【烏は飛び続ける】永久不滅!リンクス岐部の語る『アーマード・コア』 | Kibekin BLOG.

【烏は飛び続ける】永久不滅!リンクス岐部の語る『アーマード・コア』

この記事の概要を簡単まとめ!

  • 神直利によって設立された『フロム・ソフトウェア』
  • 1997年7月10日、『アーマード・コア』から伝説が始まる
  • ガンダムや他のロボットゲームと一線を画すメカアクションゲーム
  • ACの進化と共にプレイヤー達=レイヴンも進化する
  • 時間が経っても研究され続ける「奥深い」ゲーム
  • 2013年9月26日発売、ACVDを最後に一旦ACのシリーズに幕を下ろす
  • 戦場に『烏』がいる限り、戦いは続く
  • 『アーマード・コア』は永久不滅

私は流行を追わない。そのため流行っているものに微塵の興味も示すことがない。寧ろ冷めた目でそれを見て、私は笑う。「流されやすい、自分がないのだな」と。

そんな私が、今も昔も時期を選ばずにやっているものがある。ゲームだが、フロム・ソフトウェアが創った名作『アーマード・コア』だ。それ自体は別になんてことはない、単純にゲームの1つである。だがこのゲームには熱烈なファンが多いのと、サービスが実質終了していても戦い続けている人がいるという、2つの特徴がある。そのおかげか、例え新作が出なくてもこの作品は熱を持ち続けているのである。

その私自身は4系からアーマード・コアに触れた、リンクスから始まった人である。したがって、それまでの従来型のACを知らずネクストから扱ったことになるが、そんな私でも入手できていない一部を除いて、一通りの理解を完了している。今回は素人ながら、アーマード・コアについて語っていく。

アーマード・コアとフロム・ソフトウェア

軽い歴史勉強:株式会社フロム・ソフトウェアとは

アーマード・コアを語る前に、それを生み出したフロム・ソフトウェアについて軽く触れておく。株式会社フロム・ソフトウェアは1986年11月1日、神直利によって設立された大型汎用コンピュータのソフトウェア制作会社であった。当初はビジネス向けのアプリケーション開発を手掛けていて、豚の餌やり管理などの農業系が中心であった。その関係もあって仕事中はスーツだったため、その業界にしては珍しい姿で訪問者が驚いていたという1)参照:フロム・ソフトウェアってどんな会社ですか。プロデューサー鍋島俊文氏を通して見えた「ARMORED CORE V」を作れた理由  鍋島氏のインタビュー記事。2012年1月25日に書かれている。この話から鍋島氏は1997年入社であることがわかる。どうやら2000年代まではスーツで仕事していたことが明らかになっている。

ゲーム参入は1994年、ちょうどPlayStationが発売になった頃である。もっとも、それ以前にPC用3Dゲームの制作は行われていたが未完成のままに終わっている。しかしその経験と成果をもとに、フロム・ソフトウェアのゲーム第1号となる『KING’S FIELD』をリリースする。3D一人称ARPGで、難易度は相当なものだったという。現在はゲームアーカイブスからプレイできる。なおKING’S FIELDは95年に2、96年に3をリリースしており、シリーズ化していた。



1997年7月10日、KING’S FIELDの経験を活かし、3Dメカアクションゲーム『ARMORED CORE』をリリースした。所謂「初代AC」とも呼ばれるこれがアーマード・コアの全ての始まりであった。その後はすぐ半年後の12月4日に『ARMORED CORE PROJECT PHANTASMA』、1999年2月4日に『ARMORED CORE MASTER OF ARENA』をリリースする。なおACPPとACMoAの間にもRPGとアドベンチャーゲームを制作していた。

ここからは文字で説明するのは面倒が嫌いなので画像で省略する。ACの(発売日順の)年史を下記に示す。なお、パッケージ画像はフロム・ソフトウェア公式のゲーム一覧から借用した。

AC全シリーズ(コンシューマ)
ACのコンシューマで出たものを発売順に並べたもの。途中過去作のPSP版も登場している。ACFFは機能の関係上PSP版の方がインターネット対戦が楽である。PS3以降の作品はインターネット接続が基本となっている。

現在ACの新作は全く情報がなく、今後開発される見込みも全くない状況である。フロム・ソフトウェアは他にも理不尽な即死ゲーでお馴染み『DARK SOULS』シリーズ、世界的ヒットの『SEKIRO: SHADOWS DIE TWICE2)開発及びパブリッシャーはアクティビジョンと共同。、Xboxの隠れた名作が熱意あるパブリッシャーにより現行機にリブートされた『METAL WOLF CHAOS XD3)パブリッシャーはDevolver Digital 2004年時点の最高傑作だったが、当時海外ではテロが多発しており、それをきっかけに海外での販売計画がなくなり多くの海外ゲーマー達が涙を飲んだ作品である。しかしこの企業がフロム・ソフトウェアに熱烈交渉した結果、大統領の現行機移植が決定した。ダウンロード版のみだがその結果Steamでも販売されている。などもあって、無理にACというブランドの新作を作らなくてもいい状況にあるということも大きいだろう。また、2014年4月28日をもって悪名高いKADOKAWAの子会社化したため、余計にAC新作の可能性はないと思われる。ARMORED KANCOREは未定らしい。

アーマード・コアの特徴

ここからはゲームとしての特徴を書いていく。アーマード・コアの最大の特徴が、コアを基準とした頭部・腕部・脚部からなる外装、内装のジェネレータ・ブースター、ロックオンのFCS、右腕・左腕・右背中・左背中兵装とオプションパーツのそれぞれを、自分の好みにカスタマイズできることである。これは「アセンブル」と呼ばれ、通称アセンである。

パーツ毎に異なるパラメータ、パーツ独自の特性を考慮しながら、重量配分に気を配り、武器とFCSの相性を確認し装備、オプションパーツは弱点を補うように選択するように、あらゆることを考えながらアセンしていく。アセンはいつも行うことになるのでこれをこなせるようになるのが、レイヴンとして生き残る第一歩である。それに加えて機体名・機体のカラーリングを自由に変更でき、エンブレムも作成できる。エンブレム作成は後のACシリーズでは(ストーリーには必須ではないが)レイヴンの務めになる。

また、操作難易度が高いことも特徴である。それは操作の殆どを手動で行う必要があることだ。ACにおいて手動で行う操作は歩行・ダッシュ、ブースト、射撃、斬撃は基本だが、それに加えて旋回・サイティング、視点移動、武器切替、ドア開閉・調査も手動である。ACにおいて敵のロックはそれぞれのFCSによって異なるロック可能範囲(枠)の中に捉え続けることでロックする。枠の外に一瞬でも出ればロックが解除される。そしてACの戦闘はほぼ三次元戦闘、つまり飛ぶことが多い。よってこれら全てのことを手動で、かつ多くは同時に行わなければならないということで、要求される操作は非常に高いものとなる。つまり指が足りない。これについてはレイヴンの間で頻繁に議論される話題でもある。なお『AC持ち』は通常ACVで考案された持ち方を示し、それ以前の持ち方ではないので注意。

当初の特徴はこれくらいであったが、後のシリーズになるにつれ新要素が投入され、さらに操作も難易度が高くなっていく。兵装パージが可能になる、コアに格納や特殊機能が搭載されるといった具合である。また4系とV系でそれぞれ操作が全く異なるものとなっており、これもまた難易度が高い。なお、ACfAでは初心者向け操作がようやく用意された程である。初心者の敷居が高い1つの要因となっており、多くがここで挫折してしまうようだ。

ガンダムや他のロボットゲームと一線を画すメカアクションゲーム

ところで、ロボットゲームと言われるとガンダムが一般的代表作でもある。初代ACが出る前後ではアーケードに電脳戦機バーチャロン、セガサターンでガングリフォンなどがあったようだ。これらはいずれも二足歩行兵器を操作するものであるが、これはロボット同士1vs1の対戦ゲームであった4)参照:アーマード・コアシリーズ#他作品との関連・比較 – Wikipedia

ガンダムとACを比較してみると、ガンダムは原則機体も兵装も固定であり、一部作品では兵装のみ変更可能であるとか、カラーリングが可能であるなど、作品毎にできることは違っている。また、デザインも「おもちゃ」っぽい感じがメインであり、配色もそれに合わせている。もっともファーストガンダムのガンダム+Gファイター(Gアーマー)はおもちゃとして販売することを考慮して合体できるようにしたとか。どちらかといえば子供をメインターゲットにしたような形である。




一方ACはコアを基準として内装・兵装・オプションパーツの変更と組み合わせが自由、カラーリング・エンブレム作成が可能で、これが全シリーズ共通である。頭部を除いたそれぞれの外装パーツは軽量・中量・重量の区分が存在し、脚部は2脚以外にも4脚、タンクがあり、実用的なACもビジュアルACも意図的にアンバランスなACも組み上げることができる。

デザインも兵器らしく無骨なもの、流線形のスタイリッシュなもの、ガンダムっぽいものと様々である。どんなACにするかはレイヴンが自由に決めることができ、これは作中のレイヴンも同じである。ちなみに、作中で人気の高いデザインのACはコトブキヤのプラモデルのV.I.シリーズとして販売されており、組めるようになっている。このことからターゲット層は20代以降の渋いメカ好きであるといえよう。

ストーリーも他のロボットゲームとは一線を画すものである。ガンダムなどは大抵世界征服とか目的でそれに反発して地球vs宇宙の構図が多いが、ACは企業が支配しており国家の概念が存在しない。そこでは複数の企業による企業同士の対立があり、傭兵であるレイヴンが企業や個人から依頼を受け、金のためなら何でもありの世界で生き残るために戦っていくのが基本である。依頼の内容は、襲撃・探索・護衛・『騙して悪いが』5)ACでは報酬が全額前払いであったり、やけに報酬が高かったり、内容が曖昧過ぎる依頼がたまに存在する。これらは往々にして敵が明らかに強すぎることや、そもそも内容が違う偽依頼であることが多く、いわば罠である。その目的の多くはレイヴン=プレイヤーの排除である。管理者側から脅威とみなされ確実に排除するために依頼をでっちあげることがあれば、他の傭兵から純粋に邪魔だから排除したいためなど、理由は様々である。なお往年のレイヴン達は、これを見抜く能力を持っている。と多種多様にわたる。それら依頼をこなしていくうちにいつの間にか秩序を乱す存在=イレギュラー認定され、管理者や支配者と戦うことになる。その彼らの総力すら跳ね除けそれを打倒するというのが、大筋のストーリーである。最終目標とするところが他のロボットゲームと違うところも特徴といえよう。なお、ACNB, ACFF等一部ACはそれとは違う目標に向かって進めていくものとなっている。

AC全体の大まかな特徴はこのくらいである。他にも作品毎に違った特徴があるため、詳細を知るには実際にプレイした方がいい。実のところ、文字だけでは説明しきれない。あるいは、実際にプレイ動画を見た方がよりわかりやすいであろう。アーマード・コアとは、それほどまでに他のロボットゲームと一線を画す特徴が多いのである。

ACのシリーズとレイヴン達

先ほどまではゲームそのものについて考えてきた。ゲームはメーカー/クリエイターとそれをプレイするプレイヤーがいてはじめて成り立つ。ここからはそのプレイヤー、ここではレイヴンとして、そこを中心に視点を当て、ACのシリーズを語っていく。なお、4系はリンクス、V系はミグラントや傭兵と呼ばれるため名称が変わることがあるが、いずれもレイヴンと同義である。

イレギュラーになるレイヴン達

PSAC三部作の初代AC, ACPP, ACMoAはAC初期のシリーズということもあって、操作そのものは複雑だが覚えてしまえば自分の手足のように動かせる。そこに一部の、ゲーム中のイレギュラーに相当するレイヴンはアセンに目を付ける。PSACでも初代ACからレイヴン同士、1vs1の対戦が可能であったこともあり、対人戦を想定したアセンが組まれるようになる。PSAC時代はデビガン6)PSAC時代の強アセンの1つ。重装甲・高機動機体で、武装は最低限ACを撃破できる最低限のもののみを装備する。殆どがハンドガンと月光のみの装備である。元々はACPPの最凶武器フィンガーを装備した高防御アセンである。デビガンと呼ばれるのは選択される頭部がガンダムっぽく、腕部の肩が非常にごついためGガンダムのデビルガンダムを思わせることからそう呼ばれている。とその派生型アセンが主流であった。それ以外のアセンも登場し、対人戦向けのアセンは活発に組まれるようになる。

だがアセンが良くてもそれを使いこなせないなら、弱いアセンと同じである。しかし、そこはイレギュラー、何度も練習をし、無駄な動き1つもせず、100発100中となるよう訓練すると同時、相手の動きを読むこともしている。パターンの存在するCPUはともかく、どんな動きをするかわからない対人戦でも動きを読み、そして敵を討つのである。その結果、フロム・ソフトウェアで開催される公式大会には多くのイレギュラーが集まったという。ちなみに、ある大会ではブレーダーが優勝し、「本当の意味で」フロム・ソフトウェアからイレギュラー認定された人物がいる。賛美の意を込めた出禁だったようだ。

次世代ハード移行によるACとレイヴン達の進化

このように進化していったレイヴンであるが、時代が進めば当然ゲームそのものも進化するわけである。PS2になり、AC2が出ると新要素も当然追加される。2系では内装にラジエーターが追加され、同時に熱量の概念が追加される。また、武装にインサイド、エクステンションが追加され、新ジャンルのパーツの追加と脚部にフロートが登場した。そして最大の特徴は、OB7)Overed Boost: コアに搭載された新機能。コア内蔵の大出力ブースターにより高速で移動することが可能である。その際のEN消費は非常に激しい。2系では全てのコアにOBが搭載されている。3系以降からはOBを搭載したコアを選択することで使用できる。4系では独立したパーツとして全機体の標準装備となる。V系は存在しないが、グライドブーストが代わりとなる。である。これまで以上に新要素が追加される結果となった。

基本操作こそ変更ないものの、かなりの新要素追加である。これに慣れるのには時間もかかるものである。だがレイヴン達はそれでも確実に適合し、そして新要素をすぐさま対人戦でどのように使うか考察し反映していったのである。これはPS2のコントローラーの進化の影響もあり、なかなかトリッキーなものも生まれたようである。ただ、その詳細は調べてもなかなか出てこなかったが。



次に3系、N系とACが出るたび、同じことが起きるわけである。と言っても途中のACFFを除いて、基本的な操作は変わらなかった。ただ、AC3において射突型ブレード「とっつき」の登場によりイレギュラーがまた増えることになり、その動画も多数あがっている。それ以外にも他のノーロック武器も多数追加されているのに、それらの武器はなぜかイレギュラーが使うと普通の武器と変わらない結果になる。もっとも、イレギュラーでなくてもある程度は扱えるようだが。次々と出る新作、新要素の度にそれを完璧に使いこなしてしまう程に、レイヴン達は進化していた。

なお、ACFFはACを使ったAI構築ゲームであるので、それまでのACとは全く違う、頭を使うゲームであった。

操作やシステムが大きく変わっても適合する傭兵達

PS3、AC4から世界観と設定が一新され、傭兵達は「ネクスト」に乗ることになる。したがって操作は全く別物になる。特徴はスピードが一気に速くなったことであり、これまでより移動も戦闘も超高速で行われることになる。ただ、サイティングにおいて枠の概念はなくなり、FCSのロック可能距離内に敵がいれば自動で補足してくれるようになった。そのため戦闘は幾分か楽にはなった。またシステム面では防御壁PA(プライマルアーマー)、発射弾に慣性が乗る(加速撃ち)、AA(アサルトアーマー、ACfAから)などの要素が追加され、戦闘面で考慮すべきことも増えたのである。

またAC5→ACVからはネクストから元のACに戻るが、レイヴン時代のACとは違うものとなった。操作感は(AC+ネクスト)/2といったところである。システム面は武器と装甲に属性が追加され、属性値を考慮したアセンが必要になった。さらにブーストで縦に飛ぶことができなくなった代わりに、壁を蹴って登るブーストドライブの追加、データ収集に特化したスキャンモードと攻撃を行う戦闘モードの2モードの使い分けなど、さらに操作が忙しくなるものが追加されたのである。操作性に関しては、正直意見が分かれるところではあるが、ACVからACの脚部(タンクは衝突)で攻撃できるブーストチャージの実装で、ついに武装がなくなっても戦えるようになったのである。他にもFCSのサイト枠復活、背中武器廃止とハンガー武器と常時入れ替え可能、オーバードウェポン、AIのAC構築復活(UNAC, ACVDから)といった、これまでの集大成のように要素が詰め込まれたのである。

それぞれはこれまでと違うシステムになり、操作も全く異なる。殆どの傭兵からすれば旧作の癖がついているので、ついレイヴンの挙動をしようとして混乱することがある。だが、それもほんの少しの間だけであり、数日後には戦場を元気に飛び回る姿を見ることができる。そして次には対人戦のアセンである。常々、レイヴン、傭兵とは非常に適合力が高いことを見せてくれる。

時間が経っても研究される「奥深い」ゲーム

2020年時点で、PS3/Wii/Xbox360でさえ既にレトロゲームの扱いになっている状況である。もっともACLRまではPS/PS2しかない。しかもPS2以前は当時ネット環境は非常に限定的だったため、ネット対戦に殆ど対応していない8)N系に限り、Xlink kaiを使用すればPS2でも対戦可能である。しかし難しいのと規約が面倒なので推奨しない。。PS3はインターネット対戦が可能ではあるが、最新作であるACVDはプレイヤーズサイト『ACVD-LINK』が2016年1月1日に閉鎖しているため、実質縮小状態である。PSPはアドホック対戦が可能なため、3P/SLP/LRPは実機さえ動けば、実際に集まって対戦するか、アドホック・パーティーで対戦可能である。

そんな状況下にあるACは全てのシリーズにおいて、本編最適化・アセン・対人戦・AI構築・カラーリング・エンブレム作成、その他全てが未だに研究されている。発売時から研究されていたであろうそれは、新作が来ようが新作が無かろうが他のゲームが発売されようが、常に一定数の傭兵がいる。そのおかげで、いつの間にかゲーム情報が更新されているのである。それどころか、「今になって新しいやり方を発掘した」とか全部とっつきやブレードだけで倒したとかのイレギュラープレイが出ることもある。またイレギュラーではないが、RTA in Japan 2020でもAC3RTAが実施され、地上へのゲートロックを1:08:28で解除してしまったのである。早い。本来アセンに時間をかけるゲームなのだが、依頼内容、アセン、進行ルートを極めればRTAもできてしまうのがACである。

また、ACの中で唯一ストーリーが存在せず、苦行と呼ばれる『ARMORED CORE NINE BREAKER』だが、N系の中では対戦ツールとして優秀であることから、相変わらず対戦が行われているようである。またPSPのACはボタン数の関係からPSACより操作が難しいため、PS2の同作品とは違う研究がなされている。特にキーアサインが問題で、何をしたいかによってそれに最適なアサインを行うこともレイヴンの課題であった。その分様々なタイプ向けのアサインが研究されてほぼ固まっているため、(まずゲームの入手自体難しいが)操作に困ることはないだろう。ただし慣れるまで時間はかかる。

AC4やACfAでは最速機制作のための空力特性を研究したり、コジマ特化機体(弱い)を制作したりである。ACVやACVDはAC史上初のチーム戦となったので、チーム戦向けアセンが研究されていた。ACVDでは(シングルプレイヤーのための)UNAC最適AI構築とアセンの研究も行われていた。

また、これはゲーム本編とは直接関係がないが、ACはキャラクターのビジュアルデータが非常に少なく、ストーリーも一部は詳細が語られない場合がある(その代わり声優は豪華)。逆にそれらがないことで、一般のレイヴン自身がキャラクターのビジュアルを描いたり、ストーリーを補填や続きを独自に作ったりすることがほぼ自由に行えるのである。いわば(二次)創作の一種だが、レイヴンにはこれが多く存在し、これは往々にして「フロム脳」と呼ばれる。そしていずれも、奥深い創作が多いのである。

アセンに始まり、ゲームそのもののシステムや操作性、対人戦やチーム戦、AI構築、そしてフロム脳による創作。何年経ってもなお、今もずっと研究が続けられているほど、ACとは「奥深い」ゲームなのである。




アーマード・コアは永久不滅

ACVDを最後に一旦ACのシリーズに幕を下ろす

現時点での最新のACは、2013年9月26日の『ARMORED CORE VERDICT DAY』である。ただし、2015年あたりから傭兵の数が減り始め、ACVDの関連サービスサイトであったACVD-LINKは2016年1月1日に閉鎖し、オンライン環境こそ存在するがチーム戦が実質不可能なほど傭兵数が減っている。ACVD以降の新作についてはほぼ音沙汰がない状況で、SNS上ではいつも「闘争を求める→新作」テンプレが展開されるレベルである。最新作でこの状況なので、おそらくAC全体のアクティブ傭兵はかなり少ないものとなる。

新作のことはもはや他のヒットゲームで忘れ去られているのではないかという状況であり、或いは無理に続編か設定を変えた最新作を作らなくてもいいという状態、もうアイデアが尽きてしまった、フロム・ソフトウェア自体の変態度が減少してしまったなど、様々な要因が考えられる。しかしどの要因にしろ、ACの新作は全く音沙汰なしであるから、実質的にACVDを最後にACのシリーズに幕を下ろしたものと考えていいだろう。

戦場に『烏』がいる限り、戦いは続く

だがRIJ2020でAC3RTAが行われたこと、人が減ってもACVDで戦い続けている傭兵達、旧作ACでも戦い続けているレイヴン。どんなに時間が経っても、全ての戦場に『烏』がいるのである。そして一度は飛び去った烏も、時折帰ってきて再び戦場に舞い戻ることがある。

しかも不思議なことに、新作は出ないしサービスが確実に縮小しているはずなのに、新人傭兵が来ているのである。特にACVDでその傾向がある。傭兵雇用(=協力プレイ、ただしチャット不可)でストーリーミッションのお供をすることがあるためだ。通常これはオフラインでも完璧にクリアできるように設計されている。おそらく過去作の経験がないシリーズも初めての新米傭兵が、ストーリーミッションの最初の方でも「よくわからないから」雇用するのだろう。これが意味するのは、少なからず新規参入は確実にいて、流入量は増えることもなければ減ることもなく、だが一定数は確実に参入してくるということである。

したがって、戦場には常に『烏』がいる状況である。そして烏がいる限り戦いは続く。だからこう言える。

 

アーマード・コアは永久不滅

 

いつか新作が出るその日まで。烏はただ、戦い続ける。そして世に平穏のあらんことを

 

以上、リンクス岐部の語る『アーマード・コア』であった。それでは、次回の記事で会おう。

 

リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 14:18 Oct. 16th, 2020


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脚注

脚注
本文へ1 参照:フロム・ソフトウェアってどんな会社ですか。プロデューサー鍋島俊文氏を通して見えた「ARMORED CORE V」を作れた理由  鍋島氏のインタビュー記事。2012年1月25日に書かれている。この話から鍋島氏は1997年入社であることがわかる。どうやら2000年代まではスーツで仕事していたことが明らかになっている。
本文へ2 開発及びパブリッシャーはアクティビジョンと共同。
本文へ3 パブリッシャーはDevolver Digital 2004年時点の最高傑作だったが、当時海外ではテロが多発しており、それをきっかけに海外での販売計画がなくなり多くの海外ゲーマー達が涙を飲んだ作品である。しかしこの企業がフロム・ソフトウェアに熱烈交渉した結果、大統領の現行機移植が決定した。ダウンロード版のみだがその結果Steamでも販売されている。
本文へ4 参照:アーマード・コアシリーズ#他作品との関連・比較 – Wikipedia
本文へ5 ACでは報酬が全額前払いであったり、やけに報酬が高かったり、内容が曖昧過ぎる依頼がたまに存在する。これらは往々にして敵が明らかに強すぎることや、そもそも内容が違う偽依頼であることが多く、いわば罠である。その目的の多くはレイヴン=プレイヤーの排除である。管理者側から脅威とみなされ確実に排除するために依頼をでっちあげることがあれば、他の傭兵から純粋に邪魔だから排除したいためなど、理由は様々である。なお往年のレイヴン達は、これを見抜く能力を持っている。
本文へ6 PSAC時代の強アセンの1つ。重装甲・高機動機体で、武装は最低限ACを撃破できる最低限のもののみを装備する。殆どがハンドガンと月光のみの装備である。元々はACPPの最凶武器フィンガーを装備した高防御アセンである。デビガンと呼ばれるのは選択される頭部がガンダムっぽく、腕部の肩が非常にごついためGガンダムのデビルガンダムを思わせることからそう呼ばれている。
本文へ7 Overed Boost: コアに搭載された新機能。コア内蔵の大出力ブースターにより高速で移動することが可能である。その際のEN消費は非常に激しい。2系では全てのコアにOBが搭載されている。3系以降からはOBを搭載したコアを選択することで使用できる。4系では独立したパーツとして全機体の標準装備となる。V系は存在しないが、グライドブーストが代わりとなる。
本文へ8 N系に限り、Xlink kaiを使用すればPS2でも対戦可能である。しかし難しいのと規約が面倒なので推奨しない。
KIBEKIN
会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまってから、半ば自分からリタイア後ブログクリエイターとなり活動してきた社会不適合者。VRやVTuberに触れる機会が増え、今後はリスペクトだけではなく自分を作る意味を込め、VTuberならぬVBlogCreator"KIBEKIN"として新しいスタートを切る。


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