【地元の店ほど旨い】「鹿島田あげもん屋ぶんご」レビュー~地元の揚げ物専門店誕生~ | Raven's Articles

【地元の店ほど旨い】「鹿島田あげもん屋ぶんご」レビュー~地元の揚げ物専門店誕生~

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この記事の概要を簡単まとめ!

  • 自炊ができると滅多に外食することがない
  • 近所の唐揚げ屋ができるもワタミ関係で使いたくなかった
  • 撤退後に居抜きで揚げ物専門店「鹿島田あげもん屋ぶんご」ができ、気になった
  • 唐揚げを手始めに販売開始し、後に新メニューを開発
  • LINEの予約システムを構築、割引を実施するなど新技術を積極的導入
  • 今後の新メニューや割引企画など、長く続いてほしい店が出来た

2020年の死のコロナウイルスが始まってから料理を本格的にするようになり、特にパスタにおいてはもはや右に出る者などいないレベルに達しているとの自負がある。加えてパスタ以外の通常の料理に関しても様々なものができるようになっている。突如としてスキルが上がったが、もしかすると見たこともない祖父の隔世遺伝のようなものかもしれない。

そのこともあって外食の機会とスーパーの総菜等を買う回数は非常に減っており、固定の店に行く以外は本当に食べることが少なくなった。そんな中で、ある地区の商店街にあった胡散臭いチェーン店が生えていたのがいつの間にか消滅して、そこに居抜きで新たな店が出来た。そこが長く続いてほしい店だったので、ここについてのレポートを書くことにした。

地元の店はチェーン店より旨い

自炊と外食のバランス

自炊ができると滅多に外食することがない

2020年から始まった死のコロナウイルスが世界に与えたマイナスの影響は大きいが、これは私にはプラスの影響を与えた。その1つに料理がある。私は元々料理はできる方であったのだが、家族の糖質制限および塩分制限のために1日の3食のうちの1回(特に夕食分)をパスタにするということで私が作り始めると、これを起因に一気に料理スキルが成長したのである。その要因はパスタを作る際の「ソース」を既製品に頼らずに、基本の調味料を使って1から作り上げることである。様々な調味料を使って毎回異なる味を作り上げていった結果、目的とする味の組み立てはもはやお手の物と言えるほどにまでなった。

そもそもなぜソースも自作したかといえば、既製品の一部は糖質も塩分も過剰で糖質制限には逆効果であり、せっかく糖の吸収が緩やかなパスタ1)パスタはデュラム・セモリナを使用する。これが一般的な小麦粉よりも糖の吸収が緩やかであるという結果が出ており、ダイエットには実は最適である。を生かせないためだ。自作でソースを作る場合にはそれらは自分で調整することができ、場合によっては特定の成分を完全に排除することも可能である。また、最近導き出した答えとして、塩は味の素で代替可能であると分かり、これによって塩分の更なる削減を可能にしている。これを3年も続けていると、私自身の体重が-15kgになっていたという副次効果を得ていた。



その更なる副次効果が、自炊ができることによる外食回数の大幅な減少、スーパーなどの総菜を買うことが殆どなくなったということだ。外食に関しては自分でうまいものを作れること、外食では各種抑制しなければならない成分を調整することが難しいことからも食べなくなっている。総菜に関しても同様で、自炊できる人で色々気を使っている人だとこのことは共通事項であると思われる。もっとも、そんな人でもたまには楽をしたいことはあるはずなので、両者とも0回になるわけではなく、外食からヒントを得ることも多いので気分転換のレベルで食べるのは問題ないだろう。あくまでもその機会が減るだけというもので、決して「まずい」から使わないわけではない。

ワタミ関係のテリー伊藤の唐揚げ屋

私がいる場所の詳細は、嫌われ者である私が様々な「人間の姿をした蟲」からの暗殺を避けるために決して明かさないが、実は唐揚げ専門店が近くに存在した。名前は「から揚げの天才」で、テリー伊藤の組んでいるものであるという。だがその大元は悪名高きブラック企業の代名詞、ワタミだ。ブラック企業であることが分かっている以上、人生で一度たりともここを使ったことはなく、その関連もまた使ったことがない。なので最初から使う予定がなかった。

その店はちょうど買い物に行く道中に前を通るところにあるので、営業時間中にその店の様子を見ることができる。だがワタミ関係を抜きにして何度見ても、買おうと思えなかった。どうしてもうまそうには見えず、経路の関係でその店の裏路地も通るのだが、その排気も妙に「臭い」のである。終業後に油の中にある揚げ滓を取っておらず、油を一旦抜いて濾し、フライヤーユニットを清掃していないのではと思うほどの酷さである。下手すればコンビニの揚げ物より酷い。

その「質の悪さ」と、ワタミという最悪の後ろ盾はチェーン店にしても酷かったのであろう。その場所はいつの間にか看板が外されて何もなくなっていた。あまりにもあっけないその終わりと、所詮名前だけの店だったそれは、コンビニにすら負けるほどに劣っていたことを証明したと言える。味は名前では買えないし、金でも買えないと言えるのではないだろうか。

撤退後に居抜きで出来た揚げ物専門店

撤退後その場所はしばらくシャッターが下がったままでいた。その様子から店内は全く改装工事されておらず、設備は清掃後はそのまま鉄橋されない状態で、しかしその設備ゆえに誰もテナントが入ることはなかったものと思われる。死のコロナウイルスが落ち着いているとはいえ飲食業は苦戦を強いられる時代である。長く経営できるという見通しもこの状況ではうまく立てられないであろう。

そんな中、7月下旬くらいにその場所に新たな店が入っていることを確認した。新たに入った店の名前は、「鹿島田あげもん屋ぶんご」という名前であった。この名前からするにチェーン店ではなく地元の店となることが分かり、オープン時に添えられる花の贈り元に有限会社ブンゴ電子産業とあった。ひらがなとカタカナの違いであるが、この一致からブンゴ電子産業の揚げ物専門店部門という可能性が出てきた。が、おそらくこれは関係なく、別の由来があることが分かった。どちらにせよ、チェーン店ではない地元の店ということになれば、以前の胡散臭い店より期待できるものになるはずだ。



私としても気になっていたのだが、外に出る目的はスーパーで食料を調達することで、そのタイミングは朝の早い時間である。対してぶんごの開店時間は11時であり、なかなか時間が合わずにシャッターが降りている前を通りすぎることが多かった。そんなことが多かった中で偶然、食料調達が遅い時間があり、そのタイミングで丁度開いていたので買ってみることにした。

「鹿島田あげもん屋ぶんご」を食べる

ロケーションチェック

まずはその店がどこにあるか、ロケーションチェックを行う。以下はGoogleマップからの位置である。ここではオープン時に花を送っていたブンゴ電子産業の位置も含める。

ぶんごロケーション
ぶんごのロケーション。駅からそう遠くない場所にあり、学校とスーパーの経路内ということもあっていい位置にある。南方向にはブンゴ電子産業がある。

経路としては駅に近く、スーパーの帰りや学校の帰りにちょうど立ち寄れる位置にあり、これは仕事をしている場合でも同様である。商店街を境界として北・南方向はいずれも住宅街となるため、気軽に立ち寄れる位置にあるのは好条件と言える。

店主情報

既にLINEでの情報配信をスタートさせており、準公式バッジが付与されている。このことからLINE会員優待サービスも行っている。そのLINEで定期的に情報発信を行っており、その中からいくつかぶんごに関する情報と店主に関する情報が発信されていた。

店主の名前はかずさんと言い、1972年生まれ、店舗のある鹿島田出身である。また、中学校が同じだったことから、私の先輩でもあることが分かった。東京調理師専門学校を卒業後都内レストランで何年か務め、その後独立して高円寺イタリア食堂Bungoを12年間経営していた。2020年の死のコロナウイルス情勢に伴い閉店してしまい、川崎に戻って2年間唐揚げ専門店で働きながら物件を探していた。そしてテリー伊藤が撤退した場所を居抜きで利用し、2023年7月20日に営業開始となった。

店舗名は自身の食堂から取ってきたものであると分かる。そして過去の経歴から分かるのが、生粋の料理人であることだ。閉店後も料理に関わる仕事として唐揚げ専門店で働いていることからも分かり、以前の食堂での経験とそこで培ったノウハウを持って揚げ物専門店として開店した。料理に生きている人だからこそ、最終的に地元で美味しい物を作って生きていこうという気持ちがあったのだろう。同じ料理の者として尊敬する意気込みである。

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販売メニュー

現在ぶんごが販売しているものについては、canvaにメニューが置かれている。ここに置かれている中でメインとなるのが唐揚げである。主力は大蒜生姜をたっぷり効かせた醤油、塩と白だしのシンプルな旨塩で、この2つは1個¥164となっている。甘ダレ、ハバネロ、とりから南蛮(タルタル)もあり、これらは¥194である。手羽先は甘ダレとハバネロで提供中で、¥140である。加えてサイドメニューとしてポテトフライ(¥324)も作っている。また開始当初から弁当メニューも提供しており、基本が醤油・塩2個のあいもり弁当(¥745)となっている。これに別の唐揚げを入れたパターンと小さくしたパターンがあり、自分が何をどれくらい食べるかによって選べるのもサービスの良さである。

唐揚げはご飯の主食であり、そして酒のつまみにもなる。その食べ方を考えてメニューには醤油と塩をセットにした「あいもり」がある。これは唐揚げだけのものとポテトとケチャップ付きのファミリーセットがあり、前者はご飯でも使えるものになり、後者は子供向けでもある。価格も唐揚げやポテトをそれぞれ単品で買うよりも安くなっており、ファミリーセットのみポテトのサイズが変わっているので、ポテトも多く食べたい人にもこれはもってこいである。そのため最初からしっかり商品展開について練られていることが分かる。

ぶんごの唐揚げの例
ぶんごの唐揚げの実物の例。このように味別でパックで入れてくれるようになっている。見た目でおいしそうに見えるのが凄いところである。

追加メニュー、割引企画、店頭限定メニュー

ぶんごでは常に新メニューの開発に取り組んでおり、その情報をLINEで受け取ることができる。まず行ったのが特別トッピングとして明太マヨトッピングで、唐揚げ1個につき¥35をプラスすることで可能である。トッピングは1個単位で行えるので、3個中1個だけといったやり方にも対応している。次に丼メニューにてりたま唐揚げ丼を試作し、10月10日より販売開始となった。揚げ物の代表であるコロッケも開店時から計画されていたもので、幾度の試食を経て10月13日から販売開始している。また、コロッケがメニューに追加されたことで弁当のレギュラーメニューに塩・醤油・コロッケが1個ずつのからコロ弁当(¥680)が追加された。これら新メニューの追加時には記念として期間限定で割引企画を行うことが多い。

開店後しばらくするとLINE会員証が追加され、LINEからの予約に対応するようになった。その後はUbar Eats・出前館からの注文も対応するようになり、システム追加記念でも割引企画を行った。ほか、不定期にレギュラーメニューであるあいもりパックの割引をしたり、唐揚げほぼ全種類を入れたオールスターパックの登場後はその割引をするなど、とにかく割引することが多く、お得に買えるタイミングが多い。またLINE会員になると、弁当のご飯大盛(400g)、レジ袋無料となり、500円以上買うと1ポイント付与、5ポイントで次回100円割引というお得があるので、登録しておくといい。加えて各種情報はLINEで最速で教えてくれるので、それも目的で登録する意味がある。

ちなみに、メニューには載っておらず、店頭限定で販売されているものとして「おつまみくん」がある。唐揚げを作るときに生じたと思われる、鶏の切れ端を様々な味で揚げた味の試作品のような小粒の唐揚げである。レギュラーメニューの唐揚げには存在しない味で作られていることがあり、その特性上先着限定での販売である。箱の大きさ別で¥100と¥200があるため、気になったのがあったら買って食べてみると面白い。

おつまみくんとコロッケの中身
おつまみくんとコロッケ、その中身を見たもの。おつまみくんには甘ダレであったり、レギュラーメニューに存在しないしそであったりと多彩である。コロッケは男爵と牛肉の最も一般的な組み合わせで、1個単位も大きめに作られている。

今後の展望

地元の揚げ物専門店として好調なスタートを切ったぶんご。様々な割引サービスと新メニュー開発をしながらも、その勢いは全く滞りを見せていない。10月29日のLINE情報では、これまでも丼メニュー開発、弁当開発をしてきて更に新たな弁当開発を行っている。添付画像は長くスライスされた豚ロースを粉にまぶしたものが写っており、これをそのまま揚げて甘だれなどをかけて食べる弁当になるであろう。おそらく3枚から枚数別に異なるバージョンが作られるものと考えられる。

そのように現状に満足せず色々なものを研究しては開発を続け、店主のかず氏は51歳で3種類の予約システムを同時に扱いながらLINEで情報発信するなど、慣れないながらもとにかく頑張っている様子が分かる。もとより料理とは常に進化していくものであると私は考えているので、それを大事にするぶんごは多くの人に愛される揚げ物専門店になるはずだ。唯一心配なのは、頑張りすぎて倒れないかということである。

今後の新メニューや割引企画など、長く続いてほしい店が出来た

外食や総菜を買って食べることは、私にはしばらく縁の無いものであった。それは自炊ができることによる、「欲しいものは自分で作る」という考えから来るもので、これによって殆どのものが自分で作れるようになっていた。そうなると外のものは自然と食べる機会が少なくなり、そもそも外に出ることが殆どない私は外食とは縁がないことになる。唯一食べているものを挙げるなら、ラーメン暖暮くらいである。

今回挙げたぶんごは、タイプは総菜主体で、弁当と丼があるので外食でもある。これが何故気になったのかと言えば、ワタミ関係であるテリー伊藤のから揚げの天才が消えた後にできたそれが、不思議なくらい美味そうな見た目になっていたためである。場所が同じなのにブラック企業がベースか、それとも個人の店かでここまで感じ方が大きく変わるのは面白いものである。そうして気になって実際に唐揚げを食べてみたら、これが本当に美味かったのである。

加えて長く続く工夫として新メニューを開発し、予約システムを導入し、割引企画を行うという、店主の努力が光る店というのもポイントになるであろう。店主は51歳で、慣れないIT関係技術に苦戦しながらも1つずつ進めていく様子は、利用者としても応援したくなるものだ。正直なところ、ぶんごにアルバイトなどで入り、その技術を修得したいほどである。それは私が長らく成功体験を得ていない「はたらく」ということを取り戻す意味も含んでいる。

この店は本当に美味しいものである。そのため長く続いてほしいと願っており、そのためにはぶんごが広く知れ渡ることが重要である。この記事が果たしてどこまで効果があるかわからないが、これで長く続く起因となれば幸いである。

 

以上、「鹿島田あげもん屋ぶんご」レビュー~地元の揚げ物専門店誕生~であった。本当に美味しいものは名前ではなく、その店に関わる人の思いが作るのである。

 

KIBEKIN at 00:00 Nov. 3rd, 2023


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脚注

脚注
本文へ1 パスタはデュラム・セモリナを使用する。これが一般的な小麦粉よりも糖の吸収が緩やかであるという結果が出ており、ダイエットには実は最適である。
RA管理人
RA管理人。名前は時にない。かつてこのサイトを管理していた前任者はどこかへ消えてしまった。


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