【もっと面白く】「まるっとれいな」実践編~変わった見せ方を、れいなと共に~ | Raven's Articles

【もっと面白く】「まるっとれいな」実践編~変わった見せ方を、れいなと共に~

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この記事の概要を簡単まとめ!

  • 新作ツール「まるっとれいな」β版をbeta30から仮公開
  • 公開後はユーザーから使用例が届きはじめた
  • もう少し変わった使い方を考察することにした
  • カスタム転送でタグと共に文字列をOBSに送ることができる
  • カスタムアクションでOBSやわんコメの操作も可能
  • そのほか、まだまだあります追加します特殊機能
  • れいなもゆかコネ同様の「マルチ」なツールへ

Nao氏の新作である「まるっとれいな」は、β版公開後早速反響があり、使用例についても届き始めた。わんコメと連携して取得できるタグの他に独自にカスタムした値を使用している人が早くも登場し、想定よりも早いくらいの反響が得られたことが分かった。ということで前回記事に引き続き、れいなでもう少し変わった見せ方について考察してくこととする。

これまでできなかったこと、「れいな」なら。

Nao氏新作ツール「まるっとれいな」

れいなの仮ドキュメントとしての記事

まるっとれいな、以下れいなは、ゆかりねっとコネクターでお馴染みのNao氏の新作ツールである。何気ない生活の中でNao氏が閃き、その直感に従ってかなり早いペースで制作された。これをまずDiscord内でテスト版を配布し、わんコメとの連携を可能にしたのち、見やすいようにUIを変更した。それに加えて使用できるタグを増やして、文字カウント・OBSカスタム転送・OBSカスタムアクションが実装され、できることが一気に多くなった。この際にタグは変数として利用可能になっている。

このれいなについて、私はDiscordで公開されていたβ版のテストに参加した。それはれいなの内容を記事にする目的もあった。実際に使用してNao氏にフィードバックを行いつつ、その中身について確認しながらその詳細を書いていった。こういうものは既にゆかコネやわんコメで経験済みであり、配信向けのツールであるため実際に配信しながら試していった。とはいえまだ試せていないことは多い。記事化こそしたものの、内容は最低限使えるラインまでの解説である。だがNao氏が公式ドキュメントを用意するまでの「仮」ドキュメントとしての機能はするであろう。



β版早期公開後の反響

Discord内でのβ版の実験はbeta30で一旦落ち着いた形となった。Nao氏はれいなのDiscord内β版テストについてTwitterでその情報を流したところすぐに反響があり、β版でもいいので使いたいという声が挙がった。これを受けNao氏はboothでβ版の公開を開始した。これに伴い、以降の配布はboothで行われることとなった。

事前のツイートのインプレッションはかなり多かったようで、加えて公開後に使用開始した人からも声が直接届いていた。

れいなbeta30公開後の実際の声
れいなbeta30で実際に使用した人から届いた声。早速反響があったことが分かる。

この内容から、全てのコメント数を取得するタグである”comment.count“を使用し、これを画面内に表示しているものと考えられる。タグを利用した加算の便利なところは、OBSとわんコメに接続していれば、まずわんコメを確認しに行って増加があれば加算し、それをOBSの対象のソースへ自動で転送、ソース(テキスト)を最新の値に更新してくれることだ。つまりこれまで手動で行っていたであろう確認作業を自動化できるということでもある。同時にコメント数を画面にも出すことができ、これによりリスナーに対しても現在どうなっているかを明確化することが可能になるのである。

とはいえTwitter上で確認できたのはその1件のみで、タグ検索しても今のところ使ったということを報告している人は少ない。これは正式ドキュメントがまだ整備中ということで、どう使ったらいいかという情報がまだわからないためであると推測できる。ドキュメントはNao氏自身で制作中であるが、れいなのアップデートと共に本業とゆかコネもあるので進行は非常にゆっくりになる。したがってドキュメントを待つのは確かにそうだが、実際に使った方が早く、そのフィードバックや実際にどんな感じだったかを(主にDiscordで)Nao氏に送ることで、ドキュメントを書く資料として助かることになるはずだ。

もう少し変わった使い方を考察する

Nao氏によれば、元々はレイアウトを取得するために設計したのがれいなである。しかしそれだけでは普段使いとは言えない喪になる。これではいずれツールとして使われなくなり、埃をかぶって忘れ去られるであろうということを危惧していた。そのため様々なタグを扱えるように機能を追加し、その結果多数のことができるようになった。逆にここまでして、果たしてNao氏はゆかコネも含めてサポートしきれるのかと心配になるが。

しかしそのおかげで出来ることが多くなったので、ともすれば使わないのはNao氏を泣かせることになる。前回記事に引き続きれいなの解説記事となるわけだが、今度は応用編としての使い方となる。それに伴って私のメインの配信画面構成も変更し、れいなが似合う形にしたうえで、もう少し変わった使い方について考察することとする。




れいなのアップデートと多彩な使い方

ver30以降の追加要素

β版一般公開時点でのれいなのバージョンはver30であり、これ以降に追加された機能については現時点(一般公開ver33, Discordテストver35)で以下のものがある。

  • ver33: クリア機能の改善(動作するように修正)、更新された値のみ送信する形式にして通信容量を削減。
  • ver34: 接続項目の表記を変更。OBSのアイテム変動回数の取得を取得可能にした。接続時の情報取得部分の調整。判断式に「式の値が変化したとき(エッジ検出)」を追加。
  • ver35: わんコメにコメントとして返せるようにした。
  • ver39: OBS設定丸ごとバックアップ機能を追加した。
  • ver41: ゆかコネの音声認識を取得可能にし、OBSのスクリーンショットを可能にした。計算式のサンプルが追加されており、条件式の作成がやりやすくなった。
  • ver42: モデレーター権限のある人のコメントを別タグとして取得できるようにした。チャンネルポイントの内容とそのポイント値を取得できるようにした。音声認識文にひらがながあるか、カタカナがあるかのタグを追加した。

これ以降もNao氏の閃きとユーザーの要望によって機能が追加されるはずである。

カスタム転送を使った表示

ver30以前は取得できる情報が限定的であったため、タグを利用するにも少し使いづらさがあった。ver30以降はカスタム転送を実装したため、これによって任意の文字列をれいなで生成し、これをOBSに流し込むことができるようになった。この際にれいなで用意されているタグは中かっこ{[tag_name]}で囲うことによって、変数としてそのまま利用できるようになっている。また、カスタム転送では次のように設定を行う。

  • 設定名:ここにカスタム転送の名前を任意に設定する。
  • 転送先ソース:全てのソースの中から転送先ソースを指定する。後述の転送内容によってソースタイプがテキスト・ブラウザ・メディアの中からいずれかを選択する。
  • 転送内容:転送内容をテキストやURLないしファイル名で記述する。タグは{[tag_name]}で囲えば変数として利用できる。
  • 設定を削除する場合は設定名右の×ボタンをクリックする。
beta35 カスタム転送とタグ一覧
beta35でのカスタム転送の方法と、タグ一覧。使用するタグを{[tag_name]}とし、カスタム転送の転送内容にそれを置くことで任意の文字列と共に転送することができるようになる。
カスタム転送によってタグ単体ではなく、任意の文字列と共にOBSに転送できるようになった。これによりこれまで文字列の間に値が常に変動するタグを使用する場合、そのスペース調整が面倒だったのが、カスタム転送の場合は個別に調整することなく表示を綺麗に見せることができる。画像の例では3つのカスタム転送を実装しており、これが実際のOBSでは次のようになる。

beta35 カスタム転送の実装例
カスタム転送の実装例。カスタム転送の場合はプルダウンメニューから転送先ソースを指定する形なのでやりやすい。画面では右下にカスタム転送のものを表示している。

画面右下にあるのがカスタム転送で受信した文字列を表示しているものである。いずれの値も進行状況に応じて変動する値であり、特に時刻表示に関しては毎秒更新されるので毎秒表示が変わっている。これは今までのテキスト表示では成し得なかったことであり、大抵の場合はJavaScriptなどを使って表示していたであろう。れいなならばそれも不要で、スクリプト系は総じて負荷がかかるものなので、それを使わないことで負荷を軽くすることができる。れいな自体の負荷もそれらに比較して微々たるものであり、負荷面では大した心配にはならないはずだ。




カスタムアクションで普通は難しいことを手軽に行う

同様にカスタムアクションで、普通では難しいことも設定によって手軽に行うことができるようになる。これも複数セット可能で、わんコメの操作もできるようになっている。以下の設定が行える。

  • 設定名:設定名を任意に設定する。
  • 判定条件:条件式を記述する。一般的な四則演算と条件式のほか、文字列はシングルクォート'[text]'で扱える。演算子は公式ドキュメントからVisual C#で使用可能なものになっている。
  • 成立時の条件
    • シーン切替:任意のシーンに切り替える。
    • アイテム表示:指定のアイテムを表示する。非表示のものを表示する機能であり、逆の機能はない。
    • アクションは1度だけ:条件を満たしていても1回だけ動作するようにする。デフォルトでON。リセットする場合は右のリセットボタンで行える。
    • 条件変化時のみ:変化したタイミングでのみ動作するようになる。デフォルトでON。
    • 再生終了時に非表示:ver36より追加。表示対象ソースが動画系の場合、再生終了時にソースを非表示にする。
    • WordParty起動:WordPartyに対して起動文字を送付する。もちろんWordParty側がその文字を登録していることが前提である。
    • わんコメ送付:わんコメに送付する文を記述する。条件に一致したときに別のプラットフォーム(れいな)のコメントとして送信する。
beta35のカスタムアクション設定
カスタムアクションの設定。ここでシーンチェンジと非表示ソースの表示設定、わんコメのを行うことができる。今後もこの部分の機能は強化される予定である。

これらはOBSのシーンとソース、わんコメのWordPartyの起動ととわんコメ自体にコメントを送信する機能を持つ。OBSの操作はシーンを操作するか非表示アイテムを表示するものであるが、これはコメント数が規定値に達したときや特定のキーワードを含むコメントを取得した場合に操作することで、よりコメントに連動する配信を作ることができるようになる。わんコメについては、WordPartyを直接起動することと、わんコメに文章を送信することができる。コメントは独自のプラットフォームのものとして扱われるようである。ここで実験として、コメントに応じてシーンを切り替えるルールを実装した。それが以下である。

 

ここでセットしているアクションは、1分毎に任意のボールを落とすWordPartyの起動、コメントで「右に寄って。」「左に寄って。」が入力された場合、自身のモデルを基準としてそれぞれ右または左に寄ったシーンに自動で切り替わるように設定している。これらは繰り返しOKとする。なお、シーン変更を伴う場合は条件変化時のみのチェックを外す必要がある。チェックを入れたままであると、切り替わってもすぐ元のシーンに戻ってしまうためである。

また、判定基準を{CommentTester.last.comment}1)実際に使用する場合はCommentTesterの部分をわんコメで記述した配信名に変更すること。の文字列の完全一致としている関係で、条件成立時の切り替え操作時に画面の乱れがどうしても発生することがある。これについては処理の関係上難しいもので、許容できるかどうかにあるだろう。また、この操作を非登録者にはやらせたくないとする場合は、{CommentTester.member.last.comment}で参照するように変更するといい。判定条件は変化時ではなく継続としているので、別のコメントが入力されない場合はシーンを手動で切り替えられなくなるので、その場合は一旦れいな側で「条件変化時のみ判断する」にチェックを入れることで無効化できる。

なお、わんコメへの文字送付については、ver36時点ではLaynaという枠名で、URL等は空のままで作ったうえで接続状態にすることで送付されるようになっている。ただ、この方法は幾分かわかりにくいものである。仕様上の問題であり、今後は分かりやすいように改善する予定である。

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文字カウントで特定の文字を数える

企画によっては、特定の文字が出てきた場合はそれをカウントし、それを配信内容に反映するということも多いはずである。その場合は文字カウントを使用する。使い方は簡単で、タグ名とカウントする文字を決めるだけである。

  • 設定タグ名:タグ名を設定する。設定したタグ名はword.[tag_name].countで出現数、word.[tag_name].uniqueCountでユニークユーザー数をカウントできる。
  • カウント文字:文字列と正規表現が利用できる。
beta36 文字カウントの例
文字カウントの例。設定タグ名は設定後にword.[tag_name].countとword.[tag_name].uniqueCountが追加され、これも変数として利用できる。ここでれいなからのコメント送信も成功している。
文字カウントも複数セットすることができ、それぞれで個別にカウントすることができる。加えてカスタム転送で変数として利用できるので、指定文字換算のソースを簡単に作ることができる。企画ものの配信をするには使いやすいものになるはずだ。

その他の機能について

ver36以降の判明しているその他の機能について解説する。

カウントダウン設定

カウントダウンを手軽に設定できる。日付および時刻を設定することにより、その設定した時間に向かって0になるようにカウントダウンを行う。タグはlive.time.countdownで取得できる。既に過ぎた日付について指定することもでき、その場合は値がマイナスとなってカウントアップする。

処理除外設定

指定したユーザー名およびIDが含まれたコメントを取得した場合、れいなの処理を行わないように設定できる。1行単位で指定し、正規表現が利用できる。主にNightbot等のbotを運用する場合に利用することになるはずだ。

演算テスト

計算式を記述することで、その計算式が論理的に正しいかを調べることができる。ここでは主に条件式を検証する際に使用する。これは計算式が正しくない場合は《計算エラー》と表示され、計算式が正しい場合、その結果が成立するか不成立するかを教えてくれる。ここであらかじめ条件式を確認しておき、本番で正しく動作しないということがないようにしておくといい。

OBSバックアップ

ver39より、OBSのデータをバックアップする機能が追加された。事の発端と思われるのはいちやちゃんが配信関連の設定や画像をバックアップするシステムの需要を考えていたこと(該当ツイート)である。これに関しては既に一部はれいなで行えることでもあったので、このことを伝えたところこれを見ていたNao氏から、ファイルまるごとバックアップした方が早いという結論を出した。その結果追加されたものである。

バックアップはOBSが動作していない状態で行う。生成されたバックアップ(拡張子obsConfig)はバイナリデータであるので中身の内容は直接読み取れないが、Stirlingを使い読み取れる部分だけ読み取ったところ、C:\Users\user\AppData\Roaming\obs-studio\をバックアップしていると判明した。しかしその中の全部のファイルをバックアップしているわけではないようだ。もっとも、構造を知ったところで私達は何も出来ないが。

復元を行う場合は、OBSが停止状態で生成した任意の日付のバックアップデータを選択してやるだけでOKである。待っていれば復元が完了する。この機能は飛ばしそうで不安を感じる人向けで、あるいは頻繁に設定を弄る人にもおすすめの機能であると言える。

今後も機能が追加されることはほぼ確定であり、その度に情報を追記することになるはずである。

れいなもゆかコネ同様の「マルチ」なツールへ

Nao氏のアイディアから生まれたOBS専用のレイアウト補助ツールの1つとして誕生し、ゆかコネ同様テストを重ねた上で始まったれいな。当初は単にレイアウト専門のシンプルなツールであり、とはいえそれだけではそのうちに使われなくなるということを考えたNao氏により、様々な機能が追加されて今に至る。特定条件下でしか使われないものよりも普段から使う機能が入っていた方が腐らないというのは確かにその通りで、さらに機能が追加されていけば必須ツールにまで格上げされるのである。

現時点ではOBSとわんコメとの接続・連携が可能で、本線であるゆかコネとの正式な連携はまだ行われていないver41からゆかコネとの接続も可能になった。また、れいなでレイアウトを生成する場合はゆかコネの設定も保存できるようになっている。このことから正式版公開後に安定してユーザーが増えてきた場合に、ゆかコネとの連携を前提とする機能も有することになるはずだ。その場合はゆかコネ側にもプラグインとして連携機能が付与されるものと考えられる。

「マルチ」なツールは、少し前であれば器用貧乏の一言で片付けられ、したいことができないために使わなくなったということがあった。だがそれはそれで、ゆかコネがそうであるようにれいなも本来の開発目的から飛躍して「マルチ」なツールになりつつある。それをどう捉えるかはその人次第だが、少なくとも悪くはならない。寧ろユーザーが増えることで要望も多くなるはずで、それにNao氏が順次対応していくと、理想とするツールに仕上がるはずである。

迷っているのなら、まずは使ってみる。それが全てのツールに言えることである。

 

以上、「まるっとれいな」実践編~変わった見せ方を、れいなと共に~であった。使ってみればこのツールがいかにすごいかがよくわかるものである。

 

KIBEKIN at 00:00 Sept. 11th, 2023


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脚注

脚注
本文へ1 実際に使用する場合はCommentTesterの部分をわんコメで記述した配信名に変更すること。
RA管理人
RA管理人。名前は時にない。かつてこのサイトを管理していた前任者はどこかへ消えてしまった。


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