【法人用上位モデル】HP EliteBook 8570w Mobile Workstationの実力 第1回

この記事の概要を簡単まとめ!

  • HP製のモバイルワークステーション、8570w
  • 法人向けラップトップの中でも高性能の部類
  • Quadro K2000M(DDR3 2GB)搭載、3DCGに強い
  • mSATA SSDスロットがあり、IRST対応

初めて個人用PCを持ってから6年になる。それまで2回買い替え、3代目(3台目)となるPCはHPのモバイルワークステーション、8570wである。性能が高く機能も多いので、複数回に分けて書いていこうと思う。

HP製モバイルワークステーション

HP EliteBook Mobile Workstation 8570w

HPが2012年10月に発表・販売開始したモデルである。日立ビジネス向けPC【HP製】によると、モバイルワークステーションエントリーモデルとなっている。上位モデルに8770wが存在し、ハイエンドモデルという位置づけである。下位モデルは8470wであり、こちらはデスクトップ代替ノートPCという位置づけである。

登場から7年(2019年現在)も経過しているが、それに似合わず現行のラップトップに劣らない性能を持つ。下手をすると、現行の安いモデルに買ってしまうほどの性能がある。その性能について、見ていこう。

法人向けラップトップでありながらの高性能

法人向けラップトップは、性能よりもコストを抑えたものが選ばれる。そのため、ラップトップのソケットで言うPGA988Aが採用されたラップトップが多かった。このソケットはCPUが最低限の性能しかないものが多かった。

同じHP製では、8440pなどがそれにあたる。標準のCPUはi5-520m、Officeを使うくらいまでが限界の性能しかない。2代目がこれだったが、よくターボブーストをしすぎて緊急停止を何度も経験した。ベースクロックが低いために無理をしすぎた結果である。

そんな量産型と言える法人向けラップトップでも、ワークステーションは性能が大きく違っていた。今回挙げる8570wは、以下のスペックとなっている。

HP 8570w Specs

  • CPU i7-3720QM 4C/8T ベースクロック2.60GHz, ターボブースト3.60GHz
  • RAM DDR3-1600 SDRAM(4スロット/最大32GB/初期装備16GB)
  • GPU NVIDIA Quadro K2000M 2GB (DDR3)
  • ディスプレイ FHD(1920×1080)
  • 外部ディスプレイ ミニD-sub 15pin | Displayport 1.2
  • インタフェース USB3.0 x2 | USB2.0 x2 | eSATA/USB2.0 x1
  • 拡張 ExpressCard/54 | SDカードスロット | スマートカードリーダー | mSATA SSD

まず、CPUがi7の第3世代(Ivy Bridge)であり、ソケットはPGA988B(FCPGA988とも)である。ただし、第3世代の最上位は3940XMで、その間に4つの上位CPUがあるだけなので、交換するほどではない。ちなみに私が入手したときは、なぜかi7-3740QMだった。3720QMより0.1GHzだけクロックが高い。

RAMはDDR3-1600が標準で、これはキーボードの裏側のスロットに装着されている。それとは別に、底面のサービスドアを開放すると、追加できるRAMスロット2つがある。サービスドア内には他にもmSATA、WWAN、Wi-Fiカード、頑丈に防備されたディスクドライブが見える。また、ファンも見えるが、清掃しにくいのがネックである。

hp 8570wの背面、サービスドア開放図
背面のサービスドアを開放したところ。黒いビニールが貼られているのがmSATA

また、ディスプレイはFHDであり、15.6inchとかなり大きい。作業しやすいことであろう。他にも色々あるのだが、いまさら解説することでもないので割愛させていただく。流石にUSBとかは知っていることだろう。

ところで注意が必要なのが、同じ8570wでも低スペック版が存在することである。この場合、CPUがi5、RAMが2スロットのみ、標準のGPUがK1000Mであることで見分けられる。どうせなら高性能の方を使おう。

NVIDIA Quadro K2000Mで3DCG作業に対応

モバイル「ワークステーション」であるため、3DCGを扱う作業に適している。その証拠として、Quadro K2000Mが搭載されている。DDR3 2GBと、そこまで性能が高いわけでもない。

しかし、OpenGLは高く、CINEBENCH R15では45fps前後を記録する。感触としてはそこそこいい感じに動くというくらいである。

最近忙しく弄る暇がないのだが、MMDやAviutlなどを動かすにも十分である。2代目でもやっていたのだが、とにかく動きが遅く、操作のしづらさを感じていた。それを8570wでは、Chromeを動かしながらiTunesで音楽を流しながらでもサクサク動くという優秀なモバイルワークステーションである。もっとも、CPUもRAMも標準より性能がいいこともあるが。

私自身、会社員が向いていないので、完全に辞めることが出来たなら、そのうちモデリングもしたいので、そういう意味ではこのモバイルワークステーションを持っているのは正解かもしれない。



mSATA SSDとIRSTでHDDもまだまだ現役で使える

さて、私が一番注目しているのは、レアな規格であるmSATA SSDスロットが存在することである。販売当時のオプションで、16GBのSSDを追加できるものがあったらしい。16GBでは何もすることができない、そう感じられるが、元々はSSDを使ったある技術のためのスロットである。

それはIntel Rapid Storage Technology(IRST)であり、これを利用するためにSSDを付けられるスロットを用意していたのである。

IRSTとは?

簡単に言えば、SSDの一部または全部をキャッシュ領域として利用し、HDDまたはSSHDのアクセス速度を改善するシステムである。使用する場合、システムのあるディスクがHDDまたはSSHDであること、RAID設定を適用することが必要になる。

このシステムは基本的にデスクトップ向けのシステムである。ラップトップで2つ以上のディスクを付けられることは滅多に無いためである。もっとも、DVDドライブをはずして無理やりRAIDも出来るが、そこまでする価値はない。フル分解の必要があるためである。また、スリムラインSATAの変換も必要になるため、面倒で仕方ない。

IRSTを導入した結果

8570wのmSATAは3Gbpsであり、2.5inchドライブはSATA3(6Gbps)である。2.5inchにSSDをつけるなら不要だが、HDDやSSHDではまず6Gbpsまで出ることがない。磁気ディスクの物理構造上、どうしても遅くなるのは当たり前である。

その速度改善に、SSDが活きる。mSATAで3Gbpsであっても、SSDの一部領域をキャッシュとして利用することで、Read速度を大幅に改善できる。Writeに関してはシーケンシャルのみ改善される。構造上ランダムアクセスを高速化するのは流石に無理である(参考:Crystal Disk Infoの結果)。

CDIで測定。使用しているディスクはWD7500BPVT(5400rpm)。Readはほぼ改善している。

クリエイティブな人にとっては大量のデータを扱うことが多いため、容量が多く安価なHDDを使いたい人はまだまだいることだろう。その場合、IRSTは非常に役に立つ。また、mSATA SSDも64GB以上のものも多くなっている。そのため、IRSTの余剰部分にデータを入れる使い方も出来る。それらの使い方については別の記事で書きたいと思う。

 

今回はChapter 01として、8570wの基本性能を紹介した。別の機会に、8570wの実力について詳しく解説していく予定である。これを機に、法人モデルも考えてみると、安くて性能のいいラップトップが手に入る可能性がある。

 

以上、HP ElitwBook 8570w Mobile Workstationの実力 第1回であった。それでは、次回の記事で会おう。

 

リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 21:22 Oct. 11th, 2019

 

追記

2020年3月22日 タイトル変更


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会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまった、自称社会不適合者。自力で稼いでいくために奮闘中。PCとラーメンとXperia 1をこよなく愛する、自由になりたい人である。ゲームやガジェット、仕事中心に書いていく。

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