【簡単に作れる写真と手順書付き】大蒜と油でマー油を作ろう!

この記事の概要を簡単まとめ!

  • 当ブログ初の料理記事
  • 大蒜を極端に焦がした調味料「マー油」
  • 市販品は調理料の中では高くて量が少ない
  • 大蒜と油の2つがあれば簡単に作れる
  • 画像付きで詳細な手順を解説
  • 材料・製法は簡単で色々な料理に使える

料理ネタを書くつもりは、運営開始時点では予定に無かったことである。しかし、最近料理をするようになったのと、その料理がかなり凝ったものとなるため、1つの記事として十分成立すると確信したためである。

ところで、九州の豚骨ラーメンで、博多一風堂あるいは熊本ラーメンで使用する調味料として、マー油がある。これは大蒜を焦がした油であり、香味として使用されるものである。通常は豚骨ラーメンに使用し、他にチャーハン、パスタ、唐揚げの香味としても使用される。

このマー油は九州では一般的であるが、本州では一風堂などの豚骨ラーメンを食べに行ったときに入っているか、豚骨のカップ麺やインスタント麺の「調味油」として入っている程度で、一般家庭の調味料として置いていることは非常に少ない。一応、調味料メーカーはマー油を販売しているが、一般のスーパーでは取り扱うことが非常に少ない。通販では普通に売っているが、単体価格が高く送料も高い、そして量も少ない。それに、一般家庭ではそれほど使うこともないため、買うには至らないだろう。

ただ、マー油は「焦がしにんにく油」と呼ばれている。その名称から分かるように、大蒜と油があれば作れるのである。今回は写真付きの手順書を用意して、マー油の作り方をレクチャーする。

焦がしにんにく油「マー油」

マー油の概要

マー油は、表題の通り焦がしにんにく油のことである。一般的には大蒜とごま油で調理するが、普通のサラダ油でも問題ないようである。マー油は九州の豚骨ラーメンの香味油として使われ、特に熊本ラーメンで多く使われている。九州以外、または豚骨以外のラーメンでマー油が使われることは少なく、九州の豚骨ラーメンを特徴付ける1つの要素となっている。

このマー油が誕生した経緯については不明である。どこを探しても誕生した話は見つからず、今日にまで至っている。そのため、マー油を豚骨ラーメンに入れる明確な開始時期などは全く分からない。しかしこの手のものにはありがちな、「やりすぎた・失敗」から来ていることが多い。



勝手な想像ではあるが、恐らくは豚骨ラーメンのトッピングとしてフライドガーリックを作っていたときに、「失敗して」黒焦げになってしまったのだろう。しかし折角作ったのだから、どうせ捨てる前提でそれを豚骨ラーメンに入れたら、焦がした大蒜の風味が豚骨に合い、いいアクセントとなった。このことからマー油が始まったと考えられる。

もっとも、マー油も納豆のように様々な場所で同時に広まった可能性があるので、結局どこがマー油の始まりなのかを調べても意味はないだろう。重要なのは、それが旨い香味油かどうかではないだろうか。

調味料としてのマー油

マー油は九州豚骨ラーメン、特に熊本ラーメンで定番の香味油である。その使い道から、外食で使用されることの方が多い。家庭用の市販調味料で使用されることは少ないようだ。

外食のラーメンやインスタント麺の香味油として使用される

ラーメンは、外食かインスタント麺かの2択が多い。豚骨ラーメンも例外ではない。外食では九州系の店舗が本州に出店することは珍しいことではなくなったため、街を歩いていればその店舗は普通に見つかるものである。その1つである一風堂は、赤丸にマー油(一風堂の説明では自家製の香味油)が使用されている。他の店舗の豚骨ラーメンについては不明だが、おそらく熊本ラーメン系列であれば、マー油が入っているだろう。

インスタント麺でも、セブンイレブンから発売している一風堂赤丸かさね味(後に赤丸新味に更新)には、赤玉と香味油としてのマー油がセットになった袋が入っている。また、チルド麺で全国の店の味を再現したシリーズ「銘店伝説」をリリースしているアイランド食品からは、熊本ラーメン名店大黒が出ており、これにもマー油が付属している。また、棒ラーメンシリーズの五木食品からは熊本もっこすラーメンや火の国熊本とんこつラーメンをリリースしており、これにもマー油が付属している。インスタント麺においても九州系、熊本ラーメンであればマー油を必ずつけるものであるようだ。

したがって、外食のラーメンやインスタント麺でマー油は一般的である。ただしその場合、九州系ないし熊本ラーメンの場合に限られる。

家庭用の市販調味料として

自炊が趣味の人には、調味料としてマー油を使用したいこともあるだろう。このときに家庭用の市販調味料があると便利である。家庭用は調味料の大手であるハウスが赤マー油・黒マー油を2017年8月14日に発売した。それ以前に家庭用マー油が販売されていた記録については不明である。業務用に関しては、その前から存在していると思われる。ハウスが出しているくらいなので、他のメーカーからも同じものを出しているだろう。

しかし、コンビニはおろかスーパーでも販売されているところを見ることが少なすぎる。調味料にしても異色の存在で、使用者も少ないためだろう。普通のスーパーでは置いていない確率が非常に高い。大型スーパーでも怪しいものである。業務用スーパーでなら入手できそうである。業務用マー油も置いてあることだが、一般家庭ではおそらく使いきれないので普通に家庭用を買う方がいい。



通販ではAmazonをはじめとした各所で確認できる。様々なメーカーが出している家庭用と、業務用でお馴染みのテーオーなどが出している業務用マー油なども販売している。しかし、業務用は大量生産なのでともかく、家庭用の1g単価が高いものが多い。Amazonでハウス黒マー油31gが5個セットで販売されているが、2020年5月12日現在、1個単位¥270、さらにAmazon発送手数料¥410込みでこれを5個に再配分すると1個単位¥352となる。これの1g単価は¥11.35(第3位以下切捨て)となる。

正直なところ、高いと言わざるを得ない。そもそもマー油は一般家庭で出番は少ない。お試しの1個あれば十分であり、おそらくリピーターになる確率は低い。その点でも、買うのは考え物である。しかし一般にはなかなか売っていない以上、通販しかないのも現実であり、板ばさみ状態である。

大蒜と油でマー油を作ろう!

それでもマー油を味わいたかったり、少ないけど高いと思った人は、自分で作ってしまうのが手っ取り早い。マー油の自作と言うと怖気づいてしまいそうだが、なんてことはない。「焦がしにんにく油」なのだから、大蒜と油さえあれば作れるのである。

準備するもの

以下の道具と食材を揃えると、マー油が作れる。

  • スライサー(ノーマル)
  • すり鉢(あたり鉢)とすりこぎ棒
  • 茶こし(網目の細かいざる)
  • 鉄鍋または中華鍋
  • 保存用容器(瓶)
  • 大蒜(任意量)
  • 油(任意量)
    • ※油は必ずしもごま油である必要はなく、寧ろ非推奨である。

鉄鍋または中華鍋がない場合は焦げても問題ない、底が適度にある丸型フライパンを使用する。テフロン加工しているものは使用しないこと。次節以降で本格的に解説する。

下準備:大蒜を皮をむいてスライスする

まずは大蒜をスライスする。ここはあえての説明は不要だが、スライスの目安は写真で示しておく。

大蒜スライスの目安画像
大蒜のスライスの目安。厚さを変更できるスライサーで0.5mmにしている。薄い方がマー油を作りやすい。

手順1:大蒜を適量の油で焦がす

ここから本格的に始動する。ここでは鉄鍋または中華鍋、なければ焦げてもいい、底が適度にある丸型のフライパンを使用する。なお今回マー油を作るにあたり、私は中華鍋を使用している。そのため、フライパンの場合は加熱時間が変動する可能性があることをご了承いただきたい。

下記に手順を番号リストで示す。また、色の目安として、大蒜の色の画像も添付する。

  1. 適量の油を入れる。これはスライスした大蒜の量から決定する。
    • 目安は鍋に入れたスライスした大蒜全体が油の中に沈む位の量でやるといい。先にスライスした大蒜を鍋に入れて、そこに油を注ぐ形にするとやりやすい。
  2. 油温を上げるため最初だけ強火にし、十分に温度が上がったら弱火にする。以降は弱火のまま大蒜を揚げる。
  3. 色ムラが出ないよう、常にかき混ぜながら揚げていく。
  4. 揚げ始めを開始0分として、およそ20分で色が変わり始める。
  5. 開始から約40分でマー油の色(黒)になるので、火を消して少し冷ます。
大蒜がマー油のベースになるまでの変化の経過
大蒜を油で焦がす際の、変化の経過を写真で記録したもの。弱火で約40分、焦がす際は偏らないようにしっかりかき回しながら、鍋と同じ色になるまで行う。

目安としては、上の色を参考にするといい。また、フライドガーリックは弱火で約30分程度であり、もしフライドガーリックを作る場合はここで火を止めるようにする。今回はマー油なので、焦げるまで行う。

ここでは、開始から約35分前後でフライドガーリックからマー油の色に変わったとき、すぐに火を止めず、色を見ながら焦がし続けるのがポイントである。画像を良く見ると、若干色が残っているのがわかる。これは実際にやっているときに確認できる。時間はあくまで目安であるので、大蒜の色を見ながら調整していくのが基本である。

また、大蒜がマー油に近づくと、湯気が強くなってくる。大蒜の香りが強く出るため、この段階から覗き込みは目を痛める可能性があるので厳禁である。また、大蒜の臭いが充満するので、苦手な人は換気推奨である。距離を取りながら仕上げをしていくといい。




手順2:すり鉢とすりこぎ棒で大蒜を潰していく

焦がした大蒜を少し冷ましたら、焦がした大蒜と油をすり鉢に入れて、大蒜を潰していく。ここでは一度に全て潰そうとせず、何回かに分けて少量ずつ潰していく。

ここでの手順は、下記の番号リストの繰り返しになる。これらは時間の掛かる作業になるため、適宜休憩を取りながら行う。また、油であるため、垂れないよう十分注意すること。

  1. 出来上がった大蒜と油を少量ずつすり鉢に入れる。
  2. すりこぎ棒で大蒜の形が十分なくなるまで潰していく。
  3. 十分に潰したら、保存用容器の上で茶漉しにスプーンで少しずつ流し込む。
    • このとき茶漉しで通過しなかった、潰した大蒜をスプーンで押すことで、完全に潰れた大蒜とまだ大きい大蒜を分離することができる。
  4. 茶漉しに残った大蒜をすり鉢に戻し、大蒜と油を追加してすりこぎ棒で潰していく。
  5. 上記2~4を、大蒜が完全に細かくなるまで行う。
大蒜を潰す手順。ループ仕様
大蒜を潰していく際の手順を画像化したもの。しっかりすりこぎ棒で潰さないと塊が残りやすい。また、茶漉しで潰しきれなかった大蒜は、再度すり鉢に入れて潰すようにする。これを何度か繰り返す。

基本的にすり鉢で形がなくなるまで大蒜を潰していくのだが、焦がしているため油は黒く、底が見えないため潰れているかがわかりにくい。したがって、茶漉しを使って完全に潰れた大蒜を落とし、完全に潰れなかった大蒜は取り出して、すり鉢に戻し再度潰す作業が必要になる。

この作業を繰り返し行い、最終的に大蒜が非常に微細な粉状になるまで潰していく。全て手作業であり、かつ何度も繰り返すため、疲労が溜まりやすい。特に大蒜を潰していく作業で腕が非常に疲れるため、休憩は必須である。1人で行う場合、道具の置き場所を確保しておくことも大事である。その際はマー油を無駄にしないために、皿などは使わないようにする。

上記を繰り返して、全ての粉状の大蒜と油を保存用容器に流し込んだら、容器の蓋をして終了である。ここで、すり鉢や鍋・フライパンに残ったマー油は、豚骨ラーメンを入れて使ったり、マー油チャーハンを作るなどして、洗わずに使ってしまうといい。作り方などはcookpadを参照するといい。

ちなみに、マー油の完成品イメージは以下のようになる。

マー油完成品
マー油完成品。容器は瓶であれば自由である。なお、この容器は300gのマー油が入っている。

マー油を作る手順は以上である。時間は掛かるが、手順としては非常に簡単である。

材料・製法は簡単で色々な料理に使える

今回は初の料理記事として、だがありきたりと言えない、マー油の作り方について書いた。元々はマー油がスーパー・コンビニに売っていない・通販では高額であることから、自分で作ってしまった方が安くて早いため、作ったのである。

マー油自体は大蒜を焦がした油という特殊な調味料であるためか、豚骨ラーメン以外には使わないイメージがある。そのため豚骨ラーメンの外食や、インスタント麺の香味油として食べることはあっても、それ自体を買ったり、或いは作ったりして何かに使おうとなることは少ない。その結果、マー油の作り方を知らない人は多いだろう。

しかし、「焦がしにんにく油」のそれは、単純に油で大蒜を焦がして、焦げた大蒜すり潰したものであることは分かってもらえることと思う。実はなんてことはない、簡単に作れる調味料なのである。




色々な料理に使える:新しい味の可能性へ

さて、実際に使う際に注意したいのは、時間が経つと大蒜の成分と油が分離してしまうことである。正確にはすり潰した大蒜の粉末と分離する。そのため、使用前にかき混ぜてマー油にする必要がある。この点には注意すること。

ところで、実はマー油は様々な料理に使うことができる。先程、豚骨ラーメン以外には使わないと書いたが、使ってはいけないわけではない。その1つが、パスタソースとして使用することである。

マー油をパスタソースとして使用することについては、パスタのベースの味をどうするか、という問題に繋がる。ここで参考になるのが、カルディオリジナルの「マー油の和風パスタソース」1)カルディが少なくとも1年以上前に発売したパスタソース。何故かカルディ店舗になく、公式通販でも取り扱いがない。購入者によれば、焼きあご・鰹だしの和風ベースとマー油の組み合わせであったようだ。一般の通販サイトでも確認はしたが、そのリンク先は○天なのでリンクは掲載しない。である。しかし、これを入手することはできなかったため、鰹だしのみでパスタのベースとし、そこにマー油をかけることでオリジナルのマー油パスタとした。

この結果、非常に美味であった。もっとも、参考元の味は知らないため、味に関しては個人の好みとなってしまうが、パスタソースとして使用しても、違和感なく食べれることが判明したのである。これは、パスタには大蒜を味付けに使用するものもあるので、使用したとしても(ベースの味を変えれば)違和感が生じることは少ないためだろう。

今回は例としてパスタを題材にしたが、それ以外の料理でも十分使える。例えば、味付けをしない唐揚げのソースとして、チャーハンを作るときの香味油として、或いは焼肉のおろし大蒜の代わりとして使ってもいいのである。

最初はマー油をそれらの料理で使用するのに躊躇するだろう。やはり、マー油は殆どの人にとって未知の調味料ということもあり、使用した結果がどうなるかが予想できないから躊躇すると考えれば、至って普通のことである。なので、1度だけ試してみて、旨かったなら次も使い、不味かったら次は使わない、とすれば問題ない。もし旨かったのなら、新しい定番料理として使うといい。こうして、新しい味にチャレンジしていくといいだろう。

家にいることが多くなった時代、料理疲れなども騒がれる今、「少し凝った」料理に挑戦してみるのも面白いだろう。料理の常識を壊し、自分だけの新しい味を是非とも目指して欲しい。

 

以上、写真と手順書付き、マー油の作り方であった。それでは、次回の記事で会おう。

 

リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 17:00 May 16th, 2020


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脚注   [ + ]

1. カルディが少なくとも1年以上前に発売したパスタソース。何故かカルディ店舗になく、公式通販でも取り扱いがない。購入者によれば、焼きあご・鰹だしの和風ベースとマー油の組み合わせであったようだ。一般の通販サイトでも確認はしたが、そのリンク先は○天なのでリンクは掲載しない。
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会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまった、自称社会不適合者。自力で稼いでいくために奮闘中。PCとラーメンとXperia 1をこよなく愛する、自由になりたい人である。ゲームやガジェット、仕事中心に書いていく。

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