この記事の概要を簡単まとめ!
- 配信プラットフォームの主流はYouTubeかTwitch
- 通常はどちらか1つを選択して配信するのが基本
- 「片方しか登録していない」ユーザーは少なからずいる
- 回線弱者、回線を節約したい場合に便利なサービス”Restream”使ってみた!
- 登録は簡単、英語オンリーだが殆どの人は読めるはず
- メジャープラットフォームは無料で2個まで、それ以上と一部プラットフォームはサブスクが必要
- OBSの設定も基本的にいつものパターンと一緒である
- ただし開始・終了処理がうまくいかない場合は各PFで処理を行う必要がある
- メジャープラットフォームに同時配信して、一人でも多く引き込め
配信プラットフォームは2022年現在では様々に存在する。そのプラットフォームが増え始めたのは間違いなく、2020年である。これによって昔から展開しているプラットフォームも危機感を覚えて、新興勢力にユーザーを取られまいと様々な機能を追加する。配信者同士のバトルが起きる中で、同様に提供プラットフォーム同士でもバトルが起きている。どれを使うかはユーザー次第であるが、多くは複数登録して使い分けていることが殆どだ。
しかし人によっては特定のプラットフォームしか使っていないということもあり、サービスの多様化がなされている今でも珍しくないことである。配信者側はプラットフォームの規約による影響、事務所の方針といった様々な理由が考えられ、リスナー側は宗教的事情であったり登録が面倒ということで使わないということがある。配信者側は不可抗力な事情が多いのでともかくとして、リスナー側は個人のレベルなのでどうにでもなることではある。
また、様々なプラットフォームを利用している人は、原則1つのプラットフォームにしか配信できないことを憂いていることもあるはずだ。設定次第では複数方向への配信はできるが、回線弱者には到底不可能なことである。そんな人の救済手段であり、多方面展開にも便利なストリーミングサービスを提供するものがあった。Restream、これは果たして使い物になるのか。詳しく見ていくこととする。
同時配信で差をつけろ
配信プラットフォーム事情を知る
主流2サービス:YouTubeとTwitch
YouTubeは多くの人がお世話になっている動画投稿サイトの1つである。世界で展開されている様々なプラットフォームの中でも大手と言える存在で、ユーザー数及びユーザーが存在する国も多い。何が動画を作ったらとりあえずYouTubeに投稿しておけば誰かが観るくらいには選択肢に上がるほどの存在である。それまでは投稿中心だったそれも時代の進化とコンテンツ需要の変化に応じて配信にも対応するようになり、特にVTuberからは配信プラットフォームの中心的存在になっている。
配信といえばもう1つ、Twitchもメジャープラットフォームである。こちらは配信専門であり、そのための機能がYouTubeよりも強くなっている。ただし、ビットレートついては厳しめである。こちらは海外ユーザーがYouTubeと比較すると多い傾向である。また、YouTubeでは観る人もやる人もいないようなゲームも、Twitchではやっている人がいるという印象を受ける。配信スタイルは、海外勢は顔出し系が多く、日本はVTuberの第二のプラットフォームとして使用している人が多いという印象である。海外で人気のゲームをやっていると言語に関係なく観に来る人が多いため、異文化コミュニケーションの機会は多い。
殆どの人はこの主流2サービスのアカウントを両方とも持っているはずで、特にYouTubeに関してはGoogleを使っているなら無条件で使用可能であるので、絶対に使ったことがあるはずだ。そこで、私の周りの人で、どのプラットフォームを使用しているかを確認してみる。
- clea(@clea_vtuber):両方保有。メインはYouTube。TwitchはYouTubeでやるほどではないゲームをするときや海外交流の拠点として使用している。どっちで配信してもかっこいいとも可愛いとも言われる。音ゲーは権利関係的にTwitchの方が安全かもしれない。
- 卯塚ウウ(@uu_uzuka):両方保有。元々は大道芸人うー(@uoo2525)として活動し、2021年5月27日からVTuber「卯塚ウウ」としても活動を開始。配信時は複数プラットフォームへ同時配信(YT/TW/TCas/2525/TwitterLive)を行っている。本垢のIDからわかるように、ニコニコ動画でも活動している。
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- 暁星いちや(旧: 高城いちや)(@sanbongazin):通称「アキヒロン」(半角だが文字化け防止のため全角)。両方保有。メインはTwitch。YouTubeは2つのチャンネルを持っているが活動が殆どない。
よく女装させられていたが今度は女の子になってた。 - トロオドン(@troodon1944):称号「伝説の男」。両方保有。メインはTwitch。リスナーは筆頭クルーと呼ばれたりする。YouTubeでは野球の予想・分析動画を投稿し、特に助っ人外国人の分析が多い。たまにツイキャスをやっている。支持球団は東京ヤクルトスワローズ。
- 蟹パン(@kanipanman1008):愛称「蟹パン先生」。トロオドンの同級生であり親友でありトロオドンを制御できる人物。現時点ではTwitchのみ。YouTubeを保有しているかどうかの確認は取れない。ナチュラルに放たれる毒舌は筆頭クルーに人気である。支持球団は中日ドラゴンズ。
このような結果が得られた。ほか、ここに挙げなかった中でも、両用、YouTubeのみ、Twitchのみ、それ以外のプラットフォームを利用しているなど、様々な人がいる。しかし、YouTubeかTwitchのどちらか1つは使っていることは確実である。使わない選択肢は存在しないものと考えていいだろう。
配信時のプラットフォーム:通常は1つに配信
実際に配信を行う際はどのようにしているかを考える。ここでは単一のPCで配信する場合を想定する。基本的な流れは2つ以上のモニタを使用し、1つはゲーム用にフルスクリーンで表示し、もう1つはOBSの制御画面や3Dモデル表示、ゆかNEOやわんコメをONにしてそれを管理することになる。特にOBSについては配信中でも操作する機会が多いので、最低でも2面なければ安定して配信するのは難しくなるであろう。どうしてもモニタが置けないなら、タブレットをサブモニタ化してしまうといいだろう。幸いにして、Spacedeskという無料で使えて設定も難しくないアプリがある。
それはともかく、それらの準備を整えた上で、OBSの設定から配信タブを開き、そこで配信先のサービスを指定する。このサービスの指定はプルダウンメニューから選択する形式になっているが、これは原則としてどれか一つしか選択できないようになっている。標準状態では次のようになっている。

プルダウンメニューで表示されているのはほんの一部のメジャーなプラットフォームのみで、「すべて表示…」でOBSが認識しているあらゆるプラットフォームが選択可能になる。世界各国の、名前すら聞いたことのないプラットフォームも多数存在し、知っている範囲ではニコニコ動画、SHOWROOM, Mildomが選択可能になっており、中国版ニコニコであるビリビリが選択できたりと、実は割とOBSは対応している。
ただそれでも、1つしか選択できないことには変わらない。そのため実際に配信する時は、内容と気分とターゲットとその日の調子によって、どれか1つのプラットフォームを指定して配信することになる。それが昔から続いていることで、おそらく根本的な問題でもあるので今も変わらないことのはずだ。
「片方しか登録していない」ユーザーは少なからずいる
ここではYouTube, Twitchの2つに注目して話を進めているが、その上で考えたいことがある。配信者・リスナー共に、その2つのうちの「片方しか登録していない」ユーザーは少なからずいる、ということ。片方しか使わない理由については、配信者の事情としてはプラットフォーム側の制約によるものであったり、元々片方に集中して活動していた関係で今更もう片方やるのは面倒であるという、スタートラインの問題が考えられる。また、事務所レベルで考えた場合は、事務所の方針やスポンサーの関係も考えられる。それが実際に存在するかどうかは、私は知らないが。
リスナーの事情としては、そのプラットフォームに悪い思い入れがある、登録が面倒、そもそも「出入禁止」を食らっているなどが考えられる。ただ、配信者の場合は不可抗力なものが多いのに対し、(出禁以外は)その人の個人の事情でしかないので、マイナス面をどうにかして克服したり目を瞑ってもらえればいくらでも何とでもなるものである。もっとも、世界がGoogleに依存している以上、YouTubeは簡単に使い始めることができるが。Twitchに関しては登録こそ必要だが、そこまで面倒なものではない。むしろ厄介なのはオールド・インターネット・ガイズはYahoo絶対主義で何故かGoogleを敵視していることである。Yahooも検索エンジンでGoogleに依存しているぞ。
ただ、どう頑張っても頑固なこだわりが強い人は自分の意志を曲げることはなかなかしない。それが時代錯誤であることを知ってか知らずか、或いはそれが自己満足のかっこいいと勘違いしているのか。定かではないにしろ、そのようなくだらない理由でやらない人というのは多い。これは配信者にとってはある意味、悩ましいことである。とはいえ他人に強制することはできず、手をこまねているだけしかできなかった。
解決手段:同時配信できるサービスを使う
ならYouTubeとTwitchで同時配信すればいい、それが最も簡単で単純明快である。そのやり方もいくつかある。その方法と、それぞれのメリットとデメリットを考える。ここでは配信ソフトはOBSのみを考え、XSplitは無視する。
- OBSのプラグイン「同時配信プラグイン」を使用する:これは事実上無制限に同時配信できる。これを導入することで、用意するものはOBS単体で済み、YouTube, Twitch以外のプラットフォームにも設定が正しければ同時配信可能である。個別に解像度も設定できる。ただし、普通にアップロード量が増える関係で、クソザコ回線ではまず無理。
- OBSを二重起動する:本来推奨されていない使い方であり、危険度が高い。デメリットの方が多すぎるので省略する。
- RECentral 4対応キャプチャーボードを使用する:AVerMedia製キャプチャーボードのみに対応するソフトウェア”RECentral 4″の機能を使用する。OBSのように別のリソースを入れることができる。ただし、同一PC上でゲームをする場合などには使えないものと思われる。これもクソザコ回線ではまず無理。
- RtmpRelayerを使用する:有志開発の、OBSプラグインではなく単体のアプリケーションとして使用する。OBSからのデータをRtmpRelayerが受け取り、それをRtmpRelayer側でプラットフォーム別に設定した通りに映像を送信するものである。これによりOBSの録画機能も使用可能であり、しかも個別に設定できるので、解像度などもプラットフォーム別にカスタムできる。また、設定を少し変えるとローカルストリーミングもできる。注目機能の1つのため、後日特集する予定。ただし更新が止まっているため、安定して使用できるかは怪しい。
- LinkPi ENC1-02を使う:中華製ハードウェアエンコード型キャプチャーボードで、それ単体で複数のプラットフォームに配信可能な機能を持つものである。国産の高級キャプチャーボードとほぼ同じ価格である。卯塚ウウ(うーちゃん)が愛用している。ネット上の情報は非常に少ないため、詳細はうーちゃんに聞いた方が早い。※現在はENC1-V2に名前が変更されている。
- Restreamを使う:Restreamに登録し、そのサイトにデータを送り、そこから複数プラットフォームへの配信を行う。標準で用意されているプラットフォームへ同時配信する場合は無料で利用できる。それ以外はCustom RTMP(サブスク制)を取得する必要がある。その場合でも、クソザコ回線の救世主である。
解決手段は確かにあった。しかし、殆どの方法はアップロード回線が2倍以上に膨れ上がるものであり、オンライン前提ゲームではこの影響が顕著に現れる。光回線という石油王ならともかく、これが問題になるのがアップロード回線が貧弱な場合だ。私は知っての通り、クソフトバンクダメダーSoftbank Airという三大キャリア史上最高のゴミを使用している関係で、最低値となるアップロード速度2Mbpsすら出ない状況での戦いを強いられている。つまり、1つのプラットフォームで既に限界である。なので、上に挙げた中で唯一使うことができるのが、Restream以外に無い、という結論を出すことができる。ユーザーが損正義だ。
以前はうーちゃんが使用していたが、前述のLinkPi ENC1-02に乗り換えたので今は使っていない。というのも、うーちゃんの配信先が標準以外のプラットフォームを指定している関係でサブスクでなければならず、それが活動で重い資金的制約になるためである。既に光回線を持っているうーちゃんからすればアップロード速度による制限はほぼ無関係であるので、乗り換えることも納得がいくものだ。私(達)は違うので、一体どのように使っていけばいいのか、それを見ながら実際に無音烏に配信を行わせ、結果を見ていくこととする。
各プラットフォームへリレーする、Restream
準備:Restreamに登録
Restreamは英語のみの対応である。が、殆どのプラットフォームで英語のみであることは経験済みのはずだ。臆することなく、登録作業を進めていく。次の手順で登録していく。
- Restreamにアクセスし、Get Startedをクリックして登録画面へ移行する。登録画面では次の項目を入力する。
- メールアドレス:認証を行う必要があるので有効なメールアドレスを使用する。
- パスワード:おそらく8文字以上。指定は特にないと思われる。
- 登録後、Restreamから認証のためのメールが送られてくる。これをクリックして認証を行う。クリックだけで完了し、デフォルトのホーム画面に自動遷移する。

登録手順は少なく、認証を済ませればすぐに使用できるようになる。プロフィール設定は登録した後で行うものであるので、登録段階で行うという面倒なことはしなくてもいいのは助かるものである。最初の段階で設定しなければいけなくて、そこで詰まってしまうほどつまらないことはないのである。また、GoogleとFacebook(Meta)ログインに対応しているので、それでログインしてもOKである。この手のサイトに珍しく、キャプチャ系認証がないタイプである。
寄り道:プロフィール設定
プロフィール設定はホーム画面右下のアイコンをクリックして呼び出せるメニューから”Setting”で入ることができる。アイコンを変えるなどの気の利いたことはできないようだが、2段階認証設定を行うことができるようになっている。もっとも、この手のサービスでアイコンを設定する必要があるようには思えないが。2段階認証にはお馴染みのGoogle Authenticatorを使用するので、セキュリティ対策として心配なら導入しておくといいだろう。
なお、今後複数プラットフォームへの配信を予定しているのであれば、支払情報を入力しておくといい。ただし入力可能なのはクレジットカードのみであるようだ。アップグレードの予定がなければ何も入力しないのが吉である。キャプチャ系認証がない点で、逆にセキュリティで不安を感じるためである。
Restream上の配信先プラットフォームの設定
現在のプランは”Setting/Billng”から確認できる。登録した段階では無料プラン(Basic)となっており、これによれば「2つ」まで同時配信できるようになっている。これ以上の配信は有料になるわけだが、目的としているYouTube, Twitch以外への配信は考えていないため、これは問題にならない。それを踏まえた上で、同時配信の設定を行う。
- ホームから”Set up for OBS, Zoom, etc.”を選択し、”Encoder”ページを呼び出す。そのページの右側にある”+ Add Channel”をクリックする。
- 追加したいプラットフォームを一覧から選択する。ここでは例としてYouTube及びTwitchの場合の手順を解説する。
- YouTubeを選択した後、チャンネルかイベントかを選択する。通常はチャンネルである。下の“Follow @Restreamio”は要らなければ外しておく。
- 連携したいYouTubeアカウント=Googleアカウントでログインする。Twitchの場合も同様。その後「許可」をクリックして有効にする。
- 追加されたプラットフォームは右側に表示されている。この状態になっていれば配信先の設定は完了となる。

一般的な連携許可形式での追加となるので、殆ど問題なく追加できるはずだ。2個以上追加するとどうなるかについては、追加できるものがないので検証不可能だが、おそらく「追加だけ」はできるものと思われる。
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OBSの設定変更:Restream接続
次はOBSの設定を変更する。ここではRestreamに送るための設定を行う。RestreamはTwitchやYouTubeの設定とは別でシーンコレクションを変更したり、プロファイルを変更しておくといいだろう。以下の手順でRestreamへ接続していく。
- 「設定/配信」タブからサービスをプルダウンメニューで”Restream.io”に指定し、「アカウント接続」をクリックする。出てきたウィンドウからRestreamにログインする。何故かその画面ではFacebookログインがない。
- ログイン後に”Allow”をクリックすることで、接続が完了する。接続すると追加で3つのウィンドウが表示される。
- 適当なところにドックを結合するか、サブモニタなどを利用して配置する。配信情報更新やコメントはこれらのウィンドウを利用することでOBS経由で行えるようになる。

接続が完了すると、Restream用の追加のウィンドウが表示される。実際の運用時にこれらを使うことになるので、ドックを結合しておくのが一番使いやすい。その場合はOBS自体を非常に大きくする必要があることに注意すること。これらを結合するには、OBSのウィンドウを拡大しなければ結合してくれないためだ。単体プラットフォーム時よりも表示されるウィンドウが多い関係で、管理が少々面倒である。
基本は”Restream Channels”でタイトル変更やゲーム設定を行い、進行中は「配信情報」で編集することになる。ただ現時点ではゲームジャンルをここから一括変更しようにも、「そもそもゲームタイトルが一覧に存在しない」ことがあって、変更が難しいものになっている。そのため、現段階では一括設定は使用せず、個別に設定した方が安全である。YouTubeの場合はあらかじめ予定枠をYouTube側で立てておき、Twitchでもサイトにアクセスして設定した方がいいだろう。OBSから設定できなくなる以上、この方法が安定するはずだ。
ここまで設定できれば、配信準備は整う。次は実際に配信した結果と、使用した後で判明した注意点を見ていく。
Restreamを使用した結果
配信中のPCの状態
Restreamを使用中のPCはどうだったかといえば、「特に何も変わらない」ということである。というのも、実際の配信先は2つであるが、その2つにはRestreamから送信される関係で、こちらはRestreamに送信するだけでいい。つまり、どれか1つのプラットフォームに配信しているのと全く変わらない状態で2つのプラットフォームに配信できるのである。これによってクソゴミアップロード回線であって、1つのプラットフォームには大丈夫だが2つ以上となると無理、という場合でも問題なく使用できるようになる。もし3つ以上に配信したい場合はプランを上げた上で追加すれば、理論上は1つに配信している感覚で様々なプラットフォームに配信できることとなる。
YouTube, Twitchではどう映っているか
配信完了後、ライブのアーカイブを確認した。確認した理由としては、公式サイトからの確認では「透かし」が入るような示唆があったためである。そのため、配信後のアーカイブをそれぞれ確認し、透かしが入っているかどうかについて確認することにした。その結果が以下である。

すると、アーカイブで見る限りでは右上に入るであろう透かしは確認できなかった。実はこの透かしを警戒して、これまで使用していた画面構成を反転させる回避方法を取ったわけであるが、それをする必要は特になかったようである。このことから透かしについては、Restreamから見た場合に発生するものであって、各プラットフォームへのリレー時にはそれは反映されないものと考えられる。とはいえ、警戒しておくに越したことない。規約の変更で、いつ透かしが有効になるかもわからないためである。
Restream使用の注意点
Restreamを実際に使用して判明した注意点についてまとめておく。
配信のラグは通常時よりも大きい
1つまたは石油王回線の場合に複数プラットフォームに直接配信を行うのとは違い、Restream使用時はOBS(配信するPC)→Restream→指定したプラットフォームの順に配信される。間に1つ挟む関係で、受信後の再送信に係る時間差があり、これは原則として短縮することはできない。したがって、回線速度の問題ではないラグがどうしても発生してしまう。
これによる問題点としては、どう頑張っても配信が数秒だけ遅れ、リアルタイム性は失われやすいということである。おおよそ5秒前後の遅延があるものと考え、リスナー側が低遅延モードにしても、配信時に超低遅延モード(YouTube)にしても、おそらく改善は難しいものと思われる。このことについてはおそらく、かつて使用していたうーちゃんが詳しいため、そっちに聞いた方がいい。
配信開始・終了がうまくいかない場合プラットフォーム側で制御しなければならない
配信開始~配信停止もいつも通りである。通常はOBSのコントロールにある「配信開始」(配信中は「配信終了」)をクリックするだけで、簡単に制御できる。また、これに応じてRestream側でも配信先のプラットフォームへの配信を開始・停止する処理を送信するわけで、理論上はワンクリックで全ての配信を制御できることになる。
ただ、直接制御ではない関係で、たまに処理に失敗することがある。つまり、配信開始したはずなのに特定のプラットフォームは何故か配信が開始されていない、あるいは配信終了したはずなのにまだ配信中の扱いになっているといった、開始と終了における問題が発生する。これが発生した場合は、OBSからでは制御が難しく、各プラットフォームにアクセスし、そこから制御しなければならなくなる。そしてこれがいつ発生するかが分からないのも悩ましいところである。よって、配信開始前・終了時に備えて各プラットフォームの自分のページをあらかじめ開いておき、正常に動作しているかを確認し、異常動作時にすぐ対応できるようにしておくといいだろう。
有料プランでプラットフォームが増えたとき、この対応準備により追われることになる。それを考えた場合、2個が多くにとってちょうどいいのではないだろうか。
メジャープラットフォームに同時配信して、一人でも多く引き込め
VTuber戦国時代、そう言っても過言ではない現代。始めるのは簡単だが、継続するのは残念ながら難しい。そのため、最初から事務所所属として行動するか、そうでない場合は何かの後ろ盾が明確に存在するか、別で仕事を持っている、確固たる収益手段がある以外はすべきではない、とアドバイスするであろう。そのアドバイスをしている私(というより無音烏)は後ろ盾はなく、ノリと気分だけで始めたVTuberなので、全くあてにならないものになっているが。
また、VTuberを諦めるありがちな原因は、「誰も来ないこと」である。虚無を配信するというのは精神的ダメージが大きい物であり、それが何度も続けばいよいよ何もしなくなり、人知れず消えていく。そしてSNS上は大抵「成功例」しか流れないので、それによってさらにダメージを受けて尚更嫌になることも、あり得ない話でもない。多くのVTuberが欲しいのは慰めよりもリスナーとコメントという「目に見える結果」だ。これを増やす簡単な方法は、配信場所を多くすることである。その最もやりやすい方法がRestreamであるということだ。
リスナーがプラットフォーム別に分散することから、同時配信は非推奨としていることが多く、そもそも規約上同時配信不可であることも多い。割とケチなプラットフォームも多いが、リスナー期待値が低い最初のうちは同時配信を使って集めていくといいだろう。特にYouTubeとTwitchについてはRestreamの標準対応であり、多くの人がリスナーとしても使用するプラットフォームだ。Restreamは無料枠では2つまでしか同時配信できないが、当面はその2つに配信できれば問題ない。
メジャープラットフォームに同時配信して、一人でも多くリスナーを引き込め。コーナー同時配信で差をつけろ。
以上、”Restream”使ってみた!~メジャーなら、無料~であった。次は何の記事で会おうかな?
KIBEKIN at 00:09 Oct. 30th, 2022
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