【軽量+多彩】”VMagicMirror Standard Edition”使ってみた! | Kibekin BLOG.

【軽量+多彩】”VMagicMirror Standard Edition”使ってみた!

この記事の概要を簡単まとめ!

  • VRMを表示するソフトウェア・ツールは多彩に存在する
  • 3Dモデルの表示はどうしても重くなりがちである
  • 殆どにおいて必要なのは上半身、全身ではなくていいと考える
  • 軽量でVRMを動かせる”VMagicMirror“、スタンダードエディションが基本無料で使えるので使ってみた!
  • 一部の機能だけ制限される以外はフルエディションと大差なく使用できる
  • 標準でキーボードとマウス、ゲームパッドの入力に反応、それを表示で反映するよう設計されている
  • 負荷は設定を最適化することで、OBSやゲームの邪魔にならないレベルになる
  • 細かい調整も可能になっており、その設定は保存することも可能
  • VSeeFaceとのデータ比較も掲載、目的で使い分けることが重要に
  • ツールが軽量なほど、VTuberには助けになる

PCリソースの管理は、限られたリソースでしか運用できない場合に重要なものとなる。特にラップトップの場合、改造限界が必ず存在する。それはチップセットによるもの、バッテリーとACアダプタの消費電力が足りないため、CPUのピンの形状が異なる、OSが非対応といったハードウェア上の制約、ソフトウェア上の制約の両方があるためだ。その範囲内で出来ることを突き詰め、最適な使い方を見つけ出していく必要がある。万能なのは石油王PCに限られる。

そしてそのリソース管理が重要になる活動の1つがVTuberだ。これは活動スタイルによっては石油王PCが必要である、最低限のスペックがあれば問題ない、といった目的別に応じて、そのリソースを満たせるパーツまたはラップトップを選択することになる。主流となる配信であれば、1台で済ませるなら石油王クラス、分離配信を行うならミドルクラス2つ分という選択になると思われる。分離配信は、私が検証した結果も出していて、少々設定が面倒だが安定はする。

しかし分離配信といえど気になることといえば、VTuberの特徴でもある2D/3Dを動かすソフトウェア・ツールの負荷だ。様々に配布・販売されているそれは、それぞれ出来ることと要求されるスペックが異なり、消費されるリソースも異なる。OBSを使用している場合、エンコード時間も気になることだろう、少しでも低負荷な方がいいと考える人も多いはずだ。そんな中、個人製作でVRMを表示できる、基本無料のソフトウェアが存在した。それがVMagicMirrorである。果たしてどんなものなのか、詳しく見ていくこととする。

低負荷でけっこう色々できるのは便利

VRMを表示するソフトウェア・ツール

3DモデルとVRM

3Dモデル、特に人型のものを考えたとき、その形式は主にFBXかVRMかに分かれるであろう。一般に主流なのはFBXであり、VRMはVRMコンソーシアムによって規定された、プラットフォームに依存しない人型3Dモデルの形式である。設立は2019年4月24日なので、それより前に登場した、3Dモデルを扱うソフトウェア・ツール及びVR-SNSは大抵がFBXで、それより後に登場したものはVRMに対応することが多い。特にVRMについては、日本から生まれた規格ということもあって日本製の多くのものが対応する。たまに海外製でも対応していることがある。

もはや当たり前になったVRChatをはじめとするVR-SNSは、必ずと言っていい程3Dモデルが必要になる。その際、市販品または自分で作ったものをVR-SNSにインポートしたいとき、形式を気にする必要がある。ここで、2019年4月24日が1つの区切りとなる。それ以前からサービスが開始されているものはFBX、それ以降の場合はVRMが使用されていることが多い。これまで取り上げたもので言えば、VRC, NeosVRはFBX, GLBであり、VirtualCast, clusterはVRMである。他は検証していないため、ここでは取り上げない。



それとは別に、3Dモデルを単体で表示するソフトウェア・ツールも多く存在する。2Dも存在するが3Dに限定するためここでは考えない。これらは挙げるとキリがないので代表的なものを挙げると、無料枠はWindowsではVSeeFace, Macでは3tene Free, EasyVTubeがある。なお3teneについてはPro版にしなければほぼ使えないので実質有料枠であるが。有料枠ではLuppet, Animaze(FaceRigの後継)がある。Animazeについては元々Live2D用であるが、3Dにも対応している。これらは全てVRMに対応しており、Animazeは以前はFBXのみだったが現在は問題なく使用できるようになっている。

また、VRMコンソーシアムは2022年9月22日にVRMのバージョンを1.0とし、正式公開した。これまでβ版として運用されてきたVRMはついに世界標準となる準備が整ったことになる。これにより、VRMに対応するソフトウェア・ツールも増えていくものと考えられる。未だにVRMに対応しないVR-SNSが多く、変換が必須な状況は変わらないものの、VRMで出来ることが増えていけば対応形式の1つに追加される日もそう遠くないはずだ。

3Dモデルの表示はどうしても重くなりがちである

3Dモデルもグラフィックの1つであるため、表示には原則GPUが必要となる。このときGPUがない場合はCPUが描写を行うことになる。どちらの場合も負荷のかかる処理であり、これはゲーム、3DCGを扱う作業、動画のエンコードでも同様である。デスクトップであればGPUを搭載することは普通であるのでそれなりの作業ができるが、ラップトップの場合はGPUを搭載していないことはごく普通のことなので、それらの作業はしにくいというのが一般的である。

理論上はCPU, GPU共にスペックが高ければ高い程綺麗で素早い描写が可能である。ただし画像処理はGPUの方が強いため、いくらCPUが強くてもGPUに勝つというのは、世代が10年以上異なるなどの極端な例を除いてあり得ない話となる。ただここでは石油王構成は考えず、最も一般的なミドルクラス構成で考える。その上で、1台のPCでVTuberが行う活動を想定して考える。殆どの人はその1台でゲーム+OBS+3Dモデル表示ソフト、人によってはゆかNEO+わんコメの構成であることが多いはずだ。その状態で配信や録画をすると考える。

この状態で最もリソースが取られるのがゲームで、次に映像のエンコード、3Dモデル表示、そして他のソフトウェア・ツールが続く形となるはずだ。ただ、映像のエンコードについては外部エンコーダがハードウェアエンコードに対応する場合は負荷を軽くすることができるので、これを使用していると3Dモデルの表示より負荷を小さくすることができる。そのため、構成によっては3Dモデルの表示が次点でリソースを消費することとなるだろう。

いずれの場合も3Dモデルの表示はグラフィックに関連する以上、どうしても負荷が発生することは避けられない。また、表示するモデルの容量(ポリゴン数/マテリアル数/ボーン数)と、特殊エフェクトが搭載されている場合はそれに応じた表示するためのリソースを必要とすることになるので、その分リソースが余計に取られることにもなる。これは殆どで任意にON/OFFできるように設計している人が多いほか、単に3Dモデルとして表示する分には不要なので、それ用にオミットしたバージョンを別で用意するなども考えられる。また、3Dモデルを表示するソフトウェア・ツールも設定を軽くすることによってリソースの削減は可能であるが、それでも「元々のソフトウェアが重い」場合にはあまり効果がないことも多い。どちらにしろ、3Dモデルの表示はリソースを多く消費するのが一般的で、これはVTuberにとって決して無視できない問題である。

殆どにおいて必要なのは上半身のみ

通常の配信や従来スタイルの動画投稿において、殆どのVTuberが3Dモデルを表示している。その内容が、雑談だったりゲームだったりする場合は、モデルの表示は全身である必要は殆どないはずだ。その場合なら、喋っているところや手が動いているところが見えていれば、それで十分である。つまり上半身だけはしっかり映せるような3Dモデル表示ソフトウェア・ツールがあって、その負荷が軽いのなら求めているものになる。

ただ、多くの3Dモデルを表示するソフトは全身を映すことを前提としている。そもそもの話、VRMは人型として出力した場合、意図的にテクスチャやボーンを削除しない限り、ちゃんと手足がある状態で出力される。よって、VRMを読み込むことに対応している全てのソフトウェア・ツールは、それを読み込んだ場合全部読み込むことになるわけで、途中で読み込みを止めるといったことは、その処理を強制的に行わせるコードを書かない限り、通常あり得ないことになる。それを実行した場合の不具合とその処理を考えた場合、やるべきではないだろう。



このことは設計する側も気付いているようで、VRMを読み込んだ後の初期カメラ位置は、大抵が上半身を映す位置である。だが結局全身を読み込んでいることには変わりはないわけで、カメラを下の方へ移動すればちゃんと下半身もある。意図的にズームアウトしたり移動させたりしなければずっと上半身を映すので、その意味ではユーザーはカメラ移動を伴う調整はあまりしなくてよいことになるわけだ。

割と軽量で表示できる”VMagicMirror”

私と無音烏は、無料で使用でき、トラッキング性能も良好でLeap Motionにも対応しているVSeeFaceをメインに使用している。これはVRoomとはOSCプロトコルで通信が可能なよう設計されているため、これ1つで出来ることが多くなる。それとは別にAPEXエイベックス・テクノロジーズ株式会社が提案したのが、AIを使ったカメラ1つで手もトラッキングするRiBLA Broadcastも検証したが、これはトラッキングの際に致命的なミスをしてしまっているのと、5月25日以降全く更新がされておらず、開発放棄したのではないかと疑うほど、公式サイトにも情報がない状況が続いている。したがって現状ではVSeeFaceを使って、私は検証を、無音烏は配信を行っていたわけである。

だがVSeeFaceは、軽量化する設定を行っていてもCPU使用率が高く、GPUに一部を代行させてもリソース消費を上手く抑えることができなかった。おそらく動かすための最低限のCPU要求リソースが高いためであると思われるが、公式サイトの説明にはスペックに関する情報はあまり詳しく書かれていないようである。ただ、CPU使用率を下げる方法については書かれているため、このことから元々の要求スペックは高いとみていいであろう。また、Leap Motionも使用できるこれも、実は本体がかなり熱くなるというハードウェア的欠陥が存在することも判明した。このことは他のVTuberからも報告があるので、私だけの問題ではなかったようだ。そのため最近は手のトラッキングは省略して運用することが多かった。

そうなってしまうとVSeeFaceにこだわる必要がなくなるので、代替となるものはないかと探していた時、以前参考にしたサイトがあるのを思い出した。そこではVSeeFace以外にも他にも紹介されていたものがある。その中に、個人開発ながら高い精度と人気があるものがあった。夢を喰うわけではないが、獏星(ばくすたー)氏制作のVRM表示・トラッキングソフト”VMagicMirror“がそれである。これには2つのエディションが存在し、ハンドトラッキング機能に制限を設けたスタンダードエディションと全ての機能が使用できるフルエディションの2つである。どちらの場合もiPhoneアプリのiFacialMocapによるフェイストラッキングに対応する(ただしiPhone X以上限定、アプリ自体は有料)。手のトラッキング方式はWebカメラであるが、Leap Motionには対応しない。折角入手したLeap Motionが無駄になるのを避けるのと、手のトラッキングはあまり必要なさそうであるという考えから、今回はスタンダードエディションを検証する。負荷を軽減し、見せたいものを見せることが果たしてできるのか、詳しく見ていく。

“VMagicMirror Standard Edition”使ってみた!

検証にあたり、使用するPCは無音烏が保有・配信で使用するHasee KINGBOOK T65とする。また説明の際、簡略化のためVMagicMirrorはVMMと呼称することとする。

VMMのインストール

まずはインストーラを入手する。インストーラは原則BOOTHのみで提供されている。FANBOXはフルエディションのみ。フルエディションについての取り扱いは、BOOTH経由の場合は一度買うと今後の更新版は全て無料でダウンロードでき、FANBOXの場合は300円以上の支援で、BOOTHにアップロードされた最新版をその都度ダウンロードできるというものになっている。

ここではBOOTHからスタンダードエディションをダウンロードする。このページにアクセスし、ZIPファイルをダウンロードして解凍、中身のインストーラを起動し、ウィザードに従って進めていく。なお、執筆時点でのバージョンはv2.0.11である。

VMMインストール
VMMのインストールを行う。複数ユーザーが存在する場合は個別インストールするかどうか以外、インストール手順において解説すべきことはない。

準備:設定項目を先に調整する

インストール完了後に起動すると、コントロールパネルとキャラクターウィンドウの2つが自動で開かれる。すぐにでも使いたい気持ちを抑え、使用する前に設定についてある程度調整しておき、使うための準備を行っておく。コントロールパネルには5つのタブがあり、もっと細かく設定したい場合は”ホーム/詳細設定”にある「設定ウィンドウを開く」から行うことができる。



まず見るべきは詳細設定から「エフェクト」の項目である。エフェクトはGPUに関わる設定が主となる。ここで、VMMはモデル表示の画質(品質)のデフォルトが”High”に設定されている。みたところ基本的な負荷は低めであるので、この設定は余程の低スペックでない限りは変更する必要はない。一般的なデスクトップなら余裕があるはずなので、そのままでもいいだろう。ただもし負荷が気になる、特にGPUの負荷を下げたい場合は、VMMのエフェクトのページを参考に、次の項目について確認するといい。

  • 画質:デフォルトでHigh。品質を低くすると負荷を削減できる。なお、Medium以上でのみ使用できる「FPSを半減」を使用しても負荷軽減にはならない
  • 影:デフォルトでON。OFFにすると負荷の軽減ができる。なお、Medium以下だと影が荒くなるので、その場合は逆にOFFの方がいい。また、OBSでクロマキー(緑)を適用した場合影ごと消えてしまうので意味がなくなる。VMM自体の透過機能を使わない場合は注意。
  • 風:デフォルトでON。モデル中に揺れる設定があるものがいい感じに揺れる機能である。ただし特定のものだけ揺らす(揺らさない)設定は不可能。

この3つがGPUについて影響を与える項目であり、最も大きく変わるのが影である。次に品質で、実は風はあまり下がらないようである。このあたりを弄るのはあまり得策とは言えないが、もしもの時の最終手段として覚えておくといい。

事前準備:カメラとマイクを設定

また、3Dモデルを使うならリップシンクと顔(身体)のトラッキング設定は必須事項である。ここも先に確認しておく。設定項目はコントロールパネルからは「配信」タブに、詳細設定は「顔・表情」の項目にある。基本設定はコントロールパネルで完結し、もう少し細かくしたい場合は詳細設定から設定する形となる。ここではコントロールパネルベースとする。解説は顔・表情のページに基づく。

カメラは外付け・内蔵のどちらでも反応し、プルダウンメニューで切り替えられる。その下には高解像度モードとあり、CPU負荷が約2倍になる代わりにトラッキング性能が向上するものである。とはいえ元々のカメラ性能と体感に依存するため、これは好みの問題となる。負荷を上げたくないならやめておくべきだ。また、視線の動きをマウス、ユーザー、固定の3つから選択できる。マウスはマウスカーソルに追従するもので、ユーザーはフリーカメラモードで正面以外の向きにモデルを配置した場合、なるべく正面を見るようにするものである。固定は原則正面を向く設定となる。これらは目的と使用方法に応じて選択する。

マイクはリップシンクがデフォルトでONになっている。マイクもプルダウンメニューで選択する。基本はいつも使用しているマイクにセットし、VCn勢であれば仮想オーディオデバイスがここに来ることが多い。マイク感度はリップシンクがうまくいかない場合の調整項目であり、下の「音量をチェック」を使用して、正しく反応するように調整していく。これらの調整が完了すれば、とりあえずは使用できる状態になる。

実際にVRMを読み込ませる

ここまでできれば使用準備は完了となる。ホームに戻り、「VRMロード」からVRMを読み込む方法を選択する。PC上のファイルをロードとVRoid Hubからロードの2種類の方法を使用できる。殆どは自分のモデルを動かしたいはずなので、前者を選ぶことであろう。VRMは通常、ライセンスに関する情報を必ず含むため、その確認画面が必ず現れる。このとき、キャラクターウィンドウに情報が、コントロールパネルにOK/Cancelが現れる。これにOKをクリックすることで対象のVRMが読み込まれ、トラッキングが開始される。

VMMでVRMを読み込んだ
VRMを読み込む際と読み込んだ後の状態。VRM共通の注意表示にOKした後で実際にモデルが表示され、トラッキングが開始される。

先の設定で解説した以外の項目を何も変更していなければ、モデルの前方にはマウスパッドとキーボードがサイバーチックに表示されており、VMMを起動しているPCのマウスとキーボードの入力に応じて反応するようになっている。他にもゲームパッドを表示させてその入力を反映し、ゲームしているように見せることもできる。それらの詳細は次項で詳しく解説する。

VMagicMirrorの実験開始

VMMは外部アプリを用いたトラッキングが可能になっているが、殆どがiPhone限定(モデルはX以上)のものなので今回は考えない。原則としてVMMとWebカメラ・マイクのみで完結するものについてのみ見ていく。

実験:実際に動かしてみる

まずは先の設定通りでどのようになるかを見る。検証時の設定として、VMMで透過機能を使用し、画質をMediumに落とし、影はOBSで映す場合には邪魔なのでこれをOFFにしている。VMMの透過を利用する場合、OBS側でゲームキャプチャとしてキャラクターウィンドウを指定し、これに「透過を許可する」にチェックを入れること。この状態での、配信や録画時の状態を再現して、特にCPU・GPUへの負荷について見る。今回は8570wの映像をT65に映す形で検証する。なお、キャプチャーボードはそれ自体がハードウェアエンコードに対応する、GV-US2C/HDを使用する。

 

ここでタスクマネージャーはOBSのプラグインの1つであるSource Recordを利用して別で録画している関係1)Source Recordはプラグインの設計ミスかバグであるかは不明であるが、GPUによるハードウェアエンコードに非対応である。そのためソフトウェアエンコードで録画しなければならず、CPU負荷がどうしても上がってしまう。で、CPU使用率は本来想定しているよりも高くなっている。そのため、想定される負荷は動画中のものよりも10~15%ほど低いものになる。ここで注目するべきはVMMの負荷である。全体として2分未満での検証ではあるが、17~24%を推移し、30%以上になることはなかった。比較的安定しているようである。Source Recordがない場合の10%程の余裕を考慮すれば、画質設定はHighでも支障がないはずだ。

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同時に目視観測となるが、OBSの統計からレンダリングラグによるロストフレーム、エンコードラグによるスキップフレームについては、30FPSでロストが10程度、エンコードラグが10以下であったはずだ。レンダリング平均時間は15ms前後だったので、以前よりもやや安定はしている。これはGV-US2C/HDを使用していることによる効果もあると考えている。GV-USB3/HD(ソフトウェアエンコード)であった場合、20ms前後であろう。15ms以上になるとロストフレーム、スキップフレームが増えがちであるが、現時点ではVMM自体、そこまで負荷が高くないので問題ないであろう。

補足:やたらOBSが重い原因はFlashのせい

GV-US2C/HDを導入したことで、CPU(GPU)負荷を少し抑えることができるようになったものの、体感としてはあまり効果がないように感じていた。しかしその原因は、OBSのソースを1つずつ確認していくことで判明した。画面上部で時刻表示を担当していたFlashのせいである。このFlashはブラウザとして読み込ませているが、これ1つで10%もCPUを占有していたのである。

そもそもFlash自体は既にサポートを終了しているので、普通にブラウザソースとして取り込んだとしても表示されない。だが、あるJavaScriptファイルを使用し、ある言語のコマンドを使用してPCをローカルサーバー化することによってFlashをJavaScriptに変換させて使用している。この部分は本来の内容から大きく外れるため割愛するが、元々Flashだったものを無理矢理表示されていることが負荷の原因となったものと考えられる。よって今後の運用において負荷を下げることを考えたとき、そのFlashに代わるものを用意する必要があるようだ。

細かく設定できてその保存が可能なVMM

VMMを使う際、配信内容によってモデルの動きや見た目を変えたい場合があるはずだ。これは同一PCでVMMを動かし、配信を行っている場合である。例えばゲームプレイの場合、モデルにコントローラーを持たせて、画面を見ながらゲームをしているように見せたいと思うこともあるはずだ。VMMでは標準でゲームパッドを表示させ、接続形式によらずPCに接続したそれの入力を反映することができるようになっている。その設定は「配信」タブの「表示」に、ゲームパッドを表示するかどうかだけがあり、詳細設定では「デバイス」にある。確認した限りでは殆どのコントローラーに対応しているようである。詳細設定ではコントローラー操作に連動してモデルも傾けるかどうかを指定することもでき、臨場感を増すこともできる。詳しい解説はデバイスのページを参照すること。

ゲームパッド表示とその連動
ゲームパッドを表示して、入力に連動させている状態。同一PCで起動している場合、使う場面が多いはずだ。

他にもマウス・キーボード入力の際のモーションを変えることができたり、それに関連する動き方の設定等を主に詳細設定から変更することができるほか、カメラ位置を自由に変える、ライトや背景色または背景画像を変更するといったことも可能である。デフォルトで表示されているマウス・キーボードそのものの表示のON/OFFもできるので、VMM単体だけでもかなり様々なことができるのが分かる。分離配信の場合はマウス・キーボードは何かが起きない限り殆ど触らず、コントローラー入力も反映できないため、単純に顔トラッキングのために使用することになるはずだ。その場合はモデル以外の表示をOFFにして、モーションから「つねに手下げモード」にすれば、その用途にも最適化することができる。ハンドトラッキングは外付けのWebカメラを使えば行けないことはないが、顔トラッキングのみを重視しているのであれば、スタンダードエディションで事足りる。

また、配信内容によってはカメラ位置を変更し、表示するものを変えて使っていくことになる。こだわりがある人は、ジャンルではなくゲームや内容単位で変えたいと考えることも少なくない。ただ、それを起動して、1から構成していくというのは非常に面倒。なので気に入った設定があるのなら、「ホーム」タブから「設定ファイル」にセーブ/ロード、エクスポート/インポートがある。その中のセーブかエクスポートで「その時点での全ての設定情報」を保存することができる。

セーブとエクスポートは何が違う?

セーブはVMM内部のデータとして保存し、エクスポートは拡張子”.vmm”のファイルとして任意の場所に出力して保存するものとなる。セーブはオートセーブを除く15個まで、エクスポートは実質無制限である。しかし明確な違いとして、セーブの場合は使用中のモデルデータも同時に記憶することである。エクスポートでは単に設定だけ出力するため、モデル情報は記憶されない。ただ、これによってどのPCでも使いまわしができるものとなる。

保存したものはそれぞれ「ロード」と「インポート」で呼び出すことができる。「ロード」の場合、キャラクターを読み込むか、キャラクター以外を読み込むかをチェックボックスで変更することができる。キャラクターだけ欲しい場合はキャラクターを読み込むだけにチェックし、設定だけ欲しい場合はその逆を行う。両方欲しい場合は両方にチェックすればOKである。インポートはvmmファイルを指定してインポートするものなので、特に難しいものではないはずだ。

ちなみに出力されたファイルの「中身」を確認してみた。セーブで出力された方は拡張子がなく、エクスポートは独自の拡張子であるが、それにかかわらずはXMLであることが分かった。多くにとっては「だから何だ」という話ではあるが。




比較対象:VSeeFaceとの負荷の差

大量に「同じこと」ができるソフトウェア・ツールが存在する中で、比較対象として挙げたのがVSeeFaceである。無料の中では多彩な機能を搭載し、Leap MotionとVRoomに対応しているので使用者は多い。ただ、使用している時に感じたのがそのソフトの負荷である。負荷を低くするために設定は落としているのだが、それでも重く感じることが多かった。では、どれくらい負荷があるのかをVMMと比較する。比較にあたって、VSFの設定は以下である。

  • カメラ:T65内蔵カメラ(USB HD Webcamの扱い) 最大1280×720, 30fps
  • 設定値:1280×720, 30fps (MJPEG, スロー)
  • カメラのフレームレート:12fps
  • トラッキング品質:もっと速いかろうじて大丈夫な品質(おそらく「低品質」の下のランク)
  • マイク:Yamaha SYNCROOM Driver (WDM) (Output)
  • アンチエイリアス:有効(2x)
  • フレームレート制限:60

この状態で、VMMはハンドトラッキングをしていないのでLeap Motionはなしで行った。そして同様にSource Recordを利用してタスクマネージャーを録画し、その2つを合成したものを以下に掲載する。

 

VSFは設定値の問題もあるが、トラッキング設定として音声リップシンクとカメラによるリップシンク、目の瞬きのトラッキング、ほぼリアルタイムでカメラの情報をモデルに反映している関係で、CPU使用率はどうしても高くなってしまうようである。動画では25~30%で収まっていたが、ここにLeap Motionを加えた場合、総合の使用率は40%台になるものと推測される。OBSの使用率はSource Recordの分を除外して考えれば30%なので、全体の平均使用率は80%になるものと思われる。

しかし比較してわかったこととしては、全体的な負荷は実は然程変わらないということだった。もちろんバックグラウンドで動作しているもの、ゆかNEO・わんコメ・DAW等の起動中の全てのものを含めた結果であり、両者の設定次第で負荷は簡単に変動する。これらを考えたとき、一概にどっちがいいとは決めかねないのが正直なところである。それはVSFがLeap Motionにも対応するためである。また根本的にはOBS自体の負荷を下げることが重要なのは当然のことであり、それができればリソースを回せる余裕が生まれる。また、状況次第で同じ設定でも負荷が変動することが十分あり得るので、OBSの統計やタスクマネージャーを確認する癖はつけておくべきであろう。

以上で検証は終了する。他にも多数の機能があるので、公式サイトから各機能のドキュメントを参照し、実際に試していくことで様々なことができるので、試してみるといい。

ツールが軽量なほど、VTuberには助けになる

無音烏がVTuberを宣言して既に1ヶ月が過ぎている。そのサポートのために色々と調査と調整をしている私であるが、環境要因は自力では改善できないため、それ以外の部分で最適化ができるように調査している。その際、検証対象となるものを見つけては無音烏に検証を頼み、そのデータを貰って1つのネタとしている。これまでに様々なものを検証してきたが、いずれも1つのネタには十分なものになっている。だが、その中にはあまり期待したような効果が出なかったものもあり、まちまちである。一応検証するだけしたものの、結局使わないまま終わったものも数知れない。

そしてそれらのツールの中には、莫大なPCのリソースを要求するものも少なくない。大抵は調整項目が付属するのでそれで最適値に調整して運用できる場合が多いが、その調整すら不可能なものもいくつか存在している。石油王を前提とした設計はあまりにもユーザーフレンドリーとは言えないのでそれは考えるとして、使用したいツールは決して1つだけではないはず。できれば軽量であって欲しいというのが多くの活動者、特にVTuberにとっての要望になるはずである。

多くは資金的問題やメンテナンス性からミドルクラスのデスクトップPCで配信・動画制作をすることが一般で、例えば同一PC上でゲームと配信を同時に行う場合、普通に使う分には十分なスペックを持つそれでも少し無茶をさせれば、CPU及びGPUのリソースが全て消費され、まともな操作もおぼつかず、ゲームやその他作業に大きく支障が出ることになる。それを考えたとき、負荷が低いことは多くのVTuberにとって助かることであるのは間違いないはずだ。それは石油王でも非力構成でも同じはずである。軽量と引き換えに機能が少ないのでは本末転倒であるが。今回は3Dモデル(VRM)を動かすソフトについて書いたわけだが、当然他のものでも負荷が少なくて機能が多いことは理想である。

3Dモデルを動かしたいが負荷が気になるというのであれば、VMagicMirrorを導入してみるといいだろう。まずはスタンダードエディションを試し、もし気に入ったのならフルエディションを考えてもいいのではないだろうか。無論、これ以外に様々に存在するのだから、まずは試すことである。

 

以上、”VMagicMirror Standard Edition”使ってみた!であった。次は何の記事で会おうかな?

 

KIBEKIN at 00:00 Oct. 26th, 2022


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脚注

脚注
本文へ1 Source Recordはプラグインの設計ミスかバグであるかは不明であるが、GPUによるハードウェアエンコードに非対応である。そのためソフトウェアエンコードで録画しなければならず、CPU負荷がどうしても上がってしまう。
KIBEKIN
会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまってから、半ば自分からリタイア後ブログクリエイターとなり活動してきた社会不適合者。VRやVTuberに触れる機会が増え、今後はリスペクトだけではなく自分を作る意味を込め、VTuberならぬVBlogCreator"KIBEKIN"として新しいスタートを切る。

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