【PCより簡単】PS Vitaのアナログスティック修理してみた!

この記事の概要を簡単まとめ!

  • ソニー最後の携帯機、PlayStation Vita
  • PSPから進化した、アナログスティック2つと背面RLパッド搭載
  • だが携帯機としては任天堂に負けた不遇の存在
  • アナログスティックが摩耗しやすく壊れやすい問題
  • 交換用パーツは多く存在し構造も簡単で自力修理可能である
  • 詳細な交換手順、お見せします
  • ねじ抜いてもコスト削減にはならない
  • 実質サポート対象外だから自由に弄らないか?

ゲームは熱中と飽きが繰り返している。特にソシャゲはついに飽きが来て、これまで長く続いた花騎士を手放した。もっとも実際のところは飽きたのに加えて「走り続けることに疲れた」ということが大きく、しかしソシャゲの中毒性にはなかなか勝てないので、強引にでも辞める方法としてRMTを行った。これが功を奏して辞めることができたので、辞めたい人にはこれを薦めたいところである。

さて、ソシャゲを捨てた私KIBEKINは再びコンシューマとゲーム用PC(Steam)をメインとする世界線に戻ってきたが、PCをメインとする前は据え置きも携帯機もかなり保有しており、それは初代ファミコン(ゴム製四角ボタン)まで遡るほどである。また個人で購入した初代X箱やPS3(CECHA00)、不用品となっていたところを回収してきたセガサターン、ドリームキャストなど、ゲーム機だけでも大量である。

しかし据え置き・携帯機とそのアクセサリを含むゲーム機の問題点は公式のサポートが終了した場合、修理やインターネットサービスが殆どの場合で使用不可となりレトロゲームの仲間入りを果たすということである。その場合、サードパーティに依頼するか、自力で修理するしかないのである。大半は前者だがそういう業者が都合よく存在することは日本では珍しい話だ。そんな中修理用の道具を保有し、修理用品を調達できる私は後者である。

PS Vitaについてはたまに動かす程度であるのだが、5年程前から使っているこれはスティックが壊れてきていて、勝手に動くことがよく起きるようになってしまっていた。特に左スティックが自律的に動くレベルで酷いため、ついに交換を実施することとしたのである。その交換記録をここに残すことにした。なお、私が保有するPS Vitaは所謂2000番台(PCH-2000)であり、初期の1000番台には対応していないので注意。

ブンブンハロー3DSに負けた携帯機、どうもKIBEKINです。

ソニーとPlayStation Vita

はじめに:PlayStation Vitaとは

今更解説するまでもないとは思うが、PlayStation Vita(以下Vita)について解説する。

PlayStation Vita(プレイステーション ヴィータ、略称: PS Vita[5])は、ソニー・コンピュータエンタテインメント(略: SCE、現: ソニー・インタラクティブエンタテインメント (SIE))が2011年12月17日に発売した携帯ゲーム機[5]

PlayStation Portable (PSP) の後継となる携帯ゲーム機である[5]。なお公式では、本機を「携帯型エンタテインメントシステム」と表現している。名称については「エンタテインメントと現実の境界を越え、日々の生活そのものを遊びに変えていきたい」という気持ちをこめて、英語の「Life」に相当するラテン語の「Vita」が採用された[5]

PlayStation Vita – Wikipedia

初めてVitaが登場したのが、失われた20年の始まりである2011年12月17日である。携帯機の分類としては第7世代である。既に携帯機の競合は(国内メーカーにおいては)任天堂との一騎討ち状態であり、その頃に出されたものである。なお任天堂は同時期に3DSを発売している。携帯機=多くがライトユーザーを考えれば、3DSに軍配が上がるのは目に見えていたのだが。



Vitaは(黒歴史の存在となったPSP GOを除いて)2004年のPlayStation Portable以来の携帯機であり実質的な後継である。そのPSPから進化したこととして、次が挙げられる。

  • PSPで左側にあったアナログパッドを廃止、両側にアナログスティックを追加
  • 画面自体にタッチパネルを採用
  • 背面にRL2・RL3ボタンを再現するパッドを実装→これにより初代PlayStationの公式エミュレート可能に
  • PSPタイトルの一部はダウンロード形式で新規購入することでプレイ可能
  • 1000番台はソニーお得意の有機ELディスプレイ(2000番台は通常の液晶ディスプレイ)
  • 3G対応モデルが存在(要:SIM)
  • カメラを標準搭載(4記号ボタンの左上にインカメラ、背面は中央上) 解像度は640×480
  • ROMをUMDからメモリーカードに変更
  • (2000番台のみ)充電兼通信にUSB MicroB端子を採用

主要な進化についてはこの通りである。他にも変更点については存在するが、全部を把握しきれているわけではない。そのため漏れているものもある。流石にPSPの登場から7年経過しているので、CPU/GPUとRAM周り、バッテリーと保存用のメモリーカードなどは改善されている。しかし独自仕様のメモリーカードは正直気に入らない。3DSは保存領域はSDHCというのに、である。Lightningに拘るiPhoneのようだ。

PSPから進化した点について挙げてきたが、その反面で出来なくなったことが1つ存在する。背面パッドを実装したために、デザインの関係上バッテリー交換を手軽に行うことができなくなった。これについては分解時に解説する。もっとも、常時充電使用しているわけでもなければそこまでバッテリーの劣化は激しくないはずなので、ここは誰も気にしないところである。とはいえ、PSPではWi-Fiオン/オフがハードボタンであったのに対しVitaはホーム画面長押しから設定できるソフトボタン式になっている、機内モードやBluetoothが同様の手順で変更可能などの改善点もあり、このあたりはタッチパネルの採用やパーツ数削減の意味も込められたものと考えられる。

携帯機としては3DS(任天堂)に負けた不遇の存在

PS Vitaはゲーム以外に、スマホでやるようにインターネットを利用することができ、動画を見ることもできた。またPSPから存在していたアドホック機能、メール機能も存在し、別途インストールが必要だがTwitterクライアントアプリなどがあった。過去に存在し既に終了及び廃止された機能にGoogle Mapを利用したマップアプリ(Wi-Fiモデルは実質使用不可)、位置情報をもとに周囲のプレイヤー情報を見ることができるnearといったものが存在した。現在は軒並み使用不可能である。

2011年当時、ライバルといえば当然任天堂で、同年には3DSを発売している。3DSは2画面+タッチパネルのスタイルに追加のデバイスを必要とせず3Dに見せる機能を持つ1)上画面右側に3Dレベルを調節できるバーが存在し、これを上にあげるほど3Dレベルが強くなるものである。ただし、3D機能は非常に眼が疲れるのと電池消費が非常に早くなることもあり、殆どの人がOFFで使用していた。本末転倒である。そして後に3D機能がオミットされ畳めなくすらなった2DSも登場する。ばーちゃんバーチャルボーイ並のガバガバである。ものである。だがそのことより重要なのは、初代DS系列よりもインターネット周りが強化されたことである。ブラウザや動画視聴についてもVitaと同様に行える。また、携帯機としての携行性や料金も圧倒的に任天堂の方が強いことが、これまでの結果からわかっている。そして発売されるゲームタイプを考えたとき、所謂「オールラウンダー」なゲームが出やすいのは任天堂ハードであり、ソニーハードは良くも悪くも「コアゲーマー」派が多い。これを考えたとき、どうしても3DSが売れてしまうのである。

両者ともほぼ同じことができるとなれば、多くの人は3DSへ行くことが多いであろうし、同時にクリエイター側もユーザ数が必然的に多くなる3DSを好んで開発することになるであろう。そうなってしまうと、Vitaが追いやられてしまうのは目に見えている。そして現在に至るまで、未だに3DSとその改良型でゲームが出続けていることやハードウェア的な更新、サポートの継続が行われていることを考慮すると、Vita(ソニー)は3DS(任天堂)に負けたと言える。ソニーがVitaを最後に携帯機から全面撤退したことが何よりの証拠であろう。登場時期、戦う相手が悪かったことで相対的に評価の低いVita、実に不遇な存在である。

問題:アナログスティックが摩耗しやすく壊れやすい

不遇でも、ハードとしては良くできていたVitaである。しかし開発元のソニーは時限爆弾のようにハードが壊れるように仕組んでいるとされていて、通称「ソニータイマー」でヘイトを買うことでも有名である。今から説明する問題が果たしてソニータイマーと言うべきか否か不明であるが、Vitaでもそれらしい問題がある。

Vitaで最も使用するのはボタンではなく左右のスティックであろう。特に多くの作品において、左スティックは移動、右スティックは視点操作としてデフォルトのキーアサインとしていることが一般的である。この2つを使わずしてできるゲームが存在することはまずない。したがって毎秒動かしているであろうこれは、例え大きな力をかけていなくとも負荷が少しずつ溜まっていく。しかしこの負荷は、視認することは殆ど不可能である。



この負荷がある一定まで行くと、不思議なことにスティックが勝手に動くことがある。これらは個人の環境に依存するため一概には言えないが、特に左スティックが壊れやすく勝手に動くことが多発する。多く左スティックはキャラクターやカーソルの移動で使用するので、これが壊れてしまうとゲームにもならないうえ、ゲーム以外のアプリを使用するにも支障が出る。普段は気にしていないことであろうが、いざスティックが故障したときの絶望感は計り知れないものである。

通常、この手の故障はサポートに連絡して修理するのが一般的である。Vitaは生産自体は終了しているが修理等のサポートについては継続中のため、普通の人はそうする。では普通ではない人はどうするかといえば、自力で修理する。最近はどんなパーツでも探せば「互換品」が必ず存在する時代であり、分解についても主に海外の自作・改造マニアによってその手順と詳細情報が乗っているものである。私もその1人であり、金をケチるため1つの経験とネタとして、次項から交換手順を詳細に記していく。

分解、PlayStation Vita

いよいよ、Vitaを分解していく。なお、私が保有するモデルは2000番台(PCH-2000)であるため、1000番台についてはここから先の手順は参考にすることができないので注意。

前提:交換用のスティックを入手

まずは交換用のスティックを入手する必要がある。これは[PS Vita スティック]で検索することで販売されているものをすぐ見つけることができる。しかしこの手のものは多くの(実質放置な)詐欺業者が取り扱っていることが多いので、出品者情報を精査する必要がある。特にYHOC!は送料詐欺が非常に多いので、送料が極端に高いか着払い指定になっている場合は購入候補から絶対に外さなくてはならない。スティック単体で考えれば送料が高すぎることは通常あり得ないためである。よって、それら以外の適正価格と送料になっているところを選択して購入するといい。

YHOCの例
YHOC!における詐欺と安全な例。左は全て送料詐欺が行われているものであり、右が安全な例である。

用意:分解に必要な道具

分解するにあたり、道具が必要である。今回は次の道具を揃えておくと十分である。

  • 交換用スティック(PCH-2000専用):どうせ変えるなら2個揃えるのが理想
  • +0ドライバー:Vitaは全て+0ねじで構成されているのでこれ1本でOK
  • ヘラまたはプラスチックピック:ツメを外す時とケーブルを固定するコネクタラッチのロック解除に必要。どちらかといえばヘラの方がいい
  • ピンセット:構造上PCより各部品が小さいのでつまむ時に使用
  • 布(不織布):清掃するために使用。垢や埃が出ることは覚悟しておいた方がいい
  • スマートフォン:あらかじめ分解時に撮影することで復元時に役に立つ

ここに挙げたもので殆どは前回分解したT350/34ARの時に使用したものである。これらはスマホ修理にも使えるビットが含まれるビットセットについてくることが多い。とはいえ別途で購入してもそこまで金はかからないので揃えておくといい。

作業開始:見える範囲のねじを全て外す

開始前の画像として、私の保有するVita(2000番台)と交換用のスティックの状態が以下である。

Vita交換前
Vitaの修理前の状態。右の互換スティックに付け替えるため、これから分解していく。

右側にある小さなパーツのためにこれから分解していくわけである。交換作業とはいつもこういうものなので仕方ないところはある。文句を言っても仕方ないのでまずは外装を留めているねじを全て外していく。ねじは全て+0ねじで構成されていて、一般的な精密ドライバーセットで足りるものである。それは以下の箇所にある。

+0ねじの場所
Vitaの+0ねじの場所。ROMスロットカバー内にも1つ存在するので見逃しに注意。位置関係上、底の方が非常に汚れやすいため錆びていたり傷んでいたりする。右下は全部外した状態。

合計7本のねじによって留められていることがわかるVitaである。ROMスロットカバー内にあるため傷みにくいが、他のねじはどうしても傷みやすい。そのためねじに埃が詰まっていることや最悪錆びていることもあるので、これらに注意してねじを外していくこと。外したらついでにねじを綺麗に清掃しておくと、見た目の改善とねじの機能を保持する意味でも安全である。

外装外し:ヘラやピックで周囲を少しずつ外す

ねじを外すことで、外装を外すことができるようになる。外装は内部のツメで固定されているので、まずは小さな隙間からヘラやピックを差し込んで外せるようにする。ツメは全体に存在するため、2000番台はUSBコネクタの隙間から徐々にカメラ側へ外していく。当然ながらカメラ側に向かう際は、十字キーおよびボタンの両側から外さなくてはならない。これを全て外したら、背面を上としてUSBコネクタ側へ持ち上げるようにすることで外装が外れる。外す時は次のように行うといい。

Vita外装OPEN
Vitaの外装を開ける手順。ヘラやピックが活躍する。周囲の外し忘れと、外装を外す時の背面パッドを接続するケーブルに注意。

しっかり外せていると、背面パッドを上としてカメラ側からUSBコネクタ側へ持ち上げると外装を外せる。この時、液晶ディスプレイを傷つけないように何かしらの布の上に置いておくこと。また、背面パッドと本体基盤と接続するケーブルがあり、これは本体側にコネクタラッチがある。そのため現時点では外装を完全に外すことはできないので、無理に外そうと力を入れてはいけない。優しく持ち上げて、場合によっては背面パッド側外装を立てかけるようにするといい。



部品外し:先に外しておくものと後に外すもの

ここまで来ているということは、無事に外装を外せているはずである。これから固定されている各々の部品を外していく。外す部品については順序があるため、先に外すべきものから解説していく。

先に外すもの:ケーブル、バッテリー、ねじ、カメラ

先に外すものについては見出しの通りである。具体的には以下の通りである。画像はその下である。

  • ケーブル:背面パッドと本体基盤を接続するケーブル。コネクタラッチは本体側にあるのに対し、差し込まれているのはその反対側である。まず茶色部分をヘラなどで持ち上げてからケーブルをゆっくり引き抜く。ピンセット推奨。
  • バッテリー:大きいのですぐわかる。中文体なので中国製のようだ。このバッテリーも互換品が存在するので、交換したい人はスティック交換と同時に行うといい。外すのは簡単で、コネクタに近いケーブル部分を持って上に持ち上げるだけである。ここだけはピンセットでは力不足なので手でやっても問題ない。
  • ねじ:本体を保護するために存在しているプラスチックのカバーを留めているねじ。通常は3箇所がねじ留めされているが、まれにコスト削減なのかいい加減なのか、1箇所だけない場合がある。なお、その状態でも安定している。ねじを外せば普通に外れる。
  • カメラ:固定するためのカバーがねじで留められていて、ツメにはまっている。ねじを外してからツメから外せばカメラだけになる。これもケーブルによって本体基盤と接続されており、背面パッドと同じ構造なので反対側のコネクタラッチを上げることで抜き取れる。
先に外す部品
先に外す部品についての画像解説。これらをまず外していく。カメラの扱いは慎重に行うこと。

基本的にはこの通りに行えば問題なく外せる。ねじがないことについては、そういうことだと思って諦めた方がいい。中身を見ることが殆どないからと言って手を抜くのは企業の信頼性に関わる気がするのだがどうだろうか。

次に外す:左右のコントローラー部分の基盤とスティック+ボタン類

先の手順で邪魔なものが外れたので、コントローラー部分の基盤とスティック、そしてボタン類を外すことができるようになった。ボタン類についてはスティックの交換を行うだけであれば外す必要はないが、取り外すことが簡単なのと大抵ボタン類は酷く汚れているので清掃した方がいいというものある。

この基盤およびスティックも+0ねじで留められており、ボタン類は穴にはめるだけの構造となっていて、基盤を外せばボタン類は外せる仕組みである。スティックだけは動いてしまうと大問題のため固定されている。ただ、スティックを固定するねじもまた、中身を見ないからと手を抜いているのか、1本でしか留められていないことがある。クソニーは勘弁。それはともかくとして、分解の様子の画像を以下に掲載する。

基盤外し(Ctrl, ボタン類, スティック)
コントローラー部分の基盤、スティック、ボタン類を外す手順。左右の手順は基本的に同じである。R側にカメラがあるが、今回の手順には関係ない。L側の金属プレートはバッテリーを挟む関係から固定に必要なパーツになっている。

大抵の場合内部基盤には特殊ねじが使用されていることが多いが、Vitaはねじが+0のみであるので特殊なドライバーが必要ないのは便利である。任天堂はこうはいかない

本体基盤や液晶ディスプレイ、カメラには問題はないので交換は行わない。そのため、分解するのはこれで全てである。最後に、分解した細かい部品について、交換用のスティックも同時に写したものを掲載する。

取り外した接触部品
接触部品について、交換及び清掃のために取り外したもの。スティックが壊れている以前に汚すぎる。ここにはないがRLトリガーもある。

復元:スティック交換と再度取り付け

全部外したら今度は取り付けである。元に戻すのは単純に分解の逆作業であるので、難易度は高くない。しっかり取り付けたかを確認しながら行っていけばいいので、分解よりは気を楽にして作業できる。

前提:ボタンの清掃

先にボタンを清掃する。上の画像で十字キー、4記号、START/SELECT、PSボタン(ホームボタン)、画像を忘れたがRLトリガーが対象である。それらの汚れと溜まった垢などを不織布などを使用して拭き取っていく。或いはウェットティッシュと乾燥している布を用意して、まずウェットティッシュで汚れを拭き、拭いた際に残った水分を布で拭き取ってやれば綺麗になる。これをしておけば見た目が綺麗になり、動作不良の原因となりやすい余計な汚れの内部への混入を防ぐことにもなる。シリコン側(基盤に触れる方)も汚れていれば同じようにするといい。




本命:交換パーツの取り付け

Vitaを分解した理由を思い出せば、それはスティックが勝手に動くので交換したいから、である。つまり本命はこのスティックを正常に動くものと交換し、そしてVitaを復元するということである。本当のところはバッテリーも交換したかったが、送料詐欺ばかりだったので諦めた。

交換に際し、スティックの向きは気にしなくていい。このスティックは両用で設計されており、どちらか専用という形にはなっていない。ねじ穴を合わせれば自然と元々スティックが固定されていた状態を再現できる。ケーブルについても向きがその通りになるので、まずはねじで固定するといい。

なお固定する際は先に清掃したボタン類(RL除く)についてもこのタイミングで元の位置に戻しておく。これはシリコン側に穴があるので、それと外装内側に存在する穴に合わせて通せばOKである。またスティックを固定する際、ケーブルが出ているかどうかを確認すること。これは後でコントローラー部分の基盤に再接続するために必要である。ここで、これまでの解説の画像を以下に掲載する。

ボタン類とスティックの再固定
ボタン類とスティックの固定を行ったところ。スティックのケーブルが出ていることを必ず確認すること。分解前と同じ構図にしていれば基本的には問題ない。

復元:これまで外したものを元に戻していく

本命の作業が終われば、後は戻すだけである。他の部品については破損が全くなく、分解時の逆手順を行うだけなので特に解説も不要である。注意するのはRLボタンを装着する際のタイミングと背面パッドのケーブル再接続である。

RLボタンはガイドに沿って上下し、シリコンのスイッチに触れることで反応するようになっているため固定することができない。そのため復元時に外れやすかったりずれやすい問題がある。作業の邪魔になってしまうことが多いので、取り付けるのであれば外装を戻すタイミングで行う。

背面パッドのケーブルは外す時に苦労したことであろう。逆に取り付ける場合もこれが苦労する。というのもケーブルが短めに作られている関係で、位置関係的に背面パネルを持ち上げた状態でなければ接続ができないほど短いのである。よって再接続するときは壁などを利用して背面パネルを立てかけておくことで背面パネルを持たずに済む状態となるので、その隙に背面パッドのケーブルを本体基盤に再接続するといい。

復元の手順については説明事項が他にないので、完全復元までの画像を以下に掲載する。完了まで1つの画像にまとめている。

復元全手順
復元の手順を1つの画像にまとめたもの。逆手順なので特に解説することがない。右が完全に復元したものである。

さて、かなり冒頭の方で分解前のVitaの画像を掲載したが、それと完全復元したものとを比較すれば、明らかに綺麗になっていることがわかるはずである。これは十字キー周りが顕著である。最後に、完全復元したVitaを以下に掲載する。

Vita復元後
Vitaを復元した後の動作確認。全てのボタンとカメラの動作が正常なことを確認した。

このとき動作確認も兼ねている。動作確認では全てのボタンの動作とカメラの動作、背面パッドの動作についても確認を行い、問題なく動作することを確認した。またカメラについてもメインカメラ、インカメラ両方が動作していることも確認した。性能はさておき、復元して全ての機能が正常に動作しているので交換作業は完了である。

ちなみに分解開始から復元完了までにかかった時間は、撮影時のタイムレコードを参照すると約2時間30分である。このときは手順確認と清掃と撮影しながらのため、時間がかかっている。普通に行えば1時間30分程度で、熟練であれば1時間もかからないであろう。本気で清掃する場合は、1日かかることになるが。

実質サポート対象外だから自由に弄らないか?

KIBEKINとして開始して、わらびちゃんのT350/34ARを分解して以来の分解ネタとなった。今回分解したのはPCよりも小さくまだ構造が複雑ではない携帯型ゲーム機である。任天堂は特殊すぎるため手を出せないが、ソニーは比較的分解修理しやすいのと、多数の分解情報が主に海外のガジェットマニア達によって文書化されインターネット上で閲覧可能な状態になっていることも大きい。海外ではまず分解するのが基本らしい。

ソニー/PlayStation公式(SIE)では修理受付にVitaは確かに存在している2)閲覧日:2021年4月7日 20:00現在。なお周辺機器にPS3関係は確認できなかった。。PS3も修理受付がされていることを確認できる。だがPlayStation Storeからの新規コンテンツ購入について、PS3を7月2日、Vitaを8月27日に終了するという公式発表がされており、文鎮かつレトロゲーム化は確定している。今後は完全にディスクとカード型ROMでしかそれぞれをプレイできなくなるということを意味する。その次に来るのは修理サービスの終了である。つまり、公式サポートを使うことは徐々にできなくなってきているということだ。

それを考えると、Vitaは実質サポート対象外である。なので普通の人にとっては( ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・)非常に残念な話である。だが普通ではない人、分解や改造が好きな人からすればサポート対象外なら、ほぼ何の制約もなく自由に弄ることができることを意味する。もっともサポート内だとしても無視して分解や改造するのがそういう人であるのだが。だがサポート対象外となるのであれば、少し冒険して自由に弄ってみるといい。もはやそうやって使うしかないからである。

 

以上、PS Vitaのアナログスティック修理してみた!であった。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!

 

KIBEKIN at 01:36 Apr. 8th, 2021


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脚注

脚注
本文へ1 上画面右側に3Dレベルを調節できるバーが存在し、これを上にあげるほど3Dレベルが強くなるものである。ただし、3D機能は非常に眼が疲れるのと電池消費が非常に早くなることもあり、殆どの人がOFFで使用していた。本末転倒である。そして後に3D機能がオミットされ畳めなくすらなった2DSも登場する。ばーちゃんバーチャルボーイ並のガバガバである。
本文へ2 閲覧日:2021年4月7日 20:00現在。なお周辺機器にPS3関係は確認できなかった。
KIBEKIN
会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまってから、半ば自分からリタイア後ブログクリエイターとなり活動してきた社会不適合者。今後の活躍の約束とHIKAKINリスペクトの意味を込め、リンクス岐部からKIBEKINに改名した。

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