この記事の概要を簡単まとめ!
- KIBEKIN開始後初の「本格的攻略情報記事」
- 今回は今更ながらTS KTKの最難関ダイヤを完璧に運転する
- 使用車両はみんな大好き「新1000形」一択
- 先行列車遅延!時間に余裕がない中での運転
- 全京急車でも驚異的な加速力と制動力で遅れ回復を目指す
- 勾配も読み、味方につけることが重要
- 理想は蔵前でほぼダイヤ通りになること
- このダイヤさえこなせれば何も怖くない
ゲーム関係のネタは、ネット上で探せば無限に存在する。しかし同時に攻略情報は単にそれを書くだけで1つのネタとなり誘導もしやすい関係か、アヘカス達のアヘリ8のために使われることが多い。それ故、ゲームをネタにした「文字媒体」はかなり嫌われやすい。しかし動画は動画で垂れ流しな場合と、オワコンの権化であるVTuberがこぞってやっていることもあって、どうもつまらない。VTuberは特に「差異が見られない」と感じるからだろう。
さて、そんな個人的な愚痴はどうでもいいとして、前回はゲーム「Train Simulator 京成・都営浅草・京急線」の大まかな内容について書いた記事を公開した。その記事では具体的な攻略情報について書かなかったが、今回は気が乗ったので攻略情報を書いてみようと考えたのである。とはいえ、実際のところはネタ切れ防止のために書くという一面が大きいかもしれない。そしてこれもまた、自己満記事になりかねないであろう。
ゲームについて言えば、動画の方が圧倒的に参考になるはずである。だがそこをあえてブログの、文字と画像ベースで解説するという方法を取る。それは動画よりブログが私のフィールドであること、編集センスはないこと、動画だと修正が面倒であるからだ。それを踏まえた上で、今回は予告していた775H、運転指南書を書いていく。
ブンブンハロー775H、どうもKIBEKINです。
ゲームと現実の電車
※本記事は「Train Simulator 京成・都営浅草・京急線」のソフト及びPS2一式が揃っている前提で解説します。
前提:KTKのゲーム概要紹介記事について
このページに来たということは、おそらくは「Train Simulator 京成・都営浅草・京急線」(以下KTK)についてある程度知っているということであろう。或いは持っていてゲーム情報を探しているか、無くて内容が知りたいなどでここまで辿り着いた人もいるであろう。ただ、これは具体的な1つのダイヤに対する攻略及び考察記事になるため、ゲーム全体の概要を知りたい場合は前回記事を閲覧すること。
しかし、こう勧めていても面倒が嫌いな人は読まないことが多い。そのために概要をまとめておくと、以下の通りである。
- 株式会社音楽館が制作していた電車運転ゲームのシリーズ。PS2は6作品が制作され、KTKはその5作目
- 京浜急行電鉄、京成電鉄、東京都交通局全面協力で実現した3社3線直通運転。羽田空港から成田空港がこれ一本に集約された
- 新要素にポイント制、ブレーキ練習モード、ブレーキナビゲーションシステム導入。試験や教習でポイントを貯め、それを車両購入・管理に使用。ブレーキ練習モードやブレーキナビゲーションシステムで初心者でも安心
- 向谷実が手掛けるBGMが秀逸
- プレミアソフトなので入手困難、高額
電車運転ゲームの中でもリアリティを最大限追求したこれは、同じ電車運転ゲームである電車でGO!(タイトー)とは方向性が違うため、明確な線引きがなされ同時に協力関係にある。タイトーとは対等な立場である。また、そのリアリティと向谷実の情熱から、鉄道ファンからの人気と評価が高い作品である。
本題:電車の運転はゲームでも「難しい」
現実において、日本の鉄道は恐ろしいまでに時間に正確である。1秒の前後すらも許されないかと思えるほどに正確すぎる。それをどう捉えるか、その善し悪しは人による。海外がいい加減なのか、それとも日本特有の強迫観念から来るものなのか。少なくとも、「人が乗らない路線」でさえ正確であるため、恐ろしいものだ。
電車の運転は複雑である。単純に走らせるだけでなく、信号・制限・カーブ・勾配・乗車率・天候・車両性能・ダイヤ・当日の不測事態など、その他あげればキリがない程に要素が存在し、それらを全て考慮した上で運転を行わなくてはならない。それ故、電車の運転が営業運転レベルになるまでには相当な訓練が必要になる上、たとえ営業運転で十分な腕であったとしても、完璧な運転をいつもこなせるとは限らない。いつ何が起きるかは、神でもない限り予想することはできない。
そしてそれはゲームでも同じである。ただしここではそのゲームを”Train Simulator”(以下TS)に限定する。TSのゲームの仕様上、各種情報が詳細な数値として画面に表示されるので、現実と比較すればまだ運転しやすい方になる。ただし、非パラメータ系である車両特性、入力遅延(応答性)などは、これは実際に運転しなければわからないことが多い。所謂チョッパ車やツーハンドル車はどうしても応答性が悪く、瞬時的に力行や制動をするのが難しい。VVVF車になると応答性が良く、操作しやすいものが多い。当時技術的に最新なものであるほど、操作性は良いものとなる。
だがそれは停車のしやすさというわけではなく、スペック上の常用減速度に依存する。また、多くは制動方式として回生ブレーキを搭載していることが多いが、2004~2005年時点でも純電気ブレーキを搭載した車両でなければ、回生ブレーキを使用できなくなる回生打ち切り(回生失効とは別)によって制動力が若干変動する。多くは自動で空気ブレーキに切り替わるようになっており、これは回生ブレーキより弱いものとなる。しかし停車時の衝撃を和らげるには、この空気ブレーキをなるべく弱い状態で停めなくてはならないというものがあり、そこも考慮する必要があるため運転はゲームでも「難しい」ものになる。逆にそうだからこそ業務用シミュレータとしても使用できるのかもしれないが。
基準から1cmでもずれると文句を言われる世界
普段乗客として鉄道を利用している時、何気なくいつも通りの時間に全く問題ないまま駅にゆったり停車し、そして何事もなかったかのように発車して、それを繰り返している。その際に不測の事態が起きても早急に対処して、終了すれば何事もなかったかのように振る舞う。こうして乗客の快適さは保たれているのである。完璧すぎるこれが、日本の鉄道では当たり前のようになっている。つまり、これが普通であり基準である。
なので、その基準から1cmでもずれると文句を言われることは想像に難くない。実際には言わないにしても、その不満を独り言のように吐く人は少なからず存在する。停車位置は前提として、停車時にブレーキが強い状態のまま停車することや、急に強いブレーキをかけられてよろけたりすることなど、これはたまにどうしても存在することだが、これでもけっこう、言う人はいるというものである。とはいえまだ人の手で運転していることが多い鉄道、ATOでもなければきっちりというわけにはいかないのは当たり前である。
基準から1cmでもずれると文句を言われるのはTSでも再現される
先にあげた事項について、TSでは試験の採点項目で見事に再現されている。試験難易度3以上で停車時衝動、試験難易度4以上で初動ブレーキと緩和ブレーキを採点される。いずれも減点項目である。停車時衝動は見ての通りで、強いブレーキで停車したら減点される。KTKはいずれの車両もB1-B5+EBの6段しかない。EBは当然使用しないとして、最も弱いブレーキはB1のみであり、B2以上の停車が許されない。常用が5段しかないのが悪い。
初動ブレーキと緩和ブレーキは、いずれもB1が関わる。初動ブレーキの場合は制動開始時にまずB1を入れ、その後B2以上の制動を行うもので、緩和ブレーキはB1まで弱め少し経過してから緩和するものである。これは現実で果たしてどのように扱われているかその詳細は不明であるが、試験においてはこれらも採点(減点)対象だ。逆にこれらを意識すれば、自然と「模範的運転」を達成することができる。Sクリアのためには必須である。なお、都営浅草線(=東京都交通局)では一段制動階段緩めを基本制動とする関係から、初動ブレーキについては見逃してもらえるようになっている。
ちなみに現実の経験で言うと、緊急停車の要領でEBがいきなり入ることが多いが、これをやられると瞬時的に身体が前方に振られるので、少なくとも乗り心地は最低である。また、その場合はEBのまま完全停止するまで減速することになる。完全に0km/hとなった瞬間には反動で前に傾いた状態から一気に後ろに引き戻される振動が与えられるので、それは酷く不快である。これは極端であるが、参考となるであろう。
775H[普通]品川⇒押上 運転指南書
「お待たせいたしました。運転指南書つき特急押上行きまもなく発車いたします。発車いたしますと揺れますのでご注意ください。次は泉岳寺に停まります」
運転指南書と書いてみたが、要するに画像と文字メインの解説である。本来は動画の方がいいわけだが、YouTubeを観ながらというのは実は難しいものであるうえ、TASでもなければ1フレーム単位で動作を再現できるわけがないのである。また、運転動画をただ垂れ流すだけでは何もわからない。手元を映しているわけでもないためだ。
始業前点検:運転車両の選択
775Hダイヤは、KTKの全ての試験の中でも最も難しいとされる★5である。なお★5はこのダイヤ以外に存在しない。ところでこのダイヤは直通試験であるので、既に3社個別の試験を全てこなせていることになる。よって京急車も旧1000形以外は全て揃っているはずである。それかケチって600形で頑張っている可能性もあるが、このダイヤにおいては600形でも正直なところ難しいものがある。
KTK収録当時、京急には最精鋭となる車両が在籍している。現在主力車両として活躍し今も新規製造が続けられる、新1000形である。2005年時点で8両編成が5本在籍していることから、3次車までが存在することになる。ただし再現されているのはシーメンスGTOの1次車・2次車である。スペックデータでは起動加速度3.5km/h/s, 常用減速度4.0km/h/sであり、数値だけは他のVVVFの京急車と同じである。しかし、他の車両の追随を許さないほどの加減速が行える。これは応答性が良いためで、入力すればすぐ反応してくれるほど早い。これにより、ギリギリまで引っ張ってから制動を行ってもタイムラグなしで制動が開始されるので、今回のダイヤには最適な車両となるのである。

ちなみに、新1000形でも回生打ち切りは存在し、これは実際に確認したところ7.0km/hで打ち切られる。これは7.0km/h以下の時点で、左側の情報表示の回生(1列目の6行目)ランプが消灯するのと、ブレーキ計のブレーキシリンダ圧力表示針(一般に白針)が現在入力している制動段(ブレーキ)に応じた圧力に動くためである。ただ、回生打ち切りになっても旧1000形を除いた京急車のB1は割と強い。そのため、7.0km/hで残り距離が5.5m(勾配が0.0‰の場合)前後であると割といい感じに停車できる。
路線教習:運転モードでダイヤと制動をおさらいしておく
とはいえいきなり試験に臨むのは、いくら何でも無謀である。一度は評価抜きで運転し、その様子をチェックするといい。直通試験が出現した時点で運転モードでも直通ダイヤが運転可能になるので、まずは運転モードで確認する。ただし、運転モードでは普通に選択すると先行列車が遅延しない定刻ダイヤになる。運転モードでも先行列車遅延のダイヤにするには、ダイヤ選択画面からL1を押した状態で、775Hダイヤ選択→車両選択し暗転、ローディング画面になるまでホールドすることで遅延ダイヤで運転出来るようになる。
運転モードでは好きな駅から開始できるが、遅延が必ず発生する三田以降を選択しても、出発がダイヤ上の定刻になってしまう。信号については必ず遅延するようになってはいるものの、実際の試験では三田で約40秒遅延して到着、そこから回復運転を始めるシナリオである。好きな駅から選択して運転すると信号のパターンが若干異なってしまう。それを考えると、1回は通しでやっておくべきだ。信号変化を把握する意味で重要である。
しかし好きな駅からやる意味は存在する。浅草線は地下鉄であるが、構造的にカーブや勾配変化が多くみられる。ブレーキ練習で選択できる浅草駅の下り勾配を始めとして、複数の駅において駅の前後で急激な勾配変化があることや、駅自体に勾配があることが多い。これにより単純な制動では正しい位置に停止することは難しいものになる。そのため、勾配を考慮して制動を開始するタイミングをずらしながら正しい位置に停車する練習のためにも、好きな駅から開始する意味があるというものである。ブレーキナビゲーションシステムも使い、タイミングを記憶しておくといい。ただし毎回同じ条件ではないことが普通なので、あくまでも目安である。
運転指南開始:品川→泉岳寺はいつも通り行う
いよいよ運転指南を行う。原則画像付きである。
775Hは品川で前4両を切り離し、引上線に行った後に残りの8両で押上に向かう。そのため開始位置はホームの中寄りである。出発は注意、制限40は言うまでもない。泉岳寺へ向かうトンネルでは35‰下り勾配が第1場内信号まで続き、その後はホーム入線まで上り勾配になる。なお、ホーム入線前(第2場内信号手前)が警笛ポイント(+50pt)である。泉岳寺までは京急の扱いであるので、基本制動は京急のものを使用する。目安は以下のように制動を行うと綺麗である。

画像は制動を入力した瞬間についてのスクリーンショットである。以降の画像で制動の画像が写っている場合、特別な解説がなければ制動を入力した瞬間についてを示すものとする。また制動は速度に依存するため、これより速いか遅い場合はタイミングを変えること。次駅の三田では必ず40秒前後の遅延が発生するので、泉岳寺以降運転時分で評価点を稼ぐことは実質不可能になる。基本制動や0cmに近い停車を行って稼ぐのが最適である。ここは最初なので何度でもやり直して結果が行くまでやるといい。
泉岳寺→新橋:信号手前で停止よりゆっくり走行
泉岳寺からは都営浅草線となり、乗務員交代を行う。基本制動は一段制動階段緩めに変更となるので注意。
三田は定刻発車できるが、順調であれば3番目の信号から注意現示となる。ここで気を付けておきたいのは、次の信号で停止現示のとき、信号手前で停止するのではなく、低速走行して警戒以上になったときにそのまま走行できるようにしておくことである。停止状態からの再加速よりも低速での再加速の方が現示最高速度に到達するまで時間がかからないためである。とはいえ新1000形の性能を考慮すれば、それは微々たる差でしかないが。
三田には信号によってどう頑張っても遅延することとなり、普通に運転していれば40秒前後の遅れをもって到着となる。以降はこの遅れを引きずることとなるが、押上までに回復させる必要がある。が、ゲームシステム的には遅れていても問題はない1)ただし到着予定時刻に対する遅延が9分59秒を超えた時点で運転中止となる。そうでなければ多少の遅れでは怒られないが、評価点は貰えない。。その前に、三田に基本制動で停車しなければ、ポイント的にSクリアは望めない。この際運転時分は捨てるという考え方もありである。ちなみに三田もホーム入線手前に警笛ポイントがある。忘れないように。
途中新橋までは、駅前後に勾配はあるが、駅内の勾配は激しくない。ここまでの制動目安を画像で示したが、このページで表示するには大きすぎるので、ここから新しいタブで開くことを推奨する。勾配影響を意識すると、いい感じに停車できる。
新橋→東銀座:勾配駅最初の難関
ここまで順調でも、信号の関係もあって約40秒の遅延はなかなか詰めることは難しい。しかし新橋→東銀座でうまく運転すれば、少しだけ詰めることができる。信号が進行現示になりやすいためである。ただ問題があり、東銀座は勾配が激しく、ホーム入線までは上り勾配、停止位置に近いところは下り勾配になっている。そのため、制動のタイミングを間違えると手前停車やオーバーランが普通に起こりやすい駅である。ここにこそ参考画像が必要であろう。以下の通りにすると、いい感じになる。

ちなみに、東銀座でもホーム入線手前が警笛ポイントになっている。勾配に気を取られやすいがしっかりとっておくこと。
東銀座→人形町:勾配はまだ優しい
東銀座からの信号は、宝町までは極端に距離を詰めていなければ減速または進行現示が多い。また、前方が注意現示であっても信号を通過する頃に進行現示に変化することも多い。そのためこの区間は東銀座の勾配影響が比較的優しい版といえる。しかし相変わらず遅延回復は難しい。良くて30秒遅延に回復させるくらいである。
駅内勾配は宝町が7.0‰上り勾配、日本橋がホーム入線から中間あたりまで2.0‰下り勾配で、停止位置近くで2.0‰上り勾配、人形町が2.0‰下り勾配となっている。宝町は制動タイミングを少し遅らせても間に合う。後は勾配の影響を考えてタイミングを少し調整すれば問題ない。ここまでの制動目安は、画像が大きすぎるのでここから新しいタブで開いて確認すること。
基本制動のヒント:実は「必ずしも階段」でなくてもOK
記事にするために何度もこのダイヤをやっているうちに気付いたが、実は一段制動階段緩めは、一段制動だけはきっちり守る必要があるが、階段緩めについては一気にB1まで緩めても基本制動として扱われることが分かったのである。ここまでは宝町と日本橋での制動タイミング参考画像で、非常に短い間隔でブレーキ段数を下げているが、これも基本制動となっているのがわかるはずだ。そのため、限界まで引っ張って一段制動でB5に入れ、停車寸前にB1まで緩めて停車できれば、大きな時間短縮になるのである。
しかしこのテクニックは、熟練者でなければほぼ不可能だ。まず、制動開始のタイミングを少しでも間違えば、手前で停止してしまうか新1000形のB5でさえ間に合わずにオーバーランすることになる。また、少しでも緩めるタイミングが遅れると衝撃が残ったまま停車することになるので、停車時衝動の減点になる。何度も運転して、速度制限も信号も把握している場合でなければ、余裕を持った一段制動階段緩めを行う方が安全である。もっとも、正しいのはその方であるが。
人形町→蔵前:上り勾配を味方につける、うまくいけば蔵前で定刻回復
人形町から先は、信号も割と落ち着いている。そのため停止信号に引っかかる可能性はほぼなく、注意現示が進行現示に変わった瞬間に加速すれば十分回復できる状態になってくる。ただし東日本橋はカーブ制限のため、速度は出せない。それ以外はカーブ制限がないので、かなり追い上げをすることができる。頻繁な加減速も新1000形なら柔軟な対応が可能である。
東日本橋、浅草橋、蔵前の3駅は、ホーム入線手前の勾配がいずれも上り勾配になっていて、駅内勾配も全て上り勾配である。東日本橋においては全体が10‰上り勾配、他2駅が2.0‰上り勾配となっている。下り勾配はない。ここで、上り勾配では減速しやすいことを利用して、非常にギリギリまで待ってから制動を開始する。これにより、短い距離であっても十分な制動が得られ、同時に制動に要する時間を短縮できる。つまり、上り勾配を味方につけるということだ。しかしこれもまた熟練者でないと難しいものである。だが普段よりは制動に余裕をもって行うと、いい感じに停められるはずだ。
これでうまくいけば、蔵前に到着する頃にはほぼ定刻まで回復していることであろう。さて、ここまでの制動目安の画像は、やはりここから開いて確認すること。なお、浅草橋はホーム入線手前に警笛ポイントがある。勾配と信号に気を取られすぎないように注意。
蔵前→押上:最後も一段制動階段緩めで
蔵前まで運転できていれば、ほぼ定刻になっているはずである。信号は押上以外は注意現示までが多いため、勾配に注意していれば特別問題はない。押上だけは出発後のセオリー通りであると、信号現示は進行の後注意、警戒現示になっている。このとき、速度照査(Tマーク)が発生し、前の信号通過後警戒現示の信号を通過するのに15秒以上かけなくてはならない。これは信号が注意以上になれば速度照査が解除されるので、素直に信号を通過して25km/hノロノロよりも注意現示以上になるのを待つ。その方が楽である。
浅草のみ下り勾配の連続する駅であり、駅内勾配は停止位置付近で10‰下り勾配である。これはブレーキ練習で選択できる駅なので、勾配の感覚は掴めているはずだ。本所吾妻橋はホーム入線手前が7.0‰下り勾配、駅内勾配は7.0‰下り勾配が6両目で平坦になり、停止位置で2.0‰上り勾配になる。押上はホーム入線手前までで15‰→4.0‰上り勾配、駅内勾配は一瞬下り勾配になって停止位置で2.0‰上り勾配となる。浅草のみ、制動練習は念入りにしておくといい。ここまでくるとダイヤに余裕が出てくるので、一段制動階段緩めをゆっくりやっても問題ない。
最後に、ここまでの制動目安の画像をここから開いて確認できる。押上もきっちり一段制動階段緩めで停車し、全駅で基本制動をこなせていれば、500*14=7000ptを稼ぐことができる。停止位置が十分なら、Sクリアはできるであろう。
以上で775Hの運転指南書の解説を終了する。乗務、お疲れ様である。
余談:教官KIBEKINの結果
運転指南書を書くにあたり、私が運転をこなせなければ意味がないというものである。実際に運転した総合結果は以下のようになった。

新1000形は当時京急の最新型車両(3社全体でも最新型)であるため、どうしてもボーナスポイントについては低くなる。しかし今回は非常に難易度の高い、遅延回復運転を必要とする運転である。1500形チョッパ車は応答性が少々遅いため、難しいところがある。600形や1500形1700番台はVVVFであるので応答性は悪くないが、しかし新1000形には応答性に負ける。同じ操作をしても微妙なレスポンスの遅延が後に響いてくると考えれば、新1000形を使う理由はあるというものだ。あとは単純にシーメンスGTOだからである。
かなりズルする:信号が変化するタイミングを覚えてしまう
これは書くのを遠慮しようかと思ったことであるが、書いておく。上記の方法ではどうしてもうまく運転できない人には、信号が進行現示に変わるタイミングを覚えるという方法がある。これは信号現示が時間によって変更することに、何度も運転して気付いたことによるものである。この時間にうまく合わせて最高速で向かうという方法は、ある意味で遅延回復の最速手段である。もちろん速度制限が存在する場合、それに従う必要がある。
ただし、この方法はかなり卑怯であり、同時にリアリティを損なう危険がある。また、この方法よりもちゃんと信号に従って運転した方が結果的に早く到着できる場合もあるため、どうしてもうまくいかない人向けとして考えておいた方がいい。もっとも、このダイヤに挑戦する人は、模範的な運転ができる人しかいないであろう。
このダイヤさえこなせれば何も怖くない
今回はブログで初の攻略情報(風)記事として、KTK最難関のダイヤである775H試験について、画像と文字ベースで詳しく解説してきた。ただ単純に解説を加えたか、或いは解説のないただの運転垂れ流し動画ではなく、私のスタイルであるブログで解説したので、その意味では1つ斬新なものとなったであろう。
電車の運転は、通常難しいものである。様々な数値が詳細にわかるゲーム化されたものでさえもそれは例外ではない。そこに特別なイベントが発生して遅延が発生すると、尚更難しいものである。原則として現実と同じように遅延回復に努めなければならないからだ。それは例え熟練者でさえも、できれば発生してほしくないイベントである。
しかし予測できない事態であるが故に、起きてしまったのであれば対応するしかなく、逆に何事もなく対応できることが求められる要素の1つとなるであろう。これは現実においてはサービス過剰要求大国ジャップではこなせても誰も褒めてくれないことだが、少なくともKTKでは対応できると称賛されるものであろう。
また、このダイヤさえこなせれば、他のダイヤは難なくこなせるであろう。他のダイヤは遅延しないためである。一部は先行列車に近付きすぎて信号が減速(京急は抑速)以下になりやすいダイヤがあるが、これは通常運行の一環で発生するものであるので問題ではない。また、このダイヤの後に他のダイヤをやると自然とうまく運転できるようになっていると思うので、試してみるといい。
ただ、私としてはこの記事について、自己満に終わる可能性の高いものと見ている。というのも、そもそもKTK自体がプレミア価格のつくほどのソフトであり、所有者が絶対的に少ないことが想定されるためである。したがって、何も事情を知らない人からすれば、この記事の価値というのは0に等しいということになる。残念ながらこれは事実であるので、認めるしかない。
ただ、自己満でもいい。一部の人は確実に有益だからである。よってこれからも攻略情報があれば、書いていくであろう。今回の攻略情報については以上だ。
以上、TS KTK攻略編:775H[普通]品川⇒押上 運転指南書であった。時刻よし。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!
KIBEKIN at 17:09 Mar. 23th, 2021
補足:運転動画について
実は動画そのものも撮影している。これは容量が大きすぎるためYouTubeに投稿という形で掲載している。これを見ながら動画も見れば、おそらく完璧にこなせるであろう。動画リンクはこちらから。
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脚注
本文へ1 | ただし到着予定時刻に対する遅延が9分59秒を超えた時点で運転中止となる。そうでなければ多少の遅れでは怒られないが、評価点は貰えない。 |
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