【分散型SNS】マストドン(Mastodon)初心者の解説書

この記事の概要を簡単まとめ!

  • マストドンは分散型SNS
  • 様々なサーバー=インスタンスが存在する
  • Twitterとの相違点を軽く紹介
  • 日本では日本最大の”mstdn.jp”と絵師系”pawoo.net”に人が多い
  • 上記2インスタンスは無法地帯で初心者向けではない
  • 初心者にはjp・pawoo以外を初めてのマストドンに勧める

ここ最近、Twitterによる無差別凍結が激しくなっており、言論の自由が世界最大のSNSから消えていくという、自由の国で運営されているのに言論の自由を奪っているという、矛盾した事態が起きている。特に日本人が犠牲になっており、私はこれをかつてWW2に起きた大量虐殺の名称をとり、「鳥コースト」と呼んでいる。なお、鳥コーストには無能な日本法人が絡んでいるという噂があり、生存者全員で日本法人アカウントを総攻撃しているらしい。もっとも、運営権限はないはずなので無駄な行為であるが。

それとは別に、Twitterを迫害により追放された人が新たな安息のSNSを求めて動き出した。そこで話題になったのが、分散型SNSとして既に各所で運用されている「マストドン」である。検索ワードはおそらく[SNS 別の場所]だろう。今ではマストドンを取り上げるクソまとめ記事やブログが複数存在する。そのため新規参入には困らない程度に情報を収集することができる。

しかし、他の記事では書いていないことがあるのも事実であり、特に初心者に対するレクチャーが間違っているように見受けられる。よって今回は初心者向けの解説書として、マストドンについて書いていく。

※はじめに※

2020年6月30日をもってmstdn.jpが閉鎖されるため、ここに書かれていることは、半分は既にないものとなっております。ご了承の上、お読みください。

 

マストドン(Mastodon)

マストドンとは?

マストドン (Mastodon) はミニブログサービスを提供するためのフリーソフトウェア、またはこれが提供する連合型ソーシャルネットワークサービスである。開発者はドイツのオイゲン・ロホコ[3](Eugen Rochko)。「脱中央集権型」 (decentralized) のマストドンのサーバーはだれでも自由に運用する事が可能であり、利用者は通常このサーバーの一つを選んで所属するが、異なるサーバーに属する利用者間のコミュニケーションも容易である。

マストドン (ミニブログ) – Wikipedia

いきなりのWikipedia引用で申し訳ないが、マストドンの分類はミニブログとされている。語源は同名の古代の象のような大型哺乳類の総称である。特徴としては、Twitterライクの構造で、マストドン独自の機能が多数存在することである。

マストドンの構造

マストドンの構造を基本となるブラウザ版UIで解説すると、タイムラインがホーム・ローカル・連合で構成されており、通知やDMがあるのが基本となっている。次の画像はマストドンのブラウザ版UIの例である。

マストドンブラウザ版UI
マストドンのブラウザ版UI。これはmstdn.jpの場合である。

見た目はTweetDeckに非常に似ている。とはいえ、Twitterはフォローしている人以外のユーザーの発信、マストドンではトゥートと呼ぶそれは、通常流れない。そのため、マストドンの方が「フォロー」という煩雑さを省いたものと考えることも出来るであろう。

一般にローカルと呼ばれるTLは、登録したインスタンスの他のユーザーのトゥートなどを見ることができる。これは自分のトゥートも同じである。連合と呼ばれるTLは、他のインスタンスのトゥートも流れる。イメージとしては、学校の教室で、休憩時間中に数人の中の良い友人とグループとなってつるむ(ホーム)、その教室では他の人も同じようにしていて(ローカル)他の教室でも同じ状態になっている(連合)、と考えると分かりやすい。




マストドンが分散型SNSである意味

マストドンを語るとき、マストドンはTwittterの中央集権型に対し、脱中央集権型=「分散型」となる。或いは「連邦制」とも表現される。これが意味するところは、「自分との相性が良い場所で、好きなように過ごす」ことを可能にするということである。

現行の大型・有名SNSは、大抵が中央集権型である。Twitterにはじまり、Facebook、Instagramなども同じである。また、中国が運営するWeibo、TikTokはさらにその傾向が強い。これらは登録すればすぐ利用できる反面、利用規約などはそこの運営が勝手に決定し、改定して施行する。その規約に従わないものは排除されることも少なくなく、無能な運営であれば、不当に排除される可能性も高い。今現在(2020/03/26現在)のTwitterがそれである。

分散型SNSであるマストドンは、かなりの数のインスタンスが存在している。インドネシアの島々のようなものを思い浮かべれば分かりやすい。マストドンのシステム(プログラム)はオープンソースであり、殆どが共通している。その代わり、ルールはそれぞれのインスタンスの管理者により個別で設定されている。また、それぞれのインスタンスで独自の機能があったり、標準機能が無効化されていたりする。これもインスタンス管理者が自由に設定できる。



このため、一口にマストドンと言ってもそれぞれのインスタンスで大きく異なる。そのため、インスタンスによっては自分との相性が良ければ、相性が悪いこともある。しかし、インスタンスに登録したものの相性が合わない、と感じたら別のインスタンスで登録して乗り換えることも簡単に出来る。これは分散型SNSであるメリットである。また、現在のマストドンはインスタンス間の移行が楽に行えるため、意外と苦労しない。もっとも、使う人は少ないが。

Wikipediaによれば、2017年時点で500を超えるインスタンスが稼動している。自分に合ったインスタンスを見つけるのは、そう難しくないようである。

Twitterとの相違点

Twitterとの相違点について、下記の表に軽くまとめた。

Mastodon Twitter
アカウントのタイプ フォローを承認制にするかしないか(鍵垢設定なし) 公開アカウントか非公開アカウントを設定できる
発言のタイプ 公開・未収載(非掲載)1)マストドンのトゥート時の設定の1つ。これは、公開設定ではあるが、トゥート時のローカル・連合に表示されないようにする。非掲載設定されたトゥートはアカウント詳細画面で確認できる。・非公開・DMをトゥートごとに設定可能 ツイート自体に公開範囲を設定する機能はない。鍵垢の場合外部からの閲覧は不可
TL(タイムライン) ホーム・ローカル・連合それぞれ存在(ただしインスタンスによりローカルなどが無効の場合あり) ホームのみ。ツイートはフォローしたアカウントと邪魔な広告のみ。
SNSのタイプ 分散型 中央集権型
運営の質 無能から有能まで様々 無能
将来性 十分にある 既にオワコン

この表はあくまで私の主観に基づいたものであり、間違っていることもあるのでご了承いただきたい。もっとも、Twitter運営が無能であり、オワコンであると思っている人は多いと思われる。

日本国内のインスタンス

サービス自体は海外で誕生したマストドンであるが、オープンソースであるため、様々な個人ないし企業がサーバーを用意しインスタンスを生成している。日本でも同じようにインスタンスが生成されているため、それらを軽く紹介する。

現行最大のインスタンス”mstdn.jp”

J鯖ログイン画面
J鯖のログイン画面。かなり質素である。

はじめに紹介するのは、日本最大のマストドンインスタンスとされる、”mstdn.jp“である。創始者は当時大学院生だったぬるかるで、後にオワンゴドワンゴにスカウトされ就職したらしい。そのため、当初は個人運営のインスタンスである。なお、オワンゴドワンゴ自体もfriends.nicoというインスタンスを建てるも、後に閉鎖される。現在はbest-friends.chatがそこの代わりとなっている。



通称「JP」「J鯖」と呼ばれるこれは、2017年4月11日に開設された。その5日後にJ鯖は世界一位のユーザ数となった(その1日後に後述のPW鯖に負けている)。その後の大きな事件としては、以下のようになっている。

  1. 2018年8月15日~16日 第一次鳥コーストによりTwitterから迫害を受けた者たちが新規としてJ鯖に流入した。
  2. 2018年10月1日 運営がぬるかるからきぼうソフトに譲渡される。きぼうソフトは後に合同会社きぼうソフトとなる。きぼうソフトからの譲渡扱い。
  3. 2019年2月25日 第二次鳥コーストによりTwitterから迫害を受けた者たちが新たな新規としてJ鯖に流入した。
  4. 2019年7月26日 運営がきぼうソフトから合同会社分散型ソーシャルネットワーク機構に譲渡される。実体が不明な組織であり、この頃から頻繁にサーバー落ち、500エラーが発生するようになる。なお、きぼうソフトは後に倒産。
  5. 2020年3月頃から、Twitterは武漢・コロナといったワード単位で不当な凍結を実施するようになる。結果第三次鳥コースト、別名「武漢・コロナコースト」が発生。これは執筆時点でも継続中であり、新規がJ鯖へ流入することが多くなった。
  6. 2020年4月9日、Twitterは運営難から、モバイルアプリの広告の測定を必須とするように設定を変更した。これに反発したユーザーが離反し、結果的に第四次鳥コーストが発生。自主的離反であるがJ鯖への大量流入が認められたため、鳥コーストとして扱う。(2020年4月10日追加)
  7. 2020年5月5日、海外ユーザーが団結して、肌色系絵師を根拠のない不当な通報によりTwitterから追い出す、運営が主体ではない鳥コーストが実施された。なお運営はこれを黙認しているため、表現の自由を侵害することについて何も思わない模様。自由の国なのに表現の自由と言論の自由は完全に奪われることとなった。これを第五次鳥コーストとする。(2020年5月5日追加)

大きな流れとしては上記の通りである。ちなみに、ITジャーナリスト・三上洋もJ鯖にいる。マストドンに関しては、三上も過去に多数の記事を執筆している。そのうちの1つはYahoo!に寄稿している。マストドンがどういうものかということを、下記リンクから専門家の視点として見ることが出来る。

マストドンは「群島タイプの共同体」。好きな「島」で騒ぐSNSだ(三上洋) – 個人 – Yahoo!ニュース

追記:J鯖閉鎖について

2020年5月25日、運営難により合同会社分散型ソーシャルネットワーク機構より、6月30日をもってmstdn.jpを閉鎖することを決定したアナウンスが発表された。これにより、マストドンの「日本代表」は終焉を迎えることとなった。

絵師系が集まる”pawoo.net”

PWのログイン画面
PWのログイン画面。やたら豪華。

もう1つは、設立自体はピクシブ株式会社であり、現在は別の企業に運営を譲渡した、絵師系インスタンス”pawoo.net“である。開設は2017年4月14日で、企業の癖にぬるかるに負けている。日本インスタンスであり、かつ絵師系ご用達のpixivを運営する会社のインスタンスであったことからか、J鯖が世界一位になった翌日に世界一位を奪取している。

通称「PW鯖」のここは、画像系に特化したインスタンスである。絵師であれば殆どの人が登録しているようだ。ユーザーが増えた要因としては、肌色系絵師がTwitterの謀略で不当に凍結されることが多くなったことで、安心して投稿できなくなったユーザーが流入したことが大きい。クリエイターにも冷たいTwitterの存在意義に疑問しかない。



開設当初からピクシブ株式会社が運営してきたが、2019年12月2日をもって、pawooはクロスゲートへ譲渡され、運営はラッセルに移行した。これらの実体もそこまで知られていない。

絵師系インスタンスとは言っても、絵を描いていなくても登録ができるため、別に絵師だけがいるというわけではない。一般ユーザーも多数いるようである。なお、私はJ鯖以外に登録していなかったため、詳細は不明である。

初心者は上記2つのインスタンスは選ぶな

これらの要素から、多くの個人ブログ、そして怪しい企業系ブログではJ鯖、PW鯖を「最初のインスタンス」として推奨しているようである。日本でアクティブなインスタンスといえばこの2つが挙げられるため、それは間違ってはいない。

しかしPW鯖はともかく、J鯖にいた私からすれば、

初心者はこの2つのインスタンスを「最初のインスタンス」にするべきではない

と警告する。

内実は「無法地帯」

何故こういうことを言うか、それはこの2つのインスタンスは「無法地帯」であるためだ。

まずJ鯖である。J鯖は完全に無法地帯である。J鯖への登録は2018年5月だが、諸事情で11月以降はJ鯖を離れていた。そして本格的に戻ってきたのは2020年2月頃である。登録当初も無法地帯ではあったのだが、管理者がまだいたためか、それほど危険ではなかった。ぬるかるからきぼうソフトに移行した後でも、彼ら管理者の逆鱗に触れたものは排除されるなど、その影響かまだ真面目にやっている人が多かった印象がある。

しかし、実体不明の組織に運営が移ってからというもの、運営が運営たる仕事をしていない。ほぼ放置されているような状態である。猛獣が放し飼いの如く、ルールが機能していない。それは、ホレイショのいないマイアミデイド郡警察と言うべきレベルである。

何でもありのJ鯖では、同時にやばい奴に絡まれることすら日常茶飯事である。日本インスタンスでもかなりのユーザー数がいる以上、やばい奴も少なからずいるのである。不運にも鳥コーストが始まったせいで、TwitterでやばかったためにTwitterを追われた「本物」がJ鯖に流入するようになって、さらに悪化している。下手に絡まれたりでもしたら、非常に面倒である。



このようなこともあって、J鯖は「非常に疲れる」のである。ある程度マストドンに慣れた人であれば躱し方も心得ているが、通常、マストドン初心者はそれを持たない。TwitterライクであってもTwitterとは全く違う構造となっているため、真面目に取り合ってしまうことが多々見られる。この結果だろうか、鳥コーストで流入したであろう新規の1%も定着せず、1週間もすれば居なくなる。Twitterに帰ったのかもしれない。

PW鯖は、アカウントがないためにその内実の詳細を知らないが、鳥コーストでPW鯖に行き、さらにPW鯖からJ鯖に移籍した人によれば、同様に無法地帯で居づらかったという話を聞いている。詳細は聞けなかったが、PW鯖にも「疲れる」要素があったということも考えられる。

このように、J鯖及びPW鯖は初心者が最初のインスタンスにするには、いささか問題を抱えている。とうの私も、J鯖に疲れて今は別のインスタンスで活動しているため、正直なところ非推奨である。

初心者こそ別のインスタンスを最初のインスタンスで

分散型SNSとして、その地位を徐々に上げてきたマストドン。対称に、無能な運営により無差別凍結、言論の自由を奪い、オワコンが加速した中央集権型SNS・Twitter。しかも今更になって、Twitterが分散型SNSを始めると言い出した。これではマストドンと何ら変わりがなくなり、比較しても最初から分散型SNSで運用されるマストドンの方が実用的である。

この状況を良く思わない人がいる。また、それによってSNS異動を決定する人もいる。その際に代替を検索し、検索上位にマストドンが出てくることで初めてその存在を知り、情報を集めるためにマストドンで検索し、初心者にお勧めのインスタンスとして多くのサイトがJ鯖・PW鯖を勧めている。

しかし、PW鯖はともかくJ鯖を経験している私からすれば、初心者には到底勧めることが出来ないと感じたこと、そして、J鯖を最初のインスタンスとして、2週間で別のインスタンスに移った人とも交流があり、その人の思いを伝えるために、今回の執筆に至った。また、あまりにも適当なことを書いている他のサイトに対する憤りも、原動力となった。



では、初心者はどこを選べばいいのか?という疑問が浮かぶだろう。回答は、「J鯖・PW鯖以外の日本インスタンスを選べ」である。とはいえ様々なインスタンスがあるため一概にどれがいいとは言えないが、私がいる”fedibird.com“は、初心者にはそこそこ良い環境である。LTLが無効、連合は有効、ホームがメインのややTwitterライクな構造である。

ともあれ、まずは主題に挙げた2つ以外のインスタンスに登録して、マストドンに慣れることから始めるといい。しばらく活動して慣れた後で、J鯖・PW鯖に登録してみるもいいし、別のインスタンスを覗いてみるのもいいし、ずっとそのインスタンスにいるのもいい。J鯖・PW鯖を最初のインスタンスとして選ばなければ、何をどうしようが自由である。

 

初めてのマストドンが、これを読んでいる新規にとってよいものになることを願って。

 

以上、マストドン(Mastodon)初心者の解説書であった。それでは、次回の記事で会おう。

 

リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 9:52 May 28th, 2020

 

追記

2020年4月10日 第四次鳥コーストの項目を追加

2020年5月5日 第五次鳥コーストの項目を追加

2020年5月25日 J鯖閉鎖発表を追加


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脚注   [ + ]

1. マストドンのトゥート時の設定の1つ。これは、公開設定ではあるが、トゥート時のローカル・連合に表示されないようにする。非掲載設定されたトゥートはアカウント詳細画面で確認できる。
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会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまった、自称社会不適合者。自力で稼いでいくために奮闘中。PCとラーメンとXperia 1をこよなく愛する、自由になりたい人である。ゲームやガジェット、仕事中心に書いていく。

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