【大阪の名所、再現】cluster「バーチャルあべのハルカス」レポート | Raven's Articles

【大阪の名所、再現】cluster「バーチャルあべのハルカス」レポート

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この記事の概要を簡単まとめ!

  • VRで現実の街を再現する取り組みが進む
  • VRChatをはじめとして多数のVRプラットフォームで見られる
  • clusterでは近鉄不動産によりあべのハルカスが再現された
  • てんしばをホームにワープポイント形式であべのハルカスへ移動できる
  • あべのハルカス内部は近鉄グループの紹介を兼ねている
  • 展望台があり、7月20日にサーキットが新規追加
  • どんな時でもあべのハルカスにちょっと遊びに行くができる

VRで出来ることの限界は日々更新されており、いつかは現実とVR=仮想現実との境界は曖昧となり、一体のものと考えるべき日が来るのではないだろうか。それこそ、VRデバイスなしでVRを体感できるようになるといったことだ。そうなったとき、VRは本当の意味で身近なものになるだろう。

VRに興味・関心を持っているのは個人だけではなく、企業も最近は前向きである。それはVRのイベントに出展すること、または企業自身がキャンペーンを企画・進行していることからも分かる。その中には現実のワールドを再現したものもあり、イベントでも使用されている場所がある。近鉄不動産が制作した「バーチャルあべのハルカス」、注目のワールドを解説する。

大阪の名所に遊びに行こう

VRで再現される街

「渋谷」を起点に始まる再現

VRと言えば、何か。多くの人はVRChatと答えるであろう。それはある意味で間違っていないのだが、その場合VRChatで作られるものはあくまでも「非現実的」であり、いわば創作に寄っているという印象である。それもそのはず、VRであれば現実における制限をほぼ考慮しなくてもよくなるので、この考えは間違っていない。なのでVRChatで作られるものが創作に寄っているとしても、何もおかしくない。

今度はプラットフォームを変え、特に国内系で考える。その際に出てくるのはclusterとバーチャルキャストだろう。最近はαUも存在する。これらでまず何が思い浮かぶかというと、現実の都市の再現や同名の未来の都市としての創造である。その場合、確実に挙がるのが「渋谷」である。clusterも元々はバーチャル渋谷を再現するところから始まっており、αUは最初に渋谷が作られ、その次に大阪が作られているので、国内系は都市再現傾向が強いものとみられる。

現在はどのプラットフォームでも都市再現は行われており、それはVketで定期的に行われている。Vketは通常、企業ワールドをパラリアル[都市名]、一般ワールドを実在しない、創作系のワールドに置いて展開されている。もっともVketの場合は企業紹介を兼ねている以上完全再現というわけではないが、各ワールドはその都市の中心となる建物・名所を基準に、「見慣れたあの場所」と殆ど同じになるように構成されている。ちなみに、駅のあるワールドの場合、駅構内も見事に再現していることが多い。これは名古屋や大阪で見られたものである。



企業もVRに乗り出す

この影響で企業もVRに関連し、VRで使われることを前提としたコンテンツ制作が進んでいる。しかもこれはイベント以外でも行われるようになっている。最も簡単なものでは、任意のワールドの非インタラクティブオブジェクト(背景)に広告を出展することである。

これが一歩進むとユーザーがインタラクティブ可能な位置に広告を置き、あるいはいちスペースをその企業のエリアとして企業そのものの紹介や、最新サービスについての宣伝を行った画像やVR内動画を配置し、近くにはホームページをそのまま開くことができる各種リンクを含むボタン・スイッチが用意されていることが多い。これによって来客したユーザーに対して直接自社ホームページ、サービス、製品へのアクセスが可能となり、購買機会が今までよりも生まれるようになる。

そして一部の企業では、おそらくメタバース・VR事業を中心とする社内部署を設置し、それ専門にワールドを作成するチームが存在するものと思われる。元々メタバース・VR事業を行っていた場合は全体の中からそれをやりたい人が行うものと考えられる。

その部署の人員やワールド作成に回った人が、任意のプラットフォームでワールド作成を行って、完成後は一般公開するというのが一般的な流れとなる。この場合のプラットフォームはclusterやバーチャルキャストの方が多い。例えば元SIE、元コーエーテクモ他4社経験の髙橋宏典氏が代表を務めるあまた株式会社は、自社名義でバーチャルキャストに『Last Labyrinth』から「愚者の部屋」、『オノゴロ物語』からChapter2-1「オノゴロ銀座」を再現したルームが公開されており、現在も自由に遊びに行くことができるようになっている。

近鉄不動産が作り上げた「あべのハルカス」

大阪・阿部野橋に存在する複合商業ビル。名前はあべのハルカス近畿日本鉄道、いわゆる近鉄が所有するビルであり、高さは300m。執筆時点の2023年現在、日本で2番目に高いビル1)2023年現在、日本一高いビルは麻布台ヒルズ森JPタワーの325mである。であるが、実は日本初の300m以上のビルである。正確な住所は大阪府大阪市阿倍野区阿倍野筋1丁目で、近鉄大阪阿部野橋駅、近鉄百貨店 あべのハルカス近鉄本店、大阪マリオット都ホテルなどを内包している。要するに駅ビルである。

数ある大阪のシンボルの中でも高さがあることでかなり目立つ存在である。当初は航空法の関係で295mの高さ制限にあたるエリアにあったが、2007年春の改正によって制限がなくなり、300mの超高層ビル建設へ計画を変更したという逸話がある。実際のハルカスは低層階にあべのハルカス近鉄本店、あべのハルカス美術館、中層階にオフィス、高層階に大阪マリオット都ホテル、展望台「ハルカス300」が入居している形である。

そのあべのハルカスを、clusterで再現した。それもハルカスの近くにある「てんしば」を含めてである。現実の位置関係としてはてんしばとハルカスは少し離れており、ハルカスのビル全体が見えるような形だ。その位置関係を再現しつつ、メタバース上では物理的制約を排除できるため、ワープポイント形式でハルカスへ移動できるように設計されている。また、ハルカス内にあるレンタルスペースも再現しており、そこでは近鉄不動産主催のclusterでのイベント会場としても使用される。近鉄不動産の進んだ取り組みについて、現段階で公開されているものを中心に書いていく。




バーチャルあべのハルカスで遊ぶ

ここから記載の内容はclusterに登録していることを前提のもと、話を進める。

ホームはてんしばから始まる

clusterにログインし、検索窓から「近鉄不動産」または「あべのハルカス」と入力することで「バーチャルあべのハルカス」を一発で探し出すことができる。現在は新しく作られた「ハルカス バーチャルサーキット」も含めて結果には2件表示されるはずだ。

まず、バーチャルあべのハルカスに参加すると、以下のようなワールドに到着する。

バーチャルあべのハルカス てんしばエリア
バーチャルあべのハルカスのてんしばエリア。現実のてんしばを再現したものとなっており、中には遊べるオブジェクトがある。現在はあべのハルカスとサーキットのワープポイントが存在する。現実の位置関係は右の通りである。

ホームはあべのハルカスから道路とJRの線路を挟んだ対角線に位置するてんしばとなる。天王寺公園エントランスエリアと銘打たれたここは、カフェ、レストラン、フラワーショップ、子供の遊び場(有料)、総合ペットサービス、フットサルコート、コンビニエンスストアなどが存在し、天王寺動物園に隣接している。その隣に天王寺動物園ゲートエリア「てんしばイーナ」があり、約5,000m2の敷地に飲食施設やアクティビティ施設、動物園グッズショップ、イベント広場が揃う、大型の公園施設である。バーチャルてんしばは、遊べるギミックとしてゴーカートと空飛ぶ車が用意されている。

てんしばからはスタート地点より左方向にあべのハルカス17F ミドルフロアと、真正面にハルカスバーチャルサーキットへのワープポイントがある。まずはハルカスから見ていく。ワープポイントには大阪―名古屋を結ぶ特急「ひのとり」(近鉄80000系)の先頭車両が置かれており、空飛ぶ列車というギミックとなっている。

あべのハルカス17F ミドルフロア

メインとなるあべのハルカス17Fは、実際のハルカス17Fとは異なるようである。17Fは主に近鉄グループの事業・サービスと近鉄のホテル事業の大阪マリオット都ホテルの紹介を兼ねているフロアとなり、レンタルスペースへのワープポイントもある。具体的には以下のようになっている。

あべのハルカス17F概要
あべのハルカス17Fのフロアガイド。近鉄グループが保有・経営している各種事業・サービスの案内がここで行われている。また、ここから展望台とレンタルスペースへのワープが行える。

いずれもメタバース空間であることを利用したレイアウトになっていることが分かるはずだ。近鉄というからにはメイン事業は鉄道運輸であり、そこから不動産、百貨店、ホテル事業などを展開している。関東で言う東急や小田急に近いものである。また、clusterでは現実のあべのハルカスに先駆けてSORANOSU(ソラノス)が存在する。現実では7月20日にオープンしており、バーチャルあべのハルカスは4月時点で存在していたため、これの宣伝も兼ねていることが分かったのである。

17Fからは、スタート地点からすぐ後ろにレンタルスペース、SORANOSUにてんしばと展望台のワープポイントがある。また、近鉄百貨店、近畿日本鉄道ではNFTアイテムが存在し、その場で購入できるようになっている。各エリアにはホームページのリンクも完備している。




60F 展望台「ハルカス300」

58-60Fが展望台「ハルカス300」のフロアとなっている。現実のハルカス300にはチケットが必要だが、clusterは事前予約もなしで入れる。再現されているのは58Fと60Fで、スタートは60Fからである。雰囲気は次のようになっている。

あべのハルカス58~60F概要
あべのハルカス58F~60Fのフロアガイド。ハルカス300を再現したものになっており、風景こそはめ込みではあるが雰囲気は実際のハルカス300と相違ないと言える。58Fも再現されており、ワープポイントが存在する。

背景は夜景で固定されているが、高さがあるように見せているので実際のハルカス300に行ったのと同じような気分になれる。また、各展望台の方角に1つずつ解説画像を表示する台が配置されており、インタラクトすることにより画像が拡大され、その画像はどこに何があるかを説明しているものになっている。

58Fも現実のハルカス300を再現したもので、現実の方にはカフェダイニングバー「SKY GARDEN 300」が存在する。clusterの方には流石にないが、イベントステージは現実のものと相違ない構成になっている。そのため将来的には近鉄不動産主催のイベントスペースとして使用されることもあり得るものになるはずだ。

ワープポイントには同じように空飛ぶ列車が採用されており、伊勢志摩方面の特急「しまかぜ」(近鉄50000系)の先頭車両が置かれている。ここから17Fとてんしばへ戻ることができる。

レンタルスペース

メタバース空間を最大限に生かしたのがレンタルスペースである。これはイベントでの使用を想定しており、現在公開中のレンタルスペースはVAH ROOMのVAH 0001, VAH 0002である。VAH 0001はSKY FESTIVAL 300で4週連続にわたって使用されていたようで、イベント終了後も部屋はそのままになっている。

VAH 0002はここ最近のイベントで使用されている部屋で、これは近鉄不動産主催「ハルカスで語らナイト」の会場となっている。過去に3回、6月17日・6月24日・7月21日に開催され、第4夜が7月28日に開催されるほどの人気イベントになっている。大阪や関西に詳しいVTuberや観光ガイドを招いての60分イベントで、前3回はcleaちゃんが進行の1人として出演している。この部屋自体はイベントがなくても自由に入室可能であり、遊ぶことも可能になっている。ここで、画像が以下である。

レンタルスペース概要
レンタルスペースのフロアガイド。現在公開中なのはVAH 0001とVAH 0002で、両方とも自由に入室することができる。ここでイベントが開催されており、今後も継続して使われることになる。しかも遊べる。

ちなみに、VAHはVirtual Abeno Harukasのことである。個人的に利用するもよし、集まって何かするもよしということを公式は使い方で書いている。ちょっとしたイベントに向いている部屋である。

ハルカス バーチャルサーキット

7月20日のアップデートで、てんしばエリアからアクセスできる先が1つ増えた。「ハルカス バーチャルサーキット」は本格的なレースを楽しむことができるサーキットになっている。しかもかなりそれっぽいスタジアムになっており、現実のサーキットにも似ている。ここで、その光景を以下にまとめた。

ハルカス バーチャルサーキット概要
ハルカス バーチャルサーキットの光景をまとめたもの。しっかり作られたスタジアムとコースで、あべのべあのコース記録を塗り替えられるかチャレンジできる。イベントにもおすすめである。

かなり大型なスタジアムで、コースもかなり作られている。同時に4台で走ることができ、観客は任意の4箇所からその様子を見ることもできるようになっている。操作性については、おそらくキーボード操作が最も安定する。スマホでは操作が少々難しく、VRだと確実に酔うためだ。ガチな勝負をしたいときはPCからのアクセス推奨である。

ちなみに走ってきた感想としては、非常に滑りやすい。ハンドル操作を誤るとすぐ回転スリップしてしまう。走っている方には厄介だが、観客からすれば盛り上がりのある要素になるはずだ。ここもちょっとしたイベントに使うのもいい場所になる。

現在公開されているものは以上である。新規追加された場合はここに追記することを予定している。

どんな時でもあべのハルカスにちょっと遊びに行くができる

VR・メタバースの一般化に伴い、その重要性に気付いた企業が参入することによって活気がもたらされる一方で、従来とは全く異なるアプローチ手段を要求されるようになった。そのため、元々VR部門を持っているような企業はそのまますんなりと参入できるが、それ以外の企業は専門のチームや部署を作り、そこが行うというのがおそらく一般的な流れになると思われる。

VRで最も人口が多いといえばVRChatだが、企業参入の敷居は高いものと考えられる。それに対して国内系VRプラットフォームであるバーチャルキャストやclusterは参入の敷居は低く、特にclusterはスマホを含めたマルチデバイス対応のため、手軽さで優位性がある。ワールド制作についてもマニュアルがあり、clusterの場合はUnityを介さずに直接編集もできるので、そのこともclusterを選ぶ理由になるはずだ。

clusterの活気は企業の参入によって上がってきているが、その1つに近鉄不動産がある。近鉄グループの不動産部門を担う企業で、あべのハルカスの運営はもちろんここが行っている。また、天王寺公園てんしばエリアの管理も担っており、この関係でてんしばがホームとなっている。そして近鉄最大のビル、あべのハルカスが再現されるとそこを遊び場として、近鉄不動産主催のイベント開催場所として利用するようになった。

SKY FESTIVAL 300およびハルカスで語らナイトで使用されているレンタルスペースは、今後も新しい企画によって別のイベントでも使用されることになるであろう。近鉄不動産が強かったのは、汎用のイベントワールドではなく自社であべのハルカスをもとにワールドを作り、そこをイベントスペースとして使用することである。これにより近鉄全体を宣伝することができ、イベントに関しても近鉄なので関西圏を中心に、可能性があるとすれば名古屋や神戸も近鉄が通っているのでそのあたりもイベントの題材になるものと思われる。今後も新しい「面白いこと」に期待がかかるものとなるだろう。

 

以上、cluster「バーチャルあべのハルカス」レポート、であった。物理的距離の制約を無くして、大阪や関西を楽しもう。

 

KIBEKIN at 00:00 Jul. 25th, 2023


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脚注

脚注
本文へ1 2023年現在、日本一高いビルは麻布台ヒルズ森JPタワーの325mである。
RA管理人
RA管理人。名前は時にない。かつてこのサイトを管理していた前任者はどこかへ消えてしまった。


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