この記事の概要を簡単まとめ!
- PCの操作に欠かせないマウス
- 通常使用であればUSB接続の3点マウスが最もコストが安い
- ワイヤレスやゲーム用マウスは高額になる
- 有線で様々なゲーマーが愛用するLogicool G502 HEROが入手できたので使ってみた!
- 11ボタン装備、発光するロゴ、脱着可能なウェイトがセットになっている
- 独特な形状は手に優しく、長時間使っていても負荷がかかりにくい
- Logicoolが提供するG HUBで自由にボタンをカスタム可能
- デフォルトでもそのまま使えて、ゲーム単位でプロファイルを設定できる
- 本家APEX用に様々な調整を加えてその実力を試す
- 「ゲーミングマウス」とは普段でもゲームでも使える万能なマウスだった
「一般社会で働くことに向いていない人」が生き残る手段は、情報収集能力を極限まで上げて、他人を出し抜く力を身に付け、それをインターネットで発揮することであろう。それは往々にして「人を騙す」ことに繋がりやすい。このことは倫理や道徳で色々問われることが多いが、最終的な結論としては「騙される方が悪い」ということで、自己責任と片付けられることが多い。それが世の常である。
PCのことは情報収集能力や他人を出し抜くでも改善できないことは多い。性能はどうしてもハードウェア依存であるためで、これはゲームで顕著である。しかし、ゲーム時にはもっと大事なものが入力機器だ。PCならキーボードとマウスがそのままゲームでも使用できる。しかし操作には癖があり、コンシューマのコントローラー操作に慣れた人からすると、その変わったやり方に思っていたよりも苦戦することは十分あり得る。なお、通常のマウスは3ボタンしかないので、いくら慣れている人でもそのボタン数ではプレイは正直難しい。
そのため基本の3ボタンに加えて追加のボタンを設置し、形状が人間工学に基づいて設計され光るようにもしたマウス、所謂ゲーミングマウスが登場する。これによりゲームが劇的にやりやすくなったのである。そして私も、コントローラー操作の限界を感じて乗り換えることを決意した。その際に入手したのがロジクールのG502 HEROである。多くの愛用者が存在し、これをもとに上位モデルと下位モデルが製造されるほどの人気マウス。これはどこまで戦いを有利にしてくれるのだろうか。
ひとっ飛びできる目次
無駄にボタンが多かったり光ったりするだけじゃなかった
PCとマウス
PCに必須の入力機器
「PCに必要なものを挙げよ」、そう質問を投げかけてどのような回答を得られるであろうか。PCが「ない」を前提とすればパーツ各種、「ある」を前提とすれば入出力に関わる機器、それらが揃っている状態であればOSやソフトウェア、インターネット回線となるであろう。こうなるともはや連想ゲームにしかならないが、回答としてはどれも間違いではない。
ここでは既にPCの組み立てが完了していることを前提に進めるが、その場合に次に必要になるのが出力機器と入力機器になる。まず、PCからの映像を受信するためにモニタが必要で、場合によってはモニタにスピーカーがないので外付けのスピーカーも必要になる。その次に入力機器としてまずキーボードが必要で、次にマウスである。音声認識を利用する場合はマイクも必要になる。
一般にOSがWindowsである場合、マウスのみでもソフトウェアキーボードを表示すればPCの制御は可能になっている。しかしそれはOSを使用する場合においてであり、BIOSまたはUEFIにアクセスする場合はキーボードがなければ不可能である。よく「マウスだけあれば良い」という話があるが、それは仕事などで簡易的に使うだけの場合であり、本格的に業務で使用する場合は絶対にキーボードが必要だ。もっとも最近は死のコロナウイルス情勢以降、様々な企業で1人に1台の業務用ラップトップを貸与しそれで仕事することが多くなったので、キーボードとマウスの心配はなくなっている。むしろ、デスクトップを使う機会は少なくなっている可能性があるので、あまり考えることもなくなってきているのかもしれない。
マウス:通常はUSB接続の3点マウス
おそらく、文字入力がPCで最も行う動作のはずで、次に画面上のポインタ移動やクリック(選択・決定)である。そのため、キーボードが最も使用頻度が高く、次にマウスという形になるはずだ。かつてのMS-DOSの時代は全てがキーボードで完結していたのとは違い、現在はマウスを利用して作業効率を大幅に上昇することができるようになっている。逆にマウスがなければ色々と面倒であるので、あった方がいいのは間違いない。ラップトップの場合はタッチパッドが標準で搭載されていて、モデルによっては独自のジェスチャー機能を搭載していることもある。
今日のマウスの形は、その文字通り「ネズミ」である。そして接続方式は、USBが一般化する前はPS/21)PC/AT互換機において古くから存在するインタフェースで、データ転送(入力)はパラレル方式である。これによりキーボードにおける同時押し制限がないのが特徴だが、現在のUSBキーボードでも同時押し可能なモデルは多いためメリットにはならない。また、PCの起動前に接続しないと認識せず、途中で抜くと再接続しても認識できないなど、デメリットしかないのでもはやレガシーインタフェースと化してる。PC-98といった旧式のPCを使うためにしか用がない形式となっている。なお、マウス用は緑、キーボード用は青の端子と規格が固定されている。で、現在は新規製造されるほぼすべてのマウスがUSB接続が一般的で、無線技術の進歩によってWi-Fi(2.4GHz)やBluetooth接続に対応したものが多い。無論、コスト的には有線接続となるUSBの方が安く、有線であるために電池の心配がなく、無線特有の遅延、パケットロスの心配がない。接続規格も大容量のデータを送信するわけではないのでスピードは不要で、電力もそこまで必要ではないので、殆どのマウスがUSB2.0になっているはずだ。
マウスの仕事は画面上のマウスポインタの移動、左右のクリック、マウスホイールの上下とマウスホイール自体の押し込みによるクリックが主である。右手で使用する場合、人差し指が左クリック、中指が右クリックを担当し、マウスホイールは状況によって人差し指と中指の両方が担当する。或いはマウスホイールを中指に置き、薬指に右クリックを担当させるスタイルもあるが、個人的には使いにくい。ここで、ボタンの割り当てがない親指、(薬指)、小指は移動のために添えるように掴む。イメージとしては以下である。
画像は非常に一般的な3点マウスで、余計なものがないのである意味ですっきりしている。動作としては左クリックが決定や選択、右クリックがオプション、マウスホイールは上下でスクロール、shift+マウスホイール上下で横スクロール、押し込みで自由スクロールやctrl+右クリックと同じ動作をするようにプログラムされている。動作は直観的で全く難しいものではないので、特に意識もせずこのような使い方をしていることと思われる。
ワイヤレスやゲーム用マウスは高額になる
マウスはそれまでデスクトップの必須入力機器であったが、最近はラップトップで使用することも当たり前になっている。その際に使用されるマウスは、取り回しを重視してワイヤレスマウスになっていることが多い。これは持ち運ぶ際にUSBケーブルの部分が邪魔にならないようにするためで、加えてラップトップを使用する場所はスペースが殆どない場所か膝の上に乗せて使用することも想定される。その場合はUSB接続のマウスでは不安定であり、移動時にコードが引っかかることや、いちいち外して鞄やPCケースの中にしまう手間などを考えれば、無線である方が安全性と利便性で勝ることは確実だ。
逆にゲーム用に基本性能を強化し、ボタンを増設したモデルも存在する。これは有線が基本であり、一部に無線モデルも存在する。所謂ゲーミングマウスと呼ばれるそれは、PCでゲームをするのに特化しており、各PCパーツ・周辺機器製造メーカーからそれぞれ性能や機能を調整したモデルが販売されている。プロゲーマー仕様からエントリーモデルまで様々に存在するが、いずれもゲームで使用するには十分な性能とボタン数を確保し、モデルによっては通常のコントローラー操作を圧倒するほど操作感が良くなるものがある。さらに、多くのモデルで光るようにできている。光ることはゲーミングを名乗るには必須事項であるようだ。
ただ、これらに共通することが、いずれもコストが高いということ。つまり光学だけに高額な周辺機器になりがちである。単にワイヤレスというだけであれば然程高くはならないようだが、ゲーミングマウスはその性質上どうしても高額になってしまい、ワイヤレスモデルとなれば尚更高値を付けるものになってしまうであろう。下手をすれば、有線でも上位モデルは単体で1万円を超すことすら珍しくないのである。ワイヤレスなら低遅延、高性能、多ボタンを求められるはずなので、それだけでミドルクラスのCPUが1つ買えてしまうであろう。もっとも、それがプロの世界というものだが。
中古ギャンブル成功で入手したG502 HERO
高額商品というのなら、私が取るべき行動は1つ。中古市場を漁ることである。これまでにあらゆるものを中古市場で安値で買い叩いてきたが、その経験からすればゲーミングマウスなら当然大量生産されているはずであるので、中古市場に流れる量も多いはずだ。状態はピンキリだが、少なくとも「動作に影響がないレベルの傷」であれば許容範囲であるし、よく観察すれば使いきれずに短時間で手放しているものも存在するはずである。現代の高速すぎる製品のライフサイクルを逆手に取った作戦である。
その前に、どのゲーミングマウスをターゲットとするかが必要になる。基準は性能と流通量であり、いくら性能が良くてもワンオフのような流通量が少ないものでは入手が困難であり、流通量が多くても性能が悪いと失敗である。両方の中間値を上手く探し当てて、それを代表的な中古市場であるヤフオクを前提で探すということである。それで最初に探したのがロジクールのゲーミング部門であるロジクールGシリーズである。周囲では私よりもガジェットのプロであるいちやちゃんがG402を使用しており、最初はそれを使用しようかと考えた。だが探してみると、G402の上位にG502 HEROがあり、そのさらに上位にG502 Xがあることが分かった。流石にG502 Xでは過剰で中古市場も高すぎるので、G502に狙いをつけることにした。
ヤフオクの平均相場によれば、中古が下限が1500円、上限が4000円といったところである。「新古品」としては5000円台であるようだ。そこから導き出される中央値は2500円であり、その周辺のマウスを狙うことにした。そうして落札したのが、実は2個ある。1つ目が送料を含めた2120円、2つ目が送料を含めた2744円である。何故2つなのか、それは「普段使いですら便利だったから」である。値段の安さで少々心配だったが、特に問題はなかった。入手したのが「無印のG502」と「1つ前のG502 HERO」だったこと以外は。ここからは、実際にG502を使い、どれほどまで便利なのかを詳しく見ていく。
“Logicool G502 HERO”使ってみた!
基本調査:カタログスペックと外見
手に入れたらやることと言えば、まずは調査である。入手したのが旧モデルのため、公式サイトにはデータがない。よってカタログスペックはAmazonの商品ページから確認する。それによれば、次の仕様である。
- 商品名:Logicool G502 HERO (型番:G502RGBh)
- 本体サイズ
- 高さ:132mm
- 幅:75mm
- 奥行き:40mm
- 重量:121g(マウスのみ)
- 追加重量(オプション):最大18g(5×3.6g)
- ケーブル長:2.1m
- 技術仕様
- トラッキング
- センサー:HERO™ 16K (G502RGBhr: HERO™ 25K)
- 解像度:100~16,000dpi (G502RGBhr: 100~25,600dpi)
- ゼロスムージング/アクセラレーション/フィルタリング
- 最大加速:>40g ※
- 最大速度:>400IPS ※
- 感応度
- USBデータフォーマット:16bit/軸
- USBポートレート:1000Hz(1ms)
- マイクロプロセッサ:32bit ARM
- 耐久性
- 左右ボタン:5,000万回クリック
- PTFEフィート:>250km ※
- その他の特徴
- オンボードメモリ:最大5つのプロファイルを直接保存可能(ファームウェア127が必要)
- LIGHTSYNC RGB:1ゾーン
- トラッキング
- 保証情報:2年間無償保証
- 型番(最新のG502 HERO)
- KDA:G502RGBhLoL
- ブラック:G502RGBhr
- システム要件
- Windwos7以降、macOS 10.11以降、Chrome OS、USBポート
- (オプション)インターネット接続環境(Logicool G HUB ダウンロード時)
- 同梱物
- G502 HEROゲーミングマウス
- オプションの3.6gのウェイト5個とケース
- 取扱説明書
- 2年間無償保証
- ※ロジクールG240 ゲーミングマウスパッド上でのテスト結果
黒を基調とする左右非対称のマウスで、右が少し長くなっている。右手で持った場合、人差し指は左クリックとその左側に2つのボタンが来るようになり、親指を置く場所は滑り止めになっていて、その場所に指を置くと前方に1つ、上方に2つのボタンがあって、すぐ触れるようになっている。マウスホイールは人差し指と中指の第一関節でスライドできる位置にあり、その下にはスイッチが2個ある。また、マウスホイールは押し込みに加えて左右に押すことができる。薬指と小指を置く位置にも滑り止めがあり、移動の安定性はかなり高くなっている。
ゲーミングと言えば光る要素である。マウスを持ったときに人差し指下の手のひらに当たる位置にあるロジクールGのロゴが光るようになっており、光らせ方を自由にカスタマイズできる。使用中は手に覆われるので隠れるが、手を離している間は見れるうえ、暗い場所でも発光によって目立つので、マウスを手探りで探す必要がないのは便利であろう。また、底面は外すことができ、そこには3.6gのウェイトを置くことができるスペースがある。ここに付属のウェイトを入れて重さを調整する。細かい部分の調整となるが、軽いマウス、重いマウス、それぞれ人によって使いやすさが違うので、それを調整できるのは実に便利である。
ハードウェアボタン:ホイールスクロール速度変更
G502は合計12のボタンを持つが、うち1つのボタンについてはハードウェアボタンとなっている。つまり、ソフトウェアの割り当ての対象外となるものがある。それがマウスホイール直下にある、リロードマークのようなボタンである。これはマウスホイールのスクロール速度を変更するボタンとなる。ボタンは押し込まれた状態でホイールに抵抗がかかり、出っ張っている状態でホイールに抵抗がかかっていない状態になる。つまり、ホイールを上下に高速に回すことができる状態と、ホイールに抵抗をかけて動きにくいようにする状態の2つを切り替えることができるのである。ロジクールによれば前者をフリースピンモード、後者をクリック・トゥ・クリックモードと、それぞれ呼んでいる。
この機能の重要性はゲームで明らかになる。通常の運用なら縦に長いページを高速でスクロールするために使うが、ゲーム時はむやみに上下に動かした判定になって誤操作をするわけにはいかないので抵抗があった方がいい。また、ホイールの押し込みと左右への押し込みの際にも抵抗がないと無駄に上下に動いてしまう可能性が高いので、そのボタンを使用する際には抵抗を入れておく必要があるだろう。このことはゲームの項で詳しく見ていく。
長時間使っていても楽なG502
PCの使用目的が文章入力である場合、両手はキーボードに向かっていることの方が多い。これがゲームの場合は、利き手はマウス、もう片方の手はキーボードに置かれる。その場合は何時間もマウスを握っていることになるはずで、ずっと握っていると汗ばんできたり手が疲れてくる。激しくマウスを動かすことになるFPSやアクションにおいては、汗で手が滑ることや手が疲れてしまうことでパフォーマンスに影響したら目も当てられない。
これについては汗はともかくとして、手の疲労はマウスを操作する指(人差し指、中指)よりもマウスを支える指(特に親指)に発生しやすい。普通のマウスではその部分に窪みや滑り止めは設定されておらず、手の形も親指・薬指・小指で無理矢理に支えているような状態になるので、これをずっと保持しているのは辛いところがある。これを解消するのがG502の構造である。画像及び前述の通りの構造をしているG502は、窪みでマウスを持ちやすく、滑り止めで手がそこからずれにくい状態になり、持つ力が軽くても支えやすくなる。このおかげで力を入れなくても操作しやすいので、手首も腕も疲れにくいはずだ。また、後述のDPIを高くすることによって殆ど動かさなくても任意の場所にカーソルを持っていくことができるので、ゲーム用途でなくても、例えば動画制作や絵を描くのにも重宝することになるはずだ。
専用アプリ「G HUB」でカスタマイズ
多くのゲーミングギアでは、その製造メーカーが専用のカスタマイズアプリをリリースしている。ロジクールの場合はロジクールGから「G HUB」をダウンロードできるようになっている。これは全てのロジクールGブランドに対応し、これ1つであらゆるゲーミングデバイスを自由にカスタマイズできるように設計されたPC用アプリである。Windows, Mac OSの両方に対応している。
インストーラはOSに合わせてダウンロードする。インストール形式はオンラインで必要なデータを自動でダウンロードする最小インストーラタイプで、こちらは特に何もせずとも待っているだけで使用準備が整う。これを起動した状態でPCにロジクールGデバイスを接続すると、自動で認識して設定を行えるようになる。
ここからデバイスごとに、自分好みのカスタマイズを行うことができる。設定はプロファイル毎にPCに保存できるようになっているのと、一部のモデルはオンボードメモリとして(G HUBから)デバイスそのものに設定を保存できるようにもなっている。この点の詳しい解説は次項で行う。
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G HUBとG502 HEROで実践
G502 HEROをG HUBを使い、自分好みの設定を行っていく。一体どのような設定ができるかを詳しく見ていく。なお、ここではG HUBそのものについての設定は省略するものとする。
デバイス設定
G502 HEROのデバイス設定を開くと、以下のようになっている。
デバイスの基本設定をここで行えるようになっている。右上にファームウェアバージョンが表示されており、ここで現在のバージョンを見ることができる。設定可能項目は次がある。
- DPIライト 常にオン:側面2ボタンの直上、右クリックの左の2ボタンの真下にあるのがDPIライトである。ライトの点灯パターンで現在どのDPI設定を使用中かを視覚的に判断できる。これを常時ONにする。デフォルトでOFFである。OFFの場合、DPIを変更したときに数秒点灯して消灯する形になる。
- デバイス起動効果 有効化:PCを起動してログイン後、G HUBが起動してプロファイルが有効になるまでの間、発光部がレインボーになる。デフォルトでONである。ONにしておけば、G HUBが起動したかどうかの目安となる。
- オンボードメモリ:G502シリーズは全モデルでオンボードメモリを搭載し、G502RGBのみ3個、それ以外は5個まで設定を保存できる。接続するPCが固定の場合は出番は少ないが、仮にG502を他のPCで使用する場合、オンボードメモリに保存しておけばG HUBがなくても設定した内容を他のPCでも使用できる。デフォルトでOFFである。
これらは個人の設定であるが、DPIライトとデバイス起動効果はONにしておくと、視覚効果でメリットを得られるのでONにしておく方がいい。オンボードメモリについては、デスクトップ・ラップトップ問わず別のPCで使用する機会がある、大会出場クラスのプロゲーマーであるなどは、いつもの設定をG HUBなしでも他のPCで使用できるようになるので、その場合には使えるであろう。
感度(DPI)設定
マウスを動かすと、画面(二次元座標)上のポインタが実際に移動した分移動する、というのが基本動作である。この時、マウスを1inch(=2.54cm)動かしたときに移動する距離がDPI(Dots per Inch)であり、マウスの移動距離・速度に関わる重要な値である。通常のマウスは800・1000・1600・2000dpiといった値で、これらは固定値のため変更できない。対してゲーミングマウスはアプリでDPIを自由に設定できるようになっている。G502 HEROもG HUBでDPIを5パターン登録でき、必要に応じてDPIを切り替えるコマンドをマウスに仕込んでおけば、手軽にDPIを変えることができるようになっている。デフォルトでは次のようになっている。
このG502 HEROは旧モデル版なので、DPIは16000までのはずであるが、何故か25600まで選択可能である。G HUBのアップデートに伴って対応されたものであると考えられる。デフォルトでは1200, 2400, 3200, 6400がセットされており、初期値は1200である。これらは最大5個まで設定でき、スライダーで自由に動かし、数値入力指定もできる。削除したい場合はスライダー外に放り出せば良い。選択中のDPIはアンダーラインで強調され、G HUBでそのDPI速度をクリックするか、マウスに割り当てたDPIアップ/DPIダウンまたはDPIサイクルを利用することで簡単に変えられる。DPIシフトは黄色で強調されており、これはマウスに設定したDPIシフトボタンを押している間だけそのDPIに一時的に変更するものである。
マウスレポートレートはマウスの情報をPCに送信する回数のことで、ポーリングレートとも呼ばれる。G HUBでは毎秒の数値となっているが、一般にはHzで考える。この値が高いほど応答速度が高くなり、マウスが滑らかに動く。デフォルトは1000Hzであり、基本的にこの値は変える必要がない。殆どのゲームで対応するレポートレートは1000Hz前後となっているので、そのまま使えるはずだ。
DPIシフトの設定
DPIシフトは最初は1200に設定されているが、これは自由に変更可能である。変更方法は簡単で、G HUBでDPIシフトに設定したいDPIを選択状態にして、スライダーの上の菱形(◇)をクリックすることで可能である。DPIシフトの主な目的はゲーム中に一瞬だけ反応速度を変えるなどの、精度と速さを瞬時に切り替える用途になるであろう。これはゲーム別での設定になると思われる。
割り当て
G502 HEROはハードウェアボタンを除いて11ボタンあり、デフォルトで割り当てがされている。初期状態では次のように割り当てがされている。
- G1(左クリック):プライマリ クリック
- G2(右クリック):セカンダリ クリック
- G3(マウスホイール押下):ミドルクリック
- G4(側面手前):リア(ブラウザ等の「戻る」)
- G5(側面奥):進む
- G6(親指先端):DPIシフト
- G7(右クリック側手前):DPIダウン
- G8(右クリック側奥):DPIアップ
- G9(ホイール下2つ目):オンボード プロファイル サイクル
- G10(ホイール左スライド):左へスクロール
- G11(ホイール右スライド):右へスクロール
このボタン配置でも十分に使えるが、物足りないと感じる人は必ずいるはずだ。その場合は左側から使いたいコマンドやアクションを設定したいボタンかそこに伸びているアクション名のところにドラッグ&ドロップすることで割り当てができる。割り当てできる内容は、それぞれのOS特有のコマンドと共通のコマンド、キー単体の割り当て、特定のアプリにおけるアクション、マクロ、システムコントロールからで、非常に多くからの割り当てが可能になっている。また、プロファイル毎に設定もできるので、ゲーム毎の設定や普段の使用時などの様々なパターンを作成して登録しておくことで、どんな状況でも便利に利用できるものになる。ゲームだけと言わず、色々作ってみると普段の作業が楽しくなるだろう。
Gシフトで割り当てを10個増やす
ロジクールGのマウスは、基本的に全てのモデルがG HUBで認識できる。ただ、2018年以前のモデルは不具合を起こすなどと言われているようであるが、このあたりはユーザーの環境次第であるので詳細は不明である。それはともかく、Gシフトが全てのモデルで使用でき、これを設定することで、1つのボタンを犠牲にボタンの割り当てをさらに増やすことができる。
Gシフトは割り当てたボタンを押している間有効になるほか、G HUBでトグルスイッチをGシフトにすると有効状態をホールドする。普段使いなら前者になる。G502シリーズの場合、Gシフトの割り当てのためのボタンで1つ消費するので、さらに10個の割り当てを増やすことができるようになる。Gシフトのボタンは最も押しやすいと考えられるのがG6である。ここに割り当てて、普段はあまり使わないがわざわざコマンドを入力するのが面倒なものを割り当てるといいだろう。これにより、Gシフトで1つ消費し、そのボタンをホールドする関係で、通常10個+Gシフト10個で20個まで割り当てできることになる。ただしGシフト中でも右クリック・左クリック・ミドルクリックの変更はしない方が安定するので、実用上は17個の割り当てとなる。
また、Gシフトに関してはFPSなどではおそらく出番がない。それは誤操作防止を考えると設定しない方が安全であるのと、操作はやはり「1クリックで完結する」方がやりやすいのではないかと推測したためである。これはあくまでも上級者向けの設定である感じで、操作に慣れている人がもっと操作を楽にしたいときに使うことになるであろう。
マクロの作成・割り当ても可能
人によっては独自のショートカットキーをアプリやアクションの割り当てに使用していることがあるはずだ。例えば、Linux OSにおけるctrl+alt+TのTerminalを呼び出すコマンドは、Windows OSにはない。よって私はWindows OSにおけるTerminalであるcmdを呼び出すために同じコマンドをショートカットとして登録している。ただ、自分で作成したショートカットは残念ながら「コマンド」タブには存在しないので、もしマウスで使いたいならマクロを作成して割り当ててあげよう。
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「マクロ」タブは初めてG HUBを使用した場合、何も登録されていない。マクロの作成は以下の手順で行う。
- 「新しいマクロを作成」で任意の名前を入力してEnterを押す。次にマクロのタイプ(1回のみ・ホールドで反復・トグル式・シーケンス)2)1回のみ=押すとマクロを1回だけ実行する、反復=押している間は繰り返す、トグル=もう1度押すまで繰り返す、シーケンス=押下、ホールド、リリースのそれぞれで動作を登録するを選択する。
- 「今すぐ起動」をクリックして、登録したいパターンを選択する。
- キーストロークを記録:キーボードやマウスの入力を押下・解放をセットで記録する。
- テキストと絵文字:固定のテキストと絵文字を登録する。押下すると登録した内容がテキストボックスやテキストが入力可能なアプリでペーストされる。
- アクションを追加:特定のアプリに対応するアクションを登録する。G HUBではOverwolf、Discord、OBSの3つのみである。
- 起動アプリケーション:任意のアプリケーションを起動する。ディレクトリ以外の全てのファイルを対象に設定できる。例えば実行ファイル以外のテキストファイルなども対象になる。
- システム:システムコマンドを設定する。設定できる内容は割り当ての「コマンド」「システム」の一部から1つであるが、こちらは1つのボタンで複数同時に起動できる点で異なる。
- 遅延:遅延を入れる。単位は[ms]。理論上無限に遅延を組み込むことができるようになっているが、長すぎる遅延に意味はない。
- ここでは1回のみ・キーストロークを記録で行う。キーストロークを記録する場合、「キーストロークを記録」をクリックした時点で記録が開始され、押下と解放をセットで記録する。記録が完了したら「記録を停止」をクリックして終了する。
- 記録が完了したら、「保存」をクリックで記録完了となり、マウスの任意のボタンへ割り当てることができるようになる。
今回はマクロ名をTerminalとして、cmdをワンタッチで開くコマンドを登録した。このマクロはGシフトのG9に登録している。Terminalについては私はバッチファイルによるショートカットをいくつも設定しているためたまに使用するのだが、そうは言っても使用頻度は多くなく、1度使用したらしばらく出番がないことが多い。だからといっていちいち左手でctrl+alt+Tを打って呼び出すのも面倒なわけで、頻度が低いが使うならGシフトに仕込んでおくとかなり快適になる、という考えでの実装である。このように、好きにマクロを組むことができるので、普段のPC利用はもちろんゲームでも使い道が非常に多くなるはずだ。
LIGHTSYNC
ゲーミングは何でも光らせることが好きである。G502 HEROももちろん光ることができる。ただ、この光る機能を自由に変えられるとしたら、それは「自分のマウス」であるという主張もできる。G HUBではLIGHTSYNCから光り方を自由に変えることができ、色はもちろんパターンも個別に設定できる。
G502 HEROが変更可能な部分はプライマリとロゴで、プライマリはDPIライトのことである。DPIライトについてはあらかじめデバイス設定で常時オンにしておく必要がある。それぞれは次の効果を設定することができる。
- オフ:消灯する。
- 固定:指定した単色のみで光らせる。プリセットの色またはRGBの16進数で指定する。
- サイクル:様々な色を循環させる。速度と輝度を設定可能である。
- 速度[ms]:サイクル周期を指定する。1000ms(1秒)~20000ms(20秒)の範囲で指定可能である。
- 輝度[%]:輝度を指定する。1%~100%の範囲で指定可能である。
- フェードインとフェードアウト:単色で点灯と消灯を循環させる。速度と輝度がサイクルと同じルールで指定可能である。
- 画面サンプラー:画面の指定エリアからサンプリングする。
- オーディオ ビジュアライザー:PCの音に合わせて光る。小さい音と大きい音で色を変える、ノイズに対する閾値を変更できるなど、細かい指定ができる。
これまでゲーミングデバイスは中国製ゲームパッド以外は殆ど持っていなかったのだが、今回本格的に構成するにあたってG502 HEROに合わせて同じロジクールGからキーボード「G512」を入手している。G512については別記事の解説に預けるとして、発光パターンをただ光らせるだけでなく、サイクル、フェードイン/フェードアウト、音連動ができるというのは面白い機能である。特に音連動は、今聞いている音に応じて光っては消えるので、ゲームへの没入感が上がることが期待できる。とはいえ輝度を下げないとプレイ中は少し邪魔になることもあり得るので、最適値をプレイしながら調整していくといい。
オンボードメモリの使用方法
G502シリーズのオンボードメモリは、デフォルトでOFFである。これを有効にするには、メインメニューで対象のG502のオンボードメモリモードをONにするか、デバイス設定からONにする。ONにした場合、すぐにオンボードメモリが有効になる。実はこのモードにすると設定を変更できなくなるので、設定を変更したい場合は基本的にオンボードメモリはOFFにしておかなければならない。
設定した内容をオンボードメモリに保存したい場合、デバイス設定を開き、オンボードメモリをONにした状態で保存したいオンボードメモリのスロットを選択する。開いたメニューの「次と交換」から、G HUBで設定した任意のプロファイルをクリックすることで保存される。
これにより、G HUBがなくても設定を他のPCでも使うことができるようになる。ただし使用時の注意としては、「オンボード プロファイル サイクル」を全てのプロファイルでどれか1つのボタンに設定しておかなければ、使用中にプロファイルを切り替えられなくなる。デフォルトでは通常時のG9にこれが設定されているので、オンボード前提の設定を行うのであれば必ずこれを残しておくか、GシフトのG9にセットしておくといい。もっとも、自分のPCで使用する場合はG HUBが常に起動しているはずなので気にする必要は殆どないが。
以上がG HUBで出来るG502 HEROの設定である。これらが一通りできれば、後は自分好みにカスタマイズできるはずだ。
G502 HERO 実戦検証
ゲーミングマウスと言うからにはゲームで使わなければ意味がない。ということで、実際に使ってどれくらい変わるのかを確認していく。
検証ゲーム:本家APEXで最適と思える配置を設定
本家APEXはプレイしていない時間の方が多くなったが、その理由の1つはゲームパッドの限界を感じたためである。愛用のGameSir T4 Proでもマクロ機能によって回復ホイールを右手で制御できるようにしていたので、それで成績は出せていたのだが、それでも難しい操作の壁にぶち当たった。それを改善する最も簡単な方法がキーボードとマウスで操作することへ転向することだが、ゲームパッド出身がいきなりそれに変えるのは無茶な話である。大抵、操作が追い付かなくなる。
一応、G512も揃えたので体裁は完璧であるが、残念ながら技術は金では買えない。つまり慣れが必要である。そのためにもまずはキーコンフィグを見直し、暫定的に次の設定に変更した。
本家APEXではG502 HEROの11ボタンのうち、基本3ボタンと側面2ボタン(G4・G5)しか認識できず、他6ボタンはそのままでは使用できないことが分かった。そのためG502 HEROにはまずG HUBで、APEX内で使用されることのないキーを任意に割り当てて、その割り当てたキーをゲーム内で割り当てたい動作のキー2に登録することで無理矢理に対応させている。この割り当ては所謂「プロの推奨設定」とされるものをベースに構成したものだが、私はプロではないのでこの設定はあくまでも暫定的なものでしかなく、私には参考にならないものとなるであろう。
また、元々ゲームパッドでプレイしていた経験から考えれば、右手の操作をマウスに集約させるのが理想である。T4 ProではボタンはABXY, RB, RT, 右スティック(+押下)、これに加えてマクロで回復ホイール(十字キー上)を割り当てていたので、それを再現するような配置を考えるといいだろう。ただし、ADSは変えない前提で構築すると、次のパターンも候補となる。
- G1(左クリック):射撃(RT)
- G2(右クリック):ADS(LT) ※デフォルトは切替。ホールド推奨
- G3(マウスホイール押下):シグナルホイール(RB)
- G3up(マウスホイール上スライド):武器切替(Y) ※ゲームパッドの長押しの不要アイテム拾いは別操作(デフォルトでX)
- G3down(マウスホイール下スライド):ジャンプ(A) ※spaceに割り当てが多い
- G4(側面手前):戦術(LB)
- G5(側面奥):Ult(RB+LB) ※PCでもシグナル+戦術でUltを出せる
- G6(親指先端):しゃがみ(切替)(Rスティック押下) ※デフォルトでLctrlがホールド、Cがスイッチ
- G7(右クリック側手前):リロード(X) ※デフォルトでR
- G8(右クリック側奥):アクション/拾う(X) ※ゲームパッドはリロードも兼用するが、PCでは別操作
- G9(ホイール下2つ目):射撃モード切替(十字キー左) ※デフォルトでB
- G10(ホイール左スライド):キャラクターユーティリティアクション(十字キー下) ※デフォルトでH
- G11(ホイール右スライド):格闘(B) ※ボタンパンチャーの場合。キーボードはデフォルトでV
- マウス自体:視点移動(右スティック)
上記がゲームパッドを意識した配置となる。ここで、G9は位置的に非常に押しにくい場所にあるため、あまり使わないが手元に置いておきたい操作として射撃モード切替を選択した。現在は単発⇔バースト・フルオートでR-301, フラットライン、ヘムロック、G7スカウト、EVA-83)G7とEVA-8はホップアップ「ダブルタップトリガー」が必要。。チョークの切替でTT, ピースキーパー。弾薬切替でCAR。増幅モードでセンチネル4)シーズン15現在、必要なシールドセルが1個になった。これに伴ってボディシールドLv4によるシールドセル削減効果が消えているようで、センチネル運用時に必須ではなくなった。。射撃加速でランページ5)テルミットグレネードが1つ必要。シーズン15から、効果持続時間を1000倍にした。これによりテルミット加速中の時間経過でのゲージ減少は実質0となった。随分横暴な改善方法であるが、扱いやすさは上がった。がある。運用によってはここに別のボタンを割り当ててもいいだろう。
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また、私がかつて最も使用していたレジェンドであるミラージュは、デコイを操作する関係でキャラクターユーティリティアクションを最も押していた。デコイの操作切替は敵を騙すには必須の行動であり、移動先の微調整に解除と操作を繰り返し、デコイの持っている武器を合わせるために解除と操作を瞬時に行う必要がある。ミラージュを使う上での必須技術とも言えるので、これに素早くアクセスできるようにするには、キーボードよりもマウスに置いた方がいいというものである。キーボードの場合はデフォルトでHに置かれるため、配置を変えない限りアクセスがしにくいという問題もあり、これを解消する最も合理的な方法がこれである。実際に操作できるかどうかは別問題だが、ゲームパッド出身者の初めての転換にはちょうどいいはずだ。
DPIとキーボードの設定
同時にDPIとキーボードのキー配置についても考える必要がある。DPIに関しては一般には500前後にAPEX側のマウス感度は8倍前後をかけた、所謂ローセンシが定番である。これは射撃に重点を置き、デスボックスやブラックマーケットなどの通常カーソル操作では大きく動かすことで対応するものである。その逆のDPIを大きくし、APEX側のマウス感度を落とすのはハイセンシである。一般にプロはエイム重視なのでローセンシ傾向が多いらしいがそんなことは知ったことではない。私はプロではないのだから。
私の場合は、マウスを大きく動かすのは苦手であり、手が疲れることをなるべく避けたい方である。その場合はDPIを高くし、APEX側は低くすることで対応できる。というのも、インベントリを操作するのに大きくマウスを動かすやり方に苦労したためで、この経験から私にはローセンシは合っていないと感じたのである。したがってハイセンシしかないのだが、その代わりにエイム精度が落ちるので、APEX側感度は下げる必要がある。とはいえこれは実験しなければわからないことが多いので、まずは理論としてDPI2000、APEX2.5から実験し、そこから上下変動させていけば問題ないはずだ。
また、キーボードの設定も考えなければならない。WASDを基準に、ゲームパッドの左手で行っていたことを洗い出すと、左スティック(+押下)、十字キー、LB、LTである。このうちLT(ADS)は完全にマウスに移行したので、それ以外のものをうまくまとめるようなキー配置を考えると、デフォルトと異なるパターンとして次のパターンが考えられる。
- WASD: 移動
- Lshift: スプリント/倍率変更 ※デフォルト
- Lctrl: しゃがみ(ホールド) ※デフォルト
- space: ジャンプ ※デフォルト
- Lalt: サバイバルアイテム
- Z: アクションボタンの別設定
- X: 装備中の回復アイテムを使用(回復ホイールを開く)
- C: グレネード
- V: マップ
- G: 射撃モード切替(マウスG9ボタンと同時にセットして冗長化)
- F: インベントリ
- R: リロード ※デフォルト
- T: シグナル送信(敵発見)
- Q: 武器1番
- E: 武器2番
- tab: 武器をしまう
- Num1: シールドバッテリー
- Num2: シールドセル
- Num3: 医療キット
- Num4: 注射器
- Num5: フェニックスキット
- F1: エモートホイールを開く/ありがとう
- B: プッシュトゥトーク(ホールド)
- Enter: テキストメッセージ
- F12: スクリーンショット
上記の配置はゲームパッドの左側をそのままキーボードに移したものとなっている。このうち、本来ならマウスに配置されているべきボタンとして、ゲームパッドのスタートボタン(インベントリ)があるが、これはキーボードに置いた。というのも、必要な操作をマウスに集約するとボタンが足りないので、マウス側で削っても問題ないものとしてインベントリを選択したのである。そしてそのボタンはゲームパッドのセレクト(マップ)の位置にある。マップはその下のVにセットした。
キーボードとマウスで操作する利点は、ショートカットキーが多数用意されているところである。Num1~Nmu5は回復アイテムをそれぞれ割り当てている。回復ホイールを開いて選択することなく直接使用できるので、回復にかかる時間を少しだけ短縮できる。また、武器もゲームパッド操作では武器切替でしか武器を選択できないのが、格納した状態から設定したキーを押すことで1番か2番かを選択して取り出せるようになる。すぐに使いたい武器を取り出せることを考えれば、攻撃にかかる時間を短縮できるので便利である。
この配置に関してはおそらく外野からの意見が飛ぶことは予想している。しかし重要なことは、「私が使いやすいかどうか」である。なので何か言われたとしても、私には関係ないことである。同様に設定を参考に来た人は、これに拘らず自分の設定を探していくといい。
この設定で実際に操作する
この設定で実際に射撃訓練場でテストしたものが次である。実際に使用するにあたって、調整は違和感を感じた度に変更しているので、実際とはかけ離れている可能性もある。1動画の容量制限の関係で、3つに分割している。
動画01
動画02
動画03
この時のDPIは900×4.9に変更している。実際、この動画で果たして参考になるかどうかは全くわからない。もっとわかりやすくするなら手元を映すべきだが、そうしても微妙である。しかし、基本操作を右手に集約させたこともあって、左手はWASDとしゃがみ、ジャンプに集中しやすかった。アイテム回収はデフォルトではEにセットしている関係上、移動を一時的に止めなければ操作しにくいが、マウスG7にセットしているのでマウスの動きと合わせて直感的に回収できる。実際にはインベントリ整理、回復、武器の出し入れを含むのでこうはいかないものの、ゲームパッドからの移行にしてはスムーズに動けている。後は慣れたときに、配置を変えるかどうかというところになるであろう。
余談:無印G502との違い
検証の際、偶然にも無印G502を入手していたことに気付いた。それはG HUBに接続した際のデバイスネームがG502であったこと、マウスにあるロゴがG502 HEROよりも丸みを帯びたものになっていたからである。そしてDPIの最大値が12000までしかないこと、LIGHTSYNCの設定が殆ど出来ないこと、オンボードメモリが3個しかないことで、別物であると判明した。そこで、無印G502とどこが違うのかを簡単にまとめた。
名称 | G502 | G502 HERO |
型番 | G502RGB | G502RGBh |
発売日 | 2015年2月26日 | 2018年10月5日 |
採用センサー | PMW3366 | HERO™ 16K |
解像度(dpi) | 200~12,000(変更は50dpi単位)(G HUB上では下限50まで可能) | 100~16,000(変更は50dpi単位)(G HUB上では25,600まで可能) |
重量(g)(ウェイトを除く) | 168 | 121 |
高さx幅x奥行(mm) | 131x77x38 | 132x75x40 |
最大速度(IPS) | >300 | >400 |
耐久性(左右クリック)(回) | 2,000万回 | 5,000万回 |
オンボードメモリ(個) | 3 | 5 |
このような差が見られた。3年の間に大きく改善されていることがこの表からも見て取れる。HEROの名を冠するにあたって、これまでロジクールGで共通で採用していたセンサーであるPMW3366から、独自に新規開発したHEROを採用し、より細かな操作と変更を可能にした。後継のG502RGBhrではこれが25Kにまで進化しており、現在ロジクールから直接新品で購入する場合はそちらになる。したがって上記からも判明するように、性能面を考えれば、特に理由がなければG502 HERO、それも型番がG502RGBhrとなっているものを入手すべきであるという結論になる。中古市場を漁る場合はこの違いに注意する必要がある。
「ゲーミングマウス」とは普段でもゲームでも使える万能なマウスだった
PCゲームをやる機会は、実は減っている。しかし全くやらないということもないので、その場合はゲームパッドを使用していた。しかし私が感じていたのはその限界。これは本家APEXで顕著で、銃撃戦におけるエイム精度、ショートカットキーの多さ、感覚的に操作できる点で明らかにキーボードとマウスに負けている。ゲームパッドと比較して、操作盤が平面的であることで操作しにくいこと、十字キーやアナログスティックからWASDによる操作で感覚的には操作できなくなること、アクションや動作に対してボタンを覚える数が多くなるといったデメリットはあるが、それを差し置いても全体的なゲームプレイの質は上がるはずだ。
とはいえ、今までゲームパッドだった人がいきなりキーボードとマウスに移行したとしても、満足に操作できるものではない。3ボタンしかない一般的なマウスで戦おうものなら、それはただの馬鹿である。ということでゲーミングデバイスを調達することにした。その最初に行ったのがゲーミングマウスの入手である。当初は入門用にG402を採用しようと考えたが、それよりもボタン数が多く基本性能も高いG502の更に改良版のG502 HEROが存在することを発見しこれを中古で調達した。後で調べるとHEROのマイナーチェンジ版が新しく出ていることを知ったが、性能が多少違うだけで基本が全く変わらないので問題はなかった。
ゲーミングマウスは単にボタンが多くて光るだけ、そんなイメージを持っていたが、それは全く違った。性能の良さは精密操作のため、ボタンの多さは片手でコントロールできる数を増やすため、発光機能は接続状態や現在のモードを視覚的に理解するため。全ての機能は明確な理由をもって付与されているものであると、実際に使用して理解できたのである。そして往々にしてゲーミングデバイスはゲーム以外の用途でも使えて、しかも快適である。特にボタンの多さはキーボードを触らずとも様々な操作が行えるので、クリエイティブな活動にも最適である。今回のG502 HEROはゲーミングマウス入門としても最適であるので、気になったら試してみるといい。安い物よりもちゃんとしたものの方が、失敗は少ないはずだ。
以上、”Logicool G502 HERO”ゲーミングマウス使ってみた!であった。次はどのマウスを使おうかな?
KIBEKIN at 00:10 Feb. 1st, 2023
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脚注
本文へ1 | PC/AT互換機において古くから存在するインタフェースで、データ転送(入力)はパラレル方式である。これによりキーボードにおける同時押し制限がないのが特徴だが、現在のUSBキーボードでも同時押し可能なモデルは多いためメリットにはならない。また、PCの起動前に接続しないと認識せず、途中で抜くと再接続しても認識できないなど、デメリットしかないのでもはやレガシーインタフェースと化してる。PC-98といった旧式のPCを使うためにしか用がない形式となっている。なお、マウス用は緑、キーボード用は青の端子と規格が固定されている。 |
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本文へ2 | 1回のみ=押すとマクロを1回だけ実行する、反復=押している間は繰り返す、トグル=もう1度押すまで繰り返す、シーケンス=押下、ホールド、リリースのそれぞれで動作を登録する |
本文へ3 | G7とEVA-8はホップアップ「ダブルタップトリガー」が必要。 |
本文へ4 | シーズン15現在、必要なシールドセルが1個になった。これに伴ってボディシールドLv4によるシールドセル削減効果が消えているようで、センチネル運用時に必須ではなくなった。 |
本文へ5 | テルミットグレネードが1つ必要。シーズン15から、効果持続時間を1000倍にした。これによりテルミット加速中の時間経過でのゲージ減少は実質0となった。随分横暴な改善方法であるが、扱いやすさは上がった。 |