この記事の概要を簡単まとめ!
- 任天堂の中でもリアル寄りなシリーズ『メトロイド』
- 1986年、ファミコンディスクシステムで第1作目が誕生
- 2003年から2Dと3Dの住み分けがされるようになった
- 1994年、現在も研究され続けている伝説の名作『スーパーメトロイド』
- 主人公サムス・アランを操作し、アイテムでスーツを強化して進んでいく
- 画面内説明は少ないが普通に進めば誰でもクリアできる
- 「シーケンスブレイク」によって攻略順や攻略ルールを好きに選択できる
- 多数のテクニックをマスターすれば通常あり得ないことが何でもできる
- ゲームイベントではお馴染みの存在にもなっている
- メトロイド、オモロイド
2022年12月31日。大晦日というのにTwitchはあるイベントでにぎわっていた。ゲームの最速クリアの祭典、RTA in Japan 2022が開催されていたからだ。最終日となるその日の目玉は、メトロイドフュージョン。メトロイドシリーズ全体で4作目となるゲームボーイアドバンス、及びWii Uバーチャルコンソールでプレイできる、シナリオタイプのメトロイド。あまりにも華麗なテクニックで多くのメトロイドプレイヤー達を感動させたそれのクリアタイムは1:17:28。SA-XではなくRT-Aだった。
これでメトロイド全体が盛り上がってくれればと思うのだが、Switch保有プレイヤーはそれを持っていながらも、メトロイドをやっているという報告は殆ど上がってこない。どうしてもイカゲームやマリオに逃げてしまうらしい。メトロイドドレッドをプレイしている人は、VTuberではごく少数といったところだ。
そこで私がメトロイドについて、主にVTuberに向けてメトロイドの面白さをプレゼンするように書くことにした。その中でも、メトロイドを全く知らない人でも今でも楽しめる作品としてスーパーメトロイドを題材とした。1994年のレトロゲームでありながら今もなお人気の名作で、これ単体でe-Sportsが成立するほどである。ダイレクトマーケティングならぬメトロイドマーケティングとなる本記事で、メトロイドシリーズへの理解と、スーパーメトロイドに触れることでメトロイドの面白さを知ってもらいたい。理解のスピードブースターの準備はよろしいだろうか。
ようこそ、『メトロイド』の世界へ
任天堂『メトロイド』シリーズ
任天堂の作品
任天堂がゲームの世界において頂点にいることは説明不要である。その任天堂のゲームシリーズを列挙してみると、次のものがある。
- マリオシリーズ:言わずと知れたあの「配管工」。マリオないしルイージが主人公となるものはマリオブラザーズ(FC・1983年9月9日)が初である。マリオを起点に派生作品が非常に多い。
- ルイージマンション:ルイージ主役のもの。3部作で完結済み。
でっていうヨッシー:恐竜。スーパーマリオ ヨッシーアイランド(SFC・1995年8月5日)が初主人公作。ニコニコ動画に面白いプレイ動画が存在するらしい。- ワリオ:下品。スーパーマリオランド3 ワリオランド(GB・1994年1月21日)が初主人公作。メイドインワリオシリーズは人気作である。
- ドンキーコングシリーズ:ゴリラ、あるいは猿のあれ。元々マリオはドンキーコングシリーズのキャラクターでもあった。多くの人はスーパードンキーコング(SFC・1994年11月26日)が最初というイメージが多いはず。
- カービィシリーズ:正式には星のカービィ。ハル研究所開発である。最初の作品は1992年4月27日にゲームボーイで登場した。現在もシリーズ継続中の人気作品である。
- ポケモンシリーズ:もはや説明不要である。元はゲームフリーク、現在は株式会社ポケモンで開発されている。任天堂やハル研としての作品も存在する。
- ピクミンシリーズ:2001年10月26日のGCが第一作のシリーズ。忘れた頃に新しい作品が出るという謎の動きをしている。
- 伝説のスタフィーシリーズ:開発がトーセ。GBAとDSでのみ出ている。
- ベヨネッタシリーズ:開発はプラチナゲームズ。元々セガからXbox 360/PS3に出ているものがSwitchに移植された。Steamでも出ているシリーズである。デビルメイクライと繋がりがあるが、DMC1のディレクターであった神谷英樹氏はCAPCOMを退社しているので後のシリーズには関わっておらず、繋がりもガバガバである。
性癖ヤバイおばさん - MOTHERシリーズ:糸井重里氏の名作。1989年7月27日のFCが第一作。
ちんちん - ゼルダの伝説シリーズ:1986年2月21日、ディスクシステムで登場したアクションRPG。時のオカリナは歴代でも高く評価されている名作である。
- ファイアーエムブレムシリーズ:1990年4月20日のFCが第一作。シミュレーションRPGで、死亡したキャラクターは二度と使えなくなるというかなり現実寄りな作品。シリーズが定期的に出ているので人気作品である。
他にも任天堂作品は非常に多いが、全て挙げるとそれだけで1記事相当なのでここで割愛する。しかしここに挙げたものはいずれも一度はやっている、どこかで聞いたことがある、見たことがあるものが多いはずだ。任天堂作品は基本的に「第一作目」をやっていなかったとしても、単体で楽しめるものが多いのが特徴である。それゆえにシリーズのファンはそれぞれの思い入れのある作品が異なるということも多いのである。
1986年、『メトロイド』のはじまり
ファミコンが1983年に登場して以来、ファミコン用周辺機器は公式である任天堂はもちろん、様々なメーカーが対応する「サードパーティ製品」を打ち出していた。だがファミコンのカセットのROM容量はドンキーコングで24KB、最大容量となるメタルスレイダーグローリーで1MBまでという、当時でも決して多いとは言えないものであった。それを解消するかのように1986年2月21日に任天堂が新たに発売した周辺機器がディスクシステムである。ROMにディスクカードを採用し、所謂フロッピーディスクの廉価版のクイックディスクをベースに作られた磁気カードの一種である。容量は両面で112KBとなり、セーブ機能の付与、ディスクシステムに搭載されたチップにより音源が簡単に拡張可能になるといった特徴を持っていた。
その特徴を存分に生かし、任天堂としては珍しい硬派系のゲームとして制作されたのが『メトロイド』である。伝説のバウンティハンター、サムス・アランとなり、メトロイドとマザーブレインを破壊するのが主目標のゲームである。よく間違えられるが、メトロイドは浮遊生命体の名であり、主人公サムスの名ではない。これは1986年8月6日、ディスクシステムが登場して6ヶ月も経たないうちに制作された作品である。だが開発にあたって全く設定が決まっておらずゲーム制作そのものも進んでいないこともあって、発売に間に合わせるために当時の任天堂第一開発部総出で、実質1ヶ月で完成させたという逸話がある。そのためマップの使いまわし、縦長通路がやたら多い、システムも突貫工事の影響で足元を這う敵に対処する攻撃方法(地面に向かって撃つなど)がないという問題点こそあるが、それでも高い評価を得て、その独特な世界観とシステムでマニアックな作品として存在感を放っている1)参照:メトロイド – Wikipedia。

その後の続編について
メトロイドは確かに成功はしたが、任天堂の中でも硬派であり、マリオやポケモンといったシリーズと比較しても難易度は高い方である。そのためプレイするユーザーは「国内では」少なかったものと思われる。しかしメトロイドは海外、特に北米ではこれが多くの人に受け入れられた。メトロイドの発売から6年後の1992年、ゲームボーイで登場した『メトロイドII RETURN OF SAMUS』は、ストーリー的には一本道だが基本部分は変えずに構成されている。しかしゲームボーイというゲーム機の関係で画面が小さく、マップ機能もないので難易度が高いことは変わらない。ちなみにかの有名な「メトロイド オモロイド」が使われたのはこれのCMであり、しかもCM内容はメトロイドがアメリカで人気であることを考慮し、ストップモーションを用いたアメコミ調アニメーション+CGで構築されている。現在でもこのCMを見ることができる。また、2017年には3DSでこれのリメイク版となる『メトロイド サムスリターンズ』が発売された。両者ともメトロイド全体のストーリーとしては重要な位置にある2)参照:メトロイドII RETURN OF SAMUS – Wikipedia。
1994年、任天堂のメインはスーパーファミコンに移り、これまで以上にゲームの作り込みが可能になった。そこで誕生したのが『スーパーメトロイド』である。これについては後述する。メトロイドシリーズはスーパーメトロイドをもって完結となり、一旦は新作メトロイドの制作はされなくなり、人々の記憶からメトロイドというシリーズの存在は薄れていってしまった。だが桜井政博の名作「ニンテンドウオールスター! 大乱闘スマッシュブラザーズ」(スマブラ64)でプレイアブルにサムスが入っていたことによって、再びメトロイドが注目されることになった。
そうしてメトロイドシリーズは再開されることになり、この時に従来の2Dスクロールアクション型と、サムスの一人称視点を基準とした3Dアクション型に分かれるようになった。2Dではまず『メトロイドフュージョン』が2003年2月14日、次に3Dで『メトロイドプライム』が2003年2月28日に発売された。メトロイドプライムは20年の時を超えてSwitchでリマスター版が登場している。以降は2Dメトロイド、3Dメトロイドでそれぞれ開発が異なり、2Dは任天堂主導、3Dはアメリカのレトロスタジオ主導で開発が進められている。なお、ナンバリングタイトル以外の作品はそれ以外の開発であることが多い。新作については、任天堂メジャータイトルと比較しても明らかに頻度は低い。現在確認できるのはメトロイドプライム4がレトロスタジオ主導で開発中であるとのことだが、ここまで一切音沙汰がない。任天堂が求める品質に届かない日々が続いているのであろうか。
1994年、伝説の名作『スーパーメトロイド』
スーパーファミコンは任天堂の歴史では非常に重要な位置にある。それは後のシリーズの第1作目であったり、ハード自体の性能が上がったことによって、ファミコンから続くシリーズでゲーム性やストーリーが一気に良くなったことで数々の名作が誕生したからである。そのため未だに根強い人気を誇るレトロゲームハードの1つである。そしてそれは、スーパーメトロイドも例外ではない。
開発のスタートは1991年。プロデューサーを加納誠、ディレクターを坂本賀勇として、スーパーメトロイドをもってメトロイドシリーズを完結することを目標に、その舞台をメトロイドの始まりである惑星ゼーベスともとにして制作が開始された。開発当初は12Mbit(=1.5MB)で進めていたが、開発を進めるにあたってゲーム内容の追加、グラフィックと音楽のボリューム増加に伴って24Mbit(=3MB)に変更された。開発からプロトタイプの完成までは18カ月を要したという。制作においてこれのディレクターであった坂本は、調整作業が難航した時に完成直前の作品を自宅に持ち帰り、自身の妻にプレイさせる事で困難なポイントを探り、翌日社内で変更箇所を指示していたという。そうして1994年3月19日に発売となった3)参照:スーパーメトロイド#開発 – Wikipedia。
スーパーメトロイドは、過去2作に存在した問題点を改善し、新しい装備とアクションの追加が行われた。これによって操作性が大幅に向上し、攻略手順の自由度が拡大され、過去のメトロイドをプレイしたことがない人は手順通りに進めればとりあえずクリアでき、過去作プレイヤーは勝手さえ分かれば様々な攻略方法で何度でもプレイできるゲームに仕上がった。これが日本国内ではあまり目立たなかったが、海外では高い評価を得ることになり、発売から30年が近付く今でもプレイされ、「研究」され続けているゲームでもある。今回はこのスーパーメトロイドを題材として、任天堂の中でもあまり触れる人が少ないメトロイドシリーズについて、主にメトロイドシリーズを全く知らない人がやりたいと思えるくらいに詳しく語っていくこととする。
スーパーメトロイド 入門書
メトロイドの世界観
メトロイドの世界観は、宇宙全体を舞台とするSFである。この世界ではコスモ歴が用いられ、銀河連邦が全体を統治している。その対極に位置するのがスペースパイレーツをはじめとするテロリストや犯罪集団である。その他にも、メトロイドやフェイゾンといった未知の存在といった脅威もある。基本的に銀河連邦がスペースパイレーツ等を鎮圧し、未知の存在への脅威を取り除くことによって銀河の平和を保っている。ここにフリーのバウンティハンターとして活動するサムス・アランが関わることが作品の殆どで共通する。また、銀河連邦にとってはサムスへの依頼は最終手段と考えており、このことからこの世界における銀河最強の戦士である。この場合、単に銀河連邦が無能で手も足も出ないからということが多いが。そんな銀河連邦を尻目に、依頼を確実にこなしていくのである。
基本的にはメトロイドの世界は独立した1つのシリーズ・世界である。ただし、任天堂内の他の作品で設定が似ているものがあること、スマブラを除いてゲスト出演していることから、一部のシリーズとは共通の世界ではないかという推測がなされている。具体的には次のことがあった。
- 星のカービィ:星のカービィ3でステージ5-2に登場する。ここではメトロイドを全て倒すことで、サムスからハートスターを貰える。またこの時、サムスがヘルメットを脱ぐ。
- F-ZERO:F-ZEROの世界には「銀河宇宙連邦」が存在する。ただし、このことについての関係は明確にはされていない。
- スターフォックス:スターフォックスとF-ZEROに同じ名前の会社のエンジンが出てくることを根拠としている。ただしこの情報は私が大嫌いなまとめサイト由来のため信憑性が非常に低い。
ただしこれはファンの考察に過ぎないことを理解したい。もし共通の世界であったとした場合、カービィがとんでもないチート能力を得ることになり、おそらく世界が崩壊してしまうためである。そのためこの部分はファン同士で話をするときのネタとして使うべきである。
主人公サムス・アランについて
主人公のサムスについて、以下の設定を最低限抑えておくといいだろう。
- 名前:サムス・アラン
- 種族:人間(鳥人族のDNAを移植)
- 性別:女
- 身長/体重(パワードスーツ着用時):190cm/90kg
- 出身地:コロニーK-2L ゼーベス
- 本拠地:不明(あえて言うならスターシップ)
- 職業:バウンティハンター
- 家族構成
- 父:ロッド・アラン(人間)
- 母:バージニア・アラン(人間)
- DNA提供者:グレイヴォイス(鳥人族)
- 上官:アダム・マルコビッチ(銀河連邦軍所属時代)
- 宿敵:リドリー、ダークサムス

サムスは元々人間であり、コロニーK-2Lで生活していたところ、鳥人族を追っていたスペースパイレーツに襲撃されて、この際に両親を失った。しかも母はサムスを庇ったことでリドリーに殺されており、既にこの頃から因縁がある。その後グレイヴォイスに引き取られてゼーベスに移住するわけだが、その頃から存在するマザーブレインの見解では、人間にはあまりにも過酷な環境で生きられないということが分かった。そこでグレイヴォイスのDNAを移植し、調整を行うことでゼーベスでも生活できるようになった。これがサムスの身体能力が高い理由である。一部作品では所謂「ゼロスーツ」の状態で行動することになるが、その状態でも平然と高いジャンプができるのも鳥人族のDNAが入っているためである4)参照:サムス・アラン | メトペディア – メトロイド Wiki | Fandom。スーツを脱ぐと強いのはスマブラだけなので注意。
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メトロイドシリーズは基本的にサムスが喋らないことで共通する。例外的にOther Mは喋る作品で、サムスは小林愛氏が演じている。基本的にスーパーメトロイドまでは全くサムスの言葉はなかったが、フュージョン以降の2D作品は文字で語ることがある。プライムシリーズでも基本喋ることはないが、スキャンバイザーを使用した際にログブックに登録されるものの解説では語っているものがある。ただ、全く喋らないからと言って感情はないというわけではなく、寧ろわかりやすい程の感情を持っている。これはプライムシリーズで見ることができる。また、Other Mはサムスの人物像が詳しく分かる作品でもあるので、一部ではゲームシステムやストーリーについて酷評されているがそれは気にせず、やってみるとメトロイドシリーズを楽しむことができるようになる。
スーパーメトロイドに至るまでのシリーズの動き
ストーリーとしては、まず初代メトロイド及びそのリメイク版のゼロミッションでメトロイド及びマザーブレインを破壊する命を受けて惑星ゼーベスに降り立つ。ゼロミッションではスターシップを撃ち落されて、スペースパイレーツの宇宙船から脱出する第2部が追加されている。また、脱出の際に鳥人族の神殿で試練をクリアして、伝説のパワードスーツ(バリアスーツが標準装備のスーツ)を入手している。その後、系列的にはプライムシリーズがメトロイドIIの間に入ることになっているようである。そしてメトロイドIIの後、スーパーメトロイドが今回の話となる。その後はOther M→フュージョン→ドレッドに続いていく。
メトロイドIIでは、銀河連邦より惑星SR3885)元ネタは当時のヤマハのバイク「SR400」が実際は排気量が388ccだったことに由来し、開発中の仮名称として使用していた。これがそのまま定着してSR388となった。のメトロイドを殲滅する命を受けてそこに降り立った。SR388においてはメトロイドは脱皮が可能であり、従来のメトロイドとは異なる姿のメトロイドを相手にする。最後にクイーンメトロイドを撃破した後、その奥で意図せず孵化した特殊個体のメトロイド、「ベビーメトロイド」(ベビー)と遭遇する。メトロイドを殲滅するという指令を受けながらも、ベビーは排除せずにスターシップまで連れて帰り、SR388を後にした。スーパーメトロイドは、その後の話となる。

スーパーメトロイドの内容と操作
スーパーメトロイドは、これまでメトロイドシリーズをやったことがない人向けにオープニングで過去2作の概要がサムスによって語られる。これまでに起きたことが語られ、直近のメトロイドIIの後はベビーをスペースコロニーの宇宙研究アカデミーに持ち込み、メトロイドの特性を役立たせることを目的に研究が行われた。サムスが離れてしばらくした後、スペースコロニーで緊急事態が発生し、その指令を受けてサムスが急行し、スペースコロニーへ進入したところから話が始まる。簡単に話をまとめると、この後リドリーによってベビーは奪われ、それを追ってサムスは惑星ゼーベスへ向かう。目的はスペースパイレーツ最高司令官リドリーとその幹部3人(3匹?)のボスの撃破、そして復活したマザーブレインを再度破壊することである。
操作は2D横スクロールアクション(実際は縦にもスクロールする)のもので、スーパーファミコンのコントローラーを基準にすれば、次のようにセットされている。
- 十字キー左右:移動
- 十字キー下:しゃがみ(空中では下を向く)/モーフボール(しゃがみ・下向き状態で下入力)
- 十字キー上:上を向く/モーフボール解除(モーフボール中)
- A:ジャンプ
- B:ダッシュ
- X:攻撃
- Y:武器選択解除
- スタート:マップ/サムスのステータス画面
- セレクト:武器選択
- L:斜め下に構える/マップ画面に移動(サムスのステータス画面時)
- R:斜め上に構える/サムスのステータス画面に移動(マップ画面時)

スーパーファミコンのコントローラーのボタン数は現在のコントローラーと比較してもかなり簡素であり、コマンド操作もないため複雑な操作は要求されない。また、開始前にオプションで各ボタンの割り当ても変更できるので、ABXYまわりのボタンを自分が使いやすい形にすることができる。なお、現行のXbox型コントローラーとはABXYの配置が真逆になるので、それらのコントローラーに慣れていると違和感を感じる可能性はあるだろう。しかし簡単なのですぐ慣れるはずだ。
スーパーメトロイドをプレイ可能なハードとその差異
現時点でスーパーメトロイドをプレイ可能なハードは以下の通りである。
- スーパーファミコン/SNES:実機そのもの。生産終了品、レトロゲーム、骨董品につき、ROMも含めてまともに動くものを入手することすら難しい。今保有している人は大事にすべきだろう。
- Wii バーチャルコンソール:Wiiのインターネットサービスの1つとして存在していたもの。現在はWii自体が生産終了・サポート終了品であり、サービスも終了しているので既にインストールした人以外は実質プレイ不可である。
- WiiU バーチャルコンソール/Newニンテンドー3DS バーチャルコンソール:こちらもインターネットサービスである。この2つも共通して3月28日にサービス終了が決定し、結局プレイ不可になる。
- Nintendo Switch Online(Switch):Switch用有料オンラインサービスであり、これに加入している人はファミコン・スーパーファミコン・ゲームボーイのタイトルをダウンロードして遊ぶことができる。上位プランが「Online+追加パック」で、この場合は64・ゲームボーイアドバンス・メガドライブもプレイ可能になる。3月9日からフュージョンが配信され、ゼロミッションは未定である。現状、これが多くにとっての最適解である。
- ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン:人気21タイトルを収録した小型のスーパーファミコン。生産終了品ではあるが中古市場にはそれなりに出回っている。現代の仕様に合わせた再設計版でもあるので、コントローラーは全く同じでありながら、非常に小型になり、USB micro-Bで起動し、HDMI出力が可能である。実機コントローラーにこだわりたい人向けである。
現時点でサポートが有効であり、更新が見込まれるのがSwitchである。しかし私はSwitchを持っていない難民でもある。メトロイドプライム4が確定したときには本格的に考えなければならないが、金もない私にはそれは無理な話であろう。したがって最適解を選ぶことはできない。そしてSwitch以前のハードは軒並みサービス終了なので、これも使用できない。そこで選んだのがニンテンドークラシックミニである。
現在は生産終了品であるものの、中古市場を見ると、そのシリーズは割と流通していることが分かる。ただこれらは収録されているゲームタイトルが固定されているので、Switchよりも不便である。そうでありながら選んだ理由は、コントローラーだ。コントローラーはスーパーファミコン実機と全く同じであり、スーパーメトロイドにおいて必須のアクションを行うには実機コントローラーの方が非常にやりやすいと分かったためである。これは実際に2時間59分を走ったときに判明した。
したがって、利便性やサポートを重視するのであればSwitchユーザーはSwitch Onlineでプレイし、実機コントローラーで正確な操作を要求するのであればニンテンドークラシックミニにすべきである。なお、実機スーパーファミコン以外はどれでも「インチキセーブ」を実装しているので、高難易度プレイでも多少は楽である。しかしSwitchは巻き戻し機能があるので、やり直しの楽さはSwitchが勝っている。この部分も含めて、どれでプレイするかを決めるといい。
スーパーメトロイド 実践編
ここからは実際にスーパーメトロイドをプレイするにあたって、実際のプレイ動画をもとにして解説する実践編となる。また、これを読んでいるのは初心者であるという想定の下解説を行う。
実際のプレイ動画
これを書くにあたって、参考となる動画を自分自身で作成した。つまり、実際に2時間59分をしたのである。Twitchで配信を行い、その録画アーカイブはYouTubeにあげている。ここではこれを基準に解説していく。
行動方針:マップ→移動→探索→攻撃
どのゲームでも基本的にそうだが、アクションゲームは移動と探索と攻撃である。まずは先に行けるところを探して進んでいくところからである。序盤は一本道のため迷うことはないが、流れ的にはボムを手に入れた後から探索範囲が一気に広くなる。ここからどこに進めばいいか迷ってしまうことになるはずだ。
なのでまず初心者は、各エリアのどこかに存在するマップルームを探し当て、そこでマップデータを入手することから始める。基本的にマップルームはエリアの始めにあり、大抵はロックがかかっている。このロックはレッドゲート(ミサイル5発/スーパーミサイル1発)であることが多い。ただし、難破船とノルフェアは少し後でないとマップデータを入手できないので注意。マップデータを入手したら、マップ上の白い点を目指して探索を行っていく。

マップ上の白い点にはサムスのスーツを強化する各種アイテムが存在する。その中の一部は回復ポイントである。また、マップ上のSがセーブポイントで、到達済みが赤、未到達が青で塗られる。これらを目印に移動を行う。ただし部屋に到達してもアイテムが隠されていることが多いので、どこにあるかを敵を倒しながら探索していくこととなる。
しかし入手できるマップデータは不完全である。ブリンスタの例では、明らかに離れている場所があることが分かる。見た目的にはどこにもルートがないように見えるが、どこかに必ず隠し通路が存在し、その隠し通路からその場所に到達できるようになっている。隠し通路は特定の武器やアクションでなければ破壊できないブロックで隠されていることが多く、最初はそれがないためにスルーせざるを得ないのが殆どである。後に対応する武器やアクションを入手すると、その先に到達してアイテムを入手できるようになる。これは初代メトロイドから続く伝統である。稀に部屋自体も隠されていることがあるので、怪しいと思った場所は積極的に調べていくといい。そのブロックはボムや、中盤で入手できるXレイ・スコープを使えばどの場所がブロックまたはフェイクブロックであり、どれで破壊できるかを調べることができる。
画面内説明は少ないが普通に進めば誰でもクリアできる
この頃の2Dメトロイドはレトロゲームにありがちなこととして、画面内説明が非常に少ない。文字が出るのはせいぜいメニュー画面を開いたときと、アイテムを取得したときである。説明が少ないことでどうしたらいいかわからなくなる人は多く、マップがあったところで迷うことは多い。ただ、スーパーメトロイドの設計としては、各種アイテムを初めて入手したときはすぐ先で使うタイミングがある「テストプレイ」のギミックが必ずあり、分岐があったときはブルーゲート(ロックなし)、あるいはレッドゲートの方へ行けば大抵は正解ルートである。グリーンゲート(スーパーミサイル)、イエローゲート(パワーボム)は追加アイテムやショートカットが多い。また、足場のないエリアはアイスビーム、グラップルポイントがあればグラップリングビームで渡るか、スペースジャンプが必要で、普通には到達できないような構成になっている。
そのため、基本的には到達時点の装備で進める方へ行けば、開発者が想定している通りのルートに進むことができる。そしてその通りに進めば、新しい装備を入手することができる。この装備は殆どが道中または通路の行き止まりに落ちているもので、一部の装備はボスを倒した後に入手できるものになっている。それで装備を強化しつつ、入手したアイテムを使用して新しいルートを開いて先に進みさらにアイテムを入手、それを繰り返す形となる。そして最後にはマザーブレインまで到達することができるはずである。
アイテムは一部必須のもの以外は取らなくてもクリアできる
スーパーメトロイドに登場するアイテムは以下がある。
名称 | 効果 | 弾数や制限など |
モーフボール | 十字キー下を2回入力することでボール状態になる。これがないと始まらない。 | – |
ボム | モーフボールで使用できる時限爆弾。攻撃はもちろん、特定ブロックの破壊に使用する。爆発するタイミングをうまく合わせることで無限ボムジャンプができる。 | 通常使用では同時に3発まで置ける |
スクリューアタック | 回転ジャンプ時にエネルギー波を発生させ、接触した敵にダメージを与える。シリーズでトップクラスの威力を持ち、ボス以外の殆どの敵を一撃で倒せる。 | – |
スプリングボール | モーフボールで飛ぶことができる。実はスルーされがちなアイテム。 | – |
バリアスーツ | ダメージを50%軽減し、熱耐性を付与する。外見が最も有名なサムスのパワードスーツの形になる。通常攻略ではノルフェアを進攻する時に必要。 | – |
グラビティスーツ | ダメージを25%軽減(バリアスーツ併用で75%)し、水の抵抗を無効化して地上と同様に動くことができる。溶岩のダメージもカットする。スーツは赤紫色に近いカラーリングとなる。通常攻略ではマリーディアおよびノルフェア深部を進攻する時に必要。 | – |
ハイジャンプブーツ | ジャンプ力が高くなる。おおよそ通常の2倍の高さを飛べる。 | – |
スピードブースター | 一定距離をダッシュするとサムスが高速ダッシュになり、この時体当たりすることで敵にダメージを与えられる。派生技にシャインスパークがある。ゼーベス終了のお知らせ。 | – |
スペースジャンプ | 回転ジャンプ時、飛んだ距離の約1/3程度を降下する前にジャンプすることで無限にジャンプできる。失敗した場合でも回転ジャンプは維持され、キッククライムを行うと再度スペースジャンプが実行できる。 | – |
チャージビーム | 攻撃ボタンを長押しすることでビームをチャージし、威力の上がった一撃を放つことができる。パワーボムと後述のビームを単体で組み合わせることでチャージコンボが使用できるようになる。 | – |
スペイザー | ビームを3本同時に発射できるようになり、威力が増す。本作ではプラズマビームとの併用は不可。チャージコンボはスターダストシャワー。弱い。 | – |
ウェイブビーム | 物体を貫通する波形状のビームを放つ。シャッターの裏開けや障害物の裏から敵を攻撃できるようになる。チャージコンボはアステロイドベルト。最も実用的で、ボスにも有効。 | – |
アイスビーム | 当たった相手が凍結する効果を持つビームを放つ。凍った敵はその上に乗ることができる。本作は当たった対象物のエントロピーを停止させる(=時空間を切り離す)効果があり、凍っているのはその副作用によるものという超常設定になっている。チャージコンボはダイヤモンドダスト。使いどころが少ない。 | – |
プラズマビーム | 敵を貫通する非常に強力なビームを放つ。命中してもビームが消えないため、多くの敵にまとめてダメージを与えられる。リドリーに対して最も有効なビームである。本作ではスペイザーとの併用は不可。チャージコンボはエメラルドスプラッシュ。貫通性能を持っているが、使いどころが少ない。 |
– |
エネルギータンク | サムスのエネルギー最大値を+100する。取得時にエネルギーが最大まで回復する。 | 14個存在、最大エネルギーは1499。 |
リザーブタンク | 取得時は空のタンクである。サムスのエネルギーが最大のとき、エネルギー回復アイテムを取得した際にエネルギーが蓄積される。1つのタンクで100まで蓄積できる。補給形式がAUTOの場合、サムスのエネルギーが0になった時点でリザーブタンク内のすべてのエネルギーがスーツに補給され、死なずに活動を再開できる。 | 4個存在、最大蓄積エネルギーは400。AUTO⇔MANUALを切替可能。 |
ミサイル(ミサイルタンク) | アームキャノンに搭載されている小型重火器。本作では攻撃のほか、レッドゲートの開放に使用する。弾数制限がある。回復アイテムのミサイルアモは1つあたり2発である。 | 1個あたり5発増加する。46個存在、最大値は230発。 |
スーパーミサイル(スーパーミサイルタンク) | ミサイルの強化版。高い破壊力と推進力を持ち、1発はミサイル3~5発に相当する。着弾時は画面全体が振動する衝撃を発生させ、壁や天井にくっついている敵を落とす効果がある。グリーンゲートの開放、スーパーミサイルブロックの破壊にも使用する。回復アイテムのスーパーミサイルアモは1つで1発である。 | 1個あたり5発増加する。10個存在、最大値は50発。 |
パワーボム(パワーボムタンク) | モーフボールで使用できる非常に強力な爆弾。設置後一定時間で広範囲に凄まじい熱力の爆発を引き起こす。スクリューアタックと並んでトップクラスの威力を持ち、ボス以外の殆どの敵に有効である。イエローゲートの開放、パワーボムブロックの破壊、チャージコンボに使用する。回復アイテムのパワーボムアモは1つで1発である。 | 1個あたり5発増加する。10個存在、最大値は50発。 |
グラップリングビーム | アームキャノンから電気性のロープ状ビームを発射できる。ビームはアンカーブロック、リッパII、プワンプに向けて放つとぶら下がることができ、側壁のアンカーブロックに向けて放つと壁に貼り付き、ジャンプボタンを入力するとキッククライムを行える。ビーム先端は攻撃判定があり、ブルーゲートを開けることができ、アイテムを回収でき、一部の敵に対して一撃死の効果がある。 | – |
Xレイ・スコープ | セレクトでカーソル選択した後、Bボタンで使用する。地形に隠された特殊ブロックや空洞状の隠し通路を透視可能になる。熟練者は殆ど使わないが、使用中はサムス以外の敵とオブジェクトが一時停止する効果があり、これを利用したバグ技が多く存在する。RBOにおいては必須アイテムになることも多い。 | – |
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アイテムは全21種類で、配置されている数は合計100個になる。この中で必須になるのはスプリングボール以外のモーフボール関連と、エネルギータンクを3個以上、ミサイルを両方適量、チャージビーム、そしてアイスビームである。これらについてはどんなルートでも必ず入手することになるので、まず忘れることはないだろう。メトロイドを倒すにはまずアイスビームで凍らせてからミサイルを5発(スーパーミサイルは1発)撃ち込む必要があり、一部の敵は通常のビームでは効かず、チャージビームでしかダメージにならないことが多いので、この2つがなければ詰む。もっとも、特別なルートで進行しない限り、取らないで進むことは無理である。
ただ、クリアするだけであれば実はアイテムは全て回収する必要はない。普通にプレイしていれば、全体の半分くらいは回収しているものであると考えられる。その状態であれば、攻撃をちゃんと避けることができればクリア不可能になることは避けられるはずだ。
なお、マザーブレインを倒した後は少しの「お約束」を経てクリアになる。したがって倒せたからと言って気を抜かないことが重要である。
最大の楽しみ方「シーケンスブレイク」
スーパーメトロイドは普通にプレイしても面白い。だがそれ以上に面白いのが、数々のテクニックを利用することによって、想定される攻略ルートを無視して自由に攻略することができる、所謂「シーケンスブレイク」がある。これを行うことで、通常はそこに到達するのに必要な装備がない状態でも強引に進めたり、スーパーミサイルやパワーボムを本来最初に入手する場所とは別の場所で先に入手できる、といったことができ、それによって通常ではあり得ない状態で進攻したりボスと戦うことができるようになる。
普通にクリアを目指す場合はあまり恩恵はないが、100%クリアでもタイムを短縮したい場合はシーケンスブレイクを利用することで効率的にアイテムを回収して進めることができるほか、逆に取得率を気にしない、あるいは最低限のアイテムだけで攻略する「Any%(Low%)」6)人力でクリアできる最小値は14%である。もできる。そしてスーパーメトロイドでは最難関であり、これができればスーパーメトロイドのプロと言っても過言ではない「RBO(Reverse Boss Order)」もプレイできる。先に断っておくと、これらのやり方をしたところで別に特典があるわけではない。だが、プレイテクニックは本物であることの証明にもなる。このような楽しみ方ができるからこそ、スーパーメトロイドは何度遊んでも飽きないゲームとして愛され続けているのである。
シーケンスブレイクをするには、特定のテクニックが必要である。ここでは動画付き解説となる。
テクニック01:キッククライム
キッククライムは度々解説に登場させていたが、簡単に言えば「壁蹴りジャンプ」である。これはシーケンスブレイクをしなくてもスーパーメトロイドでは必須技術の1つである。これはブリンスタにいる師匠のエテコーンが教えてくれる。回転ジャンプで壁に接触している状態で、その壁とは逆方向の十字キーとジャンプボタンの同時押しで反対側に飛ぶジャンプができる。通常は狭い縦長の通路で行うが、上級者になると片面キッククライムを利用してアイスビームやスペースジャンプが必要な場所を突破するシーケンスブレイクを行う。単純に時間短縮にも使える。
テクニック02:シャインスパーク
これもテクニックというよりは必須技術である。スピードブースター中にしゃがむとエネルギーを蓄積し、サムスの全身が白く発光する。この状態でジャンプボタンを押すと、真上に高速で飛んでいくことができる。またジャンプボタンを押した後に方向キー右・左とL・Rの組み合わせによって、さらに4方向、合計5方向に高速で飛んでいくことができる。この能力はブリンスタにいるもう1人(1匹)の師匠のダチョラが教えてくれる。
シリーズ初実装の能力であるためか、スーパーメトロイドのみシャインスパーク中はエネルギーを大きく消費する。障害物に衝突するか、リザーブタンクを除いたサムスのエネルギーが29になると停止する。障害物に衝突した場合はシャインスパークの進行方向と垂直にサムスの残像が2方向に拡散し、これはスピードブースター及びシャインスパークと同じ威力を持っている。
テクニック03:モックボール
シーケンスブレイクを行う上で、モックボールは必須技術である。ボールダッシュとも呼ばれる。これはスポア・スポーンをスルーしてスーパーミサイルを最初に入手するのと、スピードブースターなしでアイスビームを入手するのに使用する。ダッシュジャンプを行い、ジャンプの高さは任意だがダッシュ方向への十字キーは離さずにジャンプ中に十字キー下を入力してしゃがみ状態にし、地面に到達する寸前にモーフボールになり、ダッシュ方向へのキー入力は継続する。これによりモーフボール状態でもダッシュがそのまま維持されて、通常ならシャッターで頭をぶつけるところ、ぶつけることなく余裕で通過できる。高速移動が可能なため、スピードブースターと共にTAでも使われることがある。
テクニック04:連続ボムジャンプ
一部のエリアにおいて、キッククライムが安定しない場合や壁の構造上不可能な場合は連続ボムジャンプでもシーケンスブレイクを行える。ハイジャンプブーツがないときに突破する場合にも使用できる。実のところ、ボムジャンプは音ゲーであり、音で爆破タイミングを同じにすることで綺麗に登れる。タイミングを合わせるという部分で集中力を使うが、キッククライムよりは安定するという人も中にはいるようである。
他にも多数のテクニックが存在する
ここに挙げたのはほんの一部でしかない。スーパーメトロイドは実に奥が深すぎて、他にも多数のテクニックが存在する。それは最高難易度であるRBOを攻略するのに必須なものが多く、おそらくスーパーメトロイドのプレイヤーの1%程度にも満たないほどしか使っておらず、習得率もかなり低いと予想される。そしてそれを紹介しようものなら、もはや1記事では足りないものになる。だが幸いにして、様々な先駆者たちがその技の解説を行ってくれている。その多くは海外の有志によるものだ。メトロイドシリーズが海外人気だからこそ見られる現象である。
かくいう私も、一応それらのテクニックは会得してはいるものの、海外プレイヤーたちと比較すれば安定性に欠けている。ただ、これは仕方ない話である。1994年に私は生まれていない。しかし親(特に母)がスーパーメトロイドを何周もしているほどのプレイヤーでもあったので、その影響は受けているであろう。また、事実上の実機であるスーパーファミコンミニも入手し、実機と全く同じ構造のコントローラーでプレイできるので、より安定性は高くなっていくはずである。
ゲームイベントではお馴染みの存在
ゲームの祭典であるRTAやGDQ(Game Done Quick)では、あらゆるゲームがスピードクリアにエントリーされる。その中でもメトロイドシリーズは常連とも言える存在である。直近のRTAイベントでは、RTA in Japan Winter 2022においてメトロイドフュージョンがエントリーし、走者はフュージョン走者で有名な自堕落氏、クリアタイムは1時間17分28秒である。サムスはせっかちだ。
海外走者が中心となるのがGDQである。ここでもメトロイドシリーズはお馴染みの存在であり、やらない人はいないと言えるほどだ。実際のところ海外プレイヤーの場合は人間離れしすぎている人が多すぎて、ほぼ人力TASに近いことを平然とやってのけてしまうのである。このことがあり、海外プレイヤーと一般プレイヤーをもはや比較できない。テクニックの参考資料にはなるが。
そんなこともあって、スーパーメトロイドをはじめとするメトロイドシリーズの認知度は確実に上がってきてはいるはずであるが、それでもまだ日本におけるプレイヤーは少ないように思える。一応、Switchさえあればゼロミッションを除いたファミコン時代の3部作+フュージョン+ドレッドで2Dメトロイドは一通りできるうえに、3Dメトロイドの第一作目であるメトロイドプライムもリマスター版が販売されている。やはりメトロイドシリーズに新規ユーザーを引き込むには、ゲームイベントをきっかけにするのがポイントになるものと考えられる。そのためには競技人口を増やさなくてはならないのが難点ではあるが。とはいえ、気になったらやってみるのが最適解だ。
メトロイド、オモロイド
メトロイドシリーズ自体は、割と前からやっていたものではある。しかし本格的にやっていたわけではないのと、ほかにやるべきことがあるためにあまりメトロイドに触れる時間がなかったのである。ただ、私はまだSwitchこそ持っていないが、現在進行中のメトロイドプライム4(まだ未定)の情報と、最近になって発売された「メトロイドプライム リマスタード」、そして昨年末にあったRTA in Japan Winter 2022でメトロイドフュージョンがエントリーされたことで、メトロイドが再注目され始めているはずだと感じたのである。
任天堂作品の中でも硬派であることは確実で、そのゲーム難易度はマリオ・ドンキーコング、カービィやゼルダの伝説の比ではないであろう。2Dメトロイド最新作となるドレッドはフュージョン以上の即死率の高さと不気味さを強くする演出により、メトロイドを触れたことがない人には流石に厳しいのではないかと感じるほどの出来になっていることを、プレイ動画から感じたものである。少々本気を出しすぎたようだ。
それはさておき、確かに最新作も人気ではあるが、同様に過去作も人気であり、ストーリー的にも過去の積み重ねがあってドレッドに繋がっているということが言える。これを考えたとき、ドレッドがプレイできるならSwitchを持っているということであるので、Switch Online加入ユーザーは過去作を漁ってみるのがいいだろう。初心者へのおすすめはストーリーも含めてゼロミッションまたはプライム(リマスタード含む)とされているが、実のところどれからやったとしてもゲームシステム的に問題はない。なので私はスーパーメトロイドを挙げた。初代メトロイド、メトロイドIIの話をさらっと復習しつつ、ゼロミッションに並ぶ自由度の高いメトロイドをプレイできるからである。
当然、どんなことに対しても敷居が高く感じるはずだ。未知のものに対しては特にそうだ。なので次の画像を送りたい。

一度始めてしまえば、こう感じるはずだ。
ダイレクトマーケティングのメトロイド版、メトロイドマーケティングの成功を祈って。
以上、スーパーメトロイド 入門書~メトロイドマーケティング編~であった。次はどのルールでクリアしようかな?
KIBEKIN at 00:00 Mar. 22th, 2023
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脚注
本文へ1 | 参照:メトロイド – Wikipedia |
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本文へ2 | 参照:メトロイドII RETURN OF SAMUS – Wikipedia |
本文へ3 | 参照:スーパーメトロイド#開発 – Wikipedia |
本文へ4 | 参照:サムス・アラン | メトペディア – メトロイド Wiki | Fandom |
本文へ5 | 元ネタは当時のヤマハのバイク「SR400」が実際は排気量が388ccだったことに由来し、開発中の仮名称として使用していた。これがそのまま定着してSR388となった。 |
本文へ6 | 人力でクリアできる最小値は14%である。 |