えるパーティションは1つに限定されず、未割り当て領域を基準にパーティションの移動も行えるようになっている。領域変更はGUIで感覚的にいくか、数値入力できっちりいくかができる。

Windows標準機能であると、減らしたいところからいちいち未割り当て領域として分割し、その上で他のパーティションに結合させるのが基本だが、それは隣接するパーティションにのみ可能と、制約が多い。そして基本的にそれぞれのパーティションは移動不可能であり、配置を変えたい場合は結局フォーマットなどをしなければならない。データ消失をしてまで変えたいとは通常思わないもの。その面倒なこともPartition Masterなら気軽に変えられる。自分のディスクの使用状況に合わせて可変的に各パーティションの容量を変える、そんな運用の仕方もこれなら簡単だ。



機能2-2:マージ

パーティションは分割することができる。そして分割できるということは、その逆も出来なければ使い勝手が悪い。だが心配しなくていい。大抵のソフトウェアで結合、つまりマージもできるからだ。もちろんPartition Masterも同じだ。マージ対象は選択したパーティションを中心にどことでもマージが可能であり、これは未割り当て領域も対象である。またパーティション同士をマージする際、ドライブレターをマージ元かマージ先かを選択でき、これは任意に選択可能である。データ位置は選択したドライブレター側に寄り、残ったパーティションについては自動で調整される。なのでこちら側がすることは単純にマージ元とマージ先を選べばいいだけの簡単作業だ。手順については以下である。

Partition Master マージ
Partition Masterで任意のディスクの任意のパーティションをマージ元としてマージを行う。マージについての制限はなく、ドライブレターの選択も可能となっている。未割り当て領域を対象とすると、単純に領域が増えるものとなっている。

従来のマージは、殆どが隣接しているパーティションのみが対象である。それに対してPartition Masterの守備範囲は広く、ディスク中の全てのパーティションと未割り当て領域をマージ先にすることができる。またオプションでドライブレターをどうするかも決められる。例えばC:にマージする場合、大半のPCにおいてC:はシステムとして認識されるため、ドライブレターの変更はすべきではないが、従来のマージ時にそれが選択できない場合も多い。しかしこれの場合はマージ元であってもマージ先であっても任意のドライブレターを選択できるので、C:ドライブの拡張のためにマージする時でもドライブレターの心配はせずにマージを行えるのである。

機能2-3:パーティション分割

理論上、パーティションは何度でも分割でき、何度でも結合できる。MBRの場合はプライマリパーティションは上限が4まで、GPTは128までとなっている。ただしMBRの場合は拡張パーティションを作成し、そこに論理パーティションを作成する方法であれば事実上無限に作成できる4)参照:「プライマリパーティション」と「拡張パーティション」の違い – PCと解 論理ドライブという呼び方もある。。とはいえ、分割や結合はWindows標準機能で行うのは、いちいち段階を踏まなければならず、手順としては面倒になる。その代わりに、Partition Masterでは分割するついでに他のパーティションへ分割した領域に割り当てることや、分割したパーティションをそのまま新たなパーティションとして作成するということが一気に行えるのである。今回は任意のパーティションから16GB削減し、それを新たな論理パーティションとする方法で実際に行う。手順が以下である。

Partition Master パーティション分割
Partition Masterで任意のパーティションの領域から分割を行う。分割する時の初期値は空き容量の約1/2であり、これは自由に変更できる。また、空き容量を直接他のパーティションに割り当てられるので、手間がかからず楽である。

容量が余っていてあまり使わないパーティションについては、よく使うパーティションにその分を割り当てるか、新たなパーティションとして稼働させた方が効率が良いというもの。しかし前述の通り、Windows標準機能では他のパーティションへの割り当ても、新しいパーティションの作成も面倒である。そもそも標準機能でありながら初心者には全く優しくない仕様になっているので、それも使い辛さに拍車をかけているであろう。それと比較すればこちらはUIがわかりやすく構成されており、さらに直接領域を削減して、それをどうするかを同時に決められる。新しいパーティションとして作成する場合でも、パーティションのドライブレター(とラベルネーム)・ファイルシステム・パーティションタイプ・クラスターサイズを同時に指定できるので、パーティションの初期化作業も同時に行ってくれ、こちらは設定したら完了まで待つだけである。簡単にできて作業も代行してくれる、ここまで便利であるとWindows標準機能はもう使いたくなくなるであろう。

機能2-4:その他の機能:フォーマット

新しいディスクを入手したときに真っ先にすべきことは何か。それはフォーマットだ。現在はPCにUSB変換したディスクを接続して、HDDフォーマットやSSDフォーマットを行うことであろう。或いは読み込み不良を起こしてしまったUSBメモリに対してもUSBフォーマットを行って、もう一度使用できるようにするためにも行うことがある。そしてデジカメの記憶媒体でありスマートフォンの追加ディスクとして使用できるSDカードも、通常ならすぐ差し込んで認識するはずが認識しないということも珍しくない。その場合はSDカード初期化も必要になるが、Windows標準機能ではたまにエラーを起こして完了できないことがある。また、うっかり間違えて別のディスクに対してフォーマットを行ってしまうという可能性も少なからずある。確認のダイアログが見辛かったり分かりにくいと、それがあり得ない話ではないのだ。



なので、Partition Masterでもフォーマットが行えるようになっている。フォーマットできるディスクはPCに接続可能なら全てのディスクが可能だ。そしてフォーマットをする手順についてもわかりやすく、誰でも簡単に使えるものとなっている。簡潔でありながら必要な情報は十分に揃っているので、問題なく使えるはずだ。手順が以下である。

Partition Master フォーマット
Partition Masterで任意のパーティションに対してフォーマットを行う。フォーマットは簡単で、様々なファイルシステムとクラスターに対応しているため、USBメモリやSDカードについてもフォーマットが可能である。USBメモリとSDカードはフォーマット形式にReFSが選択できるようになっている。

フォーマットする際、大抵はダイアログのOKをクリックしたらすぐに実行され、その動作を取り消すことはほぼ不可能だ。Partition Masterの場合は全ての動作はすぐに実行されずに保留状態となり、ホーム画面に戻る。「[n]つの操作を実行する」をクリックするまで実行されないわけで、その間はホーム画面で見直す時間もあり、操作の取り消しも可能である。画像の例では検証用に任意のデータをパーティション(I: )にコピーし、その上でそれにフォーマットを行っている。今回行っているのはHDDの複数あるパーティションのうちの1つに対するフォーマットであるが、SDカードやUSBメモリの場合は単一のパーティションのみで運用することが殆どであろう。その場合はこの方法でフォーマットしてやることで、他の機器でも使用できるようになる。なのでPartition Masterさえあれば、どんなディスクでもフォーマットを楽に行えるのである。

以上で、メインの機能についての解説は完了である。ディスク全体に対する機能もパーティション単位に対する機能も、便利な機能が多いことが判明した。なお、それ以外の機能については、ここでは割愛しているので各自で確認してもらいたい。

実際に使用しての感想(レビュー)

EaseUS Partition Master“では様々な機能について、そのやり方と結果について解説した。それでは、公平に良い点と悪い点の両面から評価することとする。

機能1:ディスク全体でできること

機能1-1:ディスクレイアウトの調整

良い点
  • 未割り当て領域を含めて、領域の増減を全てのパーティションを対象に同時に行える

従来のディスク管理ソフトウェアは1回の操作で1つの動作しか行えない、が殆どであった。そのため、各パーティションの領域の増減を行う際、いちいち個別に容量を縮小してから隣接するパーティションに容量を拡大する操作を順を追って行わなくてはならず、同時に縮小や拡大が可能とであるという保証はない。Partition Masterなら、隣接するパーティション同士で空き容量をそれぞれ移動させる形で領域の拡大・縮小を一気に、それも全てのパーティションに対して行える。考え方としては空き容量を移動させているという形になるが、利用している側は領域について考える必要がないので、使う側はどこの領域を拡大して縮小するかだけを意識すればOKなのである。

悪い点
  • 未割り当て領域を意図的に生成することはできず、全部使ってしまうと未割り当て領域を残すことができない

普通にPCを利用している人は、特に意識せずに利用可能なディスク容量を全て使用して未割り当て領域を0にしているであろう。HDDの場合は残す理由はないが、SSDの場合は寿命を長持ちさせるために使用可能な容量の約10~20%を未割り当て領域としてあえて残しておくことをする5)このことをオーバープロビジョニングと呼ぶ。一般にメーカーはあらかじめ全容量から7%をこのために予約しており、ユーザーがこの領域を利用することは不可能である。ただしこの領域をユーザーが増やすことは可能で、それは単に未割り当て領域とするだけで完了である。参照:第19回 SSDでWindows 8システムを高速化する:Windows 8レボリューション(2/2 ページ) – @IT。最近は未割り当て領域を設定することによってSSDの寿命の延長が可能なため、そのために未割り当て領域をあえて残している人も多いのである。しかしPartition Masterでは、未割り当て領域も領域を増やすために利用できるが、逆に未割り当て領域を意図的に生成することができないのである。また存在する未割り当て領域を全て使ってしまうと、未割り当て領域を後から生成することもできず残すことができないのである。他の機能で未割り当て領域の生成が可能ではあるものの、SSDが主流となっている現在、同時に未割り当て領域も任意に生成できるようになればかなり楽になるであろう。

機能1-2:MBRを再構築

良い点
  • サポートが終了した古いOSのMBRにも対応する

MicrosoftはWindowsの更新を常に続けており、大型アップデートによってWindowsのナンバーが上がることで、最新のナンバーから2つ以上前のバージョンはサポート終了となることが殆どである。しかし業務においてシステムの関係で、OSアップデートが不可能なものが存在する。更新できないということはそれで動かし続けなければならないわけだが、問題はディスクは消耗品であるので、いずれは壊れる可能性があるということ。或いは、何か突然に異常が発生したとかで、いきなりWindowsが起動できなくなってしまうこともないと言い切れない。まれにMBRが破損したせいで動かなくなった、ということもあり得る。

通常MBRの修復は困難であるがPartition MasterはMBRを再構築し、起動できなくなったディスクをまた起動できるようにしてくれるのである。それはMicrosoftが公式にサポート終了を発表した、古いWindwos OSも対象である。ソフトウェア開発では最新の環境を想定して開発するために古いものには対応しないということは往々にして存在するが、これなら古いOSを愛用している人でも安心して使い続けることができるようになる。新しいものだけに対応することが全てではないのだ。

悪い点

この項において悪い点は存在しないため、省略する。

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機能1-3:ベーシックへ変換

良い点
  • 一切のデータ損失や大容量データのバックアップなしにベーシックディスクに変換できる

現在においてダイナミックディスクを使用する人は少ない。それは、1万人くらいから探せば1人はダイナミックディスクを未だに使用している人がいるという意味でもある。その規格が発表された当時は画期的だったために使用していても、使っていくうちに問題点が浮上して、結果的に非推奨となり使われることがなくなってしまった。とはいえその話が出されるまでには数年間のブランクがあったわけで、ずっと使っていた結果、データ容量が増えてしまって今更ベーシックディスクに戻すのが面倒だと感じてしまうのもあり得る話である。仕様上、一度全てフォーマットしなければベーシックへ戻せないという制約は、Microsoftのあまりにも無計画な規格設計を露呈させている。

それをEaseUSなら、悩む必要がなくなる解決策を見事に提示してくれた。データを全て保持したまま、ダイナミックディスクをベーシックディスクへ変換する機能をPartition Masterで実装した。使用する側はデータが破損したり一部消失する心配を一切しなくてよく、ただ変換したいディスクを選んで実行し待つだけで完了という、簡単なのに難しい作業を一気に代行してくれるものを機能として追加した。それができてしまえるEaseUS、彼らの技術力の高さ故にできることでもある。

悪い点

この項において悪い点は存在しないため、省略する。

機能2:パーティション単位でできること

機能2-1:サイズ調整/移動

良い点
  • 1つのパーティションだけでなく、複数のパーティションを同時に動かせる

パーティション単位での操作というのは、大抵が1つのパーティションにフォーカスして、その前後のみしか同時に操作できないことが殆どである。それでは到底不便で、完了を待ってからいちいち別々の操作として作業するのは時間のかかることであり、メンテナンスにしてもスマートとは言えない。どうせ実行するなら、全てのパーティションを同時に操作できた方が楽だ。

Partition Masterでのサイズ調整/移動では、1つのパーティションに限定せず、ディスク中に存在する全てのパーティションを対象に同時に領域の拡大縮小、パーティションの位置の移動、未割り当て領域の生成・移動が可能である。また、GUIで感覚的に容量を調整することも、数値入力できっちり調整することもできるようになっており、その際パーティションの前方と後方に対してどれくらい容量を調整するかも数値で設定できる。人によっては数値をキリの良いところで切りたいというのもあるわけで、それにも対応しているので万能であると言える。

悪い点

この項において悪い点は存在しないため、省略する。

機能2-2:マージ

良い点
  • マージ対象を隣接していないパーティションでもマージ可能

パーティションのマージと言えば、通常は隣接するパーティション同士のみで可能であることが一般的だ。未割り当て領域も隣接していなければマージできず、任意のパーティションの容量の追加にあてることができない制約があることも少なくない。しかしPartition Masterはそれを無視して、任意のパーティション同士あるいは未割り当て領域に自由にマージさせることができる。あまりにも細かく作りすぎてしまったパーティションを結合してある程度の1つのパーティションとしてまとめておきたい場合には、この機能は便利なものとなる。

ちなみにSATA接続でシステムが起動中のディスクに対しては、MBR領域にはマージできないように自動的に制限がかけられCドライブと任意のドライブとマージを行う際、ドライブレターはC: に固定されるようになっている。間違ったマージを行ってシステムを破損させる危険がないように安全対策が施されているので、システム起動中のドライブのマージも安心して行うことができるようになっているのである。

悪い点
  • 外付け状態のPCの起動ディスクのシステム領域へのマージ制限は必要か

メンテナンスのため、あるPCでシステムとして使用中のディスクを一旦取り外し、別のPCでバックアップやクローン作業を行い、人によってはパーティション調整も行っておきたいと考える人もいるであろう。ただしその場合のドライブレターはC: 以外のものが割り当てられる。通常C: は起動中のドライブに優先で割り当てられるため、どうしてもC: 以外のドライブレターを割り当てるしかないのである。場合によっては通常は認識されないMBR領域も勝手にドライブレターが割り当てられることもある。

先に説明した、MBR領域へのマージ制限はディスクがシステムとして起動している場合にのみ適用されるものであり、それ以外のディスクでは制限がかけられない。そのためやろうと思えばMBR領域をドライブレターの割り当てられたパーティションとして結合してしまえるので、システム破損の可能性は高くなる。そのため、システムであると思われる領域に対しては、ソフトウェア側でマージを制限するか警告を表示する、誤ってマージしてしまわないような対策が必要であると考える。これはPC初心者の間違えがちなミスを防ぐためにも使えるはずだ。

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機能2-3:パーティション分割

良い点
  • 分割した部分は新たなパーティションとする場合、同時にフォーマットできる

パーティションを分割する操作は、Windows標準機能ではボリュームの縮小になる。ただし標準機能ではただ縮小するだけで、フォーマットや他のパーティションへの割り当てはその都度操作しなくてはならない。また、数値でしか設定できず、単位はMBなので、PCに詳しくなければこれが分かりづらい。編集時にGUIが存在しないのも、手を出しにくい原因となるであろう。

もちろんPartition MasterはGUIを完備しており、感覚的にわかりやすくなっている。またこのソフトでは単に領域を縮小するだけでなく、縮小した分を直接他のパーティションに割り当てることができ、あるいは新しいパーティションとしてフォーマットし、ドライブレターの割り当てをこの操作1つで同時に行えるのである。しかもドライブレターの変更は未使用のものから自由に決定でき、オプションとしてパーティションタイプ、ファイルシステム、クラスターサイズは任意に変更できる。その変更方法もプルダウンメニューから選択するわかりやすい形式となっている。これなら迷うことなく誰でも簡単にパーティション分割ができるのである。

悪い点

この項において悪い点は存在しないため、省略する。

機能2-4:フォーマット

良い点
  • GUI形式なのでわかりやすく、仕様によりすぐ実行されないので見直す時間がある

フォーマットはディスクを使用可能にする必要作業であるのだが、その割には確認のダイアログが少なく、OKを押したらすぐ実行してしまうなどの安全性配慮が足りていないことが多い。誰でも常に存在する、「うっかり間違えてしまう」に対して、残念ながら融通が利かないようである。

その問題に対してはPartition Masterの仕様が助けになる。全ての操作は保留され、実行をクリックするまではそのままであるので、確認する時間が大いにある。もし間違えたのなら「リロード」するか「戻す」をクリックすれば操作は取り消される。もちろんデータが存在すれば必ずフォーマット前に警告されるので、それでも気付くことができる。ほかにもホーム画面の下側にあるディスク・パーティションの内訳で、フォーマット後のイメージでまっさらな状態になっていることでも気付けるはずだ。GUI形式というところもまた、使いやすさと間違い防止に役立っているのである。

悪い点

この項において悪い点は存在しないため、省略する。

総合評価:これ1つあれば、どんなディスクが相手でも大丈夫

さて、ここまで見てきた結果を総合した評価を出す。

  • 総合評価:5.0

これも以前レビューしたTodo Backupと同様、悪いところは全く見当たらない。UIは分かりやすく整っており、各種操作はすぐに実行されず保留される。この部分は再確認の時間を作るという意味では重要なものになる。これを見落としているソフトウェアはありがちな中、EaseUSはPCを中心とする電子機器のデータ管理・バックアップの長年の知識と技術力によって出来た、誰でも安心して使える万能なソフトウェアを作ることが上手であると、そう言える。

“EaseUS Partition Master”1つでディスク管理はより楽になる

EaseUS Partition Master“, データの復元やバックアップを行うソフトウェアメーカーであるEaseUSがこれの最初のバージョンを公開したのが2006年10月である。実はTodo Backupよりも早く公開されており、2010年8月にはユーザー数1000万人を突破する成果を残している。その後も更新を続けており、現在もEaseUSの看板ソフトウェアの1つとして多くの人に認知されている。青と白を基調としたシンプルなデザインのこれは、今まで使い続けてきたヘビーユーザーはもちろん、初めて使う人でも安心して使えるものになっている。またPC初心者が使用することも想定して、EaseUSは多数の「安全装置」をPartition Masterに組み込んでいる。そのおかげで、たまにあるであろう操作ミスはかなり抑えられる。これは慣れた人でさえもたまにやってしまうことがあるわけで、その意味では安心材料となる。

ディスク管理を行うとき、人によってやりたいことは様々である。その全てに応えるというのは通常はかなり難しい。だがPartition Masterさえあれば、ディスク管理のあらゆることがこれ1つに集約される。これまでWindows標準機能だけで頑張ってきた人も、別々のソフトウェアを駆使して管理してきた人も、Partition Masterにすればディスク管理はより楽になる。さあ、試してみるといい。きっとこれもTodo Backupと同様、一度使ったら手放せなくなるはずだ。

 

以上、”EaseUS Partition Master“使ってみた!~使用方法&レビュー~であった。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!

 

KIBEKIN at 15:05 Jan. 18th, 2022


謝辞

本記事を書くにあたり、製品版の提供をしてくださいました、有限会社イーザスソフトウェア(EaseUS Software Co., Ltd.)様にはこの場を借りてお礼申し上げます。


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脚注

脚注
本文へ1 参照:パーティション(partition)とは – IT用語辞典 e-Words
本文へ2 Master Boot Record: PC/AT互換機、特にWindows系で用いられる。セクタの先頭に存在する特殊領域であり、通常は不可視でいずれのパーティションにも属さない。端的に、これがなければWindowsの起動は不可能であると考えていい。参照:MBR(マスターブートレコード)とは – IT用語辞典 e-Words
本文へ3 参照:ベーシックディスクとダイナミックディスクの違い | PCの鎖
本文へ4 参照:「プライマリパーティション」と「拡張パーティション」の違い – PCと解 論理ドライブという呼び方もある。
本文へ5 このことをオーバープロビジョニングと呼ぶ。一般にメーカーはあらかじめ全容量から7%をこのために予約しており、ユーザーがこの領域を利用することは不可能である。ただしこの領域をユーザーが増やすことは可能で、それは単に未割り当て領域とするだけで完了である。参照:第19回 SSDでWindows 8システムを高速化する:Windows 8レボリューション(2/2 ページ) – @IT
KIBEKIN
会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまってから、半ば自分からリタイア後ブログクリエイターとなり活動してきた社会不適合者。今後の活躍の約束とHIKAKINリスペクトの意味を込め、リンクス岐部からKIBEKINに改名した。

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