この記事の概要を簡単まとめ!
- Xperia 1は21:9, 6.5inchの大画面
- 新機能「21:9 マルチウィンドウ」を搭載、使い方を解説
- アプリによって使えるのと使えないのがある
- SNSを使う人のスタンダードになる
スマートフォンの進化は、現段階では飽和状態になっている。市場そのものも、衰退はしていないものの落ち着いているという状況である。トリプルカメラや大画といった技術は既に色々なメーカーが行っている。
その中でSONYのXperia 1は、トリプルカメラを装備し、6.5inch1)6.5inch=16.51cm。そのうち画面領域は実測で大体15.4cmだった。そのため画面領域は約6.1inchとなる。のディスプレイを持つ。特徴的なのは、21:9ディスプレイを活かしたマルチウィンドウができることである。
ひとっ飛びできる目次
Xperia 1は21:9、6.5inchの大画面
進む大画面化の傾向
スマートフォンは基本的に小型のものが多かった。iPhone4Sも手のひらに収まるくらいの大きさであり、その頃は携行性を重視したものだろう、Androidも同じような傾向だった。その頃はあくまでガラケーの拡張版という位置づけだったこともあるだろう。もっとも、できることはガラケー以上だが。
やがて性能の向上とともに本体が大型化していった。手のひらに収まらない大きさが標準となり、片手で扱うギリギリの状態となっていた。その後は両手前提で大画面か、片手需要のために画面は据え置きの2方向に分かれた。
性能のいいスマートフォンは大抵大型であり、大画面である。片手系は性能はミドルクラスといった所になるだろう。性能か扱いやすさ、どちらを取るかによって、その選び方も変わってくるものといえる。
Xperiaも大型化した
SONYのスマートフォンブランドであるXperiaも例外ではない。発売当初は他のスマートフォン同様、ハードボタンがあり、片手で扱えるほど小型であった。このあたりはどれも変わらない仕様となるだろう。
そこにSONYの他分野の技術が入り込む。有機ELテレビ、カメラ、ハイレゾなどを取り込み、これに対応すべく、基本性能を向上させ、画面を大型化した。結果として片手で扱うには難しい状態となる。
一部は片手で扱えるモデルを出しているものの、モデル数は少ない。Xperiaは大型路線でほぼ決まっていると考えていいだろう。
21:9、6.5inchのXperia 1の普段使いの性能
既に何回か書いている通り、Xperia 1は21:9、6.5inchである。21:9は映画と同じ比率であり、動画や映画再生はより迫力のあるものになる。
画面が大きければいいとはよく言ったものであり、これはスマートフォンでゲームをする人にとっても重要なことである。何故なら、画面の大きさは単純に視界の広さに繋がる。最近増えているスマホFPSでは狙いやすさ、視認性で貢献することになる。
その他、ChromeのPC版サイト表示では横方向が足りずに切れるということが多々ある。その時は横方向に回転して見れば問題なく見れる。
また、スマートフォンの標準機能である自動回転を任意でオフにできる。その状態で90度回転させると画面右下にTwitterのRTみたいなものが現れる。これをタッチすると画面を回転させることができる。いちいちコントロールセンターを出して解除する必要がないため、利便性が向上している。
このように、普通の人が使ったとしても便利な機能や性能となっており、普段使いの使い勝手は悪くなく、むしろXperia 1を経験すると戻れなくなるほどと言える。
新機能「21:9 マルチウィンドウ」
Xperia 1から搭載された新機能
今回の目玉は、「21:9 マルチウィンドウ」である。Xperiaとしては初めて搭載する機能となる。直近の前モデルであるXZ3は6.0inchであるが、マルチウィンドウシステムは搭載されていない。6.0inchなら十分大画面であるが、当時は実現できるほどの性能ではなかったのだろう。
Xperia 1は、6.5inchはもちろんのこと、Snapdragon(SDR)855を採用し、6GBのRAMを搭載している。これらのベンチマークは各自調べてもらうこととして、XZ3はSDR845、4GB RAMであり、処理能力の関係からすれば2画面状態でも安全に動作できることを考えると、Xperia 1からでもおかしくはない。スペックに余裕がある方がいいのはPCの時にも言っている。
どうやって使えばいいのか?その使い方を例で説明
当然ながら、その機能があっても使えなければ意味がないので解説する。分かりやすさ重視で番号箇条書きで説明する。
- マルチウィンドウメニューを起動する
アプリアイコン「21:9 マルチウィンドウ」をタップするか、サイドセンス2)画面の端をダブルタップまたは上か下に優しくスライドするアクション。それぞれジェスチャーが登録可能である。デフォルトで上にスライドするとマルチウィンドウメニューを開く設定となっている。の上スライドでマルチウィンドウメニューを開く。
- 上側に表示するアプリ、下側に表示するアプリをタップする
マルチウィンドウメニューを開いたら、まず上側に表示するアプリを選択する。頻繁に使用する8個とペア3個がシステムから提案される。もっと見る、で全てのアプリから選択できるようになる。
- 幅を調整する
実は、上側と下側の表示エリアを比率で調整できる。中央にある黒いバーを上下に動かし、比率を1:3、2:2、3:1の3パターンで変更できる。なお、このときにどちらかの画面を覆うと、マルチウィンドウは終了する。
上記2. については、下の画像に例を掲載したので参考にするといい。例ではChromeを上、メルカリを下で同時に表示している。
画像中の(3)では1:1となっている。中央のバーで比率を調整することで、表示エリアの拡大と縮小が可能である。動画を見ながら何かするなら上側で1:3にする、といった使い分けもできる。また、ネットショッピングなら調べながら商品を見ることができる。これでいちいちアプリ間を移動する必要がなくなるので、時間の節約にもなる。日常生活でも十分使えることが、ここから分かるのである。
マルチウィンドウに対応していないアプリもある
このように便利な機能であるマルチウィンドウだが、アプリが対応していないとマルチウィンドウで使用できないという欠点がある。
現状では、銀行、電子バーコード、電子マネー関係のアプリはセキュリティ対策のためだろう、基本的に使用できないようになっている。そのため、Tポイント、PayPay、銀行の残高アプリ等は軒並みマルチウィンドウに対応していない。もっとも、支払いや残高確認だけなのにマルチウィンドウを使用する目的がないので問題ないとは思うが。
また、動画アプリもYouTubeは対応しているが、ニコニコは対応していない。他の動画アプリは私はインストールしていないので不明だが、対応していない可能性があるので注意が必要である。海外でユーザー数の多いものなら、おそらく問題ないとは思うが。
なお、対応していないアプリを起動中にマルチウィンドウメニューを表示すると、トーストで対応していない主旨が表示されるため分かりやすい。また、マルチウィンドウで片方のアプリが選択されている状態で対応していないアプリを選択すると、対応していないアプリを優先して起動するようになっているため、使用するときは注意する必要がある。
マルチウィンドウはSNSを使う人のスタンダードになる
今日に至るまで、SNSがインターネットの中でも重要な位置付けになってきている。一部は企業と提携し、広告収入が得られるような仕組みも作られている。YouTube Media Creator3)YouTuberは名称がダサいので勝手に命名。単純にerをつけるよりも「らしい」のでこっちが流行るといい。のような生き方がより手軽にできるようになってきているのは、いい傾向と言える。無論、独自性を伸ばす努力は必要だが。
それと同時に、発信者も受信者も、SNSを有効活用する重要性が上がってきた。これまでの従来メディアの情報源としての信頼性、流動性に疑問点が生じる中、新たな情報発信の場としてSNSが選ばれている。
無論SNSでも情報源の信頼性は重要だが、流動性が高い故に、正確な情報発信をする頃には誰かが同じような情報を既に発信していて、自分の情報が埋もれるということが往々にして存在する。その正確性はともかくとして、である。ライバルが世界中に存在するのである。
マルチウィンドウは、その問題を解決できる1つの手段になるだろう。片方の画面で情報を調査しつつ、片方の画面でSNSのタイムラインを追う。いちいち画面を切り替えることもないので、これまで以上にSNSを追うことができる。もう2台持ちの必要もない。流動性の高い現代において、確実に動きを追えることは、自分にとってのアドバンテージになるのである。
今はほぼ全ての人がSNSを使う時代であり、その中にはROM専4)ネット用語。閲覧だけする人のこと。詳細不明だが旧2chから生まれた用語で、新人に対する「まずは見て慣れろ」的な意味合いもある。もいるが、しかしSNSを見ていることは事実である。しかし張り付く訳にはいかないという人も多い。
なら、マルチウィンドウを使って、他のことをしながら見れば時間の無駄にならない。調べながら使う以外に、閲覧者にとっても「ながら作業」がしやすくなるということでもある。
私としては、マルチウィンドウはいずれどのスマートフォンにも搭載され、殆どの人が使える状態になると予測している。そのうちSNS利用者は皆、マルチウィンドウで何かしながらSNSを見ることが一般化することだろう。そのときにはまた、SNSのあり方も変わってくることだと考えている。どうなるかは、その時次第である。
以上、Xperia 1「21:9 マルチウィンドウ」の紹介と使い方であった。それでは、次回の記事で会おう。
リンクス岐部(LINKS-KIBE) at 18:00 Oct. 16th, 2019
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