この記事の概要を簡単まとめ!
- Game enhancerはXperia 1/5に標準搭載されているアプリ
- ゲームの最適化を担当する
- ゲーム中に動画を見る、検索することが可能
- SS/RECも本体のボタンを使わずに使用できる
- Game enhancerの設定は本体設定より優先される
- 快適にゲームするなら設定をカスタマイズする
Xperia 1に初めて搭載され、廉価版の立ち位置となるであろうXperia 5(8は未搭載)にも搭載されるゲーム最適化アプリである”Game enhancer”。ゲーミングスマホ(ASUS ROG Phone 2など)には流石に敵わないが、Snapdragon855, RAM 6GBと、ゲームには十分な性能を持っている。もっとも、SONYは音楽とカメラに強いため、ゲームに特別強いわけでもない。PlayStationが低迷と迷走を続けていることもある。
それを補うのはアプリやシステムといわんばかりに、Game enhancerがゲームプレイの最適化を補助する。今回はそのGame enhancerについて紹介する。
ひとっ飛びできる目次
ゲームの最適化を行う”Game enhancer”
Game enhancerの概説
SONY公式「Xperia 使いこなしガイド 便利な機能を使ってゲームを最大限楽しむ ゲームエンハンサー」によれば、Xperiaでのゲーム環境を快適にするアプリである。想定される悩みに、「ゲーム中に攻略法を調べたい」「ゲーム中に通知が届いて集中できない」「ゲーム中のバッテリー消費が気になる」といったことを解決することが出来るようだ。
簡単に言えば、ゲームの攻略情報をアプリを変えずにWebやYouTubeで検索する、ゲーム中だけ通知を完全にOFFにする、誤動作防止にサイドセンスやナビゲーションバーを無効にする、プレイ中のゲーム以外のアプリのメモリ解放、といったことを実行してくれるものである。
アプリアイコンと使用する設定
まずは使用する設定を行う。アプリアイコンは手順の下の画像で赤く囲っているものがそれである。文字ではカラーの十字キーといえば分かる。
- ホームまたは全てのアプリから、”Game enhancer”をタップして開く。
- Game enhancerホーム画面の右上の設定マークをタップし、設定を開く。
- “Game enhancerの使用”のスイッチをONにする。

使用する設定にするのはこれだけである。また設定では録画の保存先と解像度の変更も出来る。これらに関しては別項で取り扱う。
実際のゲーム中におけるGame enhancer
ゲーム中はカラーの十字キーが表示される
使用する設定にしたうえで、いつもと同じようにゲームアプリを起動すると、全てのゲームに対して自動でGame enhancerが起動するようになっている。個別に起動する/しないの設定は現段階では不可能のようである。
起動中は、プレイの邪魔にならない位置、多くは画面端にアイコンと同じ、カラーの十字キーが表示される。これは移動可能なため、プレイに最適な位置に移動しておくことが可能となっている。また、画面端に移動すると半分埋もれて小さくなる。邪魔にならないように設計されていることは確かである。
プレイ中にGame enhancerでできること
ゲーム中にGame enhancerのアイコンをタップすると、次のメニューが表示される。
- ゲームモード – パフォーマンス優先と省電力優先の2つから選ぶ
- フォーカス設定 – 5項目についてON/OFFを設定
- サーチ – YouTubeとブラウザ(Google)を使用できる。検索結果はゲーム起動中は保持される。
- スクリーンショット(SS) – 選択すると1秒後に撮影。本体ボタン[ボリュームマイナス + 電源]と同じ。
- レコード(REC) – 撮影メニューを呼び出す。

各項目について、解説していく。
ゲームモード
- パフォーマンス優先
名前の通り、パフォーマンスを優先する。デフォルトはこの設定である。Xperiaでの最高性能(推奨)であり、おそらくクロックもフルであろう。もっとも、バッテリー容量は3200mAhなので、そう簡単に容量不足には陥らない。心配することはないだろう。
- 省電力優先
フレームレートを40fpsに制限、いくつかのパフォーマンス向上機能が無効化される。詳細は不明。この設定はFPSとアクションではご法度である。
共通事項として、Game enhancer使用中はSTAMINAモードが無効化される。そのため、省電力設定がゲーム中のみ適用されなくなるため、もし省電力にしたい場合はゲームモードを省電力優先に設定する必要がある。
フォーカス設定
この項目は5個ある。
- メモリー解放
ゲーム中、他のアプリで使用中のメモリを定期的に解放する。この設定をONにしておくと、起動時および復帰時にゲーム以外のアプリのメモリが解放される。ゲームアプリを一時中断して別のアプリを起動し、その後ゲームアプリを再開した際も同様である。
- 通知を非表示
電話、アラート、バッテリー低下警告以外の通知を制限する。通知パネル上の通知も非表示にする。この設定は音ゲープレイヤーには必須の設定と言える。
- ナビゲーションバーをロック
ナビゲーションバー1)Android端末のほぼ全てに存在する、画面一番下(横向き時は原則画面右。ただしAndroid 9 Pieの新ナビバーの場合、縦向きで画面が下になる側)にあるキー群のこと。ホーム、バック、タスクの3つのボタンがある。をロックする。これによりナビゲーションバーを直接触ることができなくなるため、誤動作率も低くなる。また、ロックアイコンをタップすることで、ナビゲーションバーを一時的に再表示させることができる。下はその画像である。

- サイドセンスを無効にする
サイドセンスを無効にする。ただし、サイドセンスは縦向きの時のみ動作し、横向きでは動作しない。そのため、縦向きのゲームの場合のみ設定する。
- [明るさの自動調節]を無効にする
意図せず画面が暗くなるのを防ぐために、ゲーム中のみ[明るさの自動調節]機能を制限する。基本的にセンサーはインカメラの横に配置されているため、横画面でのプレイ時にセンサーに被さりやすい。横画面ゲームでは必須の設定となる。
このフォーカス設定は、ゲームごとの設定となるため、個別に設定を行うことができる。また、本体の設定より優先されるため、いちいち本体の設定を弄る必要がなくなるのである。
サーチ
YouTubeとWEBでサーチできる。標準の検索ワードはアプリ名となっており、花騎士の場合アプリ名は【花騎士】となっているため、[花騎士]で検索される。無論、検索ワードは変更できる。
また、検索結果に関しては、ゲーム中のみ結果が保持される。ゲームを中断または終了すると、結果は破棄されるので注意。
スクリーンショット
本体のスクリーンショットと同じである。Game enhancerからはタップだけなのですぐにSSを撮ることができる。ゲームによっては使用できないので注意。
レコード
スクリーンレコードのメニューを呼び出す。使用するにはマイクのアクセスを許可する必要がある。
レコードメニューは、メニューの最小化、マイクON/OFF、インカメラON/OFF、録画開始/終了、バックボタンから成っている。録画中はマイク、インカメラのON/OFFを任意に切り替えられる。
注意したいのが、メニュー自体も録画されることである。そのため、ゲーム画面を綺麗に見せたい場合は、開始点から少し前で録画を開始し、その後メニューを最小化した後、終了点から少し経ったところで録画を終了するといった、撮影テクニックも必要になる。録画を終了すると、カラーの十字キーに戻る。
また、録画設定は冒頭のGame enhancerの設定から編集できる。ビデオサイズを1080p/720p/480pから選択することができる。SDカードがセットされている場合、保存先をSDカードに変更できる。何個も撮る場合はSDに変更しておかないと悲惨なことになる。
なお、これもSSと同じく、ゲームによっては使用できないので注意。
最後に、上記をまとめた画像を掲載する。

本体設定よりGame enhancer設定が優先される
これまで何度か書いているが、Game enhancerの設定は本体設定よりも優先される。そのため、本体でわざわざ省電力またはパフォーマンスの設定を変更する必要はないということになる。
逆に言えば、Game enhancerを使用する設定でゲームをしている場合、本体の設定は反映されない。省電力または高パフォーマンスにしたが反映されていない場合はGame enhancerの影響であり、その場合はゲーム中の省電力優先を起動するか、Game enhancerそのものをOFFにする必要がある。
派手な使い方をしなければ、電池容量は大きく減ることはないが、気になるのであればGame enhancerをOFFにするといいだろう。
快適にゲームするなら設定をカスタマイズする
スマートフォンでゲームをするのであれば、根本的にはAPUとRAMの性能が高いことが前提であり必要条件である。実際、iPhone6SやXperia Z3では花騎士アプリリリース日と本体の登場時期との差があり、まともにはプレイできなかった経験がある。設定を変更しても、満足いくプレイは出来ない。
それとは別に、ゲームプレイに集中できるような環境設定も必須である。特に、ゲーム中の必要のない通知は非常に邪魔である。また、意図せずにボタンを押すことによって誤動作を引き起こすことも、プレイ環境としてはあってはならないことである。
ゲームプレイ環境を最適化する。そのためのGame enhancerであると言える。通知制限、ボタン非表示、明るさ自動調整の無効化など、これらはゲームプレイをする際には必須設定である。それをゲーム毎に設定できるのは、優秀なアプリである。
もっとも、PCでゲーミング関係を扱っているメーカーが出している、所謂ゲーミングスマホと比較してしまうとそこまでではないのかもしれないが、普通のゲームをするくらいであれば、Xperia 1にGame enhancerで丁度いい。簡易ピネ(PUBGとか荒野とか)をやるなら話は別である。それはまた、いつかやる日が来たら考える。
以上、Xperia 1/5標準搭載アプリ”Game enhancer”の使い方紹介(簡易)であった。それでは、次回の記事で会おう。
リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 14:16 Dec. 14th, 2019
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脚注
本文へ1 | Android端末のほぼ全てに存在する、画面一番下(横向き時は原則画面右。ただしAndroid 9 Pieの新ナビバーの場合、縦向きで画面が下になる側)にあるキー群のこと。ホーム、バック、タスクの3つのボタンがある。 |
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