この記事の概要を簡単まとめ!
- リモコンを動かす直感的操作型コンシューマ機”Wii”
- 実はWiiリモコン、Bluetooth対応機器である
- 徐々に消えつつあるレトロゲームの一員
- 有志によってGC+Wiiを再現した”Dolphin Emulator”
- GCはコントローラーエミュレートは簡単だが、Wiiは不可能に近い
- ならば実機リモコンをPCに接続してしまえばいい!
- Dolphinも実機Wiiリモコンの接続と認識が可能
- 必須品はセンサーバー、USB接続品か自作が必要
- もう壊れる心配はない、本体の寂しさはあるが…
コンシューマの宿命は、いずれ生産停止とアフターサービス停止の2つの宣告が待ち受けていることだ。登場したハードが名機であっても駄作であっても、新しい世代のハードが出れば次第にそちらに移っていき、古いハードは置いていかれる。そしていつしか人々の記憶からは消え去っていき、一部の人がやり続けるのみである。そこに生産停止で新しく手に入ることがなくなり、アフターサービス停止で直す人は(グレーなサードパーティを除き)いなくなる。その時レトロゲームの仲間入りをすることになる。
それが特殊な操作を可能にするゲームでも例外ではない。特に任天堂はそれが得意であり、DS(3DS)とWiiは直観的操作を可能にしたコンシューマとして高い人気を誇っていたが、結局これも完全にアフターサービス終了で消えゆく存在となった。新品ないし状態のいい中古の入手も絶望的となる中で、有志によって開発された非公式な公式エミュレータ”Dolphin Emulator”がWiiの代替となった。これはGCのゲームもプレイできるエミュレータであり、実機WiiでGCのゲームが出来る機能をそのまま再現しているものである。しかし、GCコントローラーのエミュレートは簡単でも、Wiiリモコンの「動き」のエミュレートはコントローラーだけで全て再現できるものではない。エミュレータの限界と言うべきか。
だがWiiリモコンの仕様を利用し、Dolphinに実機のWiiリモコンを認識させることで、完全なリモコンのエミュレートが可能になり、Wiiのゲームも問題なく遊べるようになった。今回は実機Wiiリモコンの設定から必要なもの、実際に動かしたときの状態について書いていく。難しそうで、実は簡単である。
ひとっ飛びできる目次
ブンブンハローWiiのほぼ完全再現エミュレータ、どうもKIBEKINです。
WiiとDolphin
2006年、直感的操作ができるコンシューマ”Wii”登場
任天堂が2006年12月2日、日本で発売した新しいコンシューマ機がWiiである。Wiiはコンシューマ世代分類では第7世代にあたり、任天堂の世代としては第6世代となっている。同時期のライバルはソニーからPlayStation 3, MicrosoftからXbox 360が登場している。この頃からモニター出力にHDMIが登場し始めた頃であるので、PS3は初期からHDMIを搭載し、Xbox360はマイナーチェンジ版のエリートから搭載するが、Wiiだけは最後までHDMI対応させることはなかった。モニターが要らないでプレイできるゲーム機を作るのが得意な任天堂なら、モニターにこだわりはあまりないのかもしれない。
Wiiと言えば、その特徴はなんといっても「コントローラー」にある。通称「Wiiリモコン」と呼ばれるそれは、実はBluetooth搭載機器である。本体とはBluetoothを利用して通信することが可能で、十字キーおよび各ボタン操作は無線キーボードと全く同じ感覚で入力できる。また、縦型で使用することが基本となるこれは、先端に赤外線(所謂CMOSセンサー)、本体内部に3軸加速度センサーを搭載している。Wiiにはセンサーバーが付属し、センサーと言いながらもそれは赤外線を照射する装置である。これをモニターの前に置き、Wiiリモコンの赤外線がこれとモニター位置を読み取ってその情報を本体に送信し、ポインタ位置や加速度の変化等を処理して画面上でそれを反映させている、というものになる1)参照:Wiiリモコン – Wikipedia。
当時最新の技術を存分に利用して画期的かつ直感的操作を可能にしたWii。なぜこのような操作方法にしたのか、その理由が次のようになっている。
- 1997年をピークに2006年まで漸減していったゲーム市場、その理由を任天堂は「ゲームの複雑化に伴うゲーム離れ」にあると考えた。
- それは「ゲームの進化によってシステムの高度化・複雑化が進み、ライトユーザーとヘビーユーザーの間でゲームに対する心理的距離に差が生じ、スタートラインが人により異なってきているのでは」というものであった。
- そこで「ゲーム人口の拡大」「ゲーム定義の拡大」「スタートラインの均一化」を提案した。2003年から宮本茂を中心とする3年の研究開発の結果として、「Wiiリモコン」が誕生した。ちなみに本体は当時の社長である岩田聡から『DVDケース二個分の大きさで作れ』と無茶ぶりをされ、猛烈に苦心した末にできあがったものがDVDケース三個分の本体である。
このような理由から出来たWiiは結果的に広く受け入れられることとなった2)参照:Wii – Wikipedia。また、これまでのコントローラーとは全く違う形であるWiiリモコンは、その形状と本体に内蔵された赤外線とジャイロによって、ボタンを押すほかにリモコンそのものを動かして操作・アクションすることができるようになっている。Wiiリモコンを「振る」ことで剣やテニスラケットのように扱える、横持ちにして「ハンドル」に見立てて左右に回転させ車を運転する、正面に「構えて」銃のように狙う、「前後に動かして」ビリヤードのキューのように使うといったことができ、まさしく「直感的操作」が可能だ。それは極端な話、子供でもできるものだ。Wiiが受け入れられたのは、子供がプレイしやすいということにもあると思われる。
徐々に消えつつあるレトロゲームの一員
しかし、どんなゲーム機も時代が進めばいずれは新しいハードが登場し、それにとって代わられる運命にある。Wiiも例外ではない。一時は直観的操作という点で人気になったこれも、結局後継機であるWii Uの操作方法はボタン操作に逆戻りである。最新コンシューマ(コンシューマと呼ぶにも曖昧)であるSwitchは、基本がボタン操作でありオプションでモーションセンサー及びIRセンサーを利用したゲームが出来る(例:Ring Fit Adventure)。Switchに関しては腕からさらに全身でゲームを行えるレベルになったが、結局のところボタン操作に勝るものはなかったようだ。ちなみにソニーも、Wiiリモコンをパクって真似してPS3/PS4/VR対応のPlayStation Moveを開発しているが、Wiiリモコンよりもあまり話題にならなかった上に発売日も2010年10月21日(日本)と遅く、開発ペースも遅かったこともあって正直影が薄すぎる。またソニーの黒歴史か。
そしてWiiは2013年から、一部のインターネットサービスの停止が発表され、同年10月22日にはWii本体の生産が終了した。そこからWiiで可能なインターネットサービスは次第に終了の一途を辿ることとなり、2019年1月31日をもってWiiショッピングチャンネルのサービスが終了した。そして2020年2月7日、修理依頼が想定以上に来たためにパーツが足りなくなるとのことで、2月6日到着分をもってWiiの修理受付を終了することになった。インターネットサービスが終了し、公式による修理受付も終了した今、Wiiはもうレトロゲームである。また1つ、レトロゲームが増えてしまった。
そうなると、壊れたら修理してくれるところがないということで、「新しい」中古品を探すしかなくなる。サードパーティで修理受付してくれるところはあると思われるが、それも技術的・交換部品の信頼性で怪しいため、事実上修理可能な業者はいないものと考える。そうしてWiiを使い続ければ、いつしか動かせるWiiはなくなり、もうWiiのゲームをすることはできなくなるであろう。悲しいものである。
有志によってGC+Wiiを再現した”Dolphin Emulator”
いつの時代も、変態的な技術力を持った人がハードウェアの解析を行い、それをPC上で「再現」できるように設計する人がいる。実機を模倣するということで、それらは一般的にエミュレータ(略称でエミュ)と呼ばれる。そして、その中でもGC+Wiiを再現したエミュレータが存在し、その名は”Dolphin Emulator“である。最初のプロジェクトが開始された明確な時期は不明であるが、安定版3.0が10年以上前であるから、おそらくWiiが出た1~2年後には最初の安定板が登場したものと考えられる。そして現在も有志により開発と更新が続けられている。
Wiiは登場当初からGCとの互換性がある。本体を縦にした際の上側の蓋の内側にGCコントローラー差込口とメモリーカード差込口があり、それもGCの仕様である4コントローラー・2メモリーカードと同じになっている。読み込みについては特に問題なく行える。WiiをエミュレートするDolphinもまた、GCのゲームもエミュレートしている。そもそも、Wiiをほぼ完全にエミュレートするのだから当然と言えば当然であるが。したがって、Wiiのエミュレータは必然的にGCのエミュレータであるのだ。
Dolphinの導入方法やダウンロードサイトについてはここでは省略させてもらうが、導入自体は非常に簡単で、安定版の場合はインストーラを使用したダイアログによるセットアップ形式で行われる。安定版が存在するということは開発版も存在するわけで、この場合は拡張子7zの圧縮ファイルとなっている。これを解凍し、安定版のファイルを上書きする形で開発版の導入が簡単にできる。エミュレータとしては管理が非常に簡単なことも、Dolphinの特徴である。
GCコントローラーエミュレートは簡単だが、Wiiは不可能に近い
エミュレータの殆どは、PCで動作させるものとなる。この時問題となるのが、本来のハードに対応したコントローラーを果たしてどうやって再現するか、ということにある。Wiiに関しては後述の方法によって実機のものを接続できるが、GCに関しては構造上接続は不可能だ。また、既にレトロゲームということもあって、コントローラー自体持っていないということも十分あり得る話だ。その場合、コントローラーの代わりとなるのがキーボードとマウスである。
キーボードとマウスは、コントローラーのそれと比較すると圧倒的にキー数は多い。そのためボタン入力の割り当てに困ることはない。その代わり、コントローラー特有のボタンの強弱入力はほぼ不可能である。特にGCコントローラーのRLトリガーの入力強弱はキーボード入力の強弱で再現ができない。複数のキーボードで強弱のレベルを登録すれば疑似的再現はできるが、実用的ではない。そこはエミュレータの限界の1つである。ただしPCと接続可能なPAD(所謂コントローラー)を利用すれば、難しくはない。よってGCをやる分には、PADがあれば問題はないであろう。
だがWiiは、残念ながらキーボード・マウス・PADを同時に駆使したとしても、Wiiリモコン独特の操作をエミュレートすることはまず不可能だ。赤外線と3軸加速度センサーの2つを駆使してリアルタイムに動きを反映しているそれを、果たして単純なキーボード入力とマウスの移動で再現できるものかと言われれば、不可能と答えるしかない。マウスで再現できるのは2軸までで、無理矢理にでも対応させるなら空に浮いてても反応するマウスを作るしかない。それくらいにWiiの操作は独特であり、PADがあれば解決する、が無理なエミュレータである。
ではどうするか、ということになるだろう。かなり前に解説したが、WiiリモコンはBluetooth搭載機器だ。そのBluetoothもWiiが誕生した時代から考えると古い仕様(Bluetooth2.0, EDR非対応)だが、PCに接続できる要件は満たしている。なら簡単だ、
WiiリモコンをPCに接続してしまえばいい!
そう思うはずだ。実はそれができる。次項から、Wiiリモコンを実際に接続する方法を解説していく。
Wiiリモコン、Dolphinで使う
ここからは、PCにWiiリモコンを認識させてから、実際にDolphinで認識させて使用するまでを解説する。前提として、Dolphinは導入済みであり、Wiiリモコンは実機を保有しているものとする。
導入段階:PCにWiiリモコンを認識させる
まずはWiiリモコンをPCに認識させる必要がある。と言っても簡単で、Bluetoothが有効なPCであれば何でもOKである。ただし、デスクトップPCでは多くが接続をLANケーブルによる有線接続にしていて、無線機能を付与していない人が殆どであると思われる。また、市販の母板の大半が、そもそも無線機能はオプションメニューとしていてオミットされている状態で販売されている。したがってデスクトップでBluetoothを有効にするには、IntelのワイヤレスLANカードを母板に装備するか、USBのBluetoothレシーバーを使用することが必要になる。その中で楽で安いのはBluetoothレシーバーだ。ロジクールが助けてくれるであろう。ただし、ドライバはMicrosoftのものをインストールする必要がある。
そんなこんなでBluetoothをPCに導入出来たら、WiiリモコンをデバイスとしてPCに登録する。ただし登録する際は、設定/デバイスから「Bluetoothまたはその他のデバイスを追加する」からではなく、コントロールパネル/ハードウェアとサウンド/デバイスとプリンターから左上にある「デバイスの追加」から行う必要がある。これは、ペアリング時に要求されるコードの問題から、その問題を回避できるコントロールパネルから行う必要があるためだ。それでは、手順を以下に示す。
- コントロールパネル/ハードウェアとサウンド/デバイスとプリンター/デバイスの追加(左上)をクリックする。
- このタイミングでWiiリモコンのSYNCボタンを長押ししてPCで認識できるようにする。この時のデバイス名はRVL-CNT-01(-TR)である。
- 選択するとペアリングコードを要求されるが、必要ないためEnterまたは[次へ]をクリックして続行する。
- デバイスのインストールが開始される。しばらく待機する。
- 完了すれば、WiiリモコンはLEDランプの点滅が終了し、’1’のLEDランプが点灯した状態になる。これで登録完了である。
実はWindows10であれば、何ら問題もなくWiiリモコンを登録することができる。これもWiiリモコンがBluetoothを搭載しているおかげであると言える。デバイスとプリンターからのデバイスの追加でも、ペアリングコードが要求される画面が出るものの、こちらはペアリングコードの必要がない場合はそのまま先に進めれば認識してくれるので、その点では楽にできるものとなっている。逆にBluetoothの方から設定しようとすると、ペアリングコードの要求で引っかかり、しかもペアリングコードなしで先に進むことができないので、この点には注意である。
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なお、前提としてOSがWindows10であるという設定の下で話を進めているが、これがWindows7以下のとき、Mac OS/Linuxの場合では話が異なってくる。Windwos7以下の時はデバイス名がRVL-CNT-01-TRの場合は別途の設定が必要であり、Mac OS/Linuxの場合はそもそも登録してはいけない。それらの場合の設定方法については、こちらを参照すること。
面倒:電源を切ると再度SYNCが必要
Windows10において、Wiiリモコンの登録は簡単である。一度登録すれば、電源を切らない限りは認識されたままになる。逆に、PCの電源を切ったりWiiリモコンの電源をOFFにすると、登録しているにもかかわらず再度電源を入れても、認識することができなくなる。元々はWii専用のリモコンであるのだから、当然といえば当然であるが。
ただし、そうだからといってわざわざデバイスをPCから削除し、登録からやり直す必要はない。登録してあるなら、PCの電源が入っていてBluetoothが有効になっている状態でWiiリモコンのSYNCボタンを長押しして同期モードにしてやれば、自動で認識し接続される。オンプレミスなサーバーを運営しているのでなければPCの電源を毎回切るのは普通のことである。このことを覚えておけば、「登録したのに繋がらない!」と慌てることはなくなる。
Dolphin設定:Wiiリモコンを認識させる
次はWiiリモコンをDolphinに認識させる。こちらは本体に登録するよりも面倒ではない。なお、Dolphinの基本設定は既に完了しているものとして話を進める。
- Dolphinを起動し、リボンから[コントローラー]を開く。
- Wiiリモコンの欄から[Wiiのbluetoothアダプタをエミュレート]を選択し、Wiiリモコン 1の選択を[実機Wiiリモコンを接続]にする。このとき、[接続状況を常に監視]にチェックを入れる。これはDolphinを停止後、再度Dolphinを起動した際に自動で認識される用の設定である。
- リボンから[設定]を開き、[Wii]タブの[Wiiリモコンの設定]欄からセンサーバーの位置を上か下か決定する。殆どの場合、その構造から下に置く人が多い。センサーバーの解説については後述。
この手順で行えば、DolphinはWiiリモコンを認識するので、Wiiリモコンによるボタン入力については完全に反応してくれるようになる。ボタンだけで解決するWiiのゲームを行うのであれば、この設定だけで十分だ。そもそもボタンだけで完結するのであれば、Wiiである必要がないが。
問題:センサーバーを別途調達、USBか自作か
ただし、WiiはWiiリモコンによる「直感的操作」を重視したゲームである。そのためには赤外線を受信し、その情報を本体(この場合はPC, 特にDolphin)に送信する必要があるわけだが、その情報を生成するために必要なセンサーバーのコネクタはWii専用の端子として設計されている。その形状は任天堂特有の互換性のない特殊形状であり、PCに接続できるようなものではない。そのため、通電するにはわざわざ本体に電源コードを繋げた上でWii本体にそれを繋げて赤外線を照射しなくてはならない。が、そこまでしては二度手間であるのと、そもそもWii本体を持っていない人からすればセンサーバーも持っていない人が普通である。
そこでセンサーバーを別途調達する必要が出てくる。幸いセンサーバーは特別な技術は使用しておらず、単純な長方形の棒状の両端に、中心点からの距離が均等になるように赤外線LEDを3個配置したものである。したがって、この手のものは電気の基礎知識を持っている人であれば簡単に作れてしまうものだ。また、先駆者が多数存在し、作り方を丁寧に解説してくれているサイトも確認した。そのサイトはこちらから確認できる。そのサイトでは、最終的にUSB接続にするように設計している。
また、社外品という扱いで最初からUSB2.0で設計されているセンサーバーも、インターネットで検索すれば普通に販売されている。もっともエミュレータに純正も社外品もないのでそれは問題にならない。実は材料費の関係から自作するよりも買った方が安いので、通常は買う方を推奨する。
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検証:実際プレイしてみてどうなのか
ここまで書いておいて実際にプレイしている情報がないと、「本当にこれで大丈夫なのか」と不安になる人は多い。そこで、先日ディスク磨きの被験体になってもらい、無事isoを生成できたメトロイドプライム3 コラプションでテストすることにした。まずは、どれくらいの距離でプレイしているかの参考画像を掲載する。
現在はこの距離でプレイしている。Wiiリモコンのセンサーバーの項目に書いてある内容によれば、Wiiリモコンの推奨使用距離は標準設定で1m~3mとなっている。これは設定により最大5mにできるが、この設定をすると他の赤外線に反応してしまうので通常は行われない。44型のホームシアターレベルのテレビでもなければ5mも必要ないので、通常はそのまま、1~2mでOKだ。つまり今の状態が理想ということである。
それで肝心のプレイであるが、エミュレータ特有の時々止まったり遅くなることを除けば、現在何の問題もなくプレイできている。途中で重くなるのはどうしても仕方ないことなのでそれはいいとして、今のところエミュレータであることによって発生する進行不可能なバグや読み込み不良はない。もっとも、Dolphin公式ページから確認できる動作リストにおいて、メトロイドプライム3は完全に動作することが保証されている。そのため、途中で動作がおかしくなることについては、基本心配しなくても問題にならないようだ。
また、センサーバーに対する画面上のポインタの移動についてであるが、これは画面(Dolphinのウィンドウ)が極端に小さいとかでなければ、自分の思い通りに動かすことができている。最初は表示されたウィンドウ幅のままでプレイしていたが、より繊細に動かすのであればウィンドウを大きくした方がいいと気付いて、現在は最大化した状態でプレイしている。現在のモニターは1920×1080が一般的であるので、最大化した状態でプレイするとかなり快適であろう。ただし、画面比率についてはDolphinの設定で3:4または16:9を維持するようにした方がいいであろう。
以上で、実機Wiiリモコンの接続に関してはこれで完了である。この通りに行えば、PCでWiiを楽しめるはずだ。
もう壊れる心配はない、本体の寂しさはあるが…
機械とは完成した段階から壊れ始める。それも使えば使うほど、早く壊れる可能性がある。その意味では全ての電子機器および家電製品がその可能性があるが、子供も使うものである方がより壊れやすいであろう。そういうことで、ゲーム機(コンシューマ)はいつ壊れるかと怯えることもあったかもしれない。それと同時、いずれそのゲーム機は次世代機によって出番がなくなっていき、いずれは生産終了と修理用パーツの枯渇による、アフターサービス終了でレトロゲームになれば壊れてももう直せず、新しい「中古品」を探すのも難しくなる。
だが、PCで動かせるエミュレータによって、レトロゲームが「再現」できるのであれば、もう壊れる心配はなくなる。PCも壊れる可能性はあるが、少なくともゲーム機よりは壊れにくいのと、デスクトップであればパーツ単位で交換で何とかなることも多い。これで、いつまでもWii(+GC)を楽しむことができるようになる。ただ、唯一の問題としては、本体の寂しさがあるということだ。実機でやる楽しさ、実感がなくなってしまうということを考えるとエミュレータでWiiをやるのは、その意味ではあまりいいものではないのかもしれない。しかしそうは言ってられないのも事実だ。もはや実機でやるのは、イベント事かゲームセンターCXだけでいいのだろう。普段はエミュレータでWiiをして、機会があれば実機に触るといいだろう。
以上、PCでWiiをしよう!~実機リモコン、エミュでも使えます~であった。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!
KIBEKIN at 00:05 Aug. 26th, 2021
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脚注
本文へ1 | 参照:Wiiリモコン – Wikipedia |
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本文へ2 | 参照:Wii – Wikipedia |