【簡単で本格的】”VRiod Studio”使ってみた!~cluster独自アバター制作編~ | Kibekin BLOG.

【簡単で本格的】”VRiod Studio”使ってみた!~cluster独自アバター制作編~

この記事の概要を簡単まとめ!

  • VR世界は手始めにclusterを取り上げた
  • 「調べる」だけなら初期アバターでも問題ない
  • 今後の活動の起点にもなるため本格的に制作することに
  • 3DCG技術が無くても3Dモデルを作れるのがPixiv公開がしている”VRoid Studio
  • プリセット調整式であるが、cluster標準より詳細に設定できる
  • サンプルアバターがあり、これをベースに改造することもできる
  • ライセンス条項は存在するが、通常利用であれば問題ない
  • 制作したものはそのままclusterの独自アバターとして使用可能
  • 望みの物がないならツールを最大限に活用して創っていけ

趣味を広げることは、それ自体は決して悪いことではない。しかし手広くやりすぎると、本来やるべきことをやれなくなるという本末転倒が発生する。そのため、どこまで手を出すかということを意識しながら触れていく必要がある。ただこの場合は器用貧乏になるため、専門家に勝てることはない。

それとは別に、今後の活動のためにどうしても必要になったため、資料を集めて勉強しながら使うパターンもある。それはソフトウェアやツールのリファレンスに限らず、学校で習う基本科目、所謂五教科と呼ばれるものや高校・大学レベルの内容の教科書やネット上に転がっている情報で勉強することもある。ゆかりねっとコネクターを制作したNao氏も、学生時代には苦手だった数学あたりを制作にあたって勉強したという逸話があるくらいだ。

とはいえ、殆どの場合は既に何かの趣味や勉強していることがあって、追加で勉強する時間が取れないということは多い。最近需要が上がっている人型の3DCGモデリングは、何もないところから制作するにしても制作するためのソフトウェアやツールの操作方法はおろか、制作手順すら難しく、機能が多彩で便利なものほど高額であり、全般的に手を出しにくいものになっている。だがそれを解決するツールを、クリエイターの「発表の場」を提供するPixivが公開している。そのツールの名前はVRoid Studio。人間型のモデリング未経験、それ以上に3DCG未経験でもいい感じに作れるツールを解説し、参入の敷居を低くしてみることに決めた。

ブンブンハロー手軽な3DCG人間モデリング、どうもKIBEKINです。

VR世界とVRの「身体」

VR世界は手始めにclusterを取り上げた

Oculus Quest (2019)を手にしてから、私自身のVRコンテンツに対する見方と接し方は大きく変わった。それまで見ているだけで干渉することのない領域だったそれに、自分から入っていき、記事にしたいネタがあれば画像やデータを収集し、それを1週間以内に仕上げることがルーチンに組み込まれた。もちろんVR以外の、従来のネタも合間に挟んでネタを書いているので、元々やっていたものをやらなくなるわけではない。

VRコンテンツについては、それの記事化の難しさと、何を中心に取り上げるべきかという需要と供給の読み取りの必要がある。時に私はそれを無視して記事を書くが、全てのコンテンツが需要と供給のバランスで成り立っている。よって書くべきは多くの人がやっていて、情報を欲していることについてである。ただこの場合、同じことを考える人は多いわけで、メディアタイプによらずそれをネタとして書いたり動画化するはずだ。そうなると競合が増えるわけで、何かしらの違いを出さないと見てくれるものにはならないのである。

そんな中で私が最初に触れたVRコンテンツがclusterである。分類するとVR-SNSである。VR-SNSの世界的な主流で言えば最初に出たVRChat(=VRC)であり、clusterは登場時期がそれの2年後である。それ故VRCとの比較は避けられないが、VRCはリアルさを重視した結果として、楽しむために要求される標準スペックが高いものとなり、快適に楽しむにはそれこそ石油王でなければ不可能と言えるくらいのスペックを要求される。それを考えると「万人向け」とは言えないそれに対し、clusterはアバター自体に容量やテクスチャ等の制限を設けていて、その分どのデバイスでも動作に支障がないように設計されている。そのためVRデバイス(スタンドアロン型含む)、PC、スマートフォンのいずれかのデバイスで利用可能になっているので、間口が広く敷居も低い。また、大規模なVRイベント会場として使用するのに向いており、同様に大規模なワールドの生成・「現実世界の再現」にも向いている。同時にVRの特徴を生かした、現実世界では不可能なものを作ることができる。



clusterは日本産、VRChatはアメリカ産。世界規模で考えれば先発のVRChatが国境を超えて人が利用していて、clusterは日本国内が多い印象を受ける。ただ、これからVR分野が拡大していくにあたって発展しやすいのはどういうタイプかを考えると、理想は初期導入費用が掛からないものになるはずだ。その意味ではclusterはVR世界に入るための敷居を下げる存在になる。また、VRデバイスの大革命とも言えるOculus(Meta) Questシリーズでもclusterは利用できるわけで、Questさえ手に入れればすぐに始められるのもである。その意味では、Quest+clusterが初めてVRに触れる最適解であったとも感じている。ちなみにVRChatはQuestでも利用できるが、どうにも興味が乗らなかった。

単に「調べる」だけなら初期アバターでも問題ない

基本的にノージャンルで様々な方面に突っ込んでは調査を行い、その結果を記事にしてきた。だがノージャンル故、私の興味の範囲の外にあるものも少なくない。その場合、私は単に「調べる」だけである。これまで取り上げた中でその後も全く使っていないものといえば第3勢力SNSシリーズで、活動内容的にTwitterを中心とした大型プラットフォームに結局帰着している。それらのSNSは基本のユーザーが外国人、特にアメリカの、Twitterを追われたやばい奴が利用していること。日本人ユーザーが殆どおらず翻訳の手間や時差と文化の違いも考慮すると、手軽にできるものでなく、宣伝効果もあまり期待できるものではないと判断した。よって全くやらなくなったのである。

clusterもまた、大分類すればSNSの1つとなる。VR-SNSであるが同時にVRではないデバイスでも使えるので、従来のテキストベースのSNSと同じ感覚で使うことができる。この際面倒事となるのがプロフィール設定である。幸いにしてclusterの場合は設定項目は少なく、アバターも丁寧に用意済みであるので、適当な名前でも利用することができる。これを利用し、調査の際は発生するであろう様々な問題を回避するために必ず名前(とそれに準ずる設定)を変えている。使用する場所毎に名前を変えて登録する癖があるため、どう頑張っても私であることが分からないようになっている。このおかげで、トラブルに巻き込まれることなく記事を作ることができているのである。

ただ、Avater Makerもclusterの機能の一部であるのでこれも解説する必要がある。そのため、一応それなりの自作は行った。とはいえ簡単な設定で作るそれは、初期アバターと殆ど変わらないような感じである。そして記事を仕上げた後は、clusterには時々アクセスするが、アバター制作(改造)はそれ以上しなかった。その時点では他にやることもあって、「調べる」ことが主目的だったため、ほぼ初期アバターのままで当時は完了とした。その時の記事が以下である。

今後の活動の起点にもなるため本格的に制作することに

とはいえclusterの間口の広さと敷居の低さ、今後のVRに関連するイベントの開催可能性も考えれば、clusterで活動することには意味があるはずだ。現在も従来型SNS(Twitter, Facebook=Instagram, 海外ならRabbitなど)が台頭し、メインの宣伝や情報発表はそこで行われるが、VRに関してはそれらとは全く異なる層も多く存在する。その中には私とは大きく異なるタイプのクリエイター、特にVTuber、あるいは実体メインのYouTuberも多い。これはclusterで行われているイベント情報などを確認すると分かることである。clusterでは毎日、何かしらのイベントが大規模・小規模にかかわらず開催されているため、活動もかなり活発と言える。



これらの要素を考えたとき、clusterを使うことは私自身の知見を広げることであり、同時に不特定多数に対しての宣伝にもなるはずだ。その際に必要となるのはアイデンティティの確立である。だが前述の通り、私は完全に別の名前でやっているわけで、今更「メインの名前」を使うのは、安全性の観点から難しい。だがその代わり、VR空間では必須となるアバターに独自に手を加えて、それを使うことで、いずれ時が来て正体が分かったとき、あるいは興味を持った者がいたときに私のブログまたは活動にファンを増やすきっかけにもなるはずだ。

本来の活動場所はサーバー上あるいはブラウザ上がメインとなる私がVR空間でも活動するというのは、少々ずれた話に思えるかもしれない。だがYouTuberないしVTuberでもブログ型の記事やサービスを利用して書いていることは一般化しており、無理のない範囲で様々なプラットフォームを利用し、自分を広めていくのは知名度も重要なクリエイターとしての必須行動とも言える。そのため、独自のアバターを本格的に制作することにした。今回使用する制作ツールの名は”VRoid Studio“である。これを次項より詳しく見ていき、初めてのアバターをclusterにアップロードし、それで実際に動かすまでを解説していく。

VRoid Studioで0から作る自作アバター

VRoid Studioとはどんなツールか

まずはVRoid Studioがどんなツールであるかについて解説する。VRiod Studioは、クリエイタープラットフォームを提供するピクシブ株式会社(pixiv Inc.)が開発した、人間型の3Dモデル作成に特化したアプリケーションである。ダウンロード及びインストール、継続の使用に際し一切料金がかからず、全ての機能が無料で利用できるものになっている。WindowsとMacの両方に対応し、さらにゲーム販売プラットフォームであるSteamでも提供されているため、Linuxの場合はLinux版SteamをインストールするかSteam OSを利用すれば、理論上OSを選ばずにVRoid Studioを利用できるのである。

従来の3DCG制作が可能なアプリないしツールはblenderやUnityが有名である。だがこの両者とも、使用には専門書や解説動画、オンラインのリファレンスや入門解説ページを見て0から1になるまでの道のりが非常に長く、使えるようになってからも物理演算や破綻しない形状、コマンドの勉強なども行いながら、モデルの細かい調整もできるようにならないと、完全に使いこなすのは難しい。一度修得してしまえば次から使うときはスムーズにできるのだが、修得しないと理想のものを作るのは難しく、同時に修得するまでにかかる時間と先行投資費(有料教材を使用する場合)は莫大である。そしてそれを仕事にするのであればなおさらである。

このツールの利用者の想定は、人間型の3Dモデルを自作したい人全てである。今まで全く3DCGモデリングのソフトやツールを触ったことがなく、或いは使い始めた初心者でも、VRoid Studioで用意されたプリセットを選ぶだけで簡単にオリジナルのアバターを制作できるのである。それに少し余裕がある人は、用意されたパラメータをスライダーと数値入力によって細かく、直感的に調整できるようにもなっている。他にも色の変更、髪・身体・服・装飾品等はテクスチャを自作することも可能であり、本職やプロであればそれらをもっと楽に行えるようにも設計されているのである。

もちろん私は人間型か物体型かに関わらず、3DCGのソフトやツールを用いて何か制作したことが1回もない、完全な初心者である。その私がインストールから1つのモデルを制作し、clusterにそれをアップロードするまでを本記事チュートリアルとして解説していく。なお、プラットフォームは検証するにあたって更新が自動で行われるSteam版を使用する。ただし、ツール自体に大きな差異はないため、任意の方法でインストールしておくといい。




準備:VRoid Studioをインストールする

まずはVRoid Studioをインストールする。通常インストールであればVRoid Studioのダウンロードページからそれぞれ使用しているOSに合ったものをダウンロードしてすればよく、Steamの場合はSteamクライアントアプリの検索から”VRoid Studio”と入力することで出てくる。Windows/Macの場合はツールそのものをダウンロードする形式となっており、Steamの場合はゲームをインストールするのと同じようにインストールを行う。今回検証するSteam版は、ゲームをインストールするときと全く同じ手順であるので、おそらく最も楽な方法であるはずだ。

SteamのVRoid Studioの説明
SteamのVRoid Studioのページ。無料でインストール出来る。インストール時は他のゲームと同じように規約に同意する必要がある。これも難しい手順はない。

Steam版では、自動更新を有効にしている場合VRoid Studioに更新が入った時点で自動的に更新が行われる。またリリースノートもライブラリから確認できるため、その意味では管理が楽である。唯一の問題があるとすれば、起動時はSteamにログインしている必要があるのでオフラインでは作業しにくいことだ。そのためSteam版の利用者の想定はVRデバイスを保有していて、SteamVRでVR対応のゲームないしSNSをプレイする人である。SteamでもVRChatとVirtualCastが提供されているので、それと合わせてインストールしておくと管理が楽になるはずだ。

開始:規約同意とヘルプページ確認

何を使うにでもそうだが、開始時に利用規約に同意する必要がある。と言っても他のところで見る利用規約と殆どで同じなため、特に気にすることはない。それらを適当に確認して同意したら、初めて使う場合にはヘルプページとβ版との違いに関するページのリンク(ブラウザ起動)のホップアップが出る。他ので使っているのならスキップしても問題ないが、本当の意味で初めてであるならヘルプページを確認しておくに越したことはない。ちなみに起動時の利用規約の切り抜き及びヘルプページのイメージは以下である。

初めてVRoidを起動した状態
初めてVRoid Studioを起動したときに表示されるホップアップ等の情報。利用規約には当然同意するものとして、その後に出るホップアップは公式のページへのリンクとなっている。ヘルプページに沿って進めると、それなりにできるようになっている構造のようだ。

β版に関してはSteamではその仕様から利用不可能であるのでここでは考えないものとして、ヘルプページに関しては一通り目を通しておくといいだろう。なお、モデルの利用条件については、後々問題が発生しないよう必ず確認しておくこと。

モデル制作の過程

それでは実際にモデルを制作する。ここで解説する過程は、私が実際に行った手順に基づいている。

01:ベース決定

モデルを制作するにあたって、まずはベースを選択する。VRoid Studioのホーム画面では初めて開いた場合、新規作成と3つのサンプルモデルが表示されている。ここから上にある新規作成をクリックし、ベースを「男性」「女性」のいずれかから選び、制作を開始する。

ベース選択
制作開始にあたってベースを決定する。男性または女性のどちらかを選択する。体型については後から調整可能なため、好きな方を選択する。

02:顔・髪型・体型・衣装・アクセサリー・ルックから編集したい部分を選択

VRoid Studioでは編集可能なパーツは大きく6つに分類されている。その部分は顔・髪型・体型・衣装・アクセサリー・ルックで、その中の項目について、「プリセット」から任意の気に入ったものを選択するか、「カスタム」で自分でテクスチャを作成しカラーを設定して作るかができるようになっている。しかし当然ながら、0から作る能力を持たない私はプリセットから選択する方が楽である。

編集可能なパーツの細かい部分については、設定できるものについてはかなり多岐にわたる。例えば顔なら、次の部分が編集可能である。

  • 顔セット ※プリセットのみで、顔全体を一括で決定する。
  • 目セット ※プリセットのみで、目の部分を一括で決定する。
  • 瞳のハイライト
  • 白目
  • まゆげ
  • まぶた
  • アイライン
  • まつげ
  • 口内
  • 口紅
  • チーク
  • フェイスペイント
  • 表情編集 ※通常時ないし特定の表情の時の状態を編集する。顔のパーツ単位(左右のあるものは別々)で細かく編集可能。
編集中の風景(顔編集)
編集中のイメージ。これは顔を編集している。セットを選択したり、パーツ単位で選択したりする。

このように細かく設定できるので、初心者でも上級者でも満足いくような編集が可能である。とはいえ具体的なイメージを持っていないとこれらを調整するだけでもかなり時間がかかることは確実である。したがって、作りたいイメージをあらかじめ手書きでもデジタルでも用意しておくと、これらの設定を楽しみながら行うことができるであろう。これを繰り返していき、「理想の姿」を作っていくのである。




03:右側のスライダーや数値で細かく調整する

プリセットをそれぞれ選択していけば、それだけでもしっかりしたモデルを作ることは可能だ。その上で、もっと作り込みたい人には、各パーツを選択時に右側に表示されるスライダーや数値を変更することで、自分好みのものを作ることができる。先の画像で右側に「パラメータ」として、各項目ごとにスライダーとその右側に数値がある。それが細かく調整できる部分となる。項目名はしっかり書かれており、どこを調整するのかが分かるようになっている。

パーツによって調整できる項目は異なるが、身体を構成する殆どのパーツについて細かく設定することができる。スライダーがあるので直感的な調整ができるほか、数値窓もあるので数値指定でも調整することができ、その範囲は多くが0~100、または-100~100の範囲で変更できる。それぞれのパーツはデフォルトがかなり綺麗にできているので、それを少し「自分好み」にしてやればいい感じになるはずだ。

髪・目・肌などは色を変更可能である。色の変更はパレットで選択する、スポイトで選択する、16進数で指定するの3つの方法がある。色についてはメインカラーだけのものがあれば、ダークカラーやライトカラーといった複数のタイプを個別に決めて構成するパターンもある。これもカラーを変えると即反映されるので、モデルの変化イメージを見ながら調整することができる。その場で合う・合わないをはっきりさせられるので、作業効率もいい。これも初心者には嬉しいもので、実際私も見ながら調整したため、「いい感じ」に作れたのである。

色変更の例
色変更やスライダー及び数値での変更のイメージ。直観的にも精密にも対応し、色変更できる箇所は多く、しかも細かく設定することができる。項目名も書かれており、どこを変えるのかがはっきりしていてわかりやすいものとなっている。

04:VRMに出力する

いい感じにアバターが作れたら、それをclusterなどで使用する際にアップロードする形式である、VRMでモデルデータの出力を行う。出力を行うには、VRoid Studioのメニューバーの右側2番目(上矢印マーク)から一番上の「VRMエクスポート」を選択する。選択すると少しのローディング後にエクスポート情報と出力オプションが表示される。エクスポート情報には制作したモデルのポリゴン数・マテリアル数・ボーン数が表示されている。ちなみにclusterはこれらに関する制限は存在しないため1)2020年11月時点では、ポリゴン数32000以下・マテリアル数8以下・ボーン数128以下を満たしたものしかアップロードできなかった。この改善は最近のものであるようだ。、軽量化の必要は殆どなくそのまま出力してしまって問題ない。とはいえこれらは多すぎると重くなる原因のため、多ければいいというものではない。何事にも限度は必要だ。

右下のエクスポートを選択することで、ウィンドウが出現する。そのウィンドウは実際に使用するにあたって必要となるアバター情報を入力するためのもので、次の内容を入力する。

  • アバター情報
    • タイトル(入力必須):アバターの名前を入力する。この名前がそのままファイル名となる。
    • 作者(入力必須):作者名を入力する。必須なので入力しておくこと。
    • 連絡先:アバター作者の連絡先を入力する。
    • 参照:トレース元といった、参考にしたものについて入力する。URLを入力しておくのがおすすめ。
    • バージョン:バージョンを入力する。任意の半角英数字と記号が利用できる。他のVRM出力可能なツールでは必須となっているため、入力しておくことを推奨する。
  • アバターの人格に関する許諾の設定
    • アバターに人格を与えることの許諾範囲:作者のみ・限定・誰でも、からいずれかを選択する。限定については実質誰でもOKなので実のところ意味はない。
    • 暴力表現の許可・性的表現の許可・商用利用の許可:チェックボックス形式となっており、許可する場合はチェック、許可しない場合は空欄にする。
    • その他のライセンス条件:上記以外で規定したいことを自由記述できる。
  • 再配布・改変に関する許諾の設定
    • ライセンスタイプ:再配布禁止をデフォルトとし、クリエイティブ・コモンズ(CC)ライセンスと、その他のライセンスをプルダウンメニューから選択する。
    • その他のライセンス条件:上記以外で規定したいことを自由記述できる。
VRMエクスポート時の入力事項
VRMをエクスポートする際に入力する事項の一覧。これらを入力して、完了すればVRMをエクスポートでき、各種プラットフォームで使用する準備が整う。

これらの必要事項を入力し、最後にエクスポートを行うことで、[タイトル].vrmで指定したディレクトリに出力される。これが「アバター」となり、この中に先ほど設定した情報もしっかり含まれている。後はこれをVRM対応しているプラットフォームにアップロードし、「アバター変更」をそのプラットフォーム内で行うことによって使用することができるようになる。



なお、VRMはアバターとして動かせるようにしている形式のため、VRoid Studioで編集するための形式とは異なるものとなる。また、使っているうちに細かい部分で改良をしたくなったということは多いはずだ。そのため出力後、或いは何か変更を行った場合は、その状態を保存しておくといい。保存方法はメニューバー左端のメニューマークを選択し、そこから「保存」或いは「名前を付けて保存」、またはctrl+Sで保存できる。ファイル名は複数制作する予定なら、出力するアバター名にしておくと分かりやすい。

以上で、アバター制作が完了である。初めてでも2時間程あれば、ここまで来ることができるくらいにはやりやすかった。

VRMアップロードとVRoid Studioのあれこれ

ここから先は、制作したアバターのVRMをプラットフォームにアップロードする内容と、VRoid Studioの補足説明となる。

clusterで制作したVRMを使う(アップロード)

今回はclusterで使用することを前提に、VRoid Studioでアバターを制作(VRMエクスポート)した。したがって、clusterにそのVRMをアップロードし、そのアバターを実際に使用する設定にするまでを行う。アップロードの際はファイルの取り扱いの関係から、PCで行う。アップロードから設定の手順は以下の通りである。

  1. PCからcluster公式サイトにログインし、自分のアイコンをクリックすると出るメニューから「アバター」を選択する。
  2. そのページにある「アバターをアップロード」を選択し、表示されたウィンドウからアップロードしたいアバターのVRMを選択する。
  3. アバター名を編集する。clusterでは文字数制限の関係から元の名前からの変更を余儀なくされるので、最低限の文字数で分かるような名前に設定しておくといい。
  4. アップロード完了後、対象のアバターを選択して「このアバターを使う」を選択すると、clusterにログインしたときに表示されるアバターとなる。ちなみにclusterでいずれかのワールドを散策中でもアバターの変更を自由に行うことができる。
clusterにVRMをアップロード
clusterに制作アバターをアップロードし、それを使用する手順。アバターについては見せられないが、画像の通りにやっていけば簡単に使用する設定ができる。

clusterではこの手順で使用アバターを変更することができる。これはPCブラウザ上からの操作であるが、アバターのアップロード自体はスマートフォンからでもアプリから(Webに移動して)行うことができる。Questからのアップロードについては、そもそも生成したVRMをQuestに移転する手間を考えると面倒なのであまり意味はない。ちなみにclusterは任意のワールドを散策中でもアバター変更がいつでも可能で、カスタムアバターは最大100までアップロードできる。複数アップロードしておけば、いつでも「着替える」ことができるようになるので余力があるなら色々作っておくといいだろう。

今回はclusterの場合のアップロードを検証したが、他のVRMに対応するVR-SNSでも同じような手順でアップロードし、アバターを変更することができるはずである。これらについては、そのVR-SNSを検証する際に同時に解説することとする。無論、それぞれのVR-SNSでアバターに課される制約は異なるため、ヘルプのアバターに関する項を必ず参照する癖をつけておくといい。

参考情報:サンプルアバターについて

ところでVRoid Studio正式版ではサンプルアバターが3つ用意されている。それぞれはAvatarSample_A/B/Cとして、それ単体で完成しているものとなる。これらのモデルはそのまま利用することができ、それを元に改造してオリジナルのアバターを制作することもできるようになっている。これらのモデルの制約は強くないレベルでの縛りがあり、その詳細についてはサンプルアバターのヘルプページを参照してもらった方が早い。早い話、「法に触れるようなこと」と「常軌を逸脱した行為」をしなければいいということだ。

なお、新規作成時の素体(ベース)及びVRoid Hubで公開されているサンプルアバター(AvatarSample_D/E/F/G, 桜田 史利矢, 千駄ヶ谷 篠)についてはCC0ライセンスとなっており、常識の範囲内なら何をしても問題ないものとなっている。0から人間型を生成して作っていくというのは不可能にも近いことであるので、新しいアバターを作っていくのなら、素体やサンプルアバターをベースとして作っていくのが最も安定していると言える。

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VRoid Studio自体の制約

VRoid Studioで制作したモデルについては、それが自分で素体から制作したもの(・・・・・・・・・・・・・)であれば原則として自由にそのアバターを利用することができる。これがVRoid HubにアップロードされているVRoid Studioで制作されたものを利用する場合は、当然のことながら制作者が設定した条件とライセンスに従う必要がある。このあたりは例え3DCGモデリングツールを使うのが初めてで、その手のライセンス条項などについての知識がない人であっても、他の様々なソフトウェアやツール、サービスを利用する際の利用規約に従って使っているはずなので理解はできるはずだ。

制作したモデルそのものは、(サンプルアバターをそのまま使うなどでない場合)商用利用が基本的に可能である。ただし、VRoid Studio自体の制限として、今後導入される一部アイテムについては制限が設けられる場合があり、もしライセンスに関して特別な表記があるデータを利用する場合には、その条件にも従う必要がある。現時点ではまだ制限の設けられたアイテムは確認できないが、有料パーツであったり、使用した場合は商用利用不可となる制限が課されるなども予想される。これはアップデートの際に起きる可能性が高いため、アップデートがあった場合はその内容を確認しておくと、後で面倒が発生しなくなる。この項の詳しい内容については、作成したモデルが商用利用できるかどうかを解説したページを参照してもらいたい。

なお、出力物(=モデル含む)を利用したキャラメイクツールそのものを開発することは禁止されている。元をたどればVRoid Studioの素材なのだから、作ってはいけないのは当然のことである。と言ってもVRoid Studioを利用しているユーザーのあらゆる層を想定しても、ツール開発能力を持つ人はそれほどいないはずだ。それに、それを使ってまでも自分のツールを開発する手間を考えると、そんな馬鹿をする人はそうそういない。よってここは制約として存在しているため書いたが、通常利用であるなら全く考えなくても問題ないことである。なお、開発したツールを個人のみで利用する場合は禁止ではないものの、前述の通りそこまでする価値は正直あるとは思えない。

これにて、VRoid Studioの解説を終了とする。

望みの物がないならツールを最大限に活用して創っていけ

VRが一般化して、VTuberは増えていき、VRや配信者というものは非常に大きな市場となった。点在する個々のVTuberを見ると分かるように、それぞれは一意なアバターである。名前と容姿・外見が一致するよう、どこかに1つ以上の特徴が作られるそれは、主に3DCGモデリングを行うモデラーの手によって作られるものが多かった。それらは総じてプロであり、依頼や制作物の販売によって収益を得ているパターンとなる。制作物の販売については、boothやpixiv factoryといったところでの販売が中心となる。

その後にFacebookがそれまでのVRの常識と難点を破壊するOculus Questシリーズが市場に出回ると、多くの人がVRを楽しめる環境が整い、VTuberではない一般ユーザーにも一意なアバターが求められる時代になった。この時の問題点として、市販アバターは制作者による制約が存在するのと、他の人も使っていればそのアバターは一意ではなくなるということだ。それに、市販アバターでは自分が望んだものがないということもある。

ならば自分で作るまでだ。pixivが提供しているVRoid Studioは、今まで3DCGモデリングツールを触ったことがない人でも簡単に作れるように設計されている。基本がプリセット選択式で、細かい調整はスライダーや数値指定によって感覚的にできる。加えてテクスチャを作成できる機能もあるので、上級者はそれを使ってより独自に作り込むことができる。つまり、使う人を選ばないということだ。プロだってたまには息抜きでモデリングしたいときもあるはずで、その意味ではVRoid Studioは完璧なツールである。現在は完全無料だが、アップデートに伴って有料化する可能性も0ではない。しかしそうなったとしても、このツールを使い続ける価値がある。

これがあれば、VR世界を旅する準備は整う。迷ったらまずはやってみよう。話はそれからだ。

 

以上、”VRiod Studio”使ってみた!~cluster独自アバター制作編~であった。それでは、次回の記事で会おう。ン、バァーイ!

 

KIBEKIN at 00:54 May 4th, 2022 – “May the force be with you.”


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脚注

脚注
本文へ1 2020年11月時点では、ポリゴン数32000以下・マテリアル数8以下・ボーン数128以下を満たしたものしかアップロードできなかった。この改善は最近のものであるようだ。
KIBEKIN
会社員という働き方が合わないのに会社員になってしまってから、半ば自分からリタイア後ブログクリエイターとなり活動してきた社会不適合者。VRやVTuberに触れる機会が増え、今後はリスペクトだけではなく自分を作る意味を込め、VTuberならぬVBlogCreator"KIBEKIN"として新しいスタートを切る。


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